2024/12/13 のログ
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ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」」にジェイミ・アイニーさんが現れました。
ジェイミ・アイニー > .


「いえーい」
『いえ~い』


欲望の街ナグアル第七区『レオ・コロセオ』
闘技場イイルクーンを擁し闘争好きな魔族たちが集まるエリア
そんな闘技場の試合に、今宵序列第八位の双子が参加した

双子も今回は全面的に宣伝に協力したため、客入りに多少貢献もできたであろうか
そして出場者もこの闘技場のルールに則り…双子に勝利して辱めようとする者
序列持ちに勝つことで実質的な序列持ちだぞ、と威張ろうとする者
バラエティに富んだ思想を持つ魔族が参加し、双子がそれらと対決していく

ただ…当然ながら、どれも双子の勝利であった
おちょくり、からかい、攪乱し、爆発を起こし、楽し気に勝利を積み重ね…

そうして勝ち進んでいくごとに…観客に別種のざわつきが広がっていく
快進撃の先に待つ、少年魔族との対決を予見してのざわめきである

序列が近いからと既に協定が結ばれていて最後はお開きになるだの、いやいや本気で…などと色々な噂が流れているが
進行役を押しのけて観客へ宣言する双子がそれらの噂に終止符を打つ


「ははっ、みんな気になってるんだろうな、アタシたちが勝ち進んでどうするのか!」
『まあ、もちろんこの街…ナグアルが大好きなのでもーっと盛り上がってほしい…というのもありますが…』


悪戯好きで悪辣とはいえ、根底にあるのはこの騒がしい街への愛着である
だからこれも嘘ではない、ただ今回は別の理由もある…


「―――見たいだろ、滅多にヤらない、バチバチの――」
『序列戦…を♪』


わああああ、と湧き上がる観客をどうどう、と宥めてから
見ているであろう第七位に向けて二人で指をさす



「勝負だシンマ!アタシたちが勝ったら…七位は交代だ♪」
『もちろんシンマさま♡が勝ったら…この闘技場のルール通り…私たちの事、なぁんでも好きにしていいですよ?』
「きゃ~~、こわぁーい!」



それは正式な序列戦の申し込み
観客の心に熱狂を宿すため、敢えていつもより強い挑発を向ける
コイツらに、見たいものを見せてあげようよ、とウィンクも飛ばして…闘争へ少年を誘おう

ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」」にシンマさんが現れました。
シンマ >  
観客が大盛りあがりの中、闘技場の主である王者でもある少年が現れる

随分と湧いてる。
さぞ派手に勝ち進んできたんだろうな。

「お前らがどういうつもりかは知らねェが…。
 本来の序列戦の時期じゃねェとはいえ、俺様とヤり合うってのは、そういうコトだぜ?」

中央まで歩み寄り、羽織っていたガウンを脱ぎ捨てる。
上半身裸の、細身ながら筋肉を纏った靭やかな身体。揺らめく様に立ち上る闘気が少年もその気であることを悟らせる──。

「ただやるならやるで加減はしねェ。
 お前らも序列の悪魔だ。ちょっとやそっとで壊れねぇことはわかってるからな!」

そうして始まるのは、野良の序列戦…。
本来の時期でなくとも、明確な勝敗が決まれば序列が入れ替わる。
プライドも、尊厳も掛かった、負けられない戦いには代わりはない。

「お前らが負けたら俺様より格下ってことを徹底的にそのつるっぺたな身体にわからせてやる。覚悟しとけよ」

そう嘯く少念悪魔は闘気に満ちみちて、既に臨戦態勢。
それを感じ取り、観客も更に湧くのだった。

そうして、開始の合図の大銅鑼が鳴る。

ジェイミ・アイニー > (わお~…ガッチガチだ~!)
(ぞくぞくしますね)

「どういうつもりって…楽しむつもりだぞー?」
『私たちが楽しい事好きなのは、良く知っているでしょう?』

挑発も終わり、いつものやり取りとは違う空気に双子は…笑顔を見せた
口角を上げ、好戦的な表情だ

「いやーん♪そんなこと言うとロリコン説に拍車がかかっちゃうゾー!」
『何をされてしまうんでしょう~…♪』

闘気を受けながらもおどける双子
表面上はいつもの調子、けれど双子からも…今までの戦いでは見せなかった魔力の奔流が溢れ出る
賑わっていた観客もごくりと喉を鳴らす、闘志のぶつかり合いを割くように銅鑼が鳴り…

