2018/10/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > 大き目の背負いかごを背に、えっちらおっちら歩いてくる。陽はとおに落ち、月明りだけが頼りの足元はすこしだけおぼつかない
■ぼたん > 「ああ…よくばり過ぎたね」肩に食い込まないように、と添えていた手がきりきりと痛み、しびれはじめている。これ以上遅くなりたくはないが、仕方がない。
「ちょいと、休憩…」
街道の端に寄って座り込み、叢の上にかごを降ろす。
■ぼたん > 一息つくとううーん、と伸びをして、肩、続いて首をぐるぐる回す。
次いでしゃがみ込むと、かごの中を覗き込んで「…すこし食べてこうかねえ…」軽くなるし、と言い訳をしながら手を籠の中へと差し入れる。何かを探り当てるとそおっと引き出す。その手には小ぶりの葡萄
■ぼたん > 「帰ってからにしよかと思ってたけど」
独り言ちてから籠の隣に腰を下ろし、のんびりと葡萄を一粒口に運ぶ。「うっ、すっぱ…」
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にリルさんが現れました。
■リル > (夜の街道をのんびりのんびり歩いていく少年。冒険者用のリュックの上に、なんだかもさもさしたものがたくさんである)
「朝にはつくだろうけれどもー……」
■ぼたん > 誰か近づいて来る足音にびくんとしてそちらを向く。いつでも逃げられるように中腰になっていたが、何とも小さな人影は見覚えさえあってほっとする。
「リル?だよねェ?」
立ち上がってひらひらと手を振る
■リル > (おや。これは先に誰かいるな?街道に気配が残っている。
と思ったら、その先から声をかけられて)
「あれ。ぼたん、さん?
どうしたんですか?こんなところで」
(目をぱちくりさせて、手を振る方へと歩いていく)
■ぼたん > 「ちょいと久しぶり…」
緊張が抜けて、近づく小さなシルエットに目を細めて微笑う。
「森のほうにちょいと、『仕入れ』にね…」
木の実や茸が詰まっているらしい、大きな背負いかごを指し示す。
「ほんとはもっと早く帰るつもりだったンだけどねえ…」
そっちは?と首をかしげて
■リル > 「はい、少しだけ、お久しぶりです」
(同じように、微笑む)
「ははあ、なるほど。この季節ですと、実り多いですからねえ
いいですねえ、そういうの。それにしても多い……」
(女性一人で持って帰るのは大変だろうに……と思いながら……)
「あ。こっちはですね。この北の方にある村に納品です。
狼の群れがこのあたりにいるから、といわれたので。
とはいえ最近多いですから、どの群れかわかりにくくて。
とりあえず群れ1つ分。 証拠として毛皮です」
■ぼたん > 「あはは、ちょいと欲張っちまってねえ」ふふふと笑うとぽんぽんと籠をたたく。兎に角、収穫が多かったのは嬉しいらしい。
「…え?」
狼、と聞くと落ち着かなげにきょろきょろとする。少年のリュックを見やるとちょっと呆然として、へえ…と声を漏らす。
「最近…多いンだね…」ちょっとだけ、声が掠れて
■リル > 「秋はどの食べ物も美味しくっていいですよねえ。きのこも果物も魚も美味しくなってくる」
(あー、王都かえったらちゃんとしたもの食べようー、と思い。
きょろきょろとみやるぼたんさん)
「大丈夫ですよ。このあたりを縄張りにしてるのは、いま毛皮です。
多いですね。ちょっと異常ですねえ。
美味しくもないし、こまるんですけどねー……」
(声色が変わるどうしてだろう。注意深くきにするが、下手に突く気はない。
気を悪くさせるかもしれない)
