2025/03/08 のログ
ご案内:「平民地区」にサマエルさんが現れました。
■サマエル > 【待ち合わせ待機中】
ご案内:「平民地区」にレアーナさんが現れました。
■レアーナ > ここがどこかは相変わらずわからないが、害をなされていないことと少年が優しくしてくれたことで緊張もあまりない
元々、目が悪い影響で観衆がどれだけ居ても、どんな場所でも緊張しにくいというのもあるが…
もちろん、少年の心遣いや質のいい料理が心に効いたのは間違いなく
一人だけの聴衆を前に、いつものように伸びやかに詩を紡いでいく
外で謡う時とは声の響き方が違うから
大声を張り上げすぎても、部屋の中では五月蠅くなってしまうことが多い
だから、屋内では声の大きさではなくメリハリをつけて歌い続ける
元の冒険にはあるであろう、血なまぐささや、泥臭さの薄れた詩だ
相手に合わせて伝え方を変えるのも吟遊詩人の力量の見せどころ
進む先には困難もあるが、仲間と力を合わせて突破し、喜び合い
ちょっとしたお酒の失敗談など…笑いどころも入れ込んで
そんな幸福できらきらした冒険譚を涼やかな声で歌い終えて
「―――――かくして、今日もまた、冒険は続くのです―――」
締めまでしっかりと歌い切り、一礼
今日は観衆こそ一人だが、それで手を抜く女ではない
「こほん。…どうだった?サマエル君
わざわざ呼んでくれただけの詩になっているといいんだけど…」
わざと咳ばらいをしてから…ぼんやりとした視界で少年を捉えて微笑む
宝石のような目を向けて、感想を聞いてみよう
■サマエル > 紡がれていく詩を、ただ静かに聞き続ける少年。
椅子の上で、その少年心としては非常に心躍らされる内容。
そこに脚色はあれど、結末と過程にはさほど嘘は含まれていないのだろう。
少なくとも、そう信じさせるだけの声の力があった。
「はぁ……」
とても、満足したのであろうその詩の内容に、パチパチと小さな拍手がされる。
ぼやけた視界の中、その拍手の音には彼女にとっての達成感や心地よさがある。
ここが何百人もいる会場だったとしても、不思議とその音に勝らないと。
そんな、少しばかり有り得ないような心地よさが、耳に響く。
「とても素晴らしかったです。僕みたいな子供にもわかりやすく。
そしてそして聞きやすいように過激なことは抑えている感覚がありましたが。
だからこそ、そういうところを気にせず、最後の大団円を非常に素直に聞けました。
最後の最後で酒に酔って報酬をいくらか台無しにするのも、メインに当たってる人物らしくて好きです!」
宝石のような目に向かって、少年は瞳を閉じたままにそう楽しく感想を述べる。
気がつけば食器の類はなく詩を歌っている間に片付けられていたようだ。
「こういうお話はレアーナさんはどういうところで仕入れているんですか?
やっぱり、強い冒険者から直接聞いたりとか?
それとも、小説とかで読んだとか、ですか?」
などと、興味津々にその話の出所を聞いて。
■レアーナ > 寒い場所から温められたからか、少し気分が高揚しすぎていつもより体が熱い気がする
手団扇で自分を扇ぎながら、感想を聞こう
「良かった~
…って、意外と饒舌に褒めてくれる…ありがとう
……演劇とか、やっぱりよく見るのかな…?」
てっきり、ストレートな感想がぶつけられるのかと思っていたが
詳細な詩の内容や編纂した部分まで言及されて少し驚く
ただ、それはそれでいい気分なので照れながら賞賛を受け取ろう
どうやら、貴族のようだし…こういった芸術に触れることも多いのかもしれないと思いつつ
食器がいつの間にかなくなっていることにも気づいたが、先ほども足音が急に消えたりしていたので…
世の中には便利な魔法もあるんだなあ…なんて思う吟遊詩人であった
自分が使えない上に、特に危害を加えられているわけでもないためのんびりとした思考で騒ぎ立てることは無く
「うん。実は私…たまに冒険者さんたちの依頼にも混ぜて貰うんだ。その時とかにお話を聞くの
本はやっぱり高い時もあるから…基本は、誰かから聞いたお話しを歌ってるかな?」
穏やかな声での返答
中々本を何冊も持ち歩ける生活もしていないため、伝聞が主であると言って
「まだ聞きたい…?