「ぴょーん、かーらーのー、『かえんせんぷー!!』」

まず双子は、大きく下がりながら宙に浮きあがる
1秒後、少年に向けて放たれるのは炎の巨大竜巻
少年を優に飲み込む大きさ、かつ並の魔族であれば初手で決まりそうな威力である
その証拠に、守られているであろう観客席が風圧に晒されている

攪乱は後回し、まずは少年の動きを阻害しつつダメージを与えようとする狙いだ
少年の得意距離に近寄らずに戦う戦法を見せることからも本気度合いが伝わるか

シンマ >  
「楽しむねぇ…まぁ闘争は楽しいモンだ。否定はしねェよ。…だがロリコン呼ばわりは承知しかねるぜ」

ゴキゴキと拳を鳴らし、獰猛な笑みを浮かべる少年悪魔。
対峙する双子の悪魔といえば戯け、実に愉しげに笑っている…。

見た目がガキでも序列の悪魔、少年の直下だ。
油断も容赦もしない、という様子は少年の闘気から十分に見て取れる

そうして銅鑼が慣れば、繰り出されるのは双子の悪魔からの火炎の竜巻。
なかなか派手なことをしやがる、と嗤うシンマは、地を蹴り竜巻へと突撃する。

「はっは!!その程度の炎で俺様をやれるとでも思ってんのか!!!」

愉しげに声を張り上げ、少年悪魔の両腕が竜巻の根本へと叩きつけられる。
迸る闘気の嵐が、竜巻を内部から喰い破り紅蓮の火炎を四方八方へと弾き散らせれば、その奥、宙空に居るだろう双子を睨めつけ。

「俺様を焦がしたきゃあ、マグマでも持ってくるんだな!!」

右手に集約された闘気を、まだ距離の離れている双子めがけ、打ち放った。

ジェイミ・アイニー > 躊躇いなく本気で撃った
本来ならそうそう見せることのない威力だ
けれどそれを闘気の嵐で弾けさせてくるなんて面白い限りだ

「あっははははは!わ、っとぉっ!」
『マグマじゃなくても、ふつーは少しくらい焦げるんですけどね…わあっ』

珍しくアイニーが声を上げる
空気を揺るがせる闘気が二人を襲ってくる
風と水の複合魔法で壁を作り完全な直撃は避けたものの、衣装の一部が破壊される
どころか、その下の肌にまで擦過が残るダメージを受け

闘技場を勝ち進んでいた時には一発も当たらなかった双子へのダメージに闘技場が湧く

「わーお。でもでも~♪のーきんなシンマくんはこういうことされると困るよな~」
『ここからが、本番、です…!』

肌が見えることも気にせず
次は闇色の水を闘技場にばら撒く
不規則に這いまわる水は足を捕らえる機能を持つ
ただし振り払うことは少年なら十分可能だろう
狙いは、少年の集中力を削ぐため

