2015/10/24 のログ
フィオ > 夜の路というのは呆れるほどに長く感じてしまう。
時折、足を止めて満天の夜空を見上げている所為なのかもしれない。
脚に疲労感は感じないけれど、ただ時折立ち尽くして眺めているというのは少々窮屈だった。
何処かに休めるところはないかとと見渡したところで、目に止まったのは小高い丘。
ものの数分の距離を歩いてみると、夜景に混じって巨大な灯りが奥に広がった。
まだまだ辿り着くまでには距離はあるけれど、見渡した景色は鬱屈な気分を紛らわしてくれた。

「これだけでも、今日遠出した甲斐はあったのかもしれないな…」

冷たい夜風に吹かれて髪が靡く。
顔に掛かりそうな横髪を庇いながら草葉の上に腰掛けて、安堵の溜息。
暫くはこうしているのも悪く無いと、時の流れに身を委ねた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にスーさんが現れました。
フィオ > はい、そうですね。ただ思ったよりもちょっと眠気が出始めてしまっていた所があるので多少短くなってしまう可能性もありますが。ロルの内容はどういったのがご希望でしょうか?
フィオ > ちょっと気が緩んでぼーっとしてしまったところでしたので…!
なるほど。それでは軽い邂逅といったところですね。了解しました。

スー > 商業をした帰り道。
今日は、仕入れの日。遠出をして、いろんなものを買いあさり。
生活用品に武具、なんかそれっぽい玩具などを買って。
また逆に、何か欲しいものがアレばそれを売りつけて羽目をはずしすぎ、しまったと思いながら馬車をがたがたと揺らしてみれば。一人、誰かが腰掛けているのが見えた。
老婆といえど、夜目はきく方なのか――

「アンタ、こんなところでひとりかい? 危ないよ?」

しゃがれた、壊れた鈴のような声が響く。
なんとなく気になったので声をかけた

フィオ > 「……ん?」

それは、夜風に紛れて消えてしまいそうなほどの声だった。
少々気を緩めすぎてしまったのか、声のする方へ振り向くと、黒ずくめの見知らぬ老婆がそこにいた。
聴き取りづらかったその言葉には、確かに此方の身を心配しての言葉。
然し、フィオからしてみれば老婆の心配は杞憂でしか無く、寧ろ危ないのは相手の方だろうと、半ば困ったように眉を顰め、立ち上がる。

「ああ…。帰り道でね。心配してくれてどうも、ありがとう。
然し、貴女こそ危ないですよ。そのお歳でこんな時間に」

スー >  
馬車についているランタンを手に取りそっと翳しながら、ゆっくりと降りて。

「少し、仕事に熱が入ってね。ごもっともなことだ。
そうならないように馬車を飛ばしてさっさと帰ろうと思っていたところさ」

ランプに顔が灯されれば、糸目で皺くちゃな顔が見えたかもしれない。

「帰りは、王都? 見たところによると冒険者か騎士様かい?
 それなら一緒に乗って行かないかい? 向こうじゃ丁度いい護衛が見つからなくてね……」

心配してくれるなら、年寄りを助けると思って、なんて言いながら近寄ってくる。

「お代は出すよ。そうだね……これくらいでどうだい?」

1000ゴルドが入った袋を差し出した

フィオ > 「なるほど、そういうことでしたか…。
今夜は妙に静かだから、王都までなら無事辿り着けるでしょうけれど…あまり、無茶をしてはいけませんよ」

ランプに照らされた顔立ちは紛れも無い老婆のそれだった。
瞳の色までは伺えないけれど、皺の深さと折れた腰から、もう喜寿は過ぎている頃だと推測はできる。
老婆が取り出した袋は十分なほどに詰まっているのが伺えて、それを見るなりフィオは軽く肩を竦めて首を左右に振ろう。

「安く見られたものですね、ご婦人。
困っている人がいるなら、それを助けるのが騎士の役目です。
お代は結構。その護衛、仕りましょう」

生真面目なフィオにとって、それは無茶な注文だった。
中性的な顔立ちを緩めて笑顔を浮かべ、
肩にかかった髪を後ろへ流して、彼女が来た道へと緩やかな足取りで先陣を切る。

スー >  
「ええ、ええ。この静けさはなんだか老婆にこらえるから――」

引き受けてくれるなら、と思って出した銭だったが。
どうやらそれはいらないものだったらしい。男前というのか、それともお人好しというのか。

「ご立派な騎士様なんだねぇ。アンタ、女性にモテるだろう?」

そんな言葉を投げかけながら、馬車へ戻る道。騎士の後ろをついていくように歩き。

「それにしても、なんでこんなところでゆっくりとしてたんだい。アンタのような騎士様なら、するすると日が暮れる前にすぐに帰れたろうに」

遊びが過ぎたのだろうか。そうだとしたら人は見かけによらないとはまさにこのことだとおもいつつ

フィオ > 「ーー……立派ってわけではないですよ。
私も帰りは同じなんですから、利害が一致しているだけ、ですよ」

後半の質問には答えなかった。
事実、モテるかと言われると、フィオはなんとも答え辛い境遇にいる。
身体の半分以上を今は占めている血液は、時折同性でも異性でも、欲情を抑えきれない。
幸い、相手が老婆ということもあってどうやら、誰彼構わずという訳ではないらしいということを知り、内心安堵していたところだった。

「短い余暇を最大限に楽しんでいただけですよ。
気づけばこんな時間ですが、どうやらそれも悪くなかったみたいです」

王都で見上げるよりかは遥かに綺麗な夜の景色を堪能することも、
こうした小さな邂逅を果たすことも出来たのだ。
決して悪い休日ではなかったと、フィオは道中感じていた気持ちを改める。

「それでは向かいましょうか。馬車でならもうそこまでかからないでしょう
見た所、ご婦人は商業を営んでいるそうですが、どのようなものを?」

ちらりと荷台を盗み見ると、相手の歳を考えれば多すぎるくらいの買い物に、フィオは総推測付ける。
中身こそ覗くような精神は持ち合わせていないものの、そんな疑問を覚えて手綱を握ろう。
馬を操るのもそれなりの自信がフィオにはあった。

