2015/11/21 のログ
マーラ・パーピーヤス > かくん、と小首を傾げて少し何かを考えているような仕草。
それから視線を空へと向け、ぼーっとしているような感じに…
時々、視線が右に、左にと少し傾いては戻っている。
しばしの沈黙。

「あ、本当なのですね…遠くに行ってる方がたくさんいらっしゃるのですよ」

ぽそっと呟くと、視線は上から元の高さへと戻る。
大雑把にしか分からないけれど、遠くても一応は魔力とかで方向と距離は感じられる。
周辺ではない、かなり遠くの南方に確かに魔族や魔王を感じる気がした。

何があったのかな?自分も向かった方が良いのかな?
そんな事を思いはするのだけど、今その足はやっと見付けた宿へと向けられていた。

マーラ・パーピーヤス > 宿の前で足を止めれば、そっとその扉を開いていく。
きぃ…軋んだ小さな音を立て開く扉、開いた隙間から恐る恐るといった感じに中を覗いてみる。
言うまでもない、何か変わった風でもない普通の店内の様子だ。
すぐに見える酒場、そして二階に泊まる部屋があるのだろう。

とことこと足音を立てカウンターへと近付く少女。
マスターらしき男性はこちらへと視線を向けている。
ゆっくりと深呼吸、更に一息ついてから唇を開く。

「あ、あのあの、お泊まりをしたいので部屋をお願いしたいのですよっ…
あ、後、最近何かあったのですか…?その、南方の方でなのですけど…」

相変わらずの調子だと笑うマスター。
そんな様子にわたわたっとする少女、部屋の場所の案内と南方で起こったらしい宣戦布告等の大まかな情報をマスターは伝える。

なんだか大事になってるのですね、とちょっと驚いてる表情。
でも、人間同士の争いみたいだけど…魔王の方々は何をしているんだろう?
彼等があそこへと行く理由がいまいち分からなかった。
まさかどちらが勝つなんて賭け事をしているなんて、まったく知る由も無い。

マーラ・パーピーヤス > 案内を受けた部屋へと向かい、設置されたベッドへとぱたーんっと倒れ込む。
うん、久々の柔らかい寝床だ。
倒れ込んだ格好のまま、目を閉じてぐてーっとしている。

誰かの領域に行けば転送くらいは使わせて貰えるだろうか?
行ったとしても、誰かと一緒にならないと自分1人では意味がない。
なにせ、自分の能力は他の魔族や魔王が居てこそ真価を発揮する能力。
それ次第で役に立つか立たないかが…ともあれ、まずは行けるか行けないか、なのですね?
目的が決まれば、今日はゆっくりと休むのです…と、そのまますやすやとお休みするのであった。

ご案内:「魔族の国」からマーラ・パーピーヤスさんが去りました。
ご案内:「魔族の国/領地内にある屋敷」に魔王サタンさんが現れました。
魔王サタン > 自らの領地にある屋敷の執務室。

大抵の事は眷属の者達で必要であれば処理して構わないと指示してあるが、一部にはやはり自身が処理せねばならない案件もあり、一定の期間で戻りはしていた。

しかし、今回はその数が多い。
原因はやはり王国とティルヒアの間で始まった戦争について。
自らの立居地は既に表明されてはいるが、別に干渉するつもりが無い考えでいた魔王だったが

「――…やはり、若い眷属らは戦に出たがっておるか…。」

元々好戦的な種族が多い自らの眷属において、その中でもまだ若く力有り余る者らによる出征についての嘆願書だった。
自身に近い眷属の従者らには既に大方針は伝えて居たが、若い者らには不満もある様子に、うかつな処理も出来ず、執務机の上置かれた書類の内容に、腕組みしたまま、頭を悩ませていた。

魔王サタン > 既に他の魔王らも南方に赴いているとの噂は聞き及んでいるが、それも彼らの戯れなれば別に自身が赴く理由にはならない。

一部では『酔狂』がしてやられたなどと詳しい話まで出ているが、まあいい。あれはあぁいう奴だと切捨て。

「――…ティルヒアの軍と一戦交えてガス抜きするべきであるかな…。お前はどう思う?」

自らの執務席の前、直立して決裁書類を待つ竜族の従者へと視線を向け問い尋ねてみる。
彼の種族もまた好戦的であり、この内容の一部はそんな若い者からの要望であるのだからと。