■ぼたん > 『逃げる』事には自信があるからと、毎度情報収集なしに出歩くのは自分の悪い癖だが、流石に『群れ』と相対して無事な気はあまりしない…
■ぼたん > 取り敢えず大丈夫だと解ると、ほっとした笑みを浮かべて
「それは助かったよ…ありがと」
そうだ、と籠に手をやって「リルは、果物とか好きかい?」
■リル > 「いえ。獣狩りは結構メインにしてる依頼ですから。
……どちらが先に縄張りを侵したにしろ、僕は人間側の味方ですし」
(力がなければ独り歩きもできない世の中は、本当に嫌だ)
「え? そうですね。…………大好きです(恥ずかしげに、はにかんで」
■ぼたん > 獣狩り、の言葉に一瞬ぎくっとするが、平静を装って籠の中を探って
「そうかい、なら…お礼って言や、何だけど」
まだ少し青みがある、大き目の柿を取り出す。
「…ちゃんと甘柿だって確認してあるよ…」
気だるげな笑みをこぼしながら振り返って、少年へと差し出す。
■リル > (なんだか今日は落ち着かないなあ?なんて内心首を傾げながら)
「わ。柿……いいですねえ。みずみずしいの、大好きですっ」
(ぱっと、年なりの笑顔になって、大きな柿を受け取る。
大振りな、鉈のようなナイフの根本を使って器用に皮を剥いて)
「いただきますっ」
(がぶっ!と元気よくかぶりついた)
■ぼたん > この場で食べてくれるとは思わず、皮を剥く様子に器用だね…と目をまたたく。かぶりつく様子を笑みこぼしながら眺めて
「種、飲み込まないようにお気をつけね…まだ完熟じゃぁないけど、十分甘いだろ?」
しばらく眺めてからふと、月を見上げて
「届け物先、まだ遠いのかい?」
■リル > (みずみずしさが、体に染み渡る。美味しい。甘い。
荒事のあとだから、余計に染み渡る。
がぶ。がぶ。と、子供のがっつきかた)
「んぐ。ぷは。えへ。大丈夫ですよー。 はいっ。すっごくあまいです!」
(同じように月を見る。まだまだ夜は長い、といった頃)
「そうですねえ。子供の足であるいて、休憩こみで……太陽が昇ってから、夕方前ってくらいです。結構とおいですねー」
■ぼたん > 子供の足、という言葉に笑みをこぼす。年は見た目以上のはずだったから、子ども扱いしないようにすべきかまだ、決めかねている。
「口の周り、拭いておきなよ…あとで、かゆくなったりするからねえ」
するりと手ぬぐいを差し出しながら、関心したように首をかしげて
「大変だねえ…よくある事なのかい?」最後の言葉はすこし、気遣わしげだ
■リル > (あ。たぶん僕の見た目と実年齢のこと思い出してるー。と内心微笑んで。)
「はぁい。かぶれるのいやですからねー。っと、ありがとうございます。
んー。実は僕、ずるっこしてるので、本当はそう時間もかからなければ、疲れも少なめなんですよ。
ですから、よくあるんですが大丈夫ですっ」
(気遣わしげな声。それに対して、えへんと胸を張る。
だから大丈夫、心配しないで?そこまでは、言えないのだけれど)
■ぼたん > 少年の説明にふうん?と了解したようなしないような声を漏らし
「あァ…魔法とか、かい?」
胸を張る彼に便利だねえ、と微笑う。
「じゃァお互い、そんなにのんびりしてらンないね…」しゃがんでいた所から立ち上がって、もう一回、背を反らして大きく伸びをして
「…方向、途中まで一緒だったかねェ?」道の先を見透かすように、目を細めて遠くを見る
■リル > 「はい。魔法ですねっ
便利ですが不便で、でもなきゃダメですっ」
(返すように、にぱっと笑顔だ)
「んー。こっちは納期は二日後が期限ですね。
はい。道に沿うと途中までは一緒になりそうですねえー」
(そう言いながら道をすらりと見て通して)
「んー………… さっきも言いましたが、ずるしてるし、期限もありますので……
えーと…………その………………
