王国の主な宗教である「ノーシス主教」の総本山。
一種の宗教都市であり、都市の中にはいくつもの教会や寺院、宗教施設が立ち並んでいる。
一種の聖地であり、その住民のほとんどが聖職者、宗教者である。中でも修道女が多い。
戦乱の時勢、少しでも安全な場所へという思いで修道院に入れられることは少なくない。
しかし、この神聖な都市も決して理想のままの都市ではない。
なんと、この街の地下には修道女たちによる売春施設のようなものが存在している。
この街を存続させるために仕方なく行う者もいれば、無理矢理させられる者もいる。
僧侶なども腐敗しはじめ、修道女などに手を出す者さえ出てきている。
戦地が近いため、傭兵なども街に来るようになり、街の中でも安全とはいえない。
それでも、この都市は、表面上、今でも神聖都市のままである。
ほとんどの人間は知らないことであり街の記録にも残されていないが、かつては神聖都市「アイオーン」という名前であった。
200年前のナルラート朝においてノーシス主教の主神の名が「ヤルダバオート」に変えられる前は、この街は「アイオーン」を祀る街であった。
※教会、売春施設、地下街など様々なシチュエーションでどうぞ。
●この部屋には固定パスワードが設定されています。
参加者(0):ROM(1)
Time:04:38:42 更新
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からサウロさんが去りました。
■サウロ > 「────ふぁ……」
(その後とくに飲みに行くということもなく、声を掛けられることもなく。
ただ荘厳さを持つ神聖都市の神秘的な上辺だけを見て、この都市の地下に潜む闇に触れぬままに宿へたどり着き、
半日の疲れを落とすように心地いいベッドの上に寝転がって。
そのまま少し早いけれど、欠伸を零しながら眠りへとついてしまった──。)
■サウロ > (気を取り直し、巡回を再開する。
そうそうに来ることもない都市ともなれば、流石に観光気分というわけにもいかないが厳かな建造物を見て回るいい機会にもなった。
とはいえ、昼間から修道女に狼藉を働く者は諫め、怪しい人物には声を掛けてということを繰り返していけば、時間もあっという間に過ぎていくもので。
────そうして日が暮れる頃には巡回も終えて、どうやら件の作戦も成功したと報告が上がり。
仲間と共に安堵したが、これから王都に戻るには深夜になってしまうとのことで、滞在することが決まった。
炎天下の中で歩き回っていた半日は長く、汗だくになったインナーなども着替えたはいいものの、
用意して貰った替えの服が司祭が着るようなカソックローブであった。
どうやら押収品らしいが、これを着ていていいのだろうか?
それしかないの、と言われてしまえば、全裸で過ごすわけにもいかないので諦めて、とってもらった宿へと向かって歩いていく。
夜は夜で街燈が灯されて、聖堂や寺院などもまた雰囲気や印象が変わるなあと見上げては昼間よりはゆっくりと眺めることも出来て。)
■サウロ > (観光名所にもなるだろうけれど、今この国は他国と大規模とまではいかない小競り合いを続けている。
前王時代から今に至るまで、ハテグの主戦場では国の正規軍や傭兵も入り混じった兵が戦いを続け、
この都市もその主戦場から近いことから傭兵や軍人たちが慰安に訪れるという。
慰安というのはまさしくそう言う意味で。
サウロも実物を見たことはないが、"地下街"というヤルダバオートの地下にある売春宿などを指しているのだとか。)
「…………」
(地面に視線を落とす。この下で、戦争で身よりをなくした子や夫を亡くし食い扶持を無くした寡婦が。
身を売り働かされているのだと思うと、痛ましい思いだ。
かと言って、サウロに何が出来るというわけでもなく。
ここよりももっと欲望と悪意に溢れた都市もあるとなれば、表情も憂うものとなり。)
■サウロ > (────神聖都市。
主神の名を都市の名にすることで都市全体が宗教的雰囲気を持っており、教会や聖堂といった建物が多い。
ここへ訪れる機会は過去にも片手で数えるほど。それも滞在は短期であり、都市について詳しくはない。
敬虔な信者、とも言い難いが、食前の祈りは毎度忘れぬ程度には主教に馴染みがある。
とは言え、こうも立派で荘厳な歴史的価値のある都市を歩くのは、圧倒されてしまう。)
「……と、任務を忘れないようにしないと」
(こちらの都市を担当する自由騎士団の隊の救援要請を受けて、サウロが所属する隊から半数、他の隊からも少しずつ。
合流し、事情を聞けばどうやらならず者たちによって"地下街"に攫われる者がおり、自由騎士の中にも被害が出ているのだとか。
その調査と救出作戦の為に、サウロ達は都市内の巡回を強化するという任務だ。
やることは王都の時と変わらない。
怪しい者がいれば声を掛ける。とは言え、サウロにとってこの都市の入り組んだ道は詳しくはなく、
体力を奪う日差しもあり、汗を滲ませながら上がる体温に色白い肌にほんのりと熱で赤みがさす。
日陰に入り、水筒から水分を補給しながら、小さく息を吐いて聳える白亜の大聖堂を見上げて。)
「この都市の聖堂は、どうしてこう神秘的なんだろう……教会とはまた違った雰囲気だな」
(似て非なる建造物だが、細かい事に詳しいわけでもなく。
修道院なども含めれば、何がどう違うのだろう、とぽつりと疑問を零す。)
