2024/12/12 のログ
ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」」にタルフさんが現れました。
■タルフ > 「興行」
同胞たる植物魔族からの”伝達”を受けて言葉をこぼす。
本来この街では欲望の強い、実力のある魔族、悪魔が序列へ挑んでその地位を獲得する。
基本最下層である己に挑む者も多かったが、興行の一環として
血沸き肉躍る闘争を生物は好むもの、と、出来るだけ時間をかけて”部品”を”解体”し
出来るだけ血を撒き散らしたのだが、それを六度繰り返した頃から挑む者はいなくなった。
「……やはり余興は余計だったのでしょうか」
ふと、六度目の”挑戦”を思い返す。
■タルフ > 挑んできたのは鳥系の魔族。
羽根を眷属に変えて群れで挑む、まさに自身の種族特性を活かしたものだった。
だから全霊で応え、その亡骸も無碍にしてはならぬと、
併せて習得した”興行には余興がつきものである”という知識を活かそうと思い、
切り落とした魔族の首を掴み、眷属から元に戻った羽根を掴み、鼻腔に詰め
【ちょっとすっごい鼻毛】
と披露した際に場内が静まり返ったのを今でも覚えている。
判別不能な生物の反応。
であれば更に一段階上の反応を求めて、魔族の翼を切り落とし、鼻腔に詰めて
【ものすっごい鼻毛】
とした際には遅れて拍手が、繋がるように周囲から拍手を受けて、
その直後に決着の宣言が下されて速やかに場の清掃が行われた。
「ユーモア。やはり速やかに学ばねばなりませんね。」
心の機微と言うべきものだろう。
同胞への、サテラのような共に自然を歩む者への配慮は心得ている。
だが、笑顔、高揚する感情は繁殖以外では未だつかめないところはある。
最愛の”妹”が学ばせてくれる多くの行事、それがなければもっと学習は遅々として進まなかったが、
それでも足りないことは自覚している。
■タルフ > 当人は『塩試合』だの
『淡々としてて見てる側が冷静になる』だの
『相手を応援しようとしたらもう首が飛んでる』だの
観客には甚だ不評であることは伝わっておらず、
サテラやユーが訪れた際にはもっと別の話題に花を咲かせていることもあってか
知る機会がないことなど知る由もなく。
植物園のテラスで茶を口にして味覚を学習する序列十二位は
未だに”学ぶ意志があればあらゆる知識や見識が舞い込んでくる”という幻想から抜け出せないままで。
ご案内:「魔族の国・欲望の街「ナグアル」」からタルフさんが去りました。