2015/10/30 のログ
ゲーデゼック > 「楽しんで学べるのであれば、それも良き事ですが…ふむ。もう一つの課題を忘れておりましたね。
 お渡ししたアミュレットから、私の魔力を感じることはできましたかな?」

課題と称し、実際には自らの魔力をユージニアの周囲に漂わせることで、受け入れやすい土壌をつくりあげるためのアミュレット。その魔力を感じ取れるほどに感度が高まれば…それは解析には用意だが、逆に言えば刺激にも弱くなるのだ。

「影響を与え合うのは、人だけにとどまらず、巨大なモノや、強いものがより強く与えるのです。
 であれば、ユージニア様のおっしゃる通り。泉より湧き出た水などは、全き水の属性を持つことになりましょう。それが巨大な湖でもあれば顕著なことです。
 大いなる大地、いと高き空、雄大なる山々。これらの場所は、魔術師や神官が修行の場として用いることがあり、それは、巨大なるものより影響を受け、己を高めようとしているのです。」

覚えておくと良いでしょう、と。言葉を添えておく。

「ふふ。それについては、確かに安易な手段では不可能と告げておきましょう。先ほど告げたように、満ち満ちた存在…山や大地を、人々が変革しようなどというのは傲慢が過ぎるというものです。
 ですが、変化させられない、とのことではありません。
 例えば、より強気魔力で押しのける。
 例えば、より鋭き魔力で切り裂き、占有していた魔力を引きずりだす。
 例えば、さらに水を加えることで許容量を増やし、干渉できるよう変化させる。」

一つ一つ、指を折りながら、それらの事態への対処法を並べてゆく。

「魔力を、魔法を用いるだけが魔術師ではありませぬ。知識、そして知恵をもって立ち向かう。それが、魔術師です。」

そう、誇りと自信に満たされたまなざしで語り掛ける。
……自らのこれまでの言葉、そしてこれからの言葉を、ユージニア様に信頼させるために。
己の存在を、疑おうとせぬようにとするために。

ユージニア > 「あ、はい、…しばらく身につけているうちに。まだほのかに、といった感じですが」
(問われて、腰にさげた護符のほうを見てから。まだ十分ではないかもしれないが、と…少し恥ずかしそうに答える。
魔術の課題として純粋にとらえているだけに、期待にこたえられたかどうかと、そんな表情で)

「はい、確かに――雄大な山々と、そのふもとに広がる森に包まれて、森の精霊神殿も建てられております。
滝と泉、温泉が傍にありますのも、修行に生かすためとか。」
(まったくそのとおりです、と添えられた言葉に大きく頷き。さらに語られる、魔術師とは、との言葉に目を見張る――
なんと、誇りと自信に満ちた態度だろう。
それだけのことをしてきたと、それだけのことができるのだと、そんな強さを宿したまなざしに見えて。)

「…すごい、のですね。宮廷魔術師、という方は――…ひとかどの勇者にも匹敵すると、親が申しておりましたが。
 お話をうかがうだけでも、光栄なことです――」
(自然に、相手に頭をさげる。強者に敬意を払うそのことは当然と、生徒としても従順な態度を示して。)
  

ゲーデゼック > 「その様子では、まだ時間がかかりそうですな。
 心身をリラックスさせられる、浴場等で行ってみるのも良いでしょう。 精神の緊張が緩めば、それだけ魔力も広がる。感知がしやすいやもしれませぬ。」

あくまでも、しれない、という言葉による提案。しかし本来の目的は衣服越しではない魔力への接触であるがゆえ、人のよさそうな笑みを頬のこけた顔に浮かべながらも内心では情念が燃え盛っていた。

「はは。私などはまだまだ末席。魔術師長の足元にも及んでおりませぬ。魔力量はともあれ、知の深さ、魔の深奥をかの方は知っておられる。
 ユージニア様、貴方は聡明な方だ。私の領域にたどり着くことも可能でありましょう……貴方が望むのであれば、」

す、と骨ばった右手を刺し伸ばし、

「私のいる領域までは、お招きいたしましょう。」

にこやかに、しかしどこか怪しげな提案を、口にする魔術師。そのさまはある意味、魔術という深奥をのぞかせたものやも知れなかった。

ユージニア > 「浴場…濡れてしまっても、大丈夫なのですか?この護符は」
(提案を聞き、まず口をつくのはそんな質問。相手の本来の目的には気づくことなく、ただ、疑問の応えを求めてのこと。
人の良さそうな笑みも、周囲と彼女自身の警戒心を和らげる効果につながっていただろう)

