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王国外、つまり外国なども舞台にして構いませんが、あくまでこのサイトのメインの舞台は王国内になります。
あくまで外国等の舞台は副ということでお願いします。
Time:16:20:02 更新
■ディアンヌ > 「まぁ、疲れないために程々にしろっていうのは解るのよ。
昔は兄さまと同じ剣が欲しいって思ってたけれど、どうしても体力的に無理だったから」
己の丈に合わない力は身を亡ぼす。
身を以て理解したからこそ、今は自分に合った得物にしていることは男もきっと知ることだろう。
そもそも、二人が出会った切欠もまた剣であるようなものだから。
「…見たことがなかったわけではないけれど。
見たことないわけではないと思うけれど…久しぶり、じゃないかしら?
だから新鮮味もあるし、意外って言ったら意外で、…それから、やっぱり私の龍王様は素敵だなって思っちゃった」
白い碗が男の手の中から口元へと移る所作を眺める視線は少し上向き。
自分の手の中にあるよりも随分と碗が小さく見える不思議を感じつつ聞いていれば、聞きなれない単語のせいで首を捻ることになる。
針子と縫製師はそのままだから理解できたが、恐らくシェンヤン独自の単語だろう。
「れいぶ…???」
幼子のようにその音だけを繰り返して首を傾げれば漸く伸びて揃った髪がさらりと揺れる。
そのまま、滔々と心地よい声で続く豆知識の詳細と解説を聞いていれば相槌の代わりに茶を口に運ぶからあっという間に底が見えてしまった。
「…もちろん、頼む先はいつものところだから私のやりそうなことぐらいわかってくれているとは思うわよ。
でも、何でもかんでもまかせっきりなのもやりづらくないのかしら。
少しぐらいは意見を聞きたいとか、ありそうなものだけれど…任せていいのかしら。
もちろん、力量が不安とか、そんなことは全く思っていないんだけれど」
空になった碗を卓に置いて、次々に上がってくる疑問を率直に口にする。
そこに上乗せされる問いかけに対して、ディアスポールの瞳が二度三度瞬いて、再び男の表情を捉えるように見上げるかたち。
「何もわからないのに拘りなんてないわ。
動きやすいならそれだけで満足だもの。
出過ぎた真似だなんて思ってないし、それに
……。
なるほど」
やりとりの中で理解する。
男が言う「テクニック」とは、こういうことなのだろう。
してやられたとは思わないが、男の水の向け方の上手さを改めて理解することになったことを理解して、また少しだけ頬が膨らむ。
そして、見た目以上に随分と自分より年上の男に、いつになったら自分は追いつけるのだろうという悩みで膨らんだ頬を萎ませた。
「最初から、そういえばよかったのね」
■リシャール > 「そうだな。ディアはそういう子だ。
心根卑しく狡く生きろとは言わんさ。
ただ、自分が専門ではないものは、専門家に任せるのも大切だ。
成功の確率が上がるし、何より自分が疲れない。」
まずはテクニックが苦手と告げる彼女に向けた言葉。
専門家に任せる事の意味と利点を短く告げる。
そして、その後の言葉には、小さく声を上げて笑いこぼしながら
「俺が南方龍王だなんて思わなかったろうしなぁ。
流石に役目を放棄したら、帝国の南方の民が困る。
だが、俺はディアと番になることは決めている。
ならば、頭を下げて理解してもらうしかなかろうよ。
おや、ディアにはああいう一面はそういえばあまり見せていなかったかな?」
そんな他愛もない話を続けながら、お茶を用意する彼女の所作を見やって、自分のために用意された茶を手に取った。
一度彼女へと投げたボールが返ってくるまでの間に自分も一口茶を口にしてから
「そうだな、それも悪くない。母御は式を経験しているからある程度は知っているだろう。
だが、専門家ではない。
専門家は礼部の者であり、お針子であり、縫製師だ。」
飛躍した思考。だがその思考も間違いではない。
彼女にとって頼りやすかったのが母親だったというだけの事。
ただ、母親任せもこの問題は少々大きかろう。
明らかにした言葉にびっくりした様子の彼女。
そして、罪悪感と不安を吐露する言葉。
それをしばし彼女自身が咀嚼する時間を与えてからまた言葉を紡ぐ。
「俺は、式の服の形にこだわりはなかった。
形さえ決めればサイズは縫製師がうまく作ってくれるだろう?
