2020/02/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 非合法闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 闇と光に塗り分けられた部屋がある。
闇は、部屋の外縁を包んでおり、その中に居る多くの後ろ暗い者達を覆い隠している。
そして、光は部屋の中央にある金網に包まれた空間を煌々と照らしている。
その中には、青い闘牛士服の男と、倒れ伏した薄汚れた革鎧の男を照らしている。

「一応、綺麗に折ったから、自然治癒でも完治まではそうかからないだろう。
次は鍛え直してリベンジしに来ると良い。……出来れば、ダイラスの方でね」

担架で運ばれていく彼を見送りながら、男は溜息をつく。
主催者から参加しなければ男の居所を実家にバラすと言われ、止む無く参加する事になった非合法闘技大会。
非合法と言えば仰々しいが――しかし、今の所、男に剣を抜かせる実力もない程度の者しか、現れていない。

「(まあ、結局ならず者の集まりなんだろうなあ……)」

賞金は出るらしいので、精々小金を稼いでから帰るか、などと思いつつ。
次の対戦相手を待つ男。
せめて、剣を抜かせる程度の相手か、女の子が出てきてくれると良いなあと思いながら。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 非合法闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」にティア・ルニシスさんが現れました。
ティア・ルニシス > (昼下がりの酒場は夜半ほどではなくも賑わい、遅めの昼食や酒を煽る男達の豪快な笑い声も響き。
中でも歓声も上がる酔客の視線の先には肌も露な異国の装束めいた衣装に身を包み舞い続ける影一つ
。灯りに照らされる肌に浮かぶ汗は踊りの激しさを物語りそれでも動きは衰えるどころか加速度を増し店内の熱を一層高めていくがその最中手を出す男もおらぬのは単に場所を弁えたか、それとも衣装より覗く四肢のしなやかな筋肉に気付いた故か)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」からティア・ルニシスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にティア・ルニシスさんが現れました。
ティア・ルニシス > (やがて舞い終えればここぞとばかりに上がる歓声、おひねりさえ飛ぶも懐に収める事も無く店員を呼びその金で全員に酒を奢ると告げれば更に喝采も上がろうか。
勢いのまま酒盛りを始める客を他所に少し離れた席に腰を下ろせば額に浮かぶ汗を手の甲で拭い)

「…見たところ普通の客ばかり、って所ね。善行奉仕大いに結構だけど…信徒の善意を仇で返す様な事があればそれこそ、国の恥どころじゃ済まないんだし」

(公主降嫁に続く修道女の来訪は歓迎すべきものながら余計に気を遣う事も多く、普通の騎士の目が届かぬ場所も調べるべくこうして踊り子とし秘かに警戒と調査を。
幸いこれまで問題に遭遇する事は無かったけれど時折執拗に迫る男性をあしらう気苦労は任務以上に心を削いでいたかもしれず)

ティア・ルニシス > (本日の任務もつつがなく――とはいえ、未だ終わりも見えず)
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からティア・ルニシスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にロヴィーサさんが現れました。
ロヴィーサ > 「うーっす。」

気楽な声でやってくる薄手の衣服とスカート姿のポニーテールの女。
武器すら持たないその恰好は事務か手伝いのお姉さん。

しかしてその実態は、過去には聖騎士として……まあ、名はそこまで馳せてはいないが、そう言う身分だったこともある真っ当な騎士。
現在は武者修行がてら、この国の状況を内部から探る冒険者。

「最近はいい依頼があんまりないって聞いたけどホントー?」

言いながら掲示板を眺める。
デカい依頼がいいんだけどなー、なんて呟きながら、それなりの長身で掲示板を眺めて。
んー、と声を漏らしてぽりぽりと頭を掻いた。

「遺跡探索、魔族討伐、闘技場参加………どれもこれも裏がありそーだねぇ。」

思わず声が漏れて、渋い顔。
こりゃ今日もお休みかなー、なんてのほほんと考えながら腕を組む自信満々な冒険者。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にネメシスさんが現れました。
ネメシス > 黒の鎧に身を包んだ冒険者がギルドの扉を開けてやってくる。