「ゲーデゼック様で末席とは…魔術師長様というのは、どれだけ凄い方か想像しがたいです。
それだけ知識も魔法も、奥深いものなのでしょうけど――」
(ひとつ、深呼吸。けれど、そう、色々な意味で…学ばなくてはいけない立ち場なのだ、自分は。
だから。差し出された手に、おずおずと…自分の手を伸ばす、ことになる)

「私は…ご存知のとおり。精霊神の巫女であり、その血をひくものでもあります…ですから、魔術について。
しかりと修めること、深さを知ることは、求められる身。
私にそこまでのものがあるならば、…お招き、いただきたいと思います」
(何処が怪しいのか、そこまでわかっていないのは…箱入り娘の純真さゆえ、かもしれないけれど。
今この場での回答は、自分としてはごく当然のものと思っていて…)

ゲーデゼック > 「防錆加工位は済ませておりますよ。手荒に扱わなければ大丈夫でしょう。」

風呂に持ち歩く程度なら問題ないが、大事に扱ってほしい、と改めて告げる。
こうすることで、"贈り物"であることを、ことさら意識させる。つまり、自分という存在を少しでも伝えていくのだ。

そしてだからこそ……ユージニア様から伸ばされたその手を、口元に深く笑みを浮かべながら手に取ったのだ。

「では、簡素ながらも契約を。
 私、ゲーデゼックは、より深く学ぶことを望みしユージニア様を、私の知る深淵へと招き入れる。 承諾を頂けますかな?」

伸ばされた手、互いに接触しあった状態で、"契約"の魔術を行使する。承諾をすれば、互いにそれを守る、そういった魔法……いや、これこそが呪いに近いだろう。この"契約"に反すれば、術者が設定した罰を強制的に受けることになる……そして、闇の魔術に通じたゲーデゼックという男は、その罰則事項を秘匿するよう、魔術を改変することなど朝飯前の事なのだ。

ユージニア > 「そうですか。では、丁重に…扱わせていただきますね」
(つまり、多少濡れるくらいは手入れをすれば問題ないのだとわかれば。ほっとしたように頷いて。
近いうちに浴場で試してみるつもりなのは、充分わかるだろう)

「契約…ええと、それについては、あまり詳しくないのでお伺いしますが。
なにか書類のようなものが必要ですか、それとも、魔術的な契約、でしょうか?
その、…なにか副作用みたいなことがあるなら、あらかじめ知っておきたいのですが…?」
(書類上の契約、の関わるトラブルの例は。王家という立場上いろいろ耳にしているだけに…少しだけ慎重になる。
とはいえ、もちろん、魔術の腕は宮廷魔術師のほうが上。
秘匿される事項までを、読み取ることはできないだろうけど)

ゲーデゼック > 「ああ、不安にさせてしまいましたか。契約といっても、平素の行動まで縛るものではありませぬよ。
 今回の契約で言えば、私はユージニア様を私の知る深淵へと招くために、必要な事項を教えることを拒まぬよう。
 ユージニア様には、そのために良く学び、そして学ぶことのために必要であれば師となる私の言葉に否と言わぬように、というだけの話です。
 それ以外の点については、当然拒否も可能ですし。生活までは縛らない…簡潔に言えば、互いに学ぶことを誓う、家庭教師の契約のようなものです。…大雑把にすぎるまとめになったのは、申し訳ありませぬ。」

多少言葉が長くなったが、可能な限りわかりやすく…そして、何を学ぶかを、深淵という言葉で隠し通す。
そのうえで、デメリットが発生しうる条件も、それは楽にクリアできるものだと言い切って見せるし、まじめにしていればそうなるだろうことも、伝わるように言葉を重ねたつもりだ。
そうして、ユージニア様の言葉を待つ……この契約という名の"呪い"に、美しき蝶がかかることを、待つ。

「契約が成立すれば、一度外に魔術の実践に出るのも良いかもしれませぬな。
 座学だけで学べぬこともまた、学ぶことができるでしょう。」

ユージニア > 「あぁ、…そういうことでしたか」
(家庭教師の契約。互いに学ぶことを誓うこと。そう説明を受ければ、そして、生活を縛ることはないなら。
不安はほぐれる、それは今までの授業を通して育った信頼感によるところも大きいのだけれど。)

「わかりました。…では、学問と魔術の契約として、受けさせて頂きます。
 どうか、よろしくお導きください――」
(まだ、手はとられたままだろうか。承諾した、との言葉とともに、頭を下げる…それがどういう深淵なのかは、はっきりと知らずに。)

