2018/05/13 のログ
■カイン > 「しかし実際の所、ここの所騒動起こすやつが増えた気がするな。
平民地区辺りからの新しいお客が増えてるのかね」
そういう時は大体大きな動きがあった事が多い。
大方景気が良くなるか、あるいは悪くなるかのどちらか。
酒を煽って中身が半分くらい残ったジョッキを机に置き、
その淵を指で揺らしてカタカタと音を鳴らしながら外に視線をやる。
何にせよ仕事が増えるのは避けられそうにない。
「退屈しない程度にしてくるといいんだけどなあ」
■カイン > 「よし、それじゃお勘定頼む。
とりあえず腹が膨れて満足だ、っと」
そこまで質が良くないと男のおいう酒でも数を飲めば酔いも来る。
上機嫌に酒を煽り終わった後に立ち上がり、
会計を済ませてその場を後にしていくのだった
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・歓楽街」にハーティリアさんが現れました。
■ハーティリア > 「……全く、朝っぱらから戦う羽目になるたぁな。ったく、追いはぎどもめ。」
ひゅんひゅん、と箒を指で遊ぶように回転させながらポツリと呟けば、周りに倒れている男共を箒の柄で道の端にゴロゴロと器用に突いて転がす。
「あー、くそ。魔術系の鍛錬ばっかりしてたから、体術系が訛ってんなぁ。」
身のこなしが微妙だなぁ、と呟きつつ箒を背に背負いなおして、グッと伸びを一つ。
■ハーティリア > 「しかも、そこの姉ちゃん。って……いやまあ、しゃあないっちゃしゃあねぇけど。くそ、爆弾でも投げつけりゃ良かっ……いや、それは流石にやりすぎか。」
材料の宝石ももったいねぇし、とぼやきつつ。しなやかな体を伸ばしたまま左右に体をひねり、コキコキッと体を鳴らすように動かす姿は、確かに女性と見まがうような柔らかな肢体と風貌で。
「まあ、朝の運動には丁度良かった、と思えば良いかね。もうちょっと骨があっても良かったが。」
そう言いながら朝日の中でも薄暗いイメージが付きまとう貧民地区の歓楽街を、ぶらぶらと適当にうろつきだし。
■ハーティリア > (くぁ……と大きな欠伸と共に、町の影へと消えていく。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・歓楽街」からハーティリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にマニィさんが現れました。
■マニィ > 貧民地区の住宅街。
住宅街と文字で表せば立派だけれど場所が場所だけに在るものもまた相応で、
半ば崩れかかったようなボロ家が目立つし、何やら色々な厭な臭いも鼻をつく。
いかがわしい店が連なる通りでも無い、こんな所を訪れる奴なんてのは大分物好きなんじゃあないかとその物好きが思う。
尤も今日はきちんとした用向きがあったんだけど。
「そーなんだーよね。これ、私が作った解熱剤なんだけど効果を試したくって~ね?」
夕暮れ時の細路地にその老人は居た。
襤褸を着て咳き込んでいて見るからに具合の悪そうな御仁で、
だからこそ好都合だと私は薄緑色の液体が入った小瓶を手に声をかける。
「毒じゃな~いかってえ?疑うのは~確かに?じゃあ~こうしよう。お店で解熱剤をね?買えるだけのお金も渡してお~くからね?