せっかくご飯も美味しいものを食べさせてもらったし…今日はサマエルくんのために、たくさん歌うよ?」
見た目幼く思える相手が自分の詩で喜んでくれるのが嬉しいし
どちらにしても明日までは帰れない上に他にやれることも無さそうだから、自分にできることで喜んでもらおうと提案してみる
■サマエル > 熱そうにしている彼女を見上げて、少し火を強くしすぎたかなと思いつつ。
しかし、寒い場所にいるよりはずっといいだろうとも思って口にはしない。
「そうですね、演劇とかは特に好きなので見ます。
やるわけではないですが、素直に楽しむのも好きですし。
その完成されるまでの過程とかを知るのはもっと好きです」
何かを知る事、調べることが好きなのだろう。
照れている彼女を見上げながらも、つらつらとさらに感想を述べていく。
「なるほど…話を聞くとき、なかなか大変そうですね。
冒険者たちに憧れたりするんですが、やっぱり基本的には荒くれものが多いですし。
特にレアーナさんは綺麗ですし、すごいなぁって思います」
聞きやすい人からやはり聞いているんだろうかと思って。
彼女の容姿は目を閉じていてもしっかりと認識しているようであり。
だからこそ、彼女のような人がそういう話を聞くときは苦労が多いのではないかとも思う。
「はい!是非とももっと聞きたいですけど。
そろそろお風呂が出来る時間ですし、その後のほうがいいかもしれません。
ちょうど一曲歌い終わって、さっぱりするにはいい時間でしょう?」
などと笑いかける。
■レアーナ > 感じている火照りは、妙に響く拍手などの…異様な居心地の良さが与えたものであったが女ははっきりとは気づかずに少年と河合を続ける
「うーん、そうでもないよ?
ほら、やっぱりすごいことをしたら褒められたいじゃない…?
だから、こう、気をよーくするようにお話したら意外と冒険のお話は集まるんだ~
恋愛のお話しなんかは、逆に結構難しいんだけどね」
自分の自慢話など普段から冒険をしている荒くれたちには格好の話題だ
それとなく話を誘導すれば、使えそうなネタは転がり込んでくる
もちろん、セクハラなどはあるにはあるが…それは他の女冒険者とて同じことであるから苦労とは思っていない
「そうかなぁ、ありがとう
声の伸びには自信があるし…容姿…はよくわからないけど、褒めてくれるなら嬉しいよ」
自分の姿も、鏡などを見てもぼや、っと金髪が広がっているなあくらいしかわからないため
容姿について褒められてもピンとは来ないが、褒められているなら素直に受け取って
「…お風呂?いいの?
今日はおひねりも多く貰えたから、また帰ってからどこかに湯をもらいにいけばいいかなって思ってたんだけど…」
冒険者も兼任していると野宿や、水浴びが少しの間出来ないことも多い
もちろん、不潔を目指しているわけではないため、清められるときは清めているが…
お風呂まで貰えるとは、彼女にとっては嬉しい誤算であった
「嬉しいー…。あ、でも…ちょっと危ないから、やっぱり遠慮しようかな…
私、そのー…目が少し悪くて。慣れたところなら大丈夫なんだけど…ここ、初めてだから色々ぶつかっちゃいそうで…」
けれど、浮かれてばかりもいられない
弱視であるから、大まかな家具の位置くらいはぼんやりわかっても何かに足を引っかけてしまうかもしれないと心配している
貴族らしき家の品を壊しでもしたら…と思いつつ、一度は受けかけたお風呂を辞退しようと
■サマエル > 居心地の良さは、続く。少年の言葉は彼女にとっては受け入れやすい。
勿論、心地よさとかそういう意味ではなく、安らぎを得やすいというべきか。
純粋に彼女への労りを込めた感情が、耳に響くだろう。
「そうですね、とてもわかります。僕も自分で誇らしいことをやったら、誰かにすごいと言われたいですし。
…なるほど、そういう形で話を聞けるわけですか。
参考になります」
ふむふむ、と顎に手を当てて、彼女の手法を聞く。
当然ながらそれは自分でもやれる方法であるが、だからこそ盲点であった。
彼女のように誰かから話を聞くことが必要な時に使ってみよう、と。
「はは、ご謙遜を。あなたの姿は綺麗ですよ。
えぇ、構いませんよ。お風呂ぐらいなら、僕一人でいつも入ってますから。
むしろそれだとお湯が勿体ないぐらいだったので、使ってくれても構いません」
そう快く話して、彼女が風呂を使うぐらい問題ないと話す。