スー >  
「そういうことにしておこうね」

応えなければ、それはそれでいいと。
突かないほうが良い話題だったのだろうと納得する。

「おや、お休み。それは十二分に羽を伸ばす日だったろうに。悪いね、終わりに仕事を頼んでしまって」

ランタンをまた、馬車にかけて乗り込む。
ちょうど、隣に腰掛けて。

「うん? 色んなものだよ。骨董と言えばわかるかい?
 古い本だったり、ガラクタだったり、曰くつきの武器だったり――あとはそうだね……」

ぎしぃっと椅子が音を鳴らして。

「夜の営みとかに必要なものとかだね。そういったものさ
 今日は、格別、いろんな気になるものが多くあってね」

耳障りな、声。だが、不快に思わせない
老婆独特の雰囲気で語りながら――

「なにか欲しい物があったら、いつかおいで。今日のお礼にサービスしよう」

フィオ > 「夜の営み……。ああ、その、なんだ……。特別、世話になることも、ないでしょう。
それ以外には、興味はありますけど。」

フィオは老婆の言葉に歯切れ悪く答え、視線を逸らした。
一瞬頭によぎった性欲を振り払い、握った手綱を振って、馬を走りださせる。
畦道を転がる車輪は、地面の凹凸を正確に捉えて、乗り心地の良さは保証できるものではなかった。
それでも、暫くこのまま進めば、平坦な道が続いている。それまでの辛抱だ。
その代わり、としては些か吊り合わないかもしれないけれど、荷台が弾む分、
会話を弾ませることを心がけて、長くも短くもない秋の長夜を出会ったばかりの二人を載せた馬車が眠気を押して進んでいった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からフィオさんが去りました。
スー >  
「おやおや……」

言葉を濁した様子を見ると、いろんな推測が先に立つが。
さて、訪れる頃にはなにが入用になっているのだろうかと思いながら。

「まぁ騎士様ならそうだねぇ……」

がたがたと、揺られながら。良い帰宅路だったと言えるほど。
静かで楽しく。寒さは吹き飛びはしないものの、感じるのが緩やかになるくらいに華を咲かせながら。

王都に付けば、店の場所と。スー、と
自身の名前を告げて、別れたのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からスーさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にユーリエさんが現れました。
ユーリエ > (街道を行く一台の馬車。金の飾りがつけられたそれは、どう見ても貴族の使うものだ。二頭の白馬が牽くそれは、のんびりと街道を進んでいる。その中には、小窓から外を眺める少年がひとり。風に揺れる髪を直しながら、進む方向に視線を向けていた。……そうして、ふと馬車の先を行く後ろ姿を見かければ、興味をそそられたのか、御者に指示してその人の横に着けさせる)こんにちは。旅の途中ですか?(窓からその誰かに声を掛け。人なつっこい笑みと共に、きぃ、と馬車の戸を開けて)行く方向が同じだったら、乗っていきませんか? 僕、お話を聞かせてほしいな。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にソフィーさんが現れました。
ソフィー > ソフィーの内心は穏やかではなかった。
騎士団の上司である人間と衝突し、団長からは頭を冷やしてこいと追い出され、
鬱憤を晴らすべく街道沿いを歩いていた。

「ーーまったく、どいつもこいつもとんだ頑固者だ」

温室育ちを受けていたソフィーにとって、融通が効かないということは我慢できるとしても、
自己の考えを否定されることに関しては、姫という立場を失った今でも衝突してしまうことが多い。
基より、自分が姫であることをしる人物は亡国に精通していた人間でなければ難しく、あれから5年という歳月が経っているのだ。
身分を明かしてどうにかなるものでもなく、同時にそんなことをしてしまえば自尊心が傷ついてしまう。
自分の力で証明しなければ、と考えをまとめていた時、後ろからかけられた声に不機嫌そうな美貌が振り返る。

「……よろしいのですか?」

煩わしい、と思ったのは金の飾りと毛並みのいい馬車をみるまでのこと。
整った顔立ちの少年は、どうやら王族、もしくは貴族の人間と推測できた。
ここでまた口荒くすれば余計な問題を起こしかねない。
そう思ったソフィーは渋々と彼の提案を受けて、踵を返して馬車へと改めて向いたその貌を笑顔で取り繕った。
その翻した外套の紋章から、王都の騎士団に所属してることが見受けられるだろう。

ユーリエ > どうぞ。(笑顔と共に手を差し出し、馬車の中に招き入れる。馬車の中、座席には柔らかな素材が敷かれていて振動を抑えてくれる。向き合うような格好で腰を下ろせば、上質のシャツの袖と細身のパンツの裾を直しつつ、)騎士様ですか? 一人旅なんて珍しい……あ、当ててみせましょうか。願いを叶える宝物を探す旅に出られたんでしょう。(からかうようににっと笑みを浮かべつつ。自分の胸に手を当てると、)僕はユーリエ。騎士様のお名前を聞かせていただいても?
ソフィー > 彼に差し出された手を、白く薄い掌でそっと触れる。
綺麗な細指の先は剣を振るっているためか少々硬く、軈てゆるりと離せば向き合う形で座りあった。
気品があふれるそれは、どうも王族というよりも貴族に近いのだろう。
とはいえその幼く整った顔つきは、可愛らしさを残し、堅い気持ちは湧いてこない。

「いえ、そういうわけではありませんが。少々野暮用で…休暇、というところです」

笑顔と嘘で取り繕い、からかうような少年の笑みに苦笑いを返した。
ユーリエと名乗る少年に、名前を尋ねられてソフィーは少し考える姿勢を取る。
数刻、名乗ったところで少年相手ということもあり、騎士団に伝わることもないだろうと考えを纏めて、
歳よりも少し幼さが残る柔和な笑みを浮かべて名乗りを上げる。

「私はソフィー。見ての通り王都で騎士を務めています、ユーリエ様」

年下相手にこの敬称に気が引けた。元々その敬称で呼ばれていた自分にとって、
他人をそう呼ぶことで、僅かに自尊心が傷ついた。5年という時間が経っても、忘れられることは出来ずにいるのだった。

ユーリエ > そう……珍しいな、一人旅の騎士なんて。きっと、よほど特別な事情があるんじゃないかと思ったけど。(軽く肩をすくめてみせる。そうして、相手の動作を眺めるように、大きな瞳を向けて)ソフィーさん。短い道程かもしれないけど、よろしくお願いします。僕は一人旅が苦手で。誰かと一緒に居た方が気が紛れます。(言って、先の方を示せば、)御者は話し相手にはなってくれなくて。……でも、珍しいな。こんな若くて綺麗な人が騎士なんて。……やっぱり、とってもお強いんですか?
ソフィー > 「旅と言っても、一日限りの短い旅ですけどね。ええ、短い間ですが、ご一緒させていただきます」

ユーリエの言葉を此方で少し訂正して、短い時間にはなるけれど、今は馬車に乗せてもらうことに感謝しよう。
それに、この蟠りも話していれば気が楽になるだろうという考えの下。
この5年間で染み付いた敬語を用いながら今は暫く枯れとの会話に興じた。