右手には布で包んだ賊の生首を持っており。
鎧や腰の剣にも赤黒い血がこびり付いていた。

「はい、あそこに貼ってある賞金首を持ってきたわよ。
換金宜しくね。」

賊の頭を戦利品とばかりに乱雑に置く冒険者。

「「はい、ティシフォネさん。 これが賞金だよ。」」

受付もこういった光景は慣れているのか。
驚くこともなく淡々とゴルドを手渡し、代わりに首を持って奥へと向かう。

「へへへ~♪ 儲かっちゃったわね♥」

ティシフォネと呼ばれた冒険者は受け取ったゴルドを手の中で弄び、無邪気な笑みを浮かべている。

次はどんな依頼を受けようか? などと上機嫌なまま掲示板へと向かう。

「さて、どんなのがあるのかしら?」

この季節に薄手の格好の先客が一人。
整った顔立ちはティシフォネの興味をそそる。

依頼を探すはずが、ついつい視線を奪われてしまい。

ロヴィーサ > どんなのがあるかしら、とやってくる冒険者………冒険者?
それが隣にやってくるので目をぱちぱちと瞬かせて。

賞金首に関しては特に眉をひそめることもなく………いやまあ、そういうことよくするもんね、私も。
経験の薄い冒険者はざわつくし、距離を一歩取るだろうが、この私服の女は何にも気にしない。
食品でも買い物に来たかのような恰好だ。

「デカい依頼はあんまりないね。
 闘技場やら遺跡探索やら、そんなとこかな。
 ………デカい依頼探しに来たんだけどねー。 こりゃ今日も明日も休日かなー。」

なんて、頭の後ろで腕を組んで、お気楽なことをのたまう女。

「冒険終わりにまた依頼? 元気だねぇ。」

相手をちらと見て、にひひ、と笑う。

ネメシス > ティシフォネはここでは新人の冒険者だ。
新人ながら単独での依頼を受け、達成率も今の所それなり。
ギルド内ではあまり難易度の高い依頼に関わることが無いからだと言う声もある。

実質、彼女は王国内を荒らしている一組織の人間であった。
そんな彼女がお忍びとしてやっている冒険者稼業。

ここでは所謂強者達と巡り合えることが多いため、充実していた。

「なるほどねえ、私は一人でやることが多いからあまり大きい依頼は必要ないかな。
誰か手助けしてくれるようなパートナーが居るわけでもないし。」

ちらりと私服姿の女性に目を向ける。
佇まいや纏っている雰囲気から強さを感じ取れるほどだ。

「今日は受けるだけだけどね。
実際に動くとしたら明日かしら。

…私はティシフォネって言うの。
宜しくね、先輩。」

ロヴィーサ > 「あっはっは、そうかい。
 一人で賞金首を取るとなれば腕は立つかと思ったんだけどね。」

かっか、と明るく笑って腕を組んで。
大きな仕事は、と遠慮されれば、うんうんと頷いて。

逆にそこまで注意を払っていないのか、くぁ、と欠伸を一つかまして背伸びを一つ。
何を使っているのかは分からないが、細身では無いその身体で戦士であることはわかるだろうか。

