2022/12/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にテンドンさんが現れました。
■テンドン > 王都マグメール、平民地区、何処かの日用雑貨店。
こじんまりとした小規模経営、古臭く埃っぽい店の中は棚だらけで商品も一杯。
普段は店と土地の所有者である老人が居るが、今は奥のカウンターには一人だけぽつねん店員が陣取っている、他に従業員の姿は無い。
「ラッシャーセー」
お客さんが入って来ると挨拶。
「こちら5ゴルドです、お釣り5ゴルドお返しシマース」
お客さんが買い物をすると代金商品交換。
「アリアトシター」
お客さんが帰ると挨拶。
■テンドン > 「ボクは何と計算が出来てしまうという特殊能力と識字能力もあるから、こういう肉体労働以外の頭脳労働も出来てしまうのだなあ、へへん。自分の才能が怖いね」
ドヤドヤのスマイルで受け取った貨幣はカウンター下の収納庫に有る代金箱に投じる。
今日の稼ぎもそこそこ、年の暮れとなって物品を欲しがる人達が増えているのかも知れない。
でも、店の中は基本的には閑散としており、時折にお客さんが入って来る程度。
外からは賑やかしい通りの路を行き交う雑踏の気配が聞こえ、拾い上げる耳がぴくぴく揺らぐ。
「配達業が無い日でもこんな薄暗くて狭い場所で副業労務に励まなければならない…働けど働けど楽にはならず、じつと手を見る…Byスゴクエライテンドン・アルケニエ…」
スン…無の境地の面持ちで顔色感情を消し去り、店番勤めに従事TIME…。
■テンドン > 「すいません、煙草のそちらの銘柄は今品切れ中デシテー」
お客さんが無茶言って怒り出すとぺこぺこ頭を下げる。
「すいません、そちら商品となっておりますので立ち読みはご遠慮クダサイネー」
店の中で明らかに買う気の無い本を読破中のお客さんが居るとぺこぺこ頭を下げる。
「すいません、おもむろにポケットに品物を入れて店を出るのはお止め下さい、まだ代金受け取ってオリマセンノデー」
店の中で凄く当たり前に店の品を盗んで行こうとするお客さんが居るとぺこぺこ頭を下げる。
■テンドン > ………
「つ、疲れる!配達業務の只管走り続ける時間よりもずっと肉体的には休まっている筈なのに精神的に疲れる…!!!これが接客業の闇!暗黒…!深淵…!!!」
ドッと疲弊面相。お客さんが居ない隙を見計らって品出しと店の清掃。バックヤードから箒や塵取り、モップを持ち出して店の中と後は店の入り口周囲まで綺麗に片付け真っ只中。
自慢の健脚は全力疾走には及ばないがセカセカと競歩ぐらいの早歩きで独楽鼠が如くに店の内外を歩き回り荷物を担ぎ上げワンオペ労働。
「毎日毎日働いてると思うんだけれども、世の中十人十色の個性だよね…悪い意味でも良い意味でも。ボクが雇われの身の上じゃなかったら無茶苦茶言い出すお客さんはお尻を角で突っついちゃうんだけどなあ!くそう…!」
無くなった品物を補給中の棚に目掛けて立派に銀髪を分けて飛び出しているオパールカラーの牛角をどすどす、軽く棚にへと押し付けるようにしてつっつく。
■テンドン > ぐら…っ……
つついた拍子に余り良い家具でもなく安普請の造りで完全に地面に対して垂直平面でもない店内の床面構造で常に静かに傾きかけている商品棚が揺れた。
「ってば!!!?(ってやばい崩れる!?の略)」
雪崩打って来ようとしてくる大量の商品に慌てふためき全身を押し付けて崩壊阻止!
「っっっっおっっもおおおお…!!!!?」
全身にかかる過重に噴き出す脂汗!瞬間的に血管緊張と開放の経緯を経て一瞬蒼褪めた面相は真っ赤に染まる!両手胴体張り出すお乳頭と角まで全ての肉体パーツフル活用で棚崩れを支え両脚は踏んづけた床面に思い切り踏ん張って膝のバネで押し込み!!