「綺麗だなんて、そんな。ユーリエ様のほうがお若いでしょう。
それに、私はそこまで強くはありません。まだ、見習いを卒業したばかりですから」

事実、ソフィーの剣戟はお世辞にも強いとはいえなかった。
ただ泥臭く勝ちをもぎ取ろうとする戦い方は、所謂騎士道に反する。
それを承知でそんな戦い方を続けるのは己が生き方のため。そう安々と変わるものではない。
此方から話題を作るのも憚れるので、ソフィーは一先ずユーリエの話に対応することにした。
然し、御者が居るとはいえ、彼のような少年が一人というのはどうも危ういものだ。
それに何処へ向かっているのかもわからない。
ソフィーは小窓を覗きこみ、宛てもなく続くような路を眺めながら、そんなことを考えた。

ユーリエ > そう……でも、本当にきれいだ。髪も黒くて長くて。(じ、と相手の顔を長めながら。少し身を乗り出せば、相手の耳の横あたり、垂れた髪に手を触れようとする)なにか沈んでるように見えますけど。……お困りなら、お話ぐらいは聞きますよ。もしかして、傷心旅行…だったりして?(細めた眼で、相手の意図を測るように見やり。ふ、と眼を細めて)……女性が騎士になるのって、そんなにつらいですか?
ソフィー > 小窓から顔を離したソフィーは、ユーリエの碧い瞳に鏡を見つめる様に視線を合わせた。
自然と惹かれ合った視線は何処か離し難いもので。
幼い彼の掌の熱が頬が伝わるのなら、ほんの少し体温が上昇する。
揺れる馬車の振動を伝えながら、彼の掌を拒むことが出来ず、釣られて瞳を細めてしまう。
悪い癖だ。
こんな少年を相手にしても、その優しさに浸け込んでに動悸が早くなるのを覚えてしまう、恋煩いのようなもの。
まるで見透かされたような言葉を言われてしまえば、内に巣食う脆弱な心が揺らいでしまった。

「別に、困っている…わけではないのですが…。
辛い、というわけでもなく、ただ…少し思うところがあるだけで…」

返す言葉が何処か落ち着かない。
指に触れた柔らかい髪は、どこか気品のある艶を残し、伝わる感触の擽ったさで目を細める。
彼に対して湧き上がってしまった気持ちに後ろめたさを覚え、それなのに視線を外せない。
掌と頬が触れ合う距離感は馬車という狭い空間の中でも、自然と近づいてしまうもの。
弛緩した瞼は細めた瞳をゆっくりと閉ざして、まるで何かを望んでしまう、有様。

ユーリエ > そっか……(掌を髪に触れさせ、小さく呟く。しばらく、じ……っと相手の顔を見やってから、笑みをどこか柔らかいものに変えれば、)……よかったら、聞かせてよ。僕は……王都には別荘があるだけだし。騎士の知り合いもいないから。(そう言うと。ぽん、と相手の肩に手を置いて、体をさらに近づける。向き合っていた状態から、今度は隣に並んで座ろうとして)……僕に話しても、難にもならないかもしれないけどさ。
ソフィー > 何を考えているのだろう。
短い沈黙の後、彼に肩を叩かれて思い返して、瞼を開けば、慌てて黒い瞳逸らした。
自分よりも一回りは幼い少年相手に、何を望んでいるのだと、
自らの悪癖を悔いながら、それでも未だその症状に魘されるのは、幼い背丈が隣りに並んでしまったから。
お互いの距離が触れ合うほどに近くなってしまっては、相手の気も考えずに
煩わしい気持ちが沸々と湧いてきてしまう。
動悸を抑えられず、ソフィーはユーリエの脚に掌を置いて、半ば悩むように俯いてから、今日あったことを明かそう。
上司に反発して、頭を冷やしてこいとこうして時間を浪費していたこと。
5年前までの身分は、語らずに、それだけ告げれば、自嘲した笑みを浮かべた。

「……そういうわけです。時々してしまうんですよ、恥ずかしながら」

自分の心情を打ち明けるというのは、何時も慣れない。
火が出そうなほど頬を染めて、彼を見つめ直す。
年齢は違えど、背丈はそこまで変わらない故か、やはり距離は近い。
耳元で直接響いてしまうほど近く、言葉を口にし、覚え疼きを抑えるように湿った唇を結んだ。

ユーリエ > そう……。気持ちが通じなかったんだ。(相手の言葉を頷きながら聞けば、共感を示すように。そうして、顔を赤くしながらもはにかむ様子を見れば、そっと相手の体二手を伸ばして……頭を抱えるようにして、引きよせようと)話してくれて嬉しいよ。味方もいなくて、つらいよね。(胸に抱いた頭に手を触れて。髪を梳くように撫でてから、少しだけ身を離して。じ、としばらく相手の顔を見やってから……不意にまた顔を近づけ。上から自分の唇を重ねるように、キスを奪おうとする)
ソフィー > 「それくらい…慣れてることだから…味方がいないのも、わかってくれる人も」

血縁の人間は全員処刑され、友人と呼べるものも、ろくにいない。
そんな弱さがこうも簡単に誰かへ縋りたくなる起因となってしまうのだろう。
気持ちを見透かされ、ソフィーの口調は普段のそれと変わらなくなる。
抱き寄せられる心地は、誰であろうと不思議な安堵を覚えるもの。
子供をあやすような手つきにも抵抗すること無く、その温もりが離れれば
浮かべた表情はわかり易いほどに寂しさを訴えかけてしまっていた。
一時の感情だと自覚していても、それは手を付けられない、自分の弱さだった。
ーーだから、ユーリエの唇が不意に近づくのなら、驚いた様子も抵抗する素振りもみせない。

「ーーーんっ」

先刻の気持ちが再熱し、触れ合った唇の感触に気持ちを委ねて、
自らも唇を押し返し、それが強引なものではないことを伝えた。
拒絶力があるはずなのに、拒まないその姿勢は、見かけによらない好色な痴女の様に思われてしまうかもしれない。

ユーリエ > ん、ふ……っ、ん……っ。(触れてくる唇には嬉しそうに自分の唇を押しつけ、ちゅ、ちゅ、っと甘い音を立てて行く。そうしながら、相手の髪をなでつけ、さらに抱き寄せる。慰めるつもりか、それともつけこむつもりか……それはともかく、嬉しげに女の体を抱えて、何度も唇を合わせる)僕はまだ、ソフィーのことをみんなわかってるわけじゃないけど……ねえ、もっとソフィーのことをわかりたいな。(囁いて。相手の服の上、体に触れた手がゆっくりと位置を変えて胸元へと。そうして、再び唇を重ねる……今度は舌を伸ばし、さらに深く口づけていって)
ソフィー > 「んっ……んぅ。ぁ、む……っ」