一人、という言葉に。使用人もいるのに少年しか使っていないのかと思うかもしれないが。
「あぁ…そう、だったんですか。……わかります。
僕も目が見えないので、今は周囲はわかるようになりましたが。
昔は本当に手や杖をついて探り探りで歩いてましたから」
彼女の申し訳なさそうな声と、告げられた言葉に。先ほどの謙遜が彼女にとって事実だったとわかる。
そんな弱視なのに、こうして一人で旅をして吟遊詩人をやっている、と思うと。
少しばかり、少年も申し訳なさそうな声をしつつ、自分も同じだと話して。
「じゃあ、私と一緒に入りましょうか。家のことなら見えないままでも今はわかりますし。
レアーナさんのことを見ないようにお風呂を案内できますよ」
などと、笑いながら告げる。
■レアーナ > 実際、恋愛のお話は自分の理想だったりも反映されていたりもする…とは言わず
労いの言葉と感情を受け取りながら、自分の事を説明しよう
(ん……。使用人さんしか本当にいないんだ…
仲のいい使用人さんとかいないのかな…)
ううん?とまた心の中で首を傾げる
もう少し仲良くなったら聞いてみようと思いつつ、心の隅に留めておく
「えっ、サマエル君もそうなの…?
足取りがすごくしっかりしてたから気づかなかった…
やっぱり、魔法を使ってるのかな…。すごいなぁ…」
相手も同じだと分かると、親近感がわいてくる
先ほど聞いた足音ではわからなかったこと
慣れているからかと思ったが、今は周囲がわかるという言い回しでそういう魔法を使っているのだろうかと予想を立てている
「えぇ…流石に悪いよー……
ううん……でも……」
別に、少年と一緒に入るのが嫌というわけではない
姿から、特に気にする年齢差でもないだろうし
迷惑なんじゃないか、という思いが大きいようだ
けれど、温めてもらったとはいえ、まだ体の芯に冷たさは残る
その冷たさを溶かせる風呂は、とても魅力的で…
少しの間、腕を組んでううんううん、と悩んだ後
「じゃあ、お願いしようかな
ゆっくりついていくね…。あ、タオルとかも何もないけど…その、借りても良い…?」
風呂の魅力に負けて、軽くお辞儀をしてお願いしよう
ただ仕事終わりにすぐついてきてしまったから、そういった布や衣服は宿の鞄の中だ
その点も確認しながら…ゆっくり案内してもらおうと
■サマエル > 「えぇ、今は魔法を何とか勉強して、人並みには周囲のことはわかります。
だから、目が見えないのは本当なんですけどね。
魔法が使えなくなったら、元の盲目のままですし」
苦笑しながらそう告げて、自分も彼女と似たようなものだと話す。
しかし彼女のほうは自分と違ってそういった見る手段は弱視以外にはないことを考えて。
少しだけでも彼女の助けになるようなことをしたいと思うようになり。
「悪いと思ってくれるのは嬉しいですが、だからこそ僕はレアーナさんに尽くしたいです。
まだ、夜は続きますし。その間も歌を聞かせて欲しいですから。
少しでもおもてなしをさせてください」
悩む彼女に、そう真摯に言葉を話す。
下心などはない。この年頃の少年らしい、素直な気持ち。
椅子から降りると彼女の両手に、そっと自分の小さな手を重ねて。
じっと、見上げるように言葉を待つ。
「はい!そこは抜かりなく用意しています。
下着やパジャマのほうはさすがにわからないので、ちょうどいいサイズを選んでもらう形になりますが。
いちおう大きさはある程度取り揃えてあるので」
などと言いながら微笑み、彼女が問題ないならそのまま話しながら風呂場屁と案内するか。
彼女の歩みと、その視界に合わせてゆっくりと。
最初に来た時のように入口にむかっていくときのような足取りはせずに。
出来るだけ彼女が歩きやすく、そして安心できるように。
■レアーナ > 「そうなんだ…がんばったんだね…
ん、私も考えてみようかな…魔法使えたら便利だもんね…」
杖を持つことなども考えたが、結構な頻度で悪戯をされることから断念した
今では、街は裏道に逸れなければ歩けるようになったため、特に生活に支障はない
「…用意いいね…。
あ、うん。ありがとうござい、サマエル君
お客さんとかよく来るの?」
エスコートを求めるように手を出して
少年の手をとっかかりに、ゆっくり歩き始める
まずは部屋の出口、次に廊下、そして風呂場へと
時々壁の方に向かってしまうが、少年が見ていれば大丈夫だろう
「なんだか温かくなってきた…?