私の薬でよ~くなったら、そのお金で栄養でもつければいい。私の薬がしんじら~れない。ってなら、そのお金で薬を買~えばいい。
勿論私の薬は試作品だ~から、効かないって事もあるかもだし、万が一悪化する事もあるか~もだから、そこは~貴方の御判断。」
訝しげに睨む彼を前につらつらと説明を重ね、意味を問われたら薬が効けば売りに出せるからと商人がするような作り笑いをしてみせた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリアさんが現れました。
■マニィ > ──それから暫くの事。とすっかりと日も落ちた細路地の、無造作に置かれた樽の上に私は座って独りごちていた。
周囲は赤青緑黄紫白と明滅する不可思議な光達がくるくると周り巡って照らしていて随分と魔的に賑やかしい。
「とりあえず10人が受け取ってくれたけど、さて本当に飲んでくれるかな。こればっかりは皆さんを信じるしかないけど。」
人聞き悪く言えば人体実験。人聞き良く言えば……やっぱり人体実験な行為の行方を案じるのは私の収入に直結するからに他ならない。
私はそれはそれは長く嘆息して夜空を見上げた。東国の調度品にあるような黒漆細工に螺鈿を鏤めたかのような夜空は、何処から見ても綺麗に在った。
「嘆いても仕方ないか。先立つものは必要だものな……結果が出るのを待つ間に何か良さそうな依頼でも探すかな?」
ついで、周囲に回る己の魔法を見て鼻で笑う。
■リア > 「…困ったなぁ…ここ…どこだろう?」
(おろおろと町の中を見渡すのは、貴族のような恰好をした召使いのリア。自分の主人の家以外に外を歩いてないリアにとって、初めての場所は怖く、おどおどせざる得ない場所である)
■マニィ > 「……ありゃ?」
鼻で笑った魔法の先に、この場に合わない子供の声がした。
少しすると上等な衣服を纏った挙動不審な姿が魔法の照明に照らされて現れる。
「こ~んばんは。お坊ちゃん?お嬢ちゃん?ど~っちでもいいけどねえ、此処、君みたいな子が来るとあ~ぶないぞ~。迷子かねえ~」」
100人が見たら100人が迷子と察する状態についついと声をかけるも挙動不審さならこちらも負けてはいない。
100人が見たら100人が魔女と思うような格好をした輩が周囲に魔法の照明を飛ばしているんだもの。
■リア > 「ひえ…!」
(驚いて、後ろを振り返り腰を落とす。目の前には見た事もない大きな女性がおり、周りには魔法の証明があり、何がどうなのかと言う気持ちになる。ガタガタと震えると、口をぽっかりと開け、まるで吸血鬼の如く真っすぐと伸びた犬歯が丸見えになる)
■マニィ > 「おうやそんなに怖がらないで頂戴な。私はねぇ~見ての通りの魔女だよぅ。こういう場所でねぇ、攫い易そう~な人間を見つけては取って喰っちまうのさぁ~……と言うのは冗談だからねえ?」
樽からゆるりと立ち上がり、尻餅を付く子供に安劇場の見習い役者がするような身振り手振りで魔女だと名乗り、さりとて次には帽子を脱いでこれまた芝居役者のような一礼を。
脅かしすぎて騒がれるのは、かなり困るから。
「……まぁまぁそう怖がらないで?おやおや可愛い犬歯がよぅく目立って……大人だったら~まるで吸血鬼のようだ~ね。」
それも済んだら子供の前でしゃがみこんで、帽子の中から丸い飴玉でも取り出して差し出してみようかな。
■リア > 「あ…ぁ…。…あ」
(初めはガタガタと震えていたが、少しづつ震えが消えていく。取って食うの発言は父からも何度も聞いたこともあり、劇のようなひょうひょうとしたことをする姿をみて、完全に恐怖心が消えていく)
「…えっと、僕は吸血鬼じゃなくて…インキュバスです…」
(吸血鬼のようだと言われても、自分はインキュバスであることをきっちりと良い、立ち上がってお尻を軽く叩いて汚れを落とす)
■マニィ > 怯えが消える様子を見止めて満足そうに頷く。
私の芝居も捨てたものじゃないな。
子供が立ち上がって名乗る(?)のを見止めて満足そうに頷く。
そりゃあ吸血鬼なんかじゃない──うん?
「うんうん吸血鬼な~んか街中にいたら大変さあ~。アレは退治するのがと~っても……なに?」
何だか結構な事を言われた気がするぞ?と目の前の少年を上から下に、下から上にとじろじろと視る。
どうみても貴族の御子息様にしか見えない。少なくとも彼の言うインキュバスには見えない。
「嫌だなぁ驚かした仕返しかい?飴玉で許して貰おうと思ったけどちょっと甘かったか……
それで、えーとインキュバスな君はどうして此処に?」
差し出した飴玉を自分の口に放り込み、化皮の無い口調で一先ず行き先を訪ねよう。
■リア > 「ふえ…?」
(上から下、下から上にじろじろと見られて恥ずかしく思い、頬を赤める。白い肌の頬が赤みを帯びてわかりやすい。)
「え…仕返し…?あの、飴玉はありがとうございます…。えっと…僕、道をあまり覚えてなくて。今までご主人様と一緒にお買い物に行っていたので、自分の思い通りに行ったら、ここへ…」
(口に放り込まれ、礼を言う。そのあと、事情をきちんと伝える)
■マニィ > インキュバス
私の知っている範囲だと悪魔で夢魔で、夢をどうたらこうたらと物の本で読んだ記憶がある。
戦闘力といった力は余り無いけれど、その分閨事の方が凄いとも。
それはさておく。
「ふむふむ御主人様と。その御主人様ってのは身の丈3mあって髭が立派で角が生えてて、みたいな御仁じゃない、よね?」
立ち上がりて身を屈め、強そうな悪魔像。みたいなものを連ねて尋ね、2個目の飴玉をもごもごとさせている少年の朱に染まる頬を不躾にぺたぺたと撫で擦ってみる。
少なくとも手触りは人間の子供と何ら遜色は無く思えた。
「いやしかしそうなるとやっぱり迷子。最初に出会ったのが私で良かったじゃないか少年──と言うのも味気ないよね。私はマニィって言うんだけど、御名前、教えてくれるかい?
