2022/10/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にソティさんが現れました。
■ソティ > この王都に訪れてから幾日か。
今は頭上に太陽の輝く真昼頃で、今居るのは人の行き交う公園の一角に設置されたベンチ。
暫く歩いていた身体を休めるように腰掛けていた。
そう見えるだけで、実際の話をすれば歩き回ったこの平民地区の地図を頭の中で整理中。
ここに来て、まずは王都のどこに何があるかを調べている途中なのだ。
数日でやっと平民地区、後は貧民地区と富裕地区があるのは聞いている。
そう考えると、全てを覚えるまでは後数日といったところだろう。
膝の上に乗せた鞘に収められた剣を撫でながら、どこかボーッとした様子で空を見上げている。
今日で平民地区は覚えたし、残りの時間で泊まる場所でも決めようとか、これからの事を考えて。
■ソティ > そろそろ秋も深まる時期。
肌寒い微風が流れるような白銀の髪やドレスの裾を靡かせる中、ふと自分の格好を見る。
周りが季節に合わせた温かな格好をしているのに対して、自分の格好は季節感を感じさせない半袖ドレス。
時々向けられていたのを感じる視線は、多分これのせいかもしれない。
「……そろそろ…変えた方が、良い…のかな」
ポツリと漏らす呟きと、自分に向けられていた視線が外れる頃合を見計らう。
その瞬間が訪れたならば、剣に触れていた手をドレスの袖口に。
ゆっくりとその手を袖口から手首へと向かい撫でるように這わせると、それに合わせて半袖であった袖が伸ばされるように現れて。
スッと手を離した頃には半袖であったドレスが長袖のドレスへと変化していた。
右手左手と確かめるように見た後に、その手は再び剣に添えられるのだ。
■ソティ > 暫くの休憩を終え、ベンチから立ち上がる。
剣は片手で抱いたままポンポンとお尻を払い、両手で抱え直す。
「泊まれる…場所…」
次に探すべきものを呟いた後、ここまで来た道を思い出し。
その途中に見た覚えのある宿が思い出せれば、そこを目指し歩き出すのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からソティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > そろそろ、長剣の在庫が切れた。
そんな訳で、クレス・ローベルクは、王都の武器屋で剣を見ていた。
かかっている長剣を見て、うーん、と首を傾げている。
「うーん、この剣も中々良いな……。
重心のバランスが俺向きだ。でも、切れ味は今の剣よりやや、悪いか……?」
男にとっては、長剣とは殆ど消耗品である。
冒険者や将軍より、剣を使用する頻度が多く、その使い方も剣に負荷がかかるものが多いからだ。
だから、男としては、質も大事だが安さも大事で、更には客商売なので見栄えも大事。
そういう意味では、剣闘士の仕事で一番難しいのは、長剣選びかもしれない。
「(さて、どうするかな……この店の剣も悪くないし、一本ぐらい買っとくか……?)」
■クレス・ローベルク > 実の所、切れ味はそんなに重要視していない。
基本的に、男の戦い方のスタイルとして、肉や骨を切るわけでは無いからだ。
これは、女性は勿論男性相手でも同じだ。
「(そのレベルで流血が起きると、客は"引いちゃう"もんねえ
流血を見に来るって言っても、惨劇や悲劇を見に来てるわけじゃあない。難しい所なんだけど)」
だから、剣はどちらかというと相手の剣を受ける為に使うので、切れ味よりも強度や使いやすさの方が大事だ。
そして、実は使いやすい剣というのは、結構見極めが難しい。
グリップ、重心、長さ、重さ、鍔の形状、刀身の状態。
どれもこれも個性があり、その中から自分にとっての『使いやすい』を見極めなければならないからだ。
「(だから楽しい、ともいえるけど、だから面倒、とも言えるよな……)」
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 酒場は閉店したのか、閑古鳥なのか。
店長の眼鏡女と男以外、誰もいなかった。
男は酒場の奥、壁に吊るされた円形の的を見遣り、目を細めていた。
右手が顔に近づき、ゆっくりと前方に向かう。
ペンか何かを掴むように持っていたダーツは、鋭い音と共に的に突き刺さった。
「遊びとしちゃ悪くないし、博打の道具としても良い。けどなぁ……」
男はどこか否定的な感想を口にする。不満そうな顔で何か言いだしそうな店長を左手で制す。
的へと近づいて、ダーツを抜く。左手の指で先端を軽く触ってみた。
「頭に血が上った連中が投げてみろ。厄介事も一緒に抱えることになるぞ」
■ヴァン > この酒場は元々、そこまで冒険者を歓迎していない。
比較的大人しい者達や地域住民が主な客層だ。
金離れのいい冒険者は上客になりうるが、潜在的なトラブル要素だ。
「ルールはしっかりしてるし、練習で上達するものだから場所を貸せば直接金をとれる。
悪くない。悪くないんだが……」
元々荒くれ冒険者をも受け入れるむくつけき親父が店主ならば問題にならないだろう。
客層が悪くなる懸念を伝えると、店長も頷いた。厄介事は御免らしい。
「……とはいえ、遊ぶ分には悪くないな」
的から一定の距離を離れ、またダーツを投げ始める。的の中央から上端との間に狙いを定めているのか、小気味よい音を立てて刺さる。