【イベント『王都から騎士団・冒険者等への緊急要請 「血の旅団」討伐依頼』開催中】
現在、「血の旅団」によってゾス村は占拠されており、盗賊たちの悪逆な振る舞いにより治安が悪化している。略奪や陵辱なども日常茶飯事となっている。
娼館や酒場は盗賊たちによって無理やり営業させられているような状況である。
城塞都市「アスピダ」のような厳重な守りが設けられているわけではないため、王国側が取り返すことは容易ではあるものの、ゾス村に対して大規模な駐留部隊をおいておくわけにもいかず、また別の「血の旅団」の一団によって再度占拠されるということが繰り返されていた。
【4/28日以降】
現在は王国側によって解放され、アスピダ攻略のための基地として扱われている。
酒場や娼館については、駐留する騎士団や冒険者に向けたものとして引き続き営業がなされている。
盗賊団から解放はされたものの、一部の騎士団員や冒険者による村人への物資の違法な徴用がなされており、問題となっている。盗賊団とかわらない、と嘆く村人の姿も見られる。
村内の物資を狙っての散発的な襲撃は繰り返されている。
※イベント非参加者は当イベントとは別時間軸の平常通りのゾス村として遊ぶこともできます。その際は補足欄にイベント非参加などの意思表示を明示してください。イベント参加者もその場合は略奪や襲撃はご遠慮ください。
郊外にいくつも存在する小さな村の一つ。
かつては豊かであったものの、戦闘などに巻き込まれることが多く、荒れ始めている。
何もなければ穏やかな村であるのだが、最近では欲望のタガを外し始めている村人も存在する。
時折傭兵団による略奪や、魔物の襲撃などに遭うこともあり、その場合被害に遭うのは女性などが多い。
村人全てがそうではないものの、よそ者には警戒心を抱く村人が多い。
宿やなどの基本的な施設は旅人のために設けられている。
※小さな村が舞台になります。
略奪や魔物の襲来なども起こるような場所ですが、壊滅までには至りません。
参加者(0):ROM(1)
Time:22:17:17 更新
ご案内:「ゾス村」からハースニールさんが去りました。
■ハースニール >
冒険者の少年少女が遠くから呼ぶ声がする。
見れば陽が傾きはじめる時間、小休止と食事をとり、明日に備える。
今日のところは村に一泊し、明日に王都に帰ることになるだろう──。
■ハースニール >
「(元々魔物や賊の被害も多い村だって言うし…そういうことはあんまり期待できないのかしらね)」
冒険者をやってそれなり、過去にもこの村に関する話はちらほらと耳にしたし、実際に訪れたこともある。
村が襲われたことも一度や二度ではないという話。
冒険者達もそれなりに出張ってきていたりしている筈なのだが。
きっと立地などの問題で魔物に襲われたり狙われたりがしやすいのだろう。…多分。
「……と、こんなところかしらね」
簡易スクロールを用いて作られた結界の発動を確認し、頷く。
■ハースニール >
不慣れな若手も、手慣れた冒険者も。
それぞれが出来ることを手につけてゆく。
魔法使いの女といえば、思ったよりも怪我人が少なかったことに胸を撫で下ろしつつ、結界の準備に取り掛かっていた。
「怪我をしたのはほとんど魔物を止めようとして兵士さん達くらいだったのねえ…不幸中の幸いというか、なんというか」
無差別に暴れない、ある意味知能の高い魔物だったのかも。
そう考えると討伐に向かって彼らのことが少し気にかかるけれど…そこは彼らの腕を信じることとする。
村の入口、それから山の際となる、壊れた柵の位置。
ある程度の場所を村人と共に訪れ簡易的な結界を施してゆく。
それほど頑丈ではないが、村の状態を立て直すまでの時間稼ぎにはなるはず。
今回のことで兵士も増員…されるのかどうかはわからないが。
■ハースニール >
「これは…確かにひどいわね」
冒険者ギルドから大規模な仕事の依頼。
──魔物に襲われた村の救援。
怪我人や、襲われた家畜、破壊された家屋などもあるらしく人手が要るとのこと。
単純に体力を期待されて若い冒険者が多く。
また魔物が襲ってくることを危惧してベテランらしき姿も散見された。
「私は力仕事は出来ないけど、怪我した子とかがいたら来てもらって、少しは治癒の魔法にも心得があるから~」
怪我人の治療と、後は簡易的な魔法結界の準備──。
「ま、応急的なものでもないよりはマシでしょうしね…」
魔物がまだ潜んでいるかもしれない、ということで周辺地域まで足を伸ばす討伐組を見送って、
各々が作業に取り掛かる中、無事な家屋を一つ借りて、女自身も仕事の支度をはじめる。
ご案内:「ゾス村」にハースニールさんが現れました。
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」から彷徨う獄吏さんが去りました。
■彷徨う獄吏 > やがて厩舎の傍まで戻ってきた魔物は、家畜の首から伸びる鎖を掴み直す。
背後を向けたことで兵士達が駆け寄ってくる気配を感じるが、最早脅威でないと理解した魔物は適当に杈を振り回すだけだった。
それだけでも風切り音を立てて暴れる杈の威力を目の当たりにした守備隊の兵士達は踏み込むことを躊躇してしまう。
『─、───。』