唇を啄まれ、奏でられた甘美な音に心がユーリエの方へと傾いでしまう。
まるで依存してしまうかの様な有様。
けれど、ソフィーにとって、それは自分の立場から逃げ出したその時からずっと心の奥に根付き、言葉通り依存したように他人に求めてしまう。
紆余曲折して、うまくいかないことは多いけれど、懲りずに繰り返してしまうのは、きっとそういう人間性の現れなのだろう。
華奢なユーリエの体を抱き返して、手慣れた貪る口づけに好色の色を示してしまう。
とても情熱的で、上手なキスに思考は段々と蜂蜜酒のように甘く、酩酊した気分を誘った。

「ン、ぅ……ふ……っ。は、ァ……。本当に、知ってくれる、の……んぅ♪」

そんなソフィーの疑問に応えるユーリエの唇。
それはさらに奥へと押し込まれ、忍び込んだ舌先は、ぬるりと口腔を彷徨った。
外見からは想像もつかない積極さと情熱に気持ちが緩み、舌先を自ら重ねていく。
擦れ合う舌は、二人にしかわからない音と熱を伝える。
胸元へ触れられることにも抵抗はなく、ブラウス越しの膨らみは、晒布で押さえ込んでいるとはいえ、そこに確かな質量があるのを伝えていく。

ユーリエ > ん、っふ……ん、んっ……。(嬉しそうに唇に吸い付き、舌を絡め合わせていく。相手の唇に噛みつくように上下の唇で挟んで吸い上げ、唾液を乗せた舌で相手の舌を絡め取って、じゅる、っと卑猥な音を立ててしまう。そうしながら、ブラウス五指に触れた感触は抑えられたような感触。する、と手は相手のブラウスのボタンを一つずつ外して行って、露わになっていくはだ、首筋からなぞり下ろしていって)っふ……っは、もちろん。もっと見せて、ソフィーのこと。全部、知りたいな。(囁き。相手の胸を押さえつける布を指でつう、っとなぞり上げて)……これ、外して。僕に見せて、ソフィーの体。
ソフィー > 「ん、んぅ……。ち、ぅっ…ん、む……♪」

ユーリエの口吻は女性を知り尽くしていた。
歳の離れた少年に貪られる問感触は、日頃の傲慢に似た勝ち気な性格が反発したのか、
まるで服従しているかのように媚びている気持ちが、熱を焚き付けた。
日頃はキスまでの行為に留めていた触れ合いも、今日ばかりは箍が外れていた。
ブラウスの下なる傷一つない白肌を暴かれて、なぞられることにぞくりと身を捩らせて、
強請るユーリエの囁きに抗えずに戦慄いて、自ら隠した姿を晒しだす。
がたがたと揺れる馬車の中、晒布を解いた膨らみは歳相応に育ち、振動に揺られてそこに詰まった質量を伝える。
経験の少なさを知らせる鮮やかな桜色の先端は、少年相手に劣情を抱く少女にしては綺麗な色。
ソフィーにとって、自ら他人に姿を晒すだなんて行為は、およそ初めての事だった。

「っ、は……ぁ。 これで、いい…の? ユーリエ」

ユーリエ > うん……すごくきれいだよ、ソフィー。(いい子、とでも言うように、身を寄せて。ちゅ、と小さく頬にキスを送る。膨らみの先の色づいた先端を見やれば、うれしそうに笑みを浮かべて)ほんとうに、きれいだ。おいしそう。(微笑んでみせると、ちゅ、とふくらみにキスを落とす。指先が乳房の表面を張って、つう、と撫で回していく。胸の先に触れることなく、小さなキスと指先の刺激が、彼女の胸の上を這いまわって。そうして焦らしたところに、相手の顔をちら、と見上げ、いたずらっぽい笑みを送ってから……ちゅ、っと胸の先に吸い付き。もう一方を指差捕らえて、指の間でこねるように刺激していく)ん……っ、ふ……。いいにおい。ソフィーのにおいだね。(舌を這わせ、胸の谷間をなぞり上げて。相手が何か言うよりも早く、あむ、と噛みつくように唇を塞いでしまう)
ソフィー > 「ァ……ん、ユーリエ、恥ずかし……ぃ。御者に、聞かれ……ッ♥」

恋人のように扱われることがたまらない充足感をソフィーに与えていた。
いずれ冷めてしまう一時の感情であるはずなのに、相手が少年だからという身勝手な理由で心を染めていく。
不慣れな感触を引き金に漏れた声。
ユーリエに聞かれてしまうのは構わないとしても、捨てきれない羞恥心がユーリエへ訴えた。
然しその合間にも、唇の薄い弾力と指が沈む度、満たされない充足感を訴えかける。
やがて、彼の指先と唇が明確な理由を求めれば、凝りのある弾力が出迎えて、それぞれ等しく充血させていく)

「ユーリエ…そんな、風に…しな……や、ぁ、…♥ ふぁ、ァ♥」

唇で食まれて溢れた声は十分なほどに馬車の中を満たした。
豪華な装飾の馬車とはいえど、薄い板越。御者に聞こえてしまっていても不思議はない。
恥ずかしくて、しかたのない筈なのに、込み上げてくるのはわかりきった劣情。
年下の相手が情熱的に求めてくれるという気分のいい充実感が、隔てた筈の壁を超えることを許してしまう。
ユーリエの頭を抱き返せば、むにゅりと柔らかい弾力の質感を押し付けてしまうだろう。
彼が何処まで求めてくれるのか、そういう期待に胸を躍らせ、劣情を垂れ流す。

ユーリエ > 平気だってば。彼は誰にも話さないから。(囁くように言いながら。相手の胸に抱かれれば、柔らかい感触を顔で受け止め。たっぷりと胸を揉みしだき、たぷ、たぷ、っと弾む感触をアジアって行く。ちゅぷ、ちゅぷ、と濡れた音を馬車の中に響かせながら、胸の先をきゅ、っとつまみ上げ、軽く弾く刺激を送って。何度も口づけを送って、乳房をたっぷりと味わってから)……ねえ、見て、ソフィー。僕も……こんなに、恥ずかしくなってる。(そういえば。帯をしゅる、とほどき、自分の下半身、服を引き下げれば……ぶるん、っと弾むような勢いで露わになるもの。上向きに反り返り、皮が完全に剥けきらないままのものは充血して血管を浮かせ、びくん、びくん、っと跳ね上がっていて)ね……いっしょに、もっと恥ずかしくなろうよ。その顔、もっと見たい。(囁きながら。相手の手を取れば、自分の股間でいきり立つそれに触れさせようとして)
ソフィー > 「ほ、んと…に…? ッ、ふ、ぁ…んぅ♥」