「ティシフォネ、ね。
 私はロヴィーサ。 先輩って柄じゃないけどね。

 こんなカッコだけど冒険者なんだよねー。
 受けたとしてもじーっくり準備する方だからさ。」

普段からあんな重い物つけてたら肩凝るからさー、なんて明るい声。

ネメシス > 「あれはそれほど強くなかったわね。
ちょっと金額が嵩みすぎてるかなってレベル。」

ゴルドが大量に入った袋を右手にもったティシフォネ。
動くたびにチャリチャリと音がして耳に心地よい。

薄着なので体つきがはっきりと見えてしまう。
適度に引き締まった体に、程よいスタイル。
ティシフォネの中でも戦士かなと予測して。

「あら、それならロヴィーサと呼んでも構わないかしら。
でも、私より大人っぽいしやっぱりロヴィーサさんにしておくわね。

ロヴィーサさんは見た目からして冒険者って感じがするわ。
なるほど、普段は得物は別の所に置いてあるわけね?」

そういうスタンスもあるのだろうと感心する。
日頃から命を狙われることのあるティシフォネとは立場からして違う様だ。

ふむふむと、頷いていると掲示板に新たな依頼が張り出される。
それは、周囲から驚きの声が上がる程。

大物の到来のようである。

「ねえ、私たちであれを受けてみない?」

ロヴィーサ > 「なーる、上手い具合に行ったわけね。
 そいつは運が良かったわねー?」

相手の視線を感じつつも、だからと言って気にする素振りは見せない。
昔から視線を浴びることには慣れている。

「ロヴィでいいよ、先輩後輩、現場に行ったら同じことよ。
 教えを乞う立場ならともかく、そういう立場じゃないでしょ?

 あー、そうね。
 装備とかは全部置いてあるかな。
 だって食事とか賭場とか、どこにいくにしてもすごい重さの装備がっちゃがっちゃ慣らしていくの大変でしょ。
 それが無いと身が護れないってならともかくさ。」

なんて、あまりに堂々とした物言いだった。
治安の悪いと噂のこの王都であっても、彼女は自信がその身から溢れるよう。

「……? ものによるかな。
 こっちはかまいやしないけど、取り分は終わった後で考える?」

凄い自信だった。むしろ一人でも大丈夫だけど、と言わんばかりのオーラであれど、相手の申し出にうんうん、と頷いて肯定を見せる。

ネメシス > 「まあね~。」

籠手を着けた状態で指二本を掲げて得意げな顔を見せる。
喜怒哀楽がはっきりと顔に出るタイプであった。

「じゃあ、ロヴィね。
ロヴィは強そうだし、そのうち教わる時が来るかもしれないけど。

凄いのね~。 私は装備つけてないと不安かな。
ロヴィ程腕が立つわけでもないし。」

これは半分本音、半分建前であった。
新人冒険者と言うことになっている以上、あまり堂々とした姿を見せるわけにもと考えていて。

「そうねえ…取り分半分ずつだと嬉しいけど、恐らくロヴィにある程度お世話になるでしょうし。
7:3位でどうかしら。
で、これなんだけど。 どうかしら?」

依頼は無名遺跡の中で新たな遺跡が見つかったとの内容。
その遺跡は巨大なゴーレムが警備しており、戦闘力に自信がある冒険者を求むとのことであった。
最奥部でゴーレムを退治し、その破片を持ってくれば数千ゴルドの報酬が入るようで。

ロヴィーサ > 「私は何て呼べばいい?

 あーいや、お互い腕前を知らないでしょ。
 それに、生半可な腕だとその鎧一式は揃わんでしょ、貴族様のボンボンでもない限りさ?