それに、形は男の衣装より女の衣装の方がベースになりやすい。
ならば、そこはディアが決めたものに合わせるべきだと考えた。
とはいえ、全てをディアに任せるのも気が引けたから、俺の知識のなかから縁起のいい色だけ組み合わせてみたという訳だ。
それをただ着ればよい。なに、自分の腕を見せたい者達が、変なものを作るはずがない。
そして、作っている間に大きく動いてみて、いざと言う時にそこまで動きが大きくなることを伝えれば、途中で破けることもない。
自分が決めたい所だけを決めて、あとは専門家にその腕を振るってもらうことは悪いことではないよ。
細かい指示をする客よりも、信頼して任せてくれる客の方が、職人はやりやすいのだから。
さて、そこでディアへの質問だが、ディアはこういう服がいいという希望やこだわりがあったのかな?
それがあったのであれば、俺の提案はちょっと出すぎた真似だったから、ディアに謝罪せねばならないが。」
■ディアンヌ > 「そう言われても、狡く生きるのは性に合わないの。
テクニック…はぁ、そういうの苦手だわ。
本当よ、難儀どころじゃなかったわ?
国境を越えた話になるのは解っていたつもりだったけれど、まさか王宮に連れていかれるとは思わなかったもの。
…まあ、いつもよりもちょっと真面目な貴方を見られたのは新鮮だったし、楽しかったけれど」
少しの間唇を尖らせたが、結局直ぐに緩んでしまった。
しがみついていた腕を解いて、茶を飲もうとするくらいの気持ちの余裕が出来たこともあるが、シェンヤンで垣間見た男の横顔を思い出したから。
少しはそれで自分の機嫌を取ることに成功したのだろう。
まだ十分に温かい茶を白磁の碗に、それを二つ用意する。
一つは男の為に、そしてもう一つは自分のために。
前提条件を口頭で確認し、そこまでは自分も理解しているので茶を口に含みながら頷いてみせる。
事実スカートもドレスも拒否の一点張りで十数年を過ごしてきた女には、生地の種類も数えるほどの知識しかない。
「分かっている…母様とか?」
思考は飛躍する。
自分の周りで最も近く話を聞きやすい経験者だ。
けれど、恐らく彼の言うところの知っている人間というのはまた違うのだろう。
「……。
えっ、それだけ?!」
話を聞きながら頷いているうちに話が終わってしまった。
動揺で、碗を落としてしまいそうになるがきちんと逆の手を添えることで未遂ですませる。
聞けばなるほど、確かに短時間で終わるには違いないが
「…人任せすぎやしないかしら」
人任せにし過ぎることの罪悪感、それに対する不安。
また渋い顔をして、茶を一口。
先程より、渋く感じる気がした。
■リシャール > 「ああ、その通りだね。真面目で悪いことは全くない。
だが、もう少しずるさを覚えても、ディアは全く問題ない。
ズルさとは言ったが、工夫であり、テクニックの方のずるさだ。
まぁ、あの日はディアにも難儀させたな。
二人が求めて二人が受け入れた事だったというのに、周囲の方がうるさくなって仕方がない。」
婚姻婚約自体は当人たちの問題であり、当人たちだけが納得していれば何の問題もないのだが、今回に限ってはお互いのバックボーンが大きすぎたのだ。
かたや、王国の王族。かたや、帝国の一部を守護すべきもの。挙句、王国と帝国は同一ではなく、敵視すらしている時もある。
まるでどこかの恋愛小説かとも言わんばかりのシチュエーション。
当人たちの意思を無視して周囲ばかりが構えてくるのだからたまらない。
もちろん、それだけが原因ではないだろうが、男の目には、その全てが彼女の真面目さから来るものに見えてくる。
だから、ちょっとだけ良い意味でのずるさを吹き込むのだ。
逡巡の時は、彼女の心持がもたらすもの。
そして、誘惑とは言え堕落を促す類のものではない。
どちらかと言えば、成長へと至るもの。
なぜなら……
「では、ちょっとだけ披露しようか。
まず、ディアは一から十まで自分で決めようとした。
だが、ディアは式の全てを知っているわけではない。
ならば、どうすべきなのか。」
前置きで現状を整理する。そこで一旦言葉を切って、ほんの少しだけ間をおいてから続ける。
「それは、分かるものにある程度任せてしまうという事さ。
ディアが決めるべきものは、実は限られている。
例えば、服の色、例えば生地の種類。例えば、どういうドレスが良いのか。
ただ、ここにもう一つの要素が絡んでくる。
それが、いくつ準備する必要があるのか、だ。」
そこまで言葉にしてから、小さく笑いをこぼして
「俺が早く終わったのは、王国の礼式を知らぬから、色々質問したからだよ。
色直しが何回あるのか?
服の型式は何種類あるのか?
男女の組み合わせは考慮に入れる必要がないのか?
それぞれのタイミングでどれだけ動くのか?