未知の領域に手を出して、右も左も分からない中、ユーリエは手をとって引いてくれる。
抗わずに身を委ね、その細やか位を刹那にでも信じれば羞恥の壁は脆い。
抑えていた声が色を付けて弾みだし、黒曜石のような瞳は磨かれて、艶を帯びる。
緩んだ唇の奥は艶やかな粘膜の色を覗かせて、気品のある白い歯が覗く。
いくら騎士とはいえど、その身嗜みは貴族や王族のそれに近い。
暫く、胸を弄ばれれば、こりこりっと先端が尖り、身体が欲情しているのを知らせた。

「え、なに……これ」

ユーリエが手慣れた動きでズボンを下ろせば、驚きに目を丸くした。
記憶で一番新しいのは風呂場で罵った兄のもの。そんなのだから器量も小さいのだと豪語したが、
今目の前にする形はその記憶よりも遥かに太く、長大だった。
張り巡らされた静脈がしっかりと浮かび上がり、浅黒いその色は雄である証拠。
赤黒く充血した亀頭のは、肉厚のある雁首の形を隠しているかのようで、
導かれるままに触れれば、その硬さと熱に精神がぞわりと震えた。これが雄なんだ、と。
知らないものを魅せつけられているのに、身体の芯から欲してしまう症状に生唾を飲んで、
その形を改めるように、細い指先が裏筋のぼこりとした精管を這い、雁首と竿の分かれ目にたどり着けば、そっと握りしめた。
指を回すのが精一杯なくらいに、その形は太く逞しくて。

「……どう、すればいいの……ユーリエ」

熱を孕んだ声で囁いて、相手の指示を待つ。
この雄の扱い方を教えてほしいと、瞳で強請る。

ユーリエ > は……ぁ。(相手の指が触れる感触に、熱っぽく息を吐く。ひくつく肉棒は、女の指に触れていっそう膨らみをマシ、握られればどく、どく、と脈打つ感触を伝えて。相手の視線を感じれば、とく……と先走りが先端ににじむ)皮、おろして……それから、さっきみたいに……(囁く。わずかに残った皮は、下に手を動かせば大した抵抗もなく下ろされ、張り出し、矢印形を作る雁首が露わになって。赤黒い亀頭はますます風船のように膨らみ、手の中であばれるような角度で上向いていて)……それから、キスして。さっきみたいにたくさん。先っぽも、幹も、袋も……たくさん、キスして欲しいな。(相手の髪、顔や口にかからないよう後ろになで上げてやりながら囁く。そうして、自分のにおいと味を彼女に覚えさせ、ますます酔わせようと……)
ソフィー > 掌の中で、ユーリエの雄がのたうち回る蛇のように暴れて唸る。
気持ちよさ気に溢れた溜息を聞けば、それが男性の弱点であることを思い知らせれて。
視線はユーリエの碧と男根を交互に彷徨わせながら、囁かれるままに指で抱きしめて、皮を下ろし、膨れ上がった亀頭を露出させていく。
角度を持って逸れ上がった歪な形。
狭い空間を満たす匂いに、頭の中は霧で満たされて霞んでしまいそうだった。

「……うん。キス、すれば……いいんだね。
……ちゅ♥ は、む…ン、んぅ…っ♪ ぁ、これ…んぅ♥ すごい、匂い…びくびくして…ん♥」

ユーリエの脚の間に跪いて、唇を近づけた。
鼻腔から頭の中を支配するような匂いに引き寄せられて、言われるがままに唇を運んでいく。
最初は先端にそっと触れた。匂いのもとを滲ませるその味が広がって、本格的に酩酊してしまった気配。
言われた所を一つ一つ、長大な幹に唇を這わせて、押し付けて、濃厚なキスで覚えた舌を使い、丁寧に湿らせる。
皺のあまり寄っていない陰嚢へ唇へたどり着けば、脈打つ根本へ鼻先を宛てがい、
口づけの代わりに、その袋を甘く食んで、ユーリエを見上げよう。
その瞳は、出会った頃の気丈さを失い、恍惚に蕩けていた。

ユーリエ > っふ……っは、ぁっ……んっ! は、ぁ……っ、すごく、上手、だよ、ソフィー。気持ちいい……っ。(声をうわずらせながら、びくん、びくん、っと肉棒が跳ね上がる。溢れる先走りが相手の唇に触れ、つう、っと糸を引いていって。さらに舌が這って幹を濡らしていけば、わずかな灯りにてらてらと生々しく反射を返して。独特のにおいと立ち上らせるそれを相手の鼻先に向けながら、脚を広げて奉仕を受ける。たっぷりと重たげな睾丸は、触れればずっしりとした質量を伝えていて)すっごく……ステキだよ、ユーリエ。きれいだ。かわいい。(口の中に陰嚢を含まれれば、ぴゅく、とほとばしるほどに先走りアガ溢れ。幹を伝って、彼女の頬にぴたりと垂れてしまいそうなほど。髪を何度もなで上げて喜びを伝えながら、はあ、っとさらに呼吸は荒く)ユーリエ、すっごく、ステキで……っ、もう、出そう、っ……。ねえ、お願い。僕の、飲んで。(こらえきれず、自分でも扱いてしまいながら、暴れる肉棒は彼女の頬や鼻先にまでぶつかってしまうほど)……咥えて、ユーリエ。もう……っ、出るよ! っく……っふ、ぁ……あ、ぁああっ!(相手の唇に押しつけるように亀頭を当てながら。限界を迎えた肉棒は、びくん! と跳ね上がり……はじけるような勢いで、びゅうううううっ! と、勢いよくほとばしる。びゅくっ! びゅくっ! と何度も跳ね上がりながら、勢いのついた射精は、彼女がいなければ馬車じゅうに飛び散りそうなほど。それを一気に、口の中に流しこむように噴き上げようと……)
ソフィー > 「ぁ……は、ふ……♪ ん、む……っ」

艶めかしく色を映すユーリエの肉棒は相変わらず掌の中でのたうち続けた。
唇を窄ませ陰嚢へと吸い付き、中身がしっかりと詰まった重たさは一体何が詰まっていのか、ソフィーはまだ知らない。
薄い白濁は十分なほどに重く、指の間と色づいたソフィーの頬を穢していく。
柔らかな黒髪は掌の中で拉げ、後ろで団子を作った解けば、白く汚したくなるほどの黒髪の全容が顕になるだろう。

「ぇ…飲むって…ん、むぅ!? ン、ぐ……んぅ……っ、ン……ぅ♥」

言葉を忘れてしまうほど彼の味と匂いに浸り、溺れてしまいそうな気持ちは、
急かされるまま、唇に押し付けられた亀頭を腔内へ受け止める。
腔内の粘膜は、ぬらりと温かく、柔らかな舌が、ぬるりと潤滑油となって裏筋をなぞりあげた。
どくっ…♥
と頭を持ち上げてしまいそうなほど跳ね上がった肉棒は、ゼリーのように濃厚で、青臭い精液を勢い良く迸った。
落ち着きなく、何度も送り込まれるその塊は、飲み込むことが精一杯で、喉を胃の中をその熱が染みこんだ。
ワインとは違う頭を麻痺させる酩酊の味。
ユーリエがもっと奥へと亀頭を突きつけるなら、細い喉はその形を浮かべてしまうかも。
初めて飲み込んだ精液の味はソフィーを堕とし、染め上げるには十分で。
唇が離れた頃には、どろりと重たい精液を口端から零し、
悦に染まった様相を浮かべてしまう。