お嫌でなければ、その。だっこして、メインの街道まで走るとかできますが…………」
(ごにょごにょごにょ。と遠慮も遠慮。なにせ女性をだっこするといっているのだ。
色魔と頬をはられても仕方ない。
しかし、あまりにも籠に実りが満載すぎて、どうにもこうにも……。
籠をちらちらと心配げにみる)
■ぼたん > 彼の矛盾するような言い回しに瞬くと、くすくす笑う。
続いての申し出に一寸、吃驚して目を丸くする。そうして改めて彼を見れば、どうひっくり返してもやせっぽちの少年でしかない。
優しさなんだろう、と目を細めてあはは、と気だるげに笑って
「大丈夫だよ、ありがと…確かにこいつは重いけど、そのぶん嬉しい事でもあるからね…」
ぽんぽん、と籠を叩いてから、そうだ、とその籠を探って
「もし迷惑じゃァなかったら、こいつももらってくれないかい?こっちはちょっとまだ、すっぱいけど…」
小ぶりのリンゴが3つほど。
■リル > 「ええ。収穫は、嬉しいです。小麦の収穫手伝いなんてのも、たまにありますが……。
命の糧が、美味しいものがいっぱいっていうのは、嬉しいですよね」
(おもそうな籠だけれど、それがあれば、苦ではないのか。と
……あと、魔法に馴染みがないと、やっぱり僕は見た目の通りの痩せっぽちのチビでしかないのかあ。
なんて、ちょっと男の子としてガッカリもする。
そして、そう気遣いをしてくれるぼたんさんのやさしさも、うれしい)
「はい……。じゃあ依頼先の村についたら、パイでもつくってみましょうか。すっぱいならちょうどよさそうだ」
(そっと3つのりんごを両手でうけとる。
月影のように、穏やかな笑顔)
■ぼたん > 「へえ、そんな手伝いもするンだねえ…」
更に目を細める様子は、家事手伝いを買って出る子供を見るまなざしそのもの。
パイを作る、という彼にふふふ、と笑って
「アタシも、まだ残ってる方はパイにするつもりだよ…」
お揃いだねえ、とさらに微笑う。屈みこむとよいしょ、と籠を背負いなおして
「じゃァ途中まで、付き合ってくれるかい?狼狩りが一緒なら、心強いよ…」
■リル > 「はい。冒険者って、なんでも屋さんですからね。人手の足りないところに行きますっ」
(優しい眼差しで見つめられる。ああ。この前と同じだ。懐かしい温かさがある)
「わ。やっぱり、酸っぱいりんごはパイですよねー。ふふふ。お揃いっ」
「はい。頑張ってお供して、お守りしますっ
山賊だってやっつけちゃいますよっ」
(穏やかな笑顔から、ぱっと元気な笑顔で、リュックを背負い直して)
■ぼたん > 山賊、の言葉におおこわ、と肩をすくめてから気だるげに笑う。
「あはは、頼もしいねえ…」
リュックを背負いなおす彼に歩調を合わせるように、ゆっくりと踏み出す
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からリルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカインさんが現れました。
■カイン > 「…全く、ザコ相手に不覚を取るとは俺も大概なまったかな。とはいえやっと人心地付ける、なっと」
普段からあまり往来が多いとは言えない街道の一角。
椅子にするのには丁度いい大きさの岩に腰かけながら、
全身にできた細かな傷の治療を行う男の姿があった。
どうやら、近場で一戦交えてきた後らしい。
「一匹一匹は雑魚の魔獣といっても、20も集まると流石に面倒だな。
なるほど、危険度が高めに設定されてるわけだ。」
道から外れた荒れ放題の場所。今は暗さで見えないが、乱雑に躯の散らかっているはずの場所を眺めながら、
やり辛そうにはしながらも小器用に右手で左手に包帯を巻き付け、