■テンドン > 「ひっひっふー!ひっひっふー!!!」
気合注入の吐息掛け声が余り広くない店内に劈き渡る。
■テンドン > 「うおおおお………っ……」
強烈な拮抗は暫し継続し、間も無くしてセーフラインにへと片足を突っ込む。
もう勘弁してやるか、次はないぞ小娘、とでも言いたげに泰然と元通りの安定を取り戻す商品棚の様子を見計らい、力を弛めて半歩後退の距離をおいた。
「っっっぶなかった…マジで、寿命縮んだボク…商品全部だめになったらもう破滅だよ破滅、アポカリプス、夜逃げが脳裏にちらついた…ホッ…」
フルマラソンした直後みたいな汗びっしょりの有様でへなへなとその場にへと崩れ落ち一呼吸。
暫し放心したその後にまた産まれたての小鹿みたいに足を震わせながら立ち上がり。
「一つ賢いボクは学んだね。それはどんなに苛々しても店の備品には当たってはいけないってこと、まる」
脳裏に教訓をがりがり書き足し、その後はまた店員業務に戻って従事することになるのであった。解き放たれる閉店時間がやってくるまでは、まだ時間がかかりそうだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からテンドンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通り」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 肩掛け鞄を左右に一つづつ、何事か考えている男が一人。
鞄の中は先日モンスターの住処から回収した物で詰まっている。
回収といえば聞こえはいいが、人間相手にやったら窃盗ではなく強盗殺人に相当する行為だ。
とはいえ、この男も「人間あるいは準ずる種族は王国の財産なので殺すのはご法度、怪物はお咎めなし」という、
王国民が持つ一般的な倫理観を同様に有しているので、何も気にした風ではない。
「ポーションと魔導具がいくつか、か。オークの巣には不似合いなものだが……」
考えながら、街を歩く。鑑定をしてもらうか、それぞれの専門店に売り込みにいくか。
普通の冒険者と違い、戦利品の売却に男は頓着していないようだ。
ただ人に見咎められることなく武器をふるうためだけに退治の依頼を受けていた。
■ヴァン > 今歩いているエリアには武器屋が多い。
魔物が使う武器はなまくらが多く状態も悪いため、一つも持ってきてはいない。防具も同様。
これが山賊や邪教徒などの人間相手であれば、持って帰って換金するだけの価値があるものも中にはある。
「巣をみたところ、そこまで被害が出ていなかったのが救いか」
人骨はなかった。冒険者の鞄があったが、おそらくは逃走する際に置いていったのだろう。
魔導具はよくわからない。30cmほどの棒状で、魔力を通すと先端が震えることはわかったが、使い道がわからない。
汚れから、魔物が長い間持っていたものだろうと推測できるだけだ。
かさばるポーションから先に処分しようと、魔術師が経営する雑貨店へと向かう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通り」からヴァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にローザリンデさんが現れました。
■ローザリンデ > かつっこつっ。
平民地区の中の人通りの少ない夜道に軽いヒールの音が響いている。
タイトなワンピースの上からコートを着込み歩いている女は寒さにうんざりした表情。
この女にとっては日常だが、自分の記憶には不自然で整合性のない部分や欠落がたくさんある。
思い出そうとしても無駄であることは自分が一番知っているので、深くは考えないことにしている。
先日も、気がついたら誰もいない家に一人でぼんやりと座っていたことがあった。
しかも何故か目の前のテーブルはまとまったお金と上等な酒や食事。
特にそこに添えられていたハンカチからは金木犀の香りがして嗅ぐと淫らな気持ちになってしまうのだった。
もちろんお金も酒も食事も不思議なハンカチも含めて有り難くいただいてきたのだが。
その不思議な出来事でまとまったお金ができたとは言え、冒険者としての活動を再開しないとすぐに蓄えはなくなってしまう。
そんなわけで冒険者ギルドに最近の依頼状況を確認に行ってきた帰りなのだった。
「寒っ……お酒欲しい…」