ユーリエ > (どく、どく、っと跳ね上がる肉棒、動物的に腰を揺すれば、ぐぷ、ぐぷ、と反射的に喉まで犯すように腰を突き出してしまって。奥に向かって、どく、どく、と飲み込ませていってしまう。コップを満たしてしまうんじゃないかというほどの精液をたっぷりと吐き出せば、ぬる……んっ、とゆっくり肉棒を引き出し)はあ……はあ……っ。すごく……いいよ、ソフィー。すっごく、気持ちいい。(嬉しそうに見下ろしながら。ぬる、ぬる、と精液のまとわりついた肉棒、彼女の顔に擦りつけてしまって)ソフィー……もっと、ソフィーのこと、見せて。(見下ろして囁き。彼女の体を再び抱え上げて席へ座らせれば、その帯に手をかけ。する……と、ズボンを引き下ろして行こうとする)
ソフィー > 「ふ、ぁ……♥ はぁ…は、ぁ…♥ すごい…濃い味…」

喉奥まで犯されて、胃の中身がどっぷりとした精液で重くなる。
唾液と精液で汚れた肉棒を押し当てられて、犬猫がそうするように、マーキングされ、
艶のある髪も、整った顔立ちも、快楽と精液で汚れきってしまった。
自分よりも小さく、一回りも年下の相手に屈服させられても、自尊心は傷つかず、
ただ泥沼のような快楽に溺れてしまう有様。

「うん……いいよ、ユーリエ。ユーリエなら……全部」

見せてあげる。
そう囁くソフィーは最早快楽に染まった雌だった。
彼になら全てを預けられるという気持ちのまま、ズボンと下着を下ろした先は、綺麗に剃られた恥丘が顕になる。
これまた、経験の浅さを伝える鮮やかな色のクリトリスが覗き、脚を広げる様は、まさに雄に屈服した雌。
揺れていた馬車は御者の配慮か既に静止していた。
雄と雌がどういう風に交じり合うのか、ソフィーはそれを本能で感じて、ユーリエを誘う。

「もっと……見て、ユーリエ……私の事……♥」

ユーリエ > 嬉しいよ、ソフィー。すっごく綺麗。(自分の精液で汚したソフィーの姿を見れば、ぺろ、唇を舐め。すっかり蕩けてしまった女の体に手を伸ばし。つう、っと下半身をなぞり上げる。無毛の体に指を這わせていくと、指は入り口を探り、くちゅ、っとなぞり上げる。狭い馬車の中、指がゆっくりと中に潜り込んでいく。精液を浴びて熱を増した秘所をゆっくりと掻き回し、入り口をほぐすように擦っていく)すごくステキだよ、ソフィー。こんなに欲しがってくれるの、嬉しい。(肉棒を擦りつけた顔に、れる……と舌を這わせ。そのまま、相手の唇を再び奪う。精液混じりの唾液を口の中に流しこみながら、ぬちゅ、ぬちゅ、と彼女の体の中を掻き回して音を響かせていってしまって)脚。もっと広げて。(座席の上に脚を上げさせ、M字に広げさせてしまえば。亀頭でキスするように相手のクリトリスに擦りつけてしまって。ぬる……と互いに濡れた性器同士を擦りつければ、)……入れるよ。(とだけ告げて。ぬる……っと、肉棒を中へ押し込んでいく……)
ソフィー > 「は……ぁ、……ン……っ♪
ユーリエ、だから……ユーリエだから欲しいの…っ♥」

霞んでしまった理性では、最早自分の志す正しさを理解できず、
こうして年下に抱かれることへの抵抗は微塵も残っていない。
自分以外の誰にも触れられたところのない入り口は這いまわる指へ、内側の疼きを知らせて反応を示す。
再び塞がれた唇。コンフォはソフィーから積極的にユーリエの舌を求めて、青臭く残った味を彼にまで伝えてしまう。
こべりついたその味をもう一度奥に流し込まれれば、その身体は最早ユーリエのものといっても過言ではない。
事実、ソフィーが今抱いている感情は充足感と彼への服従で、皇女から騎士に落ち、雌へと堕落した少女が願うのは、
快楽に他ならなかった。
唇が離れ、舌先に引いた糸が解れる頃、
随喜の笑みのまま、両足を座椅子に乗せ、誰にも見せたことのない膣口を魅せつけた。
鮮やかな色合は、情事の経験がないことを教え、粗相をしたように蜜を滲ませた有様。
弾力のある恥丘が裏筋の凹凸に潰れ、小指の先ほどに充血したクリトリスを擦られれば歓喜の悲鳴。
最早、人目を気にする余裕なんて残されていなかった。

「は、ァ……んぅッ……♥」 

「ッ〜〜〜……♥ ぁ、ああッ♥」

既に濡れきった膣内の粘膜が、腫れ上がったユーリエの亀頭を窮屈そうに咥え込んだ。
細かな凹凸の襞がユーリエの大きさに広がり、やがてその行く手を塞ぐ最初の障害。
処女の証。
弾力のある膜を強引に突き破るのなら、一気に奥まで埋めてしまうのは容易いだろう。
圧迫感のある膣内を押し広げ、初めてを自分の雄で満たしてしまう快感と征服感が一入であることを、ユーリエは十分理解しているだろう。
ソフィーもまた、それを注ぐのなら、今この瞬間に愛情を傾けている相手ならば、何ひとつの問題は、ない。

ユーリエ > っは……っく、っふ……あ、ぁあっ……!(抵抗を感じるモノの、それに構うつもりもなく。ぐ……と腰に力がこもり、奥へ向かって突き上げて行く。すっかり快感と被虐心に蕩けた顔を見れば、破瓜の痛みも、快感に押し流されてマヒした頭ではほとんど感じることもないだろう。ぐぷ……と中に押し込めば、大きな肉棒は彼女の胎内をいっぱいに満たし、中を広げさせて。反り返り、脈打ち、跳ね上がるその形を、初めて受け入れた女の中に覚え込ませていく)あ……は、すごいよ、ソフィー。中、僕でいっぱいになってる……っ。(腰をしっかりとつかめば、ずくん、っと体重を掛けて奥に押し込むようにして。身体の奥まで自分を感じさせながら、ぬち、ぬち、と卑猥に音を立てて中を掻き回していく。勃起しきったものはパンパンにふくれあがり、同じ形にソフィーの膣も押し広げていて)もっと……もっとするよ、ソフィー。一緒に、気持ちよくなろう?(耳元に囁きながら。腰の動きは大きくなって。自分の体重を乗せた突き上げが、ずく、ずく、と彼女の最奥にぶつかり、精液混じりの先走りをすでに膣内に塗りつけ、愛液を掻き回して泡立てるほど。御者どころか、通りがかった旅人にすら、馬車の中で何が行われているのかは容易に達せられるだろう行為。夢中になってピストンを続け。胸を掴み、吸い上げるようなキスを何度も送って……)
ソフィー > 「ッ……、ぁッ♥ ぁ、あ…ぁッ♥ ユーリエぇ…っ♥」