げんなりとした表情で声を漏らす。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
■エシル・アルトワーズ > 久々の戦闘は上々の首尾に終わった。
意気揚々と引き上げる帰り道、日は落ちて少し道を外れれば光も碌に届かぬような街道の淵、体に包帯を巻きつける男の姿が視界に留まる。
「どうした?怪我してるのか」
近寄りつつそう問いかける。
戦場の常とはいえやはりけが人が出るのは好きではないし、
それを見て見ぬ振りならば尚更。
男言葉とは裏腹にその声音には心配が浮かぶ。
■カイン > 「うん…?」
人の気配がする。と視線を動かすと見知らぬ女性の姿が見て取れる。
何ともちぐはぐさの感じる格好を遠目に見ながら、なんとなしに眺めていると、
相手の方もこちらに気がついた様子で声をかけられると少し驚いたような様子を見せ。
「ああ、少しな。かすり傷だがな、ちょっとそこで立ち回りやってな」
この周辺を荒らす化物の討伐だと説明して返しながらも、
改めて女に視線を向ければ、男は武器を携帯していることからも商人の類ではなさそうだと見て取る。
傍目には確かにさほど大した怪我があるようにも見えないだろう。
「そっちは今から仕事かい?ま、日が落ちるとこの辺りは厄介なのが出始めるからなあ。
目当てのやつがこの辺にいるってんじゃなければあんまり長居するのは良くないんだが」
俺も含めてな、と少しだけ浮かぶ苦笑い。とはいえ処置しない訳にもいかないのだが。
■エシル・アルトワーズ > 「いや、俺はこれから戻るところだ。仕事も終わったしな。
かすり傷程度なら手を貸すぜ、ちょっと待ってな」
見れば意外としっかりした体付き、傭兵か兵士の類と見える。
大事ではないことに僅かばかりの安堵の声。
それならばと掌に魔力を込めれば薄緑色の光が掌を包み。
「お節介かも知れねぇけど、受け取ってくれよな
――よし、これで終いだ」
未だ治療の終わってない傷口へ掌を翳す。
直後徐々に癒える傷に魔法が発揮されたことに満足げに頷く。
「あんたも仕事終わりだろ?ついでだし王都まで戻るなら一緒に行くか?」
自分でも意外な言葉が口をつくが、無自覚なあたり人の良さがにじみ出ているのだろうか。
■カイン > 相手の存外人の良い反応にそうしてもらうほどでも、
と断りを入れる前に翳された手の様子と体調の復調。
少し驚いた表情で自分の体をしげしげと眺め。
「へえ、治癒魔法か。こりゃ有り難い。俺は自分にかけるのが苦手でな、
この程度の怪我だと余計に疲れるのが困りもんだ」
自分の活力を肉体の回復に回すのだから加減が出来ねば当然逆効果にもなりうる。
使えると使いこなせるは全く別のことだということを良く知っている男は、
苦笑いを続けたまま自分の不器用さに文句を言いたくなりつつも息を軽く吐き。
「ともあれ、ありがとうな。これで思ったよりも早く戻れそうだ。
…あー、そうだな。それじゃ折角だしそうするかい。
とりあえずまずは自己紹介だな、俺はカイン。しがない傭兵をやっている。宜しくな」
埃を払って立ち上がりながら、女性へと右手を差し出せば強面を笑わせてそう問いかけ。
「しっかし街道通って一人で往来とは、一体どんな仕事だい?まさか砦の方にでも行ってきたかね」
この先となると行き着く最果てはそこである。
そのまた反対は戦場の真っ只中。どちらにせよ中々に物騒な終着点だ。
興味を惹かれた様子で問を重ね。
■エシル・アルトワーズ > 「十八番・・・とまでは言えないがそれなりにはな。
一人旅が長かったから割と必須なんだよな。
俺はエシル、“元”勇者だ。今は俺も傭兵の端くれさ。よろしく」
礼の言葉がむず痒いのか額を掻きながら答える。