 だから、お互いやりあった後、それなりのとこで折り合いつけりゃいいかなってだけよ。
 私がクソみたいに役に立たない可能性だってあるわけだからさ。

 だから、今決めなくてもいっかって話。
 まだまだ信用できないでしょ、実際に見るまでさ。」

なんて、巨大ゴーレムの依頼を見れば、ふむ、と真顔で少しだけ。
明るくからからと笑っていた緩い顔が、少しだけ引き締まって。

「………いんじゃね? 明日立とうか。
 これくらいならなんとかなるでしょ。」

と、へらりとゆるーい笑顔になってウィンク一つ。

ネメシス > 「え、ティシフォネで。

あはは、そこはあまり触れないで。」

出自の話に触れられた途端、苦笑いを浮かべる。
ある種ボンボンなのかも知れない。

「でも、駄目なら撤退するだけだし大丈夫じゃない?
そもそもロヴィが役に立たないって状況はちょっと考えにくいかなあ。」

依頼内容に思い当たることでもあるのか。
一瞬だけ、険しい表情となるロヴィ。

その間、ティシフォネは首を傾げて不思議そうな表情をしていた。

「じゃあ、直ぐにでも受付を済ませてくるわね。
で、この後だけど。
景気づけに一杯のみに行く? それとも、今日は早く寝て遺跡の前で合流する?」

初対面の二人である。酒を酌み交わして互いを知ることも大事である。
現場で直接となれば、今日はすぐに引き上げて明日にでも合流するだろうか。

ティシフォネは首を傾げ、先輩であるロヴィの選択を待つことにした。

ロヴィーサ > 「あっはっは、すまんね、私も触れてほしくないところくらいはあるからねー。
 酒の失敗、賭博の負け、うんうん。」

指折り数えて笑い話でごまかしつつ。

「なーに、私と同じで思ってもみないことを。
 やるからにゃやるでしょ。
 真面目にやるとなると一週間ぶりくらい? だからさー。

 ああ、受付はお願いしとこかね。」

首をこきこきと鳴らして、相手の言葉にふぅん、と笑い。

「じゃあ飲むしかないでしょ。
 飲み過ぎたら明後日出りゃいいんだし。」

いえーい、と掌を向けて。 ノリは何時まででも軽かった。

ネメシス > 「もう、あんまりドキドキさせないでよ。」

ふふっと笑みを浮かべるティシフォネであるが、茶色の瞳はロヴィの仕草をじっと観察していた。
なるほど、向こうも何か訳アリの様だ。

「私はロヴィ程自信ないわよ?
今までもどうにか生き残れたって処だし。

では、少し失礼して。」

早速受付にUターンしてギルドからの証文を受け取る。

「おまたせ。 ロヴィもやるって言ったら喜んでたわよ。
所で、どこか行きたいお店あるかしら?」

比較的綺麗な左手で拳を返して。

ロヴィーサ > 「そう?
 私はまあ………不安とかはあんまり感じない方だからなー。

あっはっは、と笑いながら。
ギルドの受付から帰ってきたティシフォネにウィンク一つ。

「ま、時にはちゃんとやるとこ見せとかないとねー。

 行きたいお店? んにゃ、特には無いけど。
 ティシフォネにも何も無きゃそこらへんでいいんじゃない?」

拘りを特に持たない女は、んー、っと伸びをして冒険者ギルドの外へと出る。
証文はお任せするようだ。自由人。

「明日行くつもりなら、そんなに遅くまで飲んでらんないしねー。
 宿の近くとかでいんじゃない? どこ泊ってる?」

ネメシス > 「う~ん、冒険者よりも傭兵を見てるみたい。」

余程腕に自信があるのか、それとも神経が常人と異なるのか。
ギルドでもあまり見かけないタイプのロヴィに興味を持っていく。

「期待してるわよ?
ゴーレム相手なんて私あまり経験ないから。」

証文を胸元に仕舞い。
ギルドの外はすっかり暗くなっていた。

「そうねえ…それなら私が使っている宿の一階でいいかしら?」

ティシフォネはロヴィを先導して近くの宿に連れて行く。
平民地区に一般的な木造建築の宿。
冒険者たちがよく利用する安宿であり、一階が酒場となっている。

ティシフォネの部屋は2階であり、酔ってもすぐに部屋で休めるのがウリであった。
部屋には狭いながら個別の浴室も付いており、金に余裕のある冒険者達は娼婦を連れ込んだりする。

