2023/11/15 のログ
ご案内:「タナール砦」に天ツ鬼さんが現れました。
■天ツ鬼 >
「くははっ。今宵は楽しいな!!」
タナールの戦火の最中、狂ったように嗤い、人間の兵を片端から殴り、蹴り散らす女鬼の姿が在った
──これまで幾度か砦に訪れ暴れたことこそあったが、五体満足な肉体を、全盛期の力を取り戻してからは初めての乱入
今宵、不利と見た魔族側から突入し、中央の陣に正面からブチ当たりそのままその場で暴れはじめた
人間の軍の後方から見れば、何やら巨大な化け物でも暴れているのかといった戦況になりつるあるだろう
「くく。逃げる者は逃げれば善い。強者以外に興はなし!」
魔族側の魔物からしてみれば、巻き添えを喰うばかりで正直助けにもなっていないだろうが
そんな細かいことを一々戦場で考えるような鬼ではなかった
■天ツ鬼 >
以前は苦手としていた魔法、術の類
それだけでなく射掛けられる矢も含め、その全てを避けることなく、暴れまわる
効かぬではなく、女鬼の命を脅かすに足りない
薄皮一つ焼いたところで、切ったところで進撃を止めることなど叶うはずなく
降り注ぐ矢は女鬼の咆哮一つで推力を失い地に落ちる
ある者は荒ぶる爪牙によって巻き起こる暴風に吹き飛ばされ
またある者は吹き飛ばされた味方に巻き込まれ、敗走してゆく──
「さて、もう強き者は出て来ぬのか?」
そのためにわざわざ中央、正面を叩いているのだが、向かってくる者は雑兵ばかり
端から逃げ腰の者は追うこともしないが、些か暴れ足りぬ女鬼
抵抗によって全身に傷を負ってはいるがまるで弱った様子は見せず、爪に絡んだ血肉を振り払い、次の標的を定める
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
■ゼロ > 過去に、第七師団と言う部隊があった。それは、対魔族、対異属特化の戦闘部隊。
今は、団長が変わり、新生の第七師団と言う物に成り代わった。
其処に所属する少年は、今も、昔も、変わりがなかった。
タナール砦に魔族が現れれば、駐屯地から駆けつけて、戦いに、参戦する。
その仮面は顔を隠し。その鎧は、全身を隠し、身を護る者として。
雑兵、と云えば雑兵だ。
かと言って、暴れまわる鬼が―――魔族が居るというのであれば、ゼロは、問答無用。
量産品である、鉄の槍を握り。
がしゃり、と金属の音を響かせる。
近くに居る、魔族の軍の一匹を槍で殴り伏せて、突き殺し。
暴風とも取れるような勢いで暴れまわる鬼に肉薄していく。
30m―――魔族を殴り倒し、頭蓋を陥没させる。
20m―――襲ってくる魔族を中央に居る鬼、天ツ鬼に向かい、吹き飛ばす。
10m―――殺気を、敵意を、隠すことなく、槍を持ち、接近する。
言葉はなく、只、それが当然とばかりに、槍を構え、穂先を、鬼に向ける。
魔法で強化されているわけでは無い、其れこそ、普通の鉄の槍。
それを持ち、鬼に、立ち向かう。黒髪の、兵士。
■天ツ鬼 >
「───む」
魔族軍の魔物が一体、吹き飛ばされ向かってくる
それを容赦なく蹴り飛ばし、瓦礫へと埋没させれば…続くは、殺気
「…ほう」
良い殺気
まず淀み、迷いが感じられない
純粋さを感じる殺気を放つことが出来る人間は限られることを鬼は知っている
故に、ニタリと笑みを深め、それに向き直る
接近する者の背格好は人間のそれ、獲物は手槍か
仮面で顔を隠していることに些か疑問は湧くが───敵には違いあるまい
「良いぞ、向かって来い!」
楽しげに叫び、鬼が腕を振るう
見た目は少女の細腕とさして変わらぬそれが振るわれれば、剣圧にも似た鋭い衝撃波が発生し、男へと手向けられる
■ゼロ > 「――――」
殺意、殺気、殺すという意思を込めて、相手を見やる。それは敵であり、それは魔族であり、排除する。
今の団長の方針に関しては、そうせよというのであるので従うが、理解が出来ない。
だから、ゼロは基本的に此処に居る、敵を、魔族を欲するために。
此処で暴れる魔族は、団長の言う良い魔族と言う物には、あてはまるまい、ゼロは頭が良く無い。
だから、難しく考えるよりも分かりやすく、兵士として居られる此処に、居るのだ。
向こうもまた、此方を敵と認識する、ならば、後は有るのは、闘争のみ、だ。
槍の穂先を少し、地面の方に向けて、一歩踏み込む。
地面を踏みこめば、みしり、とグリーブが地面にめり込み、踏み込みの勢い、強さを伝えよう。
紫電の勢いで、地面を突き刺せば、其処から跳ね上げる様に、強引にもほどがある動きは、その膂力が並ではないことを伝えるものだ。
挨拶代わりの拳圧波に対し、同じく衝撃波をぶつけて相殺する。
跳ね上げた槍を立て回転させる様に振り回し、穂先を相手に向けて。
更に震脚。
ダ・ズン!と、地面に振動を作りながら、蒼い鎧の兵士は、滑る様に、接近し。
両の手でしっかりと握られた、鉄の槍の穂先は、鬼の額に向けて突きが放たれる。
槍自体に空気を纏いつつ、空気を切り裂きながらの、基本的な突き。
何千何万と、飽きる事を忘れるぐらいに、基本に忠実に繰り返しきった、極の一撃が、天ツ鬼を襲う。
■天ツ鬼 >
互いの放った衝撃波が相殺する
それは鬼にとっては意外な結果でもあったが、同時に悦ばしいことでもある
相手が"並"ではないとそれだけで理解る。朗報である
「───」
ギャリッッ
放たれた極限の突き
それは間違いなく女鬼の額を捉える
むしろ女鬼が避けることも、防