2017/09/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 貧民街を歩く。チンピラ街ではあるのだけど、この大柄な体躯のおかげで絡まれることはない。
もぐ、とパンを手に持ったパンを齧りつつ、表通りを歩み。

「んー………、一雨、くるか。」

空を見上げるに、暗闇の中、ざあと風が吹いて湿気がある。
雨の気配だが――それどころか、ぽつ、ぽつとすぐに雨が降り始めて、どしゃぶりになるまで時間はかからなかった。

「うお――……っ!?」

土砂降りの中走り、屋根のある所まで何とか辿り着いた。
店の軒先で、はあ、と息を吐く。いきなりの雨、すぐにはやみそうにない。
身体はあっさりと、濡れてしまってる。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアリーシャさんが現れました。
アリーシャ > 「ひゃあ~、雨だぁ~!?」

間の抜けた悲鳴を上げて貧民街の路地を駆ける。
両手で頭を押さえてみるけれど全く効果なし。
長いサイドテールを揺らして、ようやく屋根のある軒下を発見して滑り込んだ。

「突然だなぁ、もう…」

恨めしげに空を見上げて、じっとりと濡れてしまった体を犬猫のように振るわせた。
と、この軒下に更なる来客。文字通り、見上げるような長身の男性。今まで出会った中で一番大きな人だった。

「す、すごい…」

ごくりと意味もなく唾を飲み込んで。
それから、失礼だったかも知れないと思いなおして、笑みを造った。

「こんにちは~。お兄さんも降られたんですか?いきなりで困っちゃいますよね」

人懐っこいタイプなこともあり、朗らかに声をかける。

イグナス > 「降る――………ねえ。」

ぼうっと空を見上げる。ざあざあというよりは、ドドドって感じの音だ。
ぼり、と首筋を掻いてちょっと困り顔。
これじゃあ、この酷い雨の中帰るってのは現実的じゃない。
やれやれと首を竦める、が。

「お?」

かくん、と首を傾けて、視線を傍らに向けた。気付かなかったけれど、ひとり、いた。

「…ああ、本当。いや、――なんつうか、ひどいあめだ。」

苦笑いして改めて空へ。
そののち、ふと彼女の言葉を思い出して視線を戻し、に、と口元を笑みに。

「でかいだろ。」

なんて、ちょっと冗句めいて一言。

アリーシャ > 気さくな返答に、ほっとして笑顔も漏れる。

「ほんとですね! おぼんをひっくり返したみたいです」

物凄い勢いで降りしきる雨に街はけぶるどころか覆い隠されたかのような錯覚。

「!!」

そんな思いも束の間、見透かされたような言葉に、びっくりして見上げて。

「はい…おっきいです!!」

隠してもしょうがないし、大きいことを悪いことだなんて全く思っていないのだから、真面目くさった顔でうんうんと頷きつつ言葉を返した。

イグナス > 「おぼんかあ、確かに。――…これじゃ帰れンなあ。」

困ったもんだ、とのんびりした声音で。
あんまり困ってない様子。いつでもどこでもいける、自由な身だからこその物言い。
だから彼女の様子を図る余裕もあるようで、びっくりした様子に、くくくと喉を鳴らし。

「半巨人だ、はんぶんな?――イグナスと、云う。」

大きいのを弄られることは多いけれど、彼女のその好意的なまなざしに笑みが零れる。
掌を彼女の方に向けて見せれば、やっぱり手だって、大きい。普通の人間より、だいぶ。

アリーシャ > 「ほんとですね。ここまで降るなんて、神様が泣いちゃうことがあったのかなあ」

のんびりした声音に釣られるように、のんびりとした想像をしていた。
自由といえば自由な身の上も同じなため、今日は時間に縛られてもいない。

「半巨人…巨人の血を引いていらっしゃるですか! 通りで――おっきい!」

語彙が少ない。

「あっ、私はアリーシャ、冒険者です!」

額に張り付いた髪をぬぐってちょいちょいと整えてからぴっと気をつけして、名前を名乗った。

「掌も…おっきい!」

自分の掌を思わず差し出して、ぴとりとくっつけてみようか。

イグナス > 「かみさま?……っく、く、そりゃ、だいぶ大事だ。
 失恋でもしたかねェ。」

それで涙でも流してんだろうか、と冗談めいて。
掌を合わせてくる仕草に、その素直でどこか幼い動作にほっこりする。
うん、うん、と頷いて。

「アリーシャ、……なんだ、同業か。
 俺も冒険者だよ、まァ、大抵のことはするンだが。」

改めて挨拶を、同業者にしてはスレてない、きっと真っ当な人間なんだろう。
それはそれで、ほほえましい。ぴたりとくっつけた掌をぎゅうーって握ってみる。にぎ、にぎ。

「……ちっちぇなあ。」

サイズ的にも、やっぱり小さい。彼女の小柄さも合わせてだ、くつりと笑い。

アリーシャ > 「失恋! そうかも知れないです。それなら泣きまくっちゃいますよね。神様、ご愁傷様…」

イグナスの言葉に、空を見上げて神を哀れんだ。

「イグナスさんも冒険者なんですね! 戦いも探索もできないといけませんし! ……わわ!?」

驚きの声は、自分の掌が包み込まれてしまったから。

「ほ、本当に大きいっ…んっ…」

力強く握られると、くすぐったいような感じを受けて、声を漏らした。

「私も、イグナスさんみたいに大きければもっと強くなれるでしょうか…んっ…」

イグナス > 「ご愁傷様。」

合わせるように合掌。……それが通じたんだろうか、少し、小降りに。
大きな手の手のひらで彼女の手のひらを包んでしまえば、驚いた様子。
く、く、と楽しげに喉を鳴らし。