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にチューベローズさんが現れました。
■チューベローズ > 夜な夜なのお散歩の最中。
少女は気の向くまま、足の向くまま進んでいれば今は人気の少ない平民地区。
ポクポクと厚底ブーツが奏でる靴音。
相手が通った少し前に相手の前の十字路を横切る形で進んだ少女。
少女が歩く道に残るのは甘い金木犀の残り香。
匂いは薄い方から少女のいる方に向け濃くなっていく。
五感のうちの一つ、嗅覚が刺激されるだろう。
■ローザリンデ > かつっこつ………。十字路を渡ろうとしたところで女の足が止まった。
前を横切った少女から、あのハンカチと同じ匂いがしたのだ。
「………ぁ………ぁれ?」
頭がくらりとした。ふるふると頭を振って少女が進んでいった方を見る。
黒の甘ロリスタイル。おそらく裕福な家の少女なのだろう。
気になる。とても気になった。
今更自分の記憶の欠落を解消しようなどとは思っていない。
「何か、大切なことがあった……気がするわ」
女は少女の後を追うことにした。
かつかつかつっ。
夜の街に刻まれるヒールの音のペースが速くなった。
■チューベローズ > 相手が少女を追う様に路地を曲がれば相手が目にするのは黒い甘ロリスタイルの少女の後ろ姿。
厚底のブーツが地面に降りる度に軽い音が響く。
ポク─、ポク─。
ふわりと広がるスカートは歩く度、風が流れる度に月明かりに照らされ長く艶やかな銀糸がいくつもの光の帯や雫を闇の中に残す様は妖精の残す光の鱗粉の様にも見える。
然しその姿が見えるのもほんの一瞬。次の曲がり角を曲がりその姿は相手の視界から逃げてしまう。
近づけば近づくほど濃くなる金木犀の甘い香り。
■ローザリンデ > 厚底ブーツのくぐもった音とピンヒールの軽い音が追いかけっこをしている。
少女の軽い身のこなしにふわりと広がるスカート。月明かりに映える銀髪は神秘的な雰囲気を醸し出していた。
追いかけながら女の心臓の鼓動は速くなっていく。
少女が曲がり角を曲がって視界から消えた。
「急がなきゃ」
かかかかかっ。ヒールの刻む音のペースがまた一段階速くなった。
金木犀の甘い香りに惹かれていく女はまるで罠に飛び込む蟲のよう。
女の頭の中はもう少女を追いかけることだけでいっぱいになっていた。
■チューベローズ > 少女の耳に聞こえるピンヒールが地面にささる軽い音。
自分を追いかけているようでその事に気づけば楽しそうに笑みを零し軽い足取りのまま、相手の前から逃げる様にその姿を消す。
「あはは、こっちよ─。早く早く♪」
路地に残るコロコロと笑う少女の楽しそうな笑い声と相手にだけ向けられた囁き。
しかしながらも少女の小さな歩幅であれば、あっという間に相手に追いつかれてしまう。
「うふふ。もう少しよ─。早く捕まえて?」
くすくすと笑いながら十字路で曲がるために横を向きながら少女は悪戯っぽく囁き、曲がり角へと飛び込む。
そこで少女は振り返り相手を待つ。
相手が急いで追いかける様にその曲がり角へと飛び込めば女の方を向く少女が路地に立つ。
厚底のブーツにすらりと伸びる足は闇を纏うかのような黒いゴスロリ服。
薄い胸につぶらな銀の瞳と艶やかな髪の毛の未成熟な少女がそこにいた。
■ローザリンデ > 何度か曲がり角を曲がるたびに目の前から消える少女。
それを女は無心で追いかけている。ヒールを履いたままで走ることは苦ではない。
この女は戦闘でさえもヒールを履いたままでこなす。それは呪いのような洗脳のせいなのだが。
少女の鈴を鳴らすような声が女の耳をくすぐった。どきり。心臓が跳ねるかのよう。
「…誘ってる?」
女は呟いた。誘われていたとしても追跡をやめる訳にはいかない。
追跡をやめるくらいなら最初から追いかけてはいない。
待ちなさいと声をかけることはしなかった。声をかけられて止まったなんて話は聞いたこともない。
何度目かの曲がり角を曲がると目の前に少女がいた。
「ふぇっ?! わたたたっ?!」
慌てて足を止めたせいで前に倒れそうになるのをギリギリでこらえた。
つんのめって前方下に向いた視界には厚底ブーツ。
そこから徐々に視線を上げていくと、すらりとした脚。黒い可憐な甘ロリ服。
顔には狐面がついていて、目に開いた孔からは銀色の瞳がキラリと光り、射抜かれるかのように感じた。
艶やかな銀髪に血のようなルージュ。
頭の中に靄のようなものを感じる。思い出せそうなのに手が届かないもどかしさ。気になる。気になって仕方がない。