抵抗をしていた処女の証は呆気無く貫かれた。
破瓜の痛みにほんの少し苦しげに眉を寄せるけれど、それ以上に強かに子宮口を穿たれた快楽に上塗りされてしまう。
窮屈な胎内は雄を知る。自分のすべてを満たしてくれる、その大きさは、牝では辿りつけない絶大さ。
重たげな陰嚢が丸みを帯びた尻肉とぶつかり合い、未だそこにしっかりと詰まった重さを教えてくれる。
ユーリエの肉棒の形に拡張され、押しつぶされる子宮口は口吻するように吸い付いて離さない。
ユーリエの身体に押し込まれた身体は、開いた脚で彼に抱きつき、満たされる悦びを手放したくないと強請る。

「わ、たしのなかっ……♥ ユーリエの、おおきいので…いっぱい……っ♥」

「う、んっ…♥ するっ……もっとする……♥ きもちよく……ぅッ♥」

彼の囁きは耳からソフィーを酔わせていく。
煽られる情欲に抗えなず、彼の腰が一度引くなら、ぞろりと膣の襞が彼の雁首を擦り上げた。

「ん、ぁ…ぉ♥ ぉ、く……ぅッ♥ ぁ、は……♥ ゆーりえのぉ、ごつ、ごつぅっ…て、ぇッ♥」

少年とはいえ、男性の体重を一点に押し上げられ、掻き回される悦びに牝の悲鳴。
胎内も子宮内も、最早彼が撒いた子種の残滓を擦り付けられ、所有権の証を刷り込まれていく。
激しさを増す度に、掻き出された愛液で濡れた腰と腹がばちゅんっと音を立て、
ぐぽっ、と結合部からは淫猥な音。
それだけじゃない二人分の荒い息と、牝の嬌声が混じった馬車の中は、壊れたオルゴールのよう。
最初はきつかった膣内も、抽送運動が数度繰り返されただけで、
今ではユーリエの形をしっかりと刻み込んでしまっていた。

ユーリエ > っふ、っく、っは……ぁあっ! ソフィー、いいよ、ちんぽ締め付けて、ちゅうって吸い付いてきてる……っ、嬉しいよ、すごく、欲しがって、くれてるっ!(突き上げれば柔らかく受け止め、引き抜こうとすれば吸い付いてくるような最奥の感触。膣にぐっぽりと埋め込んだ肉棒は、ぐう、っと幹を膨らませ、自分が塗り込んだ精液を押しとどめようとするように。ぎし、ぎし、と馬車をも揺らしながら、腰は動物のように振られ、体ごとぶつけられていって)っふ……っく、っは、あっ! あ、っは、ソフィー、このまま、出すよ。抜くの、やだよねっ。(両足で絡め取られた腰をがく、がく、と振るわせながら。女の体を捕まえて、自分の形に広がった膣が締め付け、吸い上げる感触に嬉しそうに声を上げて)っふ……っく、っは、ああっ! 出すよ、ソフィーの中、僕でいっぱいにしてあげる……っ!(がくん! と腰をぶつけ。根本までくわえ込ませ、さらに奥に押し込もうとするように。ぴったりと子宮口に狙いをsだめた肉棒は、吸い付く底に向け、一気に迸りを放つ)っく……あ、ぁあああぁぁっ!(びゅうううううっ! と、噴水のように噴き出す精液。先ほどにも劣らぬ勢いと量が、女の最奥に向かって無遠慮に流しこまれていく。いっぱいに満たそうとするような大量の精液が、どくん、どくん、っと流れ込んでいって。誰も触れたことが内場所に、においも味も、自分の存在をくっきり刻み込んでいって……)
ソフィー > 「ふぁ、ぁ♥ い、ぃッ♥ いいの…ッ♥ や、ぁ…ゆーりえのちん、ぽ…ぉ…いっぱい……わたしの、な、かぁ……ッ♥」

滑らかな腹部には最奥を満たそうとする肉棒の形が僅かに浮かび上がり、
裏筋の形も、浮き出た静脈も、雁首から先の形も、離したくないと膣内は一層キツく圧迫する。
初めての情交で並々ならない快楽に酔いしれる本能に応え、吸い付く子宮口が降りていく。
みっともなく淫れた様相は、最早情緒をなくした獣にしか見えず、
なりふり構わない牝の姿で愛される。

「ぬい、ちゃ…や、だぁッ♥ ぁ、は…ふ、ぁぁ…ほしぃ、ほしい♥ ゆーりえのほしぃよ…♥」

姫であった気品を失い、騎士としての強さすら崩れ、牝の快楽に浸った貌であえぐ姿はは最早人のそれと呼べるかどうか。
根本まで彼の形を満たした時、伸びきった膣内はただ抱きしめる痙攣を繰り返して、襞をまとわりつかせて射精を助長する。
快楽の一切を知らなかった子宮は、本能のままに雄の遺伝子を求めた。

「ゆーりえっ…ゆーり、ぇえッ♥ ィ゛ッ……ァ、ぁあああああぁッ♥♥」

迸る精液が一番奥を満たしていく。
どろりと、落ちることのない精液は子宮の中を際限なく満たしていく。
絶頂を繰り返す膣内はその全てを搾り取ろうと一層強く絡みつき、
媚びた声を響かせた。
妊娠してしまうほどの質量が子宮の中で溢れ、精子の一つも逃がしてくれない亀頭の栓に塞がれ、ソフィーは牝を迎える。
皇族の遺伝子が宿ってしまいそうなほど、断たれた血縁が再び巡りだしてしまう兆候。
ソフィーは自身が女として何を求められているのか、漸く知ることになった。
ああ、こんなにも…快楽というのは素晴らしいのだと。