ロヴィが拒まなければ、宿のテーブル席へと二人で座るだろう。

ロヴィーサ > 「あー、近いかも? いやまあ、冒険者冒険者、ちゃんとした真っ当な冒険者だって。」

いやいや、と、一度肯定しかけた言葉を必死になって飲み込んで、冒険者であることをアピールする。
最近冒険者であることを忘れそうになる、いやー上手く誤魔化せた。

「ん、ゴーレムについては任せときな。
 お店についてはお任せ。」

大きな宿の一階にやってこれば、まるで自分の家のようにどっかりと腰を下ろして吐息を一つ。
酒をお任せでー、なんて乱暴な注文の仕方をして。

「あー、ここの宿もいいよね、迷ったんだけどねー。
 それこそマジで道に迷って、この宿にたどり着けなくてさー。」

からから、と笑う女は、格好と様子だけでは冒険者に見えない。

ネメシス > ティシフォネの双眸はじっとロヴィの表情を観察するが、それ以上踏み込むことは無い。
この国では誰しも踏み込まれたくない領域を持っているものなのだから。

「ありがとう、頼りにしているわ。」

宿の一階はやはり冒険者で込み合っていた。
中にはロヴィのことを知っている者もいるようで、周囲から視線が突き刺さる。

注文を受けた店員はロヴィには麦酒を、ティシフォネには桜色のスパークリングワインを持ってくる。
そして、テーブルの上には肉や魚、野菜などが並ぶ。
どれもが味が濃く、酒には合うように作られていた。

「分かるわ、突然工事されてて通れなかったりするしね。
ここにしたのは友達が酔いつぶれても上で寝かせてあげられるからなの。」

まさか連れ込んでいるとは言い辛いので言葉を濁して。

グラスを手に取れば、高く掲げる。

「乾杯!」

ロヴィーサ > 「あ、なーに、元気してるー?」
「おっさんまた傷増えた? 年なんだから気をつけなってー。」

視線が向けられれば知り合いに明るく声をかけて、手を振って。
にひひ、と歯を見せて笑って挨拶をかわしていく。
顔が広いのか、良くも悪くも目立つのか。

「あ、なるほどね。
 宿と酒場が一体になってるといーよねー。
 私もそういうとこにすりゃよかったんだけど。」

はは、と笑って。
まあ、ちょっと酒盛りしすぎて追い出されたからー。 と目線を泳がせる。
冒険者としての腕前はともかく、私生活はすかぽんたんらしい。
酒ばかりを飲んでいることを示唆しながら。