「あ、あなた…一体誰なの?」
黒いコートの女はぎゅっと自分の手を握りしめ、震える声を搾り出した。
柄の入ったストッキングに包まれたしなやかな脚が一歩前に出る。こつっ。軽い音が鳴った。
■チューベローズ > 少女は楽しそうにコロコロと笑いながら、追う女の前から逃げる事を楽しむ様にふわりふわりとスカートやゴスロリ服の飾りや髪が相手の目の中で待っていく。
追いかけるのを止めずにピンヒールの鋭い音が近づいてくる事を感じる。
そうして足を止めて振り返れば、これまでの積み重ねた経験が崩れつんのめり僅かに下がる頭。
相手の震える声が少女には甘く響き少女の頭の中を愛撫する。
自身の方に足を一歩前に出し近づく相手を少女は見上げる。
相手の見る唇は三日月の様に口角を上げ、銀の瞳はまっすぐに見詰めながら両手を上げ、夜風で冷えた相手の頬を少女の小さな掌が包み込んでいく。
少女の手のひらから伝わるじんわりとした熱が相手の中に溶け込んでいく。
「ふふふ。先ずは挨拶でしょう? 可愛い私のローザリンデ。」
相手の言葉には答えずにむしろ少女は相手の名前を甘く囁く。
靄の中にいる女。自分は知らないのに少女は知っている─。
気になる心に混乱を混ぜてみよう。
■ローザリンデ > 身長のやや低い少女を見下ろす女。
外見は年端もいかない少女にしか見えない。けれど、ただの少女などではないことは明白だった。
現に一歩前に踏み出しただけで身体がすくんでしまった。
少女の小さな手が触れた頬からじんわりと伝わってくる熱が自分の中の何かを溶かすかのよう。
ますます強くなった金木犀の香りが女の身体の奥の熱い泉を刺激する。思わず内股になってしまった。
自分の名を呼ぶ少女の声が脳に突き刺さる感覚が気持ち良い。
何故自分の名前を知っているのか?
女の心の中がざわついてくる。警戒心ではない。
駆け出しの冒険者にすぎない自分の名前だが知られていて当然だと感じるのは何故だろう?
「あい………さつ……?」
がくがくと膝が笑った。立っていられない。
石畳の上に両膝が落ちた。石畳の痛みも冷たさも上の空だった。
女は跪いたままで見上げた少女の狐面の奥の銀色の瞳から目が離せない。
■チューベローズ > 自身を見て体を竦ませる相手。
少女は楽しそうに微笑みながら相手の名前を甘く囁き頬を包み込み指先で撫でる。
少女の細く小さな指先で頬を擽る様に撫で掌で頬を少し潰し柔らかく滑らせ、耳たぶの縁を撫でたりと滑らせていく。
するすると指を滑らせる内に膝が笑い、がくんっと石畳の上に膝をつく相手。
体が落ちても瞳を見詰める視線が外れなければ少女は甘く囁き、頬を包み込んだまま形の良い顎を寄せその額に口付けを落とす。
重力に引かれ、少女も僅かに前かがみになれば、さらりと少女の銀糸がカーテンの様に落ち相手の視界を狭めていく。
相手が見る事が出来るのは少女の薄い胸に容易く手折れそうな細い首に小さな顎。
そして少女から香る金木犀の香りは濃く相手の体に絡みつき鼻孔を擽っていく。
額に唇が重なれば相手に与えるのは柔らかな少女の唇の感触とチュっと響くリップノイズ。
「そうよ? 御挨拶。 とっても大事…。 こんばんは。ローザリンデ。 また会えてうれしいわ…。さ、今度はローザリンデでの番よ…?」
額に口づけを落としたまま少女は甘く囁きかける。
■ローザリンデ > 少女の甘い囁きが耳から入って脳を侵蝕していく。額に感じた甘く優しいくちづけの感触。そして金木犀の香り。
視界は左右を少女の銀髪のカーテンで遮られた。目に入るのは少女の薄い胸と細い首と小さな顎。
五感のうち視覚・聴覚・触覚・嗅覚が少女によって占拠されてしまった。
頭にかかった靄がだんだん濃くなっていくのを感じる。それがとても心地良い。
まるで甘い夢を見ているかのよう。瞼がピクピクと痙攣して少しずつ降りてきた。口は締まりがなくなって半開き。
既に女の心は蕩けつつあった。女が本来の状態へと戻ってくる。
冒険者ではない。催眠人形に。
「……んはぁ……」
気持ちよさそうな吐息をついた女の身体はとても淫らな感覚に支配されつつあった。
身体の奥の熱い泉はもうすぐ溢れてきそう。
黒い下着の中の胸の蕾はきゅっと勃ちあがってしまい下着と擦れあっていた。
女の呼気が熱い。冬の夜の中で白い湯気のよう。
「はい。ローザリンデはご主人さまの催眠人形です。
どうかローザリンデを操ってお愉しみくださいませ」
すっかり力の抜けた表情。
濃い色のルージュを刷いた唇の間から出た挨拶は服従の宣言だった。