そろそろかな…」
肌間隔も少しだけ敏感なのかそうつぶやきつつ
特に何もなければ、お風呂場でパジャマを選び
目が見えないと聞いているし、ただの少年だと思っているから
遠慮なく、その場で着替え始めよう
■サマエル > 「あ、じゃあよかったら私が使ってる魔法を教えましょうか?」
差し出された手を握り、彼女をエスコートしていき。
廊下は暗く、部屋と比べたらかなり寒かった。
しかし、サマエルと話していけば不安な気持ちなそこまで大きくはなく脱衣所にたどり着き。
暖かい空気が周囲に漂い、風呂が好きであるのならば心が躍り始めるだろうか。
「お客さんとかはほとんど来ませんね。僕が招待しないと、基本的に僕か使用人しかいません。
来るのは、行商人とか、そういうのが家の前を通り過ぎたりするだけです。
ちょっと寂しいとは思いますが、まぁそういう土地なので」
苦笑を浮かべる少年が脱衣所を開けば、一気に明るく。
木製の水はけのいい床が、足裏に感じさせるだろう。
「じゃあこちらがタオルです。足場は濡れてるので注意してくださいね」
と、声をかけて扉を開けば、強い蒸気。
周囲の空気が水蒸気で暖かく、石の床が足の裏に感じさせて。
少年も脱いでいるのか、足取りはかなり軽やかではある。
視界が見えないとはいえ、なかなかに大きな場所…と感じるか。
貴族の風呂場といえば、というイメージ通りの光景があるいはあるかもしれない。
……逆に言うと、これを今好きなように使える身分でもあるということに気づくだろうか。
■レアーナ > 「いいの?
ああ、でも…私そんなに魔法の才能が無いらしくて
教えてもらうのは嬉しいけど、できなかったらごめんね…」
自分とて、魔法でなんとかしようとしたことはあった
なんとか稼いだお金で魔法を習ってもみたが、中々開花せず諦めた者だ
けれど、教えてもらうことに損はないため、一応は後で聞いておこうという考えで
「…そうなんだ。
うーん。じゃあ、またサマエル君を見つけたらお願いして、遊びに来るよ
…こんなに広い御屋敷に一人だと寂しいだろうし…」
外からぼんやりと見えた限りでもかなり立派なお屋敷であったから
それがしん、としていたら帰った時などに寂しいのではないかと思って
庇護欲が沸き上がり…自分一人で来るのは難しいが、少年にまた会えれば遊びに来ると言いつつ脱衣所へ
「わ……」
文字通り、視線を気にせず着替え終われば
強い蒸気を浴びて、おもわずぶる、と体を震わせる
足裏に感じるのはいつも使っている宿屋などとは比べようもない豪奢な感触
屋敷を外から見た時と同じく、ぼんやりとした視界でも十分広く感じられる
身分としてすごい、と思うと同時…やっぱり一人だと寂しそうだなあ、なんて思ってしまって
「ありがと、サマエル君
一緒に入ろっか」
タオルを受け取って、どっちに行けばいいかは少年に任せよう
今までの『どこに何があるかわからない』に加えて、足元が滑りやすいことも追加され…足取りは酷く慎重
少年の手に信頼を置いて、ゆっくりと風呂場を進んでいこう