お互いに名前と共に握手を交わし。
「砦の防衛戦の助っ人さ。まぁ、俺が出る幕でもなかったけどな
――よし、じゃあ行くか。暗くなってきたしすぐに真っ暗になるからな」
ははは、と笑いながら先導するかのように前を歩く。
既に日は沈み月の昇る時間帯。街道に人影もなく、歩く足が少しだけ速くなる。
■カイン > 「勇者…?そいつはまた、ものすごく久しぶりに聞いた肩書だな。
まあ、そいつのお仲間とかじゃなくて倒される側だった訳だが」
笑い飛ばして冗談やら本気やらしれぬことを言い放ちながら、
二度程手を上下させてからするりと指を引き抜けば、
答えを聞いて軽く肩を揺らし。
「なるほど、ご同業か。それなら納得ではあるな。
それなら折角だ、帰り着いたら酒でもどうだ?此処で出くわしたのも、
何かの縁だろう。奢るくらいはするぜ?」
そう上機嫌に返すのは男にとっても道連れが出来たのは悪いことではないからだろう。
周辺を見回して一応の警戒はしながらも街道を荒らし回っていた魔獣を蹴散らした影響か、
今の所怪しげな気配はない様子である。
■エシル・アルトワーズ > 「それいいな、んじゃ戻ったら一杯やろうか」
提案に快諾し歩む。
奇襲を警戒してあたりを目視と気配で探るも特に異常もなく。
警戒はそのままに歩みを続ける。
先ほど聞こえた話の件には思うところもなく、そんなもんかと聞き留め。
やがて視界に城門と明りが見え始める。
「お、見えてきたな。あと少しだぞ」
振り返りながらにっ、と屈託のない笑みを浮かべる。
■カイン > 「行きつけの店…ああ、貧民地区の方でも平気かね?
そっち以外のもあるけどな」
そう行って真っ先に思い浮かんだのがその辺りの店だった。
実際の所、あまり表立って歩ける身分ではないのだから仕方がないのだが。
軽い調子で道をゆくうち、やがて見え始める城門の様子と、空の様子とを交互に眺め。
「正直真夜中を覚悟したんだがな、助かったよエシル。
怪我は処置だけはしておかないと後々コワイからな」
怪我に耐えうる体は持っているものの、病気ばかりは限度がある。
魔族と言えど病魔に対して絶対の体制を持っている方が珍しい。
軽く応じながら歩を進め。
■エシル・アルトワーズ > 「貧民地区か、いいぜ。そっちなら俺も近いしな
礼なんていらねぇよ。こそばゆいからさ」
あまり詳しくはないが近場であることに頷き承諾する。
お礼を言われればやはり照れくさそうに頭を掻きながら、
歩けば城門の前。
ゆっくりと重苦しい音を立てて開かれる門を見ながら。
「それじゃあその行きつけの店まで案内頼んでいいか?俺はどれのことかわからねぇからさ」
ここからは勝手知ったるほうがよいと判断して振り返り、先導の交代を申し出る。
手を頭の後で組みながら報告と報酬は明日でいいか、と暢気なことを考えていて。
■カイン > 「ならそっちの方でいいか。ハッハッハ、まあ悪いが礼儀として受け取っておいてくれ」
喉を鳴らして言い返しながらも、相手の言葉にはうなずいて返してみせる。
そのまま、相手の言葉に応じるままに歩を進めていき。
「仰せのままに、ってな。あんまり酒は期待しないでくれよ、
料理は結構美味いがな」
何とも行きつけの店に対してひどい評価を下しながら、
笑い飛ばして連れ立ちながら門をくぐっていく事になるのだった。
■エシル・アルトワーズ > 「そりゃいいや、酒はあんまり強くないから料理が旨いのはいいことだよ」
つられて笑いながら男に従い門をくぐる。
大通りを抜け、平民地区から貧民地区へと移ろい行く景色を見ながら
普段見る景色とは微妙に表情の異なるそれにぼんやりと
(そういや、この時間にこの辺りは歩かないよなぁ・・・)
と取り留めもないことを考えながら。