などなど。
だから、ディアも同じにすればいい。
結局、先程俺が決めてきたのは、色直しの数分の服の色と、生地は毛羽立っているとかゆくて苦手なのでそういう生地は避けて欲しい、これだけ。
もちろん、俺の服の色とディアの服の色のあわせもあるだろうから、色についてはディアはこう伝えればいい。
『リシャールの決めた色に合わせて、私に似合うと思う色にして頂戴』
ってな。」
■ディアンヌ > 笑い事じゃないとばかりに男へと向けた淡い色の瞳は薄く細くなる。
別にこちらとしても表情がそうなってしまうだけで本気で怒っているわけでもない。
だから、誰もいない今はしっかり甘えるし、甘やかしてくれるその腕が心地よくてたまらなかった。
「真面目で悪いことなんて別にないでしょう。
ちゃんとしなきゃいけないことだってわかってるもの。
向こうでも、楽しみにしてるなんて言われたのに。
…本当に怖かったもの、生半可な式にしたら許さないって言われた気持ちだったわ」
顔をあげれば茶の香りに交じって焼き菓子の香り。
この人と婚約するにあたり想像よりも込み入った話になったことで久方ぶりに訪れた彼の国。
まったく、刺さる視線がどれだけいたかったことか。
けれど、その理由も今は女だって理解している。
ましてや、自分のことなのだから自分で決めなくてはならない。
何よりも、目の前の男に喜んでほしい。
だから出来る限り自分でどうにかしようと決めた───つもりだったのに。
目の前にちらつかされる誘惑に心底悩むような顔を隠せない。
こういうところは、やはり年相応なのだろう。
「……。
……知りたい」
すぐに飛びつかなかったことは心中における葛藤の表れ。
最初から縋りたくてたまらないのはささやかな矜。
結局、観念するしかなくて渋い表情のままその豆知識とやらに縋るしかなさそうだ。
■リシャール > 返ってきた返事とその勢いに、喉の奥での笑いがこぼれる。
からかいたくてと言うよりは、これは大分やられているな、と思った方なのだけれど、だからこそ面白くなってきてしまうのはこの男の悪癖。
大抵のことを悪く考えず、どうすればよくなるかを考えて、それらをまとめて楽しんでしまう心持ちの持ち主だから。
ともすれば……と思っていれば案の定。
一通りに感じていた問題点を並べ立て、休憩を所望する彼女。
誰もいなくなったのを確認した所作の後、近づいてくる彼女を見れば、その次もまたどうなるかは当然分かること。
故に、そうあるのが当然と言うかのように腕を広げて受け止めて、その力強い腕でしっかりと支え抱く。
うめき声にも似た声で、疲労を口にする彼女の様子に、優しくその頭を撫でてやりつつ口を開く。
「本当にディアは真面目だなぁ。普通に考えていては答えの出ない難題も、真正面から受け止めてしまう。
だが、それはお前の美徳でもあるし、俺はそういうお前だから好きなのだが。」
おだやかに、そして案じるように向けた言葉。
そのまま暫し、その体勢を続けた後で
「この難題を軽くするちょっとした豆知識、知りたいかね?」
悪戯っぽい笑顔を浮かべながら、そんな問いかけを向けてみた。
■ディアンヌ > 「どうしたいかだなんて、そんなの、動きやすいのが一番に決まっているじゃない!」
もう!と、頬を膨らませながら声のほうを見やる。
その回答は、王家の送り出す花嫁としては再追試を叩きつけられそうな回答だろう。
漸く肩近くまでそろった髪だって、半年ほど前から漸く伸ばし始めたもの。
最上流階級の娘として育ちながら、自分の身なりには回りが呆れるほど頓着がないものだから、侍女たちがここぞとばかりに躍起になっているのも事実だった。
「薄い、眩しい、破けそうだし、そっちは重たいもの。
……ねぇ、本当にお式しなくちゃだめ?」
衣装を仕立てる話が始まってから、何度このセリフを吐いたことか。
当人としては、ただこの人と定めた相手と一緒になれたらそれでよいだけに、吐き出すたびに言葉が重くなる。
しかも終わらないのは自分だけで、彼は、少なくともこちらからすればあっという間に終わったというのだから猶更。
自分がこれだけ悩んでいるのに、どうしてそんなに早く終わるのかが不思議でならない。
当然、駄目ですと年嵩の侍女に一蹴され嗜められるまでが流れ。
女とて、それは解っているから肩を落とすしかない。
だから解らないなりに首を捻っては布を見て、悩ましい顔をしているわけだ。
「…だめ、見すぎてわからなくなってきた。休憩したい」
ひら、と手をあげてて示せばあれこれかかっていた布が全て巻き取られて肩が随分軽くなった。
彼方此方に広げられていた飾り達も一度まとめて置かれて、部屋に布と装飾用の一角が出来上がる。
部屋を出る際に休息の為にと用意された茶はマグメールでは生産されていない北方の茶と、それに合わせた焼き菓子で、部屋の主と男の好みに合わせて用意されているのが言われずともわかるものだ。
男と自分以外は部屋に誰もいなくなったのを一応確認してから疲労困憊の表情を隠さずに男にしがみつく。
完全に顔も上げないあたり、疲れ切っていることがよくわかるだろう。
「終わらない…」
まるで徹夜仕事でも抱えた官吏のような呻き声。
■リシャール > 彼女の慶事における相方とも言える男もまた、室内にいた。
今日の用事は女性の戦いの一環とも言えるもののため、敢えてこの場にいる必要性はないのだが、だからと言って何か用件があるという訳でもない。
この国の人にしてみれば見慣れない服をまとったその男は、並べられた布地を触れながら楽しそうに主役と侍女たちの様子を見やっている。
「ポプリン、サテン、タフタ、ベルベット。素地も生糸に綿花などなど。ここまでよくそろえたものだな。
とて、ディアが最も美しく彩られる衣装だ。
ディアがどうしたいかで考えればよいだろう?」
侍女の笑い声が収まりそうな頃に、穏やかな調子で響く男の声。
理屈、知識で答えを出すことは容易いものの、今回の問題はそういう類のものではない。
本人を美しく、家の勢力を見せつけて、次の花嫁にこうありたいと思わせる。
だからこそ、侍女も、お針子も、そのほかの使用人すらをもどうするかと一心に考えているのだろう。
なお、男もまた彼女と同じ時間に別室で同じように衣装合わせに向かっていたのだが、数刻後には戻ってきてこの部屋に顔を出したのだった。
終わったのか?と問われて、終わった、と答える。
その時の彼女の表情は見ものだったのだが、それすらをも美しく思い、愛らしく思い、楽しんでいたのは表情で悟られたやもしれない。
■ディアンヌ > 「んー…そうね、こちらの方が動いた時の布の表情が出る…の、かしら?」
うららかな午後の日差しが部屋のにぎやかさをより一層高めている部屋の一室。
普段は比較的静かな部屋の中がとにかく賑やかなのは女たちの会話している声だけではない。
いろとりどりの布にビーズに貴石宝石、宝飾類。
それらは邸に久しぶりに訪れる慶事のために用意された物たち。
花となるその日の為に賑々しく用意された準備のための品々。
全身鏡の前で、様々な布を重ねられては首を傾げ。
また、ある石を耳元に寄せられてはまた首をかしげる。
絶対的に身に着けたいものなど決まっているので、慶事の主役ともなろう本人としてはそれを基幹に選んでもらえばいいのだが、周りからするとそういったわけでもないらしい。
「こんな山のような布の中から一人で選べないわよ…」
深いため息。
独りごとだったのだけれど、周りの侍女たちに拾われて色めきだった笑い声に包まれてしまった。
そもそも、余り女は自分の服装に対して執着があるほうではない。
第一にまず動きやすくて、それなりの身なりにみせてくれたらそれでいいのだ。
随分小さいころにスカートなんてもうはかないと宣言してからずっと足回りは一択。
当日布に埋もれすぎて絡んで転びやしないかと、今から戦々恐々の心持ちだった。
ご案内:「カルネテル・ヴィスコワニティ邸 私室」にリシャールさんが現れました。
■ディアンヌ > 【お約束有】
ご案内:「カルネテル・ヴィスコワニティ邸 私室」にディアンヌさんが現れました。
ご案内:「鏡の内側・異空間」からペッツルートさんが去りました。
■ペッツルート > 「――覗き見る事は面白ぇが。
何言ってるか理解がでねぇのは困るな。」
(鏡の外の言葉は断片的にしか聞こえない。
魔力の波長・魔力の密度・自身の能力にほんの僅かでも大気に動きがあれば容易く乱れ、ノイズ交じりになるからだ。
面白い情報も特にはなく、悪魔は鏡の奥へ姿を消すのだった。)
■ペッツルート > (悪魔は鏡の中でゆっくりとした時の流れを楽しんでいた。
本体の鏡はある洞窟の内側で厳重に守らせている。戯れに人間世界の鏡や魔族の国にある鏡――制限はあるが見れる範囲でのぞき見して見聞を広めている。
鏡の向こう側では着替えている姿、なんでもない日常が広がっている。
条件さえ合えばこの悪魔は鏡の内側から腕を伸ばして自分の世界に引き込もうとするか、それとも鏡の内側から外側へ干渉するか――。
次に映った鏡の外の世界を見て決めようとしているのだった。)
「どォれ、次はどんなマヌケか。良い女がいるカ。」