「そうだろう、………んー?なんだ、お前、よわいのか。
 鍛えろ鍛えろ、そう簡単にでかくはなンねえんだから。」

アドバイスもしつつ、くすぐったげな声にす、と目を細める。
ふうん、と声を出したのち、空を見上げて。

「……だいぶ、晴れたみたいだな。
 …どうだ?せっかくだから、これからメシでも。いい時間だ。」

雨はかなりの小雨に、移動するなら今だろう。
手を握ったまま視線を向けて、提案。

アリーシャ > 「剣を修めてますけど、まだまだで――もっともっと強くなりたいんです」

まっすぐな視線を向けて、単純なれど一生懸命な目標を告げる。

「本当だ! 神様、泣き止んだみたいですね」

くすり、と笑い

「え、一緒に、いいんですか! 是非お願いします!」

先輩冒険者ともなれば、参考になるお話もたくさん聞けそう。
二つ返事で快諾した。

イグナス > 「じゃあひたすら修練だな、鍛えろ、鍛えろ。」

単純だけど懸命な視線ににやり、と。
頑張る若者を見るのは悪くない。こうして素直な様子を見るのも。
――その分、この町じゃいろいろと割を食うこともあろうが。

「もちろん、俺が誘ったのだしな、…よし、いこうか。」

頷いて、彼女も納得するならば歩きだす。
さて、本当に向かうのは食事処なのだか――。

アリーシャ > 「はいっ! ありがとうございます!」

ぐ、と握った拳を掲げて。

「わぁ、ありがとうございます!」

信頼の笑みを向けて、大きな歩幅に負けじと、早足でついていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアリーシャさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館街」にカインさんが現れました。
カイン > 真昼間だというのに活気にあふれた貧民地区の一角。
娼館や露店の立ち並ぶ一角の路地の壁に寄りかかり娼館の前を行き交う人々と、
その人々への呼び込みを行う娼婦たちの様子を眺めている男の姿があった。
武装した姿のせいか、それとも女を買う気が無いと娼婦達には知れているのか、
男の周囲だけぽっかりと穴が開いたように人が寄り付かないため妙な悪目立ちをしている。

「今日は引っかかる割合が多い事多い事。忙しさで色々溜まってた連中が多いのかねえ」

呆れたように漏らしてまた一人娼婦に連れられ娼館に入っていく人影を見て肩を竦める。
男の仕事はその路上に立つ娼婦たちの護衛、早い話が用心棒だった。
とはいえ朝方から特に仲介に入る様な事態が起きるでもなく、
退屈な時間が過ぎるまま残った女性たちも最早片手で数えるほど。
はっきり言って手持無沙汰気味でぼんやり人波を眺めている。

カイン > 「あんまり平和すぎるのも俺達の価値を下げるんで、
 適宜騒動が起きてくれた方がいいんだが」

言いながら腰の剣を軽く鳴らす。
愛用の得物を抜くような事態はここのところ全く起きた記憶が無い。
平和な証拠といえば聞こえはいいが、平和と一番縁遠いのが男の家業である。
娼婦や商人たちならいざ知らずあまりにでは商売あがったりだ。
また一人、自分の護衛対象の娼婦が客をつかまえ合図を送る様子に苦笑いが浮かぶ。

「こりゃ遠からず全員終わりそうだな。
 どっかかの店で引っ掻けてでも帰るかねえ、この近所か平民地区あたりか」

腕を組んで次を考えながらも意識の幾らかは通りに割いたまま。
やはり騒動が起きない事だけはしっかりと把握していた。

カイン > 「…ン。思ったよりも時間がかかったがこれでお役ゴメンか」

そうこうするうちに最後の娼婦が客をつかまえたのが見て取れる。
手を大きく上げて合図をしてから踵を返して近くの宿の中へと入っていった。
依頼主に報告を済ませた後、そのまま雑踏の中へと消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館街」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエレミアさんが現れました。
エレミア > 「ふんふんふーん♪、あー気持ちよかったー!」

先日までとは違って鼻唄なんてうたいながら、しかし相変わらず声は大きく夜の街を歩くとんがり帽子の女性
今日は受けた依頼は、めんどくさそうな印象を受ける、盗賊退治であったが
好きなだけぶっ放していいと許可をもらい、暴れまわってきた彼女はまず一つ、上機嫌になり
泣きながら喜んでいただろう依頼主からその日暮らしの金をもらって

いつもなら、そこで金が使えず、怒号を響かせるのであったが…
今日に限っては、いい加減反省しただろう、ということで酒場に入れてもらえ、思う存分飲み明かした。

…しかし、もちろん反省などしていない彼女は酔って暴れまわり、店をむちゃくちゃにした後、ふらふらと外へ出てきたところであった

こういう行いをするから後に怒ることになるのだと、彼女は今だわかっておらず、ただ自分のやりたいようにやっていて


「今日っはー、いい日だー、あばれまーわーれー。すーべーてーをーやーきつーくせー!」


まだ重みがある腰の袋をどう使ってやろうか、と酔った頭で明るく考えつつ、大声で謎の喜びの歌を歌い、通りを進む