■カイン > 「酒が強くないってのは意外だな。こういう家業やってると、
酒が段段強くなってくやつが多いからなあ」
なにせ付き合いやらなにやらで飲まされることが多い。
人付き合いすればするほどそうなるのは実に因果と笑い飛ばし、
程なく貧民地区と平民地区の区切り辺り、繁華街の一角にある店に連れ立って入っていく。
本番の時間体はまだ後なのだろう、人のまばらな様子を横目にカウンターに陣取って料理と酒を注文し。
「酒は…あー、エールでいいかい?」
一旦注文した後にふと気が付いて席を勧めながら相手に問いかけ。
■エシル・アルトワーズ > 「ああ、いいぜ――しかし、こんなところに店あったんだな。
こっち側にはあんまり行かないから知らなかった」
勧められた席に着き、興味深そうに辺りを見回す。
まだピークではないのだろう、疎らな店内は少し寂しくも見える。
程なくして二人分のエールが届く。
「それじゃあ、乾杯!」
ジョッキを持ち、音頭と共に掲げる。
■カイン > 「外に出る以外はだいたい用心棒してるからな、
こっちの方には色々と顔が利くんだよ。娼婦の姉ちゃんとか、
結構色々話を聞かせてくれてな」
つまりそういう方向御用達の店ということでもある。
笑って言い返しながら届いたエールのジョッキを片手に、
相手に合わせて掲げられた盃に己の盃を当てて音を鳴らし。
「おう、乾杯!」
そのまま一気に酒を飲み干して大きく息を吐きだし。
「ぷはっ。あー、美味いなこれは…シエルは普段どの辺りを根城にしてるんだ?
俺はさっきもいった通り、この辺が根城でね。大体この辺りにいることが多いんだが」
そのままアルコールの染み渡る感覚を感じながら上機嫌に問いかけ。
■エシル・アルトワーズ > 「・・・おれはもう少し南側だな。地区さかいに住んでいるよ」
男とは対照的に少しずつ減っていくジョッキの中身。
酒に弱いというのは本当なのだろう言葉はそのままに口調が、滑舌が徐々に怪しくぼやけていく。
見ればその頬に朱が差していくのがわかるだろう。
「まおうと、一緒に・・・くらしててな、メイドも・・・いるん、だ・・・みんないい奴、で・・な・・・」
体質と、仕事上がりの疲労が利いたのだろうか見る見るうちに喋り方が怪しくなっていき強気な目つきも徐々に輪郭を失いつつあり。
「おれ・・は・・・わた、し・・・は・・・」
ついにはかくり、とうつ伏せに酔い潰れる。
耳を澄ませばすぅ、すぅ、と寝息が聞こえるだろう。
強く揺するか、頬を叩けば目が覚めるかもしれないが、
今の姿は些かに無防備だろう。
■カイン > 「ああ、あの辺りか。…あんまり治安が良いとは言えないが、
腕っぷしがあるなら大丈夫だろう。へえ、メイドな。魔王とはまた…」
酔狂なことを名乗るやつが居るものだと相槌をうちながら応じていると、
段々と酒に潰れていく様子が見て取れる。
はて、これはどうしたものかと困った様子で頬をひっかき。
「…仕方ないな、マスター。2階の部屋を一つ開けてくれ。宿代は持つ」
このまま放っておくわけにも行くまいが、さりとて相手の住処の場所もわからない。
おまけに寝込みを襲う趣味がないと合っては、コレくらいしか思いつかずにマスターに声を掛ける。
そのまま少しジョッキを空にする程度に酒を飲む時間を費やして、
彼女を二階放り込むべく腰を上げるのだった。
その後一人でどれだけ飲むことになるのかは、酒場のマスターだけが知っている事柄になるだろう。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からカインさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からエシル・アルトワーズさんが去りました。