「魔術の実践?…学園、などでしょうか。あそこにもいろいろと、設備が整っていると聞きますが」
(そう興味深く尋ねる姿に、魔術師を疑うそぶりは欠片もなく…)

ゲーデゼック > 承諾の返事が返り、ユージニア様が頭を下げたのと同時、呪いが発動した。
それは今はまだ、細い糸のようなつながりに過ぎない。だが、契約が守られ、時が流れるほどに、呪いは拘束力を高め……同時に、その契約に従うことへの違和感を覚えないように変わっていく…。だがそれには多くの時間と、そして師としてのゲーデゼックを受け入れる、ユージニア様からの信頼が必要なのだ。

だが、それでもこの一歩は、ゲーデゼックにとっては大きな一歩であった。
この呪いがあれば……この美しい巫女姫を、自らのいる場所。魔と欲望の深淵へと招き入れ、からめとることができるのだから…!

「こちらこそ、よろしくお頼みいたしましょう。
 ユージニア様が、私のいる深淵まで来ることを、心よりお待ちしておりますよ。」

頬のこけた顔立ちは、満面の笑みへと。その裏には、くらい欲望を隠して。
そうして契約の受諾がかなえば、そっと手を放した。

「学園では、少々手狭でしょう。今日までは地の座学を行ってからと思いましたが…水に縁大き場所へとまいろうかと。
 学んだばかりの知識を活かすことは、それらを有用に扱う知恵をはぐくみますのでな。
 場所などの仔細については、後程連絡いたしますゆえ。如何ですかな?」

そのように提案しつつも、そっと水の中級魔導書と、土の初級魔導書は、テーブルの上に重ねておいて、課題としていくようだった。

ユージニア > (契約。それが呪い、であるとはまだ気が付いていない…それだけ魔術師の腕が巧みなのだ。
ただ、師と認めた相手の笑みに応えるよう、喜びの表情をたたえて…しっかりと手を握り、そして、離して)

「ご期待に添えますよう、励みます。
 では、ご連絡いただくまでに、こちらの魔導書はまた…まなばせていただきますね。お気遣い、ありがとうございます」
(課題とされた本は、ありがたく預かり。それから…帰る前にお茶を、と。感謝をこめて、申し出るのだろう)

ゲーデゼック > 「期待しております。とはいえ、無理はなさらぬよう。まずは土の魔法の書に目を通しておくとよいでしょう。」

そっと自学の際の注意点を告げて。
茶席の誘いには、喜んで、とうなずくだろう。
おそらくふるまわれる茶は、自身が持ち込んだ、魔力をこめたハーブを使ったもの。
それによって、契約の呪いは強化されるか、はたまた何の効果も表さないか。
そこまではわからぬが、それ故に次に会う時が楽しみだと考えながら…今日はいまだ、平和な茶会を過ごしたのち、屋敷を辞するのであった。

ご案内:「リーヴェンス家の邸宅」からゲーデゼックさんが去りました。
ご案内:「リーヴェンス家の邸宅」からユージニアさんが去りました。
ご案内:「第七師団駐屯基地」にサロメさんが現れました。
サロメ > 『副官殿、おられますか?ラッセル様から出頭するようにとの通達が…』

勢い良く部屋に入ってくる名もなき兵士

駐屯地の一室、隊長クラスに充てがわれた比較的広い部屋で、サロメはデスクに向かって羽ペンを走らせていた

「ノックをしないかノックを…
 ラッセル卿から…なんでまた私に出頭命令が下るんだ」
眉間に皺を寄せて限りなく嫌そうな顔で来室者を振り返る
だいたい、検討はついているのだが

『キルフリートの吸血姫の件で問いたいことがあると、しかしオーギュスト将軍は遠征中でして…』

申し訳無さそうに頭を下げる兵士

サロメ > 「………はぁー…」
大きなため息が漏れたのはサロメと兵士、ほぼ同時だった

「その吸血姫とやらの話は砂一粒ほども私は聞いていないんだが?
 いい加減独断が過ぎるだろうアイツ…今月だけでどれだけの後始末をしてると思ってるんだ」

コト、と羽ペンを置く
何を隠そう今書いている顛末書も、自分勝手な行動をしたアヤツの隊の尻拭いだ

「……一足先に向かい、少々遅れる旨を伝えてくれ」
やれやれとわざとらしく肩をすくめるオーバーアクションと共にそう答える

『最悪、将軍が帰るまで待ってもらうという手も…』
「どうせオーギュストに行かせたところでアイツ絶対頭下げないだろ」

また、二人して大きなため息をつくのだった

サロメ > 王立騎士団の中でもそこそこの特権を持っていると言って良い第七師団である
相応に睨みをきかせる王族や貴族連中もいるのだが…
将軍を務めるオーギュストはそういった体裁をそこまで気にしない
だからこそこの第七師団の強さがある、とも言えるので否定ばかりはできないのだが