『申し訳御座いません主よ。私の方より言い聞かせてはおるのですが、何分若い連中は自らの力を誇示したがっているようにて…。他の種族もまた同じ様子にて…一暴れさせれば落ち着きもするとは思いますが。』

どこか疲れた様子にて自らのガス抜き案に同意の意思を示す従者の表情を見やっては、再び書類に視線を落とし。

「――…ふむ。まぁ…仕方あるまいか。となれば…。」

一戦位であれば好きにさせるのも良かろうと、書類に自らのサインを書き落とせば、許可すると従者に手渡し一通りの案件は処理し終えた。

ご案内:「魔族の国/領地内にある屋敷」にマーラ・パーピーヤスさんが現れました。
ご案内:「魔族の国/領地内にある屋敷」に魔王ハスターさんが現れました。
マーラ・パーピーヤス > ティルヒアへの転送を求め、一番近い場所…それが憤怒の魔王が治めているこの地だった。
すんなりと転送なんて利用させてくれるのかは分からないけど、話し合えばきっと分かってくれる…といいな、なんて思ってやってきたのだ。
他の魔王と違って近距離でさえ転送なんて能力を持ってない、やっと着いた屋敷の入り口で立ち止まる。

…ここに居るのは感じるから分かってる。
入れるかどうかの心配をしつつ、まずはその扉を恐る恐るノックする少女であった。
さて、追い返されるのか、中まで通して貰えるのか…少女の運命やいかに!?

魔王ハスター > そう。おっさんはしてやられた。安物試製艦艇を取り揃えて司令官ごっこに興じたらアレだ。
取り敢えずその事について触れられたなら彼には小一時間程言い訳を聞いてもらおうと思う。
遊びだったんだもんって。安物艦隊だったんだもんって。
機動部隊をボロボロにされたのは正直むかつくが、司令官ごっこは楽しかったし海軍戦も楽しかったのでそれで良いとしておこう。
まぁ何、一応あの後揚陸強襲して程々にティルヒア海軍と遊んだからそれはいいとして。
おっさんは暇だったので同じ様な外見年齢をしている魔王友達(おっさん視点で)の所へ単身で遊びに行った。

「うっへぇ。いつ見ても真っ白な壁面だわなぁ、マジックペンで落書きでもしちゃおうかね?」

魔王が住むにはあまりに素朴な作りの館の前に腕組みして立つおっさん。

「まぁいいやぁ。取り敢えず、サタンきゅんは多分在宅だろうけど執務中だろうしー。何しましょうかねぇ。」

おっさんに比べれば、というかそもそもの比較対象がアレなのだが、
『憤怒』の魔王は魔の王らしく、マトモな王である。故に仕事もマトモにやっているんだろう、
今日の様に会議を「あそこをこうすりゃよかったな!」の一言で締めくくったおっさんとは違うのである。
…まぁ、普通魔王って言ったら彼くらい真面目で真面なのだろうが。
まぁ、どうせ彼の事だから今回のティルヒア云々で忙しく仕事でもしてるんだろうとの予想はついているのだが。
対するおっさんは暇で、構って欲しかった。何とも傍迷惑な男である。
真っ黒な水晶を覗けば、たった今書類をサインして仕上げたサタンと従者の姿が見える。

「あー…相変わらず気難しそうな顔してるなあ。
書類に落書きでもしてやろうかね。何かいてんのか知らんけど。」

そうして入口の前に立つと…先客の女の子。何かどっかで見たようなそうでもないような。
まぁ気のせいだろう。多分。おっさんが洋館の入り口に立ったのは、彼女がノックした少しあとの事。

「やっ、御嬢ちゃん。なぁになに?あの怖ぁいおこりんぼなサタンおじさんの御家に何しに行くの~?
ヤメトキナヨー!タベラレチャウヨー!」

完全な風評被害である。非常に軽薄なテンションで、彼女の肩に大きな掌をポン、乗せてあいさつ代わりにしようとする。
(本人曰く)可愛い裏声でニヤけながら身震いして、何処か怯えた風が伺える彼女をからかう素振りを見せる。