果敢な兵士の槍が肩口に突き立つのも構わず、魔物は鎖を掴んだまま何事もなかったように詠唱を終える。
魔物の足元に魔法陣が描き出され、同じものが家畜が倒れ伏す地面にも出現すると、そこに吸い込まれるように巨体の姿は掻き消えてしまう。
つい先ほどまで暴威を振りまく魔物がいたことすら信じられないほどの静寂が戻り、破壊された設備の復旧だけでも数日もの時間がかかったことだろう。
■彷徨う獄吏 > 魔物の腕には何本かの矢が突き立ち血も流れているが、大したダメージではなく目の前の守備隊に対する認識は変わらない。
剣や槍を構えた兵士達の攻撃を杈の棘で受け止めた瞬間に勢いよく動かし、得物の折り曲げたり取り落とさせたりして使いものにできなくさせる。
杈を避けて反対側から攻めかかる兵士達には、まるで虫でも払うように鎖束を唸るように振り回して打ち据え吹き飛ばす。
「────!」
なおも攻撃を続けようとする兵士達を威圧するように魔物は短く咆哮する。
数では圧倒的に上回っている兵士の包囲網を少しずつ削る魔物は、徐々にその足を先程の家畜の方へと運んでいく。
その意図に気づいた兵士達は増援を呼ぶように叫ぶが、着実に魔物は気絶した家畜に近づいていった。
■彷徨う獄吏 > 矢を射掛け続ける兵士達には、魔物のその動作が鎖を振り回して矢を弾き落とそうとしている程度にしか見えていなかった。
櫓から矢を放った兵士が再装填しようとした時、風切り音と共に伸展された鎖が櫓の柱に直撃して激しい振動が襲う。
鎖はその回転の勢いのまま櫓の柱に巻き付く手応えを確認した魔物は掌で鎖を一周させて強く握りこむと、その鎖を勢いよく引っ張り込んだ。
その動作だけで櫓はバランスを逸してメキメキと音を立てながら崩れていき、櫓の傍にいた兵士までその瓦礫に巻き込まれる。
土煙が治まると、櫓は完全に崩落して、それに巻き込まれた兵士達の苦悶の声が響いている。
他の兵士達が攻撃の手を止めて呆然とその光景を見ている間、魔物は泰然と伸ばした鎖を手繰り寄せて元の長さに戻していた。
そんな機械的とも言える魔物の反応は、主目的はあくまで食料であり、獲物が現れない限り守備隊は「煩わしい」相手でしかなかった。
それでも戦意を失わず撃退のために兵士達が集結してくる気配には、魔物も禍々しい棘が並ぶ杈を構えて戦いを続ける意思を見せる。
■彷徨う獄吏 > 村で作物を育てるだけでも長い月日を要するが、家畜を育てるとなれば年でも足りない。
青褪めた守備隊の兵士達が集結するように叫び、櫓以外からも弩の矢が雨のように降り注ぐ。
胴体や頭と言った急所は魔物の身につけた鎧や革に阻まれ、露出した四肢には辛うじて突き刺さるものの致命傷には程遠い。
魔物はそれよりも、首枷をつけられた家畜たちが暴れて逃げ出そうと動いていることに気を取られる。
『──、──。』
魔物の口が禍々しく声で詠唱を始めると、鎖を握り締める掌に眩い紫電が走り、首枷を付けられていた家畜たちにも伝わって悶絶しながら崩れ落ちる。
そうして目的の家畜たちがおとなしくなったことで、魔物はようやく先程から「煩わしかった」矢の雨の方向に向き直る。
壁の上と櫓の上の両方から射掛ける射手たちをギロリと赤い瞳が睨みつけている時、櫓の上から放たれた矢が兜に直撃する。
「───!」
それが魔物の怒りを買ったのか、魔物は櫓を標的を定めて鎖を振り回しながら歩みを向ける。
その鎖は明らかに最初よりも長く大きくなり、振り回すたびに風を切る音が大きくなっていた。
■彷徨う獄吏 > 陽が落ちて薄暗い影が村全体に広がり始めた頃、突然姿を現した巨大な魔物を前に村の守備隊は騒然となる。
鳴り響く警鐘に悲鳴と怒号が入り交じり、村人の多くは逃げ出して家屋に隠れようと逃げまどい、その隙間を縫うように兵士達が走り回る。
暗がりの中で獄吏が歩くたびに重たい枷と繋がる鎖が音を立てて、爛々と輝く赤い瞳は何度か周囲を睥睨した後、村外れの厩舎に狙いを定める。
そこには盗賊の襲撃に備えた柵と石積みの壁が立ち塞がっていた。
「─────!」
咆哮を上げた獄吏は土煙を立てて壁まで突進すると、手に持っていた杈を振り上げて柵に向けて振り下ろす。
盗賊相手には十分だった防壁も、魔物はたった一振りで打ち崩してレンガを蹴り飛ばして乗り越えたところで恐慌状態の家畜を見つけ。
時折櫓に上った兵士達が射掛ける石弓の矢が突き立つのも煩わしそうに唸るだけで構わずに手に持った鎖を振り上げた。
そして独りでに蛇の如くのたうつ鎖は家畜の牛や豚に首枷を嵌められる。
その段になって守備隊も気が付くことだろう、今回の魔物の目的は村人ではなく食料の略奪だと。
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」に彷徨う獄吏さんが現れました。
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」からカルムさんが去りました。
■カルム > しばしの間。
冒険者はつまみをかじり、酒を飲む。
エールが無くなった時、村長の秘蔵の酒を思い出すが。
「―――また、別の時にするか。」
そう、小さく呟いて。
男はバックパックに秘蔵の酒をしまい込んで。
今日はそろそろ寝るか、と宿の部屋へと、戻って行った。