本名を教えたら呪われそうとか気にしなくってもいいぞ。そんな事出来ないから。」
頬を撫でる手が目元を厚く隠す前髪へと伸びる。隠されていると猫をも殺す感情って奴が沸いてしまうもので、きっと猫みたいに笑いもしていたかも。
■リア > 「え、いや…。僕のご主人様は貴族です…。夫人様は綺麗で、優しいお方で。夫人様の夫様は少し茨の魔女の様に冷たい顔ですが、行動が優しいお方です…」
(なんだか、父上の知り合いにそう言う方が居たと思いながらも自分の主人のことを説明する。)
「ふわぁ…!」
(触られるとより一層頬は赤く染まる。感触は普通の少年、と言うよりも赤子の様に少し柔らかく、もちもちした肌である)
「えっと…リア…です。リア・レウラルトスです。ご主人様がつけてくれました…父上はインキュバスの一家であるため、名前は付けてくれませんでした…。」
(前髪をあげられる。そこにはキラキラと純粋無垢な少年。もとより少女のような丸々とした目。真っ赤なルビーのような瞳が現れる)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリアさんが現れました。
■マニィ > 前髪の奥には紅玉のように鮮やかに綺麗な瞳。少しばかり少女趣味が勝つけれど腕の良い人形師が象嵌したようにも視える。
口ほどに物を言うと俗に言うけど、少なくとも嘘をつくようには見えなかった。
「ふんふん御貴族様。と言う事は人間だね?なんでまた悪魔たるリア君が人間に仕えているのかは一先ずとして……うん、私は魔女とは言ったけど
その、茨の魔女殿のような魔女とは違くて土台は普通の人間だからね?」
つまり彼は本当にインキュバスであり、私が最初に魔女だと言ったものだから『種族:魔女』だと思ったのだろうと結論づけて、前髪から手を放そう。
「ともあれ……どちらにせよ御主人様の御屋敷なりは富裕地区だろう?よりにもよって正反対な所に来るなんておっちょこちょいだな君。
きっと今頃心配しているぞ。綺麗な御召し物を用意してくれるような主だもの。」
魔法の照明達が私の周りから、私とリア君の周りにと緩やかに広がり、明滅パターンを変えて煌き始める。
それに一瞥をくれて私はリア君に手を差し出そう。
「悪魔と縁を繋ぐのも一興かな。と言う訳で送っていくよ。富裕地区は私も詳しく無いけど……まあ、一人より二人って言うしさ?」
■リア > 「ぅ…。その…ありがとうございます…。」
(色々と弱い部分に付け込まれ、とても恥ずかしく思い真っ赤になる。そのあと、差し出された手を見て、マニィの顔を見る。アメジストのような瞳、白い肌を見てとても綺麗なお方だと思い、ゆっくりと手に自分の手を乗せて、握ろうとする)
■マニィ > 「いひひ、可愛い悪魔にお礼に言われるなんてツイている──おや、私の顔に何かついているかい?」
厚い前髪の奥から視線を感じ、ついとおどけるように口端を曲げてみせると、意外にも手を握られて瞳を数度瞬かせ
それらに併せ周囲の光達も瞬き揺らめいて色相を白黒と変えた。
「ふふん、道は忘れても私の顔は忘れないでくれると嬉しいね。そうそう、御主人様にも親切なお姉さんにお世話になったと宜しく伝えてくれるととぉっても助かるんだけど──」
ともあれこもあれ、道中道すがらに人脈作りの根回しなども画策しつつ、きっと平和にリア君を御自宅に送り届けられた事だろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からマニィさんが去りました。
■リア > 「か、可愛いなんて…やめてください…。僕はいつか…立派なインキュバスに…なります…きっと…たぶん…。」
(少し怒ったようにムスッとした表情で言うが、徐々に自信を無くしたように声が小さくなり、落ち込んだ表情になる。)
「…きちんとご主人様に伝えます。約束します…。」
(初めて会った魔女、マニィの姿はきちんとリアの脳裏に焼き付いた。きっと、時間が経っても忘れる事は無いと思い、もし機会があれば、またここに来たいと思い、道を必死に覚える。
その後、リアがきちんと自分の家へと帰り、主人に軽く怒られるのは語るに及ばないであろう)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリアさんが去りました。