「あつ、ぃ♥ ぁ、は…ひゅ、ぅ♥ ゆーりえ、もっと…もっと、ぉ♥」

一度快楽を知れば後は際限なく。
そして少女はこれからも求めることになるだろう。
雄という存在を。己の欲望を満たすために。

ユーリエ > っふ、うっ……っふ、っく、うう、おおおっ……!(びゅうううっ! びゅううっ! 叩きつけるような勢いの射精が、々女の中に注がれていく。びゅるっ! びゅるっ! と、何度も何度も打ち込んでから、絶頂にあえぐ女の顔を見つめて。自分もまた、快楽に蕩けた表情で抱きしめれば、れる……と舌を伸ばして唇を塞ぎ。長い射精が終われば、ゆっくりと唇を離して)あ、は……嬉しい、ソフィー。もっと、いっぱいしよう。(囁き。再び馬車が動きはじめる。今度は二人、馬車の中で繋がったまま。自分の上に女をまたがらせ。目的地に着くまで何度も……いや、もしかしたら目的地に着いた後も、彼女の全身にたっぷりと、メスの喜びとオスの味を覚え込ませていくことだろう……)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からソフィーさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からユーリエさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にイルミさんが現れました。
イルミ > 「うーん……すっかり暗くなっちゃったなぁ……」

街道を歩きながら空を見上げると、星明かりはあっても大きく欠けた月は光源として全く頼れそうにない。しかし、松明もランタンもなく歩くスピードは昼間のものとほとんど変わらず、軽いものだ。夜目が利く自分には、これくらいの暗さはどうということはない。憂えているのは暗さそのものではなく、帰りが遅くなってしまったことだ。

「……あっ。こんなところに……これ、採って帰ったほうがいいかな」

それなのに、道端で珍しい植物などを見つけるとその場でしゃがみこんでしげしげと観察を始めてしまう。いかにも魔女然としている黒い三角帽子とマントはもともと夜の闇の中ではあまり目立たないが、姿勢を低くしてしまうと尚更だ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にケイシー(猫妖精)さんが現れました。
ケイシー(猫妖精) > カサリ、葉と葉がすれる微かな音。
街道から少し離れた木々の間から、イルミよりもさらに背の低い三角帽子が籠を手に現れる。

 籠の中から発される柔らかい光に照らされてその人影が猫の顔なのが見て取れるだろう、そちらを見ているのならば。
猫妖精は、夜中の街道わきにしゃがみ込む、自分と同じような格好のイルミを見つけ、首を傾げる。

 こんな時分にこの辺をうろついているのは、時分と同じように何かしらの採取に来ているのかもしれない。
さて、声をかけたものか、関わらない方がよいか。どうしたものだろう。

イルミ > 少し考えた後で植物を摘もうと手を伸ばしたとき、その手元がほんのわずかに明るくなったのに気づいた。その光源を確かめようと顔を上げるとそこには、

「……ねこ?」

猫としか言いようがない生き物がいた。しかもそれ(彼)は二本足で立っていて、自分と同じような魔女……いや、魔法使いのような格好をしている。それを奇妙だと思ったのは一瞬で、その次には、

「かわいい……」

素直な感想が思わず口をついて出ていた。囁くような小さな声ではあるけれど、この静かな夜道なら彼の耳にも届くかもしれない。

ケイシー(猫妖精) > その言葉が聞こえたのかどうか。
猫は帽子の上にはみ出させた耳をク、クっと動かした後、ゆっくりと近づいてくる。

「よ、いい晩だな。…探しモンかい?同業者だと思うんだが」

 三角帽を一度頭から取り、また頭上に乗せる。
イルミからやや離れた場所で立ち止まると、少し籠をかざす。
その網目の隙間から柔らかい光が漏れ出て、イルミと猫の間の足元を照らした。
籠の中には、そこそこの大きさのキノコが月の輝きのように光を放っている。月光茸だ。

「へぇ、こんなとこに。…良くみつけたな、それ」
イルミの足元に生えている草を覗き込み、感心したように呟く。

イルミ > 「あ……どうも」

彼の仕草につられて、こちらも帽子を手にとって軽く会釈する。猫が立って喋るなんて!と驚くようなことはしない。何せ自分もこのくにでは「一般的」でない種族、言ってしまえば人外なのだから。そんなことよりもぴくぴく動いて見える彼の耳に興味がいっていて、それは彼の籠の中の月光茸の存在よりもさらに優先されていた。

「あ……はい。こういう花は、匂いでわかっちゃうというか」

同業者ということは、彼も薬なんかを作ったりしているんだろうか。そんな風に考えながら「月下貴人」と故郷で呼ばれていた赤い花をそっと撫でる。魔族の魔力に似た匂いを発するそれは、魔族の国から逃げてきた自分には少し思い入れのある植物でもあった。

ケイシー(猫妖精) > 「東の方に行きゃもっと生えてるんだけど、こっちじゃ割と珍しいものな、月下貴人。
来しな、もうちょっと気をつけて通ってりゃ良かった。」

ここから「東の方」といえば、魔族の国。東国、東の国という言い回しであるならば、また別の国を差す事が多い。

「そっか、鼻が効くんだな。東の方の人かい?ああいや要らねぇ勘ぐりか、そういうのは。
 こっちでも訓練積んでそういうセンス身につける奴も居るしな。」

 言いながらも、首を右に左に。
そもそも群生する花ではないとは云え、近くにもう一株位咲いていないものか。
残念ながら、猫の希望は叶わなかったようで、残念そうに耳とヒゲが少し下がる。

イルミ > 「え、えっと……」

実のところ、彼の言葉はどっちも正解だった。自分はもともと魔族で、しかも同族から逃げるために嗅覚が磨かれたのだから。ひょっとしてバレたか、と内心で冷や汗をかいたが、彼が追及をやめてくれたことで安堵の溜め息をつく。もしかしたら、その溜め息が彼の推測を確信に変えてしまうかもしれなかったが、そのことには気づかないまま、

「……えと、これ……要りますか?私は見つけただけで、採るつもりはなかったので」

これ、と指差したのはもちろん月下貴人の花だ。わざわざ見つけたものを譲ろうとしたのは、第一に、この花の効能や誠実は既に概ね知っていて、今はあまり必要でないと知っていたから。第二に、彼の関心を花の方に集中させたかったからだった。

ケイシー(猫妖精) > 「えっ、いいの?マジで?」
耳とヒゲがあからさまにピンとなる辺り、正直に嬉しかったのだろう。

「そっかー、悪いな。じゃあ有難く頂いてくか。
お詫びにといっちゃなんだけど、これ。代わりに持ってってくれよ。
惚れ薬だの媚薬だの頼んでくる奴結構いるだろ?」

 そう言ってゴソゴソと帽子から白いハンカチを引っ張り出すと、籠から月光茸の形の良い物を二つ三つ選び、包む。

「月下貴人を探してたんじゃ無かったら…ああいや止め止め。好奇心猫を殺すって、な?」

 イルミに近づき、光る茸のつつみを差し出した。