2024/03/20 のログ
■アルマ > 人間達の匂い、肉にもならぬ浅ましき匂い。
鼻腔から感じる様々な匂いから情報を得るが、どれもがマズそうな匂いばかりで気分が悪くなりそうで、グィと口の隅を持ち上げて牙を見せながら、まるで人間のように不機嫌そうな表情を浮かべる。
兵器(アルマ)としてある程度の知性と感性を持ち合わせ、人間の美醜や人間に対して性欲が湧くように作られているのか、仕草が時々人間臭く見えるのがその為だ。
とはいえ、今はだれも見ていない、誰もこちらに視線を向けることがないからこそ、人間のように表情を歪めて、鼻先を左右に振り、何かを振り払うような仕草を見せると、歩く速度を緩めていき、最後にはその場に立ち止まってしまう。
これでは肉を喰らうことも、繁殖して数を増やすことも、装着者を願うことも難しそうで、期待できないことに空ぶることに疲れてか、ペタンとその場に伏せてしまった。
尻尾も当然くるんと丸め、オオカミ……犬の耳を伏せて、ヤル気ない様子を見せながら、そろそろ喰わねば喰らわねば、存在も何も枯れてしまうと、途方に暮れる。
か、と言って美味そうな肉があるところは大抵恐ろしい人間たちがいる、少数の人間が集うところに襲撃したとして、すぐにそんな人間たちを呼ばれてしまうだろう……さてどうしようか。
オオカミをベースとしたキメラ型の魔獣は路上に伏せている、時々伏せたばかりの耳をたてるのは聴覚を使い、辺りを探るためで。
それでも成果が得られそうもないと判断するとふて寝する。
どうせ誰も来ないような場所、魔獣1匹寝転がっていても誰も来ないだろうと。
ご案内:「貧民地区/路地裏」からアルマさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
■E・T・D・M > ダンジョンが居る
ダンジョンが在る
世界には様々な魔術なるものが存在する
見渡してみるといい、今のこの迷宮内を
壁彼処に飾り付けられた大小形様々の姿見
張り巡らされた鏡に映り込むのは、訪問者の姿形なる
映り方によって細長く、楕円に潰れ、じぐざぐと捻じれ曲がる
それだけではない、本来あるべき容貌すらも歪んで変わろう
汝は果たして人間であったか?
汝は果たして魔族であったか?
汝は果たしてミレーであったか?
汝は果たしてエルフであったか?
過ぎて数えた年齢に、産まれ持った性別すらも境を曖昧とし
華奢な体型が豊穣の祝福を授かったが如くに膨れ上がり
逆に有り余る肉と脂肪が萎え衰え針金同然に細くなるも珍しくはない
変化、成長、退行…
その映したる対象の本質を残しつつも、在り得たかも知れない別の姿をそこに投影する
そして、その虚像に過ぎぬ筈の変異は、実体にすらも影響を齎すのだ
■E・T・D・M > 内部のあちこちには迷宮には居ない筈の生物が転がっている
陸地に揚げられのたうち回る魚、迷宮の暗がりにあてども無く飛び回る鳥目の鳥類
自らが魔物である事を忘れ去り、束の間に無害な羊となって草を食む怪物達
皆魔法の鏡に映されて、自分自身の本来の形を損ねて失ってしまった
無数の鏡面においていかなる自分が映されるのか?それは映される人物次第と言えるだろう
迷宮の一角を支配する主の壁や天井より延ばす触腕には全てにおいて鏡が結わえ付けられ
それが訪れる者達の全貌を呑み込もうとしている
あらざる自分の虚像を、相手にへと押し付けるが為に
そしてその過程と末路の記録が映像となって残る事になるのである
鏡の形をした水晶眼は、そのまま撮影を行う道具としても用いられている
ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。