「はーい、かんぱーい。」

かちん、とグラスを合わせて一気に酒を流し込む。
ふはー、なんて吐息をついて。

ネメシス > 「顔が広いのねえ。」

酒場の常連たちとのやりとりにロヴィの人となりを垣間見る。
明るく、笑顔が目立つ姿は見ていて気持ちがいい。

「その方が便利よ?
ロヴィも良かったら今日泊っていく?
私の部屋、ベッドが二つあるから。」

と、ロヴィの反応を見るティシフォネ。
実際の所、帰るのが面倒だと宿に泊まる、誰かに泊めてもらうパターンは
この宿ではままあることで。

「早速だけど、ロヴィってどんな武器を使うの?
私は見ての通り、腰の剣と背中の弓なんだけどね。」

グラスを傾けてワインを味わう。
半分ほど減った所でグラスを置いて、次は肉を喰らい。

冒険で腹が減っているティシフォネは一人分のステーキをあっという間に平らげてしまう。

ロヴィーサ > 「明日出かけるって言ってんだから、それこそ取りに戻らないとダメっしょ。
 早めに戻るとあったら、朝一でしょ?」

苦笑を浮かべながら手をひらひらと。

「ああ、そうね………
 ハルバードが多いかな。すっごい固い奴が手に入ったからね。
 そうでなくても、長柄のものは基本的に槍とかでも何でも。

 普通の剣とかはあんまり使わないかな。
 いや、振れって言われたら振れるけどね。

 弓矢はまあ、早撃ちの方は得意だけど、遠距離はイマイチかなー。
 魔法はちょっとだけ。 抵抗されない自分にかけるものがほとんどだけどね。

 魔術抵抗ある相手には効かないことが多いかな、そんなに強くないから。」

こちらも酒を飲みながら、食事を進めて。
それでいて戦闘方法については包み隠さず相手に話していく。

「だからさー、かなりガッチリ着込むんだよね、仕事の時は。
 今回の相手だと、あんまりに着込むよりフットワーク優先した方が良い気もするんだけどさ。」

あと、遺跡によっちゃハルバードつっかかるしね、と付け加え。

ネメシス > うんうんと、ロヴィの言葉に頷くティシフォネ。
どうやら依頼が絡むと相当真面目なように見える。
単にティシフォネが魅力がないだけかもしれないが。

「なるほどね、長柄武器はリーチの点で有利だものね。
単独で動くなら本当はそっちの方が良いかも。

へ~、弓矢に魔法も使えるんだ。

私も魔法は使えるけど、それほど強くはないわね。」

ロヴィは自らの戦闘方法を正直に話してくれた。
その内容を一つ一つ噛み締めるように聞いていく。

但し、こちらは魔法に関しては少しはぐらかした。

「そうね、でも大きいゴーレムが居るってことはその部屋は広いんじゃない?
でなきゃ向こうも身動き取れないでしょ。

で、明日の話だけど。
前衛はどちらがする?
私は剣と弓だから前衛を張ってもいいし、
サポート役でも構わないわ。」

ロヴィーサ > 「さっき依頼をじっと見てたのはそれそれ。
 デカい相手は割と得意なのよ。

 狭い場所で集団で来ると、負ける気はしなくても面倒でさ。」

なんて、肩を竦めて見せつつ。

「前衛? いいよ、前衛で大丈夫大丈夫。
 それになんとなくだけど、それなりに合わせられるんじゃないかなって気もするしね。」

酒を飲んで、ぷはー、と吐息を漏らして。

「何々、ティシフォネは真面目なの?
 泊っていってもーなんて、やーよ夜通し作戦会議なんて。

 でも真面目なのは大事よねー、私に無いとこだからさー。」

ころころと笑いながら肩をぽーん、っと叩いてくる。
腕を組みながらうんうんと大袈裟に頷いて。

ネメシス > 「そうね、数で来られると流石に二人だと大変よね。

ちなみに、そういう時はどんな風に対処してるの?」

日頃、数で戦うやり方のティシフォネには興味深い内容で。

「じゃ、私は弓で援護するわ。
速射も長距離もできるか任せて。」

何もない所で弓の仕草を真似して見せる。

「真面目じゃないけど、私だけで済まないから
あまりいいかげんなことはできないじゃない。

ロヴィが強いと言っても頼りっぱなしでも居られないでしょう?」

肩を叩かれると、もう、とばかりに笑みを浮かべ。
酒が少なくなってくると、店員を呼んで追加を頼む。

「ロヴィは普段組んでいる相棒とかいるの?」

ロヴィーサ > 「順番に近い奴から仕留める。
 相手に知恵があるならさっさと逃げて、追いかけてくるなら追いついた側から仕留める。
 もしくは頭をまっすぐ潰す。」

単純明快、それでいて圧倒的に聳え立つ自信。きっぱりと言い放ってからにひ、と笑う。

「お、んじゃ任せようかな。
 怪我でもしたら交代な。

 ……えほ、ごほっ、えほんっ………
 いやあ、私がいい加減だからさー、なんか申し訳ない。」

ははは……と頬をぽりぽりと掻いて。

「あ、いんや、私はいないな。
 誰とでも組むけど、決まったメンツってわけじゃないかな。
 ちょいと変わった依頼も受けることがあるからね。

 誰かと一緒、ってわけにゃ行かないことも多くて。

 あれ、そっちは誰かいるんだっけ? 受けといてなんだけど。」