更に、合間に放たれる風と火の複合刃
無数に放たれるそれは鉄板程度なら切り裂く威力を持つもの
それらが1秒間隔で少年に襲い掛かっていく

火炎旋風よりは威力が低いものの、遠距離から削り倒す戦術だ
双子らしい、手数の戦い方になっていく
浮いていることもあって、少年の苦手な距離で戦う算段である

闘技場からもはらはらとどよめきが広がっていく

シンマ >  
「はっ…伊達にお前らより上の序列にはいないぜ。
 並の魔物なら丸焦げだろうが、俺様を灼くには足りねえよ!!」

闘気の弾丸は防がれた。
完全にとはいかなかったようだが致命的でもない。
ちっ、やっぱりこの距離じゃ威力に欠けるな。
結局は近寄ってブン殴るのが一番いい。

……というのも、双子は理解っているだろう。
案の定、近づけさせずに削るつもりらしい。
闘技場に魔力のこもった水が、そして刃が舞う。

「ふっ…! ──降りて来やがらねえつもりだな…!!」

襲いかかる刃を見切り、闘気で覆った拳足で弾きながら、双子に向かって吠える。
刃は問題ない、見てから対処は十分に可能だ。…だが水は不定形故に、纏わりつかれてゆく。

「──だが! 動きづれぇってだけだぜ。こっからどうしようってんだ? あぁ?!」

刃を打ち払いながら、動きづらさに歯噛みしつつも、確実に双子との距離を縮めてゆく───。

ジェイミ・アイニー > いくらでも力をぶつけられる相手
更に、『盛り上げるように』こちらを煽ってくれている
双子は少年の言葉をそう受け取った

「ふふん♪知ってるんだろー?アタシたちがここで遊んでたってさあ」
『初おひろめ、ですよー…』

縮められる距離。けれど敢えて双子は地面に降りる
二人の魔力が溢れ、今までは合致していたはずの、双子の魔力の波長が乱れ…
けれど決定的な暴走は起こさず、絶妙な加減で水と火の魔力が反発しながら収束

大量の水の魔力に、同じく大量の火の魔力を注ぎ込んだ…爆発という現象を閉じ込めた球
双子の掌大の球体だが、しかし内包する力は牽制などではない…少年を吹き飛ばす気満々の力強さだ

「こっからどうするかって聞いたなあ、シンマさま♪」
『もちろん、勝つ気ですよー…!』

その破壊の力が詰まった球体…まだ慣れていないから、双子の集中力を存分に注ぎ込んだそれを発射する
熟練の弓手が放つ矢のような速度で放たれたそれは、少年へ近づいた瞬間に起爆する仕組み

双子が遊んでいた、反発する双幻魔法
新技のお披露目と、少年と観客を楽しませるためのド派手な攻撃である

攪乱してからの、不意打ちの強力な一発でキメる…
それが双子の作戦であった

シンマ >  
地面に降り立った双子を睨めつける。
漸くその気になったかと思えば───。

「!」

急激に副欄だ双子の悪魔の魔力。
何をしようとしているのかはわからないが──ざわりと粟立つ肌が危険を報せる。

「──面白い!!」

が、この少年悪魔もまた気が強い。
危険というのであれば真っ向から立ち向かうのみ。
その両手に溢れんばかりの闘気を収束させ、撃ち放たれた破壊の球体に向け、殴りかかった──。

つの瞬間、白熱と閃光が迸り──。

「────フぅっ…」

厚い砂煙が晴れるにつれて見えてくる、少年悪魔の様子。
立っている。が……衣服はボロボロにほつれ、その両手からは鮮血、そして焼け焦げ白煙が立ち昇っている───。

「やべェ威力だ……。おかげで当分拳が使えねえ。──責任とれよ、お前ら」

つ…と額からも血が流れ、顎先を伝い、落ちる。
どう見ても大ダメージ、だがそれを気にする素振りすら見せず、のしのしと双子に近づいていく少年悪魔。
闘争心が、受けたダメージを遥かに上回っているのだ。

ジェイミ・アイニー > 新しい遊び道具
反発して、今までとは違う効果を生み出す双幻魔法
…言ってしまえば今回は、それを思いっきりぶつけたかっただけ、というのが最初の理由だった
まだまだ、改良の余地があるだろう

「お~~~、耐えちゃうかあ!」
『本気でぼーんとしたのに…流石ですね』

魔力は尽きてはいない
けれど、ここはもう少年の距離である
ここから逃れようとしても少年の方が近接では分がある

双子が魔法を編むその1秒未満の間に攻撃を受けることは確実だろう
闘技場を揺るがすような一撃を超えたシンマに対して闘技場の観客は総立ちで拳を振り上げている

「く~~~、負けたかぁ」
『いいですよ、ぶっとばしても♪言われた通りじょーぶですから』
「じゃないとぉ、また暴れちゃうぞっ…!」

魔力を集め始め、言った通り暴れようとしている
少年自身が言った通り…ぶっとばしても双子なら大丈夫であるし、それがわかりやすい"決着"となるだろう――