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にサウロさんが現れました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・教会」からバティスタさんが去りました。
■バティスタ >
結局その日はただただ時間を潰すだけとなり
まぁ、どの道こんな場所の教会の懺悔室
訪れたとしても碌でもない客だっただろうと
懺悔室を出る前に声と表情をしっかり整えて
「本日は迷い子は訪れませんでしたね──きっと事前に神が導いてさしあげたのでしょう」
と、いかにもな言葉を言い残してさっさと教会を去っていくのでした
それはそれとして、集金だけはきっちりとさせてから
■バティスタ >
とあるノーシス主教の教会、懺悔室…
一般の懺悔室と比べれば比較的広いその室内に聖痕の少女の姿があった
宗教色の強いこの街で聖女として扱われる、その少女は
「だる……」
普段の淑やかで大らかな振る舞いはどこかへと消し飛び
懺悔室の椅子におもいっきり背をもたれ、脚を机の上に投げ出していた
なんで私がこんなこと…といった風情だが
原因は少女自身にあった
たまたま、集金という名の所要で聖堂騎士団と共に訪れた教会の一つ
どうやら教会のシスターが次々に辞めていったらしく人手が足りていないのです、と内々ながらに明かされ
"それは大変でございますね…よろしければわたくしもお手伝いをいたしましょうか"
などと、聖女面でついついお節介を焼いた結果、今こうなっている
「神父も神父だわ。聖女様にこんな仕事…少しは遠慮ってモノを知りなさいよね…」
ぶつぶつと不平を零す
どうせこんな場末の教会の懺悔室、閑職も良いところ
そりゃあシスター達も食い扶持がなくなっていくことだろう
「どーせシスター辞めて地下街で男に腰振ってるんでしょうけどね」
とことん腐った街、王国である
それを眺めるのは愉快ではあるけれど
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート・教会」にバティスタさんが現れました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 酒場」からシスター・パッサーさんが去りました。
■シスター・パッサー >
夕方前から強い雨が降り注ぐヤルダバオト
弱くなることもある しかし止まず、雨のままの空
こういう日は敬虔な者は室内で祈りの時間や書物を読み、綴る文章が増えるはず
だが実際には 抱くはずだった修道女 拝むはずだったストリッパーのケツ
神父見習いの青い下半身 など 皆が一様に寄付金と一部の賄賂で成り立つ金の一部を使う。
その予定が潰えそうなことを残念がるだけだ。
酷い世界だ 神などはこの世に存在しない。
眺めているだけなら いないのと同じだ。
シスター・パッサーの構築する世界観をより強く保てる雨の光景
酒場ではやや雨に降られながらも、外からの者や呑んだくれる神父
修道女から娼婦に転身して酒に身を濯ぐしかないなどが見受けられる。
修道服姿のまま堂々と訪れるのは、ある意味で営業妨害だろう。
しかし宗派でいえば、この修道女がいても咎められる気持ちになりはしない。
「冷えているせいか盛況ですね店主様 いい事です。」
利益の見込める雨の夕暮れ ニコリとシスターは暑くも蒸れもしない
雨でさっぱりとしないやや冷えた天気 増える酒の量から見込める売り上げを話のネタにする。
そのままカウンターに腰を下ろすのなら頭巾をずらし、頭部の全身を露わにして長髪をバサリと放るだろう。
「キラー・ビーを。」
注文するのは酒のみ 琥珀酒に蜂蜜を落とした酒
懐から黒い葉紙巻を取り出し、咥えた先でキンッと蓋を開く金無垢のジッポライターに火を灯す。
擦れる火石と歯車の火花 燃える綿軸の燃料 ジリジリと焦がす先端
フ ゥ 、と甘ったるい、色がやや濃い紫煙が辺りに漂うのなら
シスターの勤務時間に終わりを告げた実感をもたらすだろう。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 酒場」にシスター・パッサーさんが現れました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からベルナデッタさんが去りました。
■ベルナデッタ > 神聖都市ヤルダバオート。ノーシス主教の総本山であり荘厳な教会や修道院がいくつも立ち並ぶこの街。
しかし、足元を見れば人々が生活を営む場であり、他の都市にもある商店や食事処などはこの街にだってある。
多くの宗派で飲酒を禁じているため、酒場は滅多にないが、その代わりコーヒーを提供するカフェの数が多かった。
「ふぅ…やっぱり神聖都市のコーヒーはいいですね」
街の大通りに面したカフェの一つで異端審問官ベルナデッタは、
書類を眺めながらコーヒーで眠気を覚ましていた。
余計な砂糖も、ミルクも入れない真っ黒で熱いコーヒーを、
ちびちびと喉に流しては一息つく。
「それにしても…中々捗りませんね」
手にした書類には、この国で活動する魔族に対する、自分や他の異端審問官による調査の結果がまとめられている。
状況は最悪ではないが、あまり芳しくも無い。
現状、潰しても潰しても次が出てくるいたちごっこ状態だ。
「はぁ…もう少し人手が欲しいところです」
ベルナデッタは天を仰ぎ一人愚痴をこぼした。