とはいえ……

「ラッセル卿だから良かったものの、調子づいた妙な貴族に因縁をつけられるのは困るんだが……」

この国で強権を持つ王族貴族連中にはよからぬ者も多くいる
つけいる隙を与えてしまうと何をされるかわかったものではないのだ

兵士は指示通り一礼し、一足先に官邸へと向かった

「………」
どすっと倒れこむように椅子にかける、あまりクッションがきいていなくて正直ちょっとお尻が痛かった
が、そんなことはどうでもいい

「あああああああああああ!!!
 もおおおおおおおおお!!!!
 人にケツばっかり拭かせて何のつもりだああ!!!」

机をバンバンと打ち付ける
さっきの兵士が戻ってきたら目を丸くしていたことだろう

サロメ > 「ダメだ、このままじゃ確実に胃をやられる…。名誉の戦死のほうがいくらもマシだぞ…」

ぷすぷすと頭から煙が出そうなくらいに憤る第七師団将軍補佐副官サロメ21歳独身、恋人いない歴21年

「いかんぞ、ちょっと頭を冷やさなければ…、
 湯浴みでもしてから向かうとしよう、そうしよう…」

再び大きなため息をついて椅子から立ち上がる
堅苦しい正装に着替えて行かねばならないというのもストレスだ

サロメ > 「どうせ件の吸血姫とやらも子飼いにてやらしいことしようとしたんだろ…あんなやつどんどん額が後退してしまえばいいんだ…」

ブツブツと独り言を言いながら湯浴みの支度を整える
ハゲのほうが精力が強いという話があるがまぁそれは置いといて

その後、出頭し大した説明もできないまま大変なお叱りを受けた副官サロメ嬢はオーギュストへのヘイトが10くらい増加し、
次の鍛錬での手合わせをする際に割りと本気で斬りかかったという

ご案内:「第七師団駐屯基地」からサロメさんが去りました。
ご案内:「小屋」にオーベさんが現れました。
オーベ > (修繕の終わった外套を陽のあたる場所に干し、腰のベルトを外せば長剣を壁に立てかけ、同じように杖もまた立てかけた。かしかし、と頭を掻きつつ物置小屋の引き戸を開ければ、がさりがさり、と整頓なのか、探しものなのかを始める。出るわ出るわの日用品の類を外に出せば、重ねられ紐で括られた数冊の本を取り出して)…あった、あった(ふ、と積もった埃を吹き飛ばせば、日用品を物置小屋に戻していく。それが済めば、物置小屋に錠をかけて、本を抱えるようにして木陰まで移動すれば本の紐を解き、一番上のものからぱらぱらとページを捲りだして)
オーベ > ああ、ええっと…どこかで見た気がしたんだけど…(前髪をくしゃくしゃとしながらページを捲っていく。探しているのは以前、この国に来る前に南のほうで口にした料理の隠し味である香辛料がなんであった調べるためであった。昨晩、夜からアレは何だったか、と気になって、気にしているうちに寝入ってしまったのだが、ちくちくと、針と糸で外套を修繕しているうちになんとなく、それを思い出し、修繕が終わる頃には思い出すだろうと高をくくっていたが、結局は思い出すことが出来ず、何だか喉元まで出かかっているのが気持ち悪いのでこうして本まで引っ張りだした、という何の面白みもない話である)
オーベ > (ぶつくさ、と何やら呟きながら本のページを捲っていく姿をいつしか正面に立っている老犬がぼんやりと見ている。ぐいぐい、と頭を押し付けても一向に気にする様子のない飼い主を諦めたのか、その場でころん、と横になればすぴー、と鼻を鳴らしながら寝始めてしまう。寝息が立ち始める頃には、本も二冊目に突入し、それでも見つからぬ香辛料の名前を探して、味のある表情を浮かべる…思い出そうとすればするほど、別の単語が思い浮かび、三冊目に手を掛けた所で、もういいや、と本を投げ出し老犬と同じようにその場にゴロンと寝転がり)………腹減ったなあ(名前の思い出せない南国特有の香辛料の効いた煮込み料理の味を思い出せば、男に似合わぬ可愛らしい音が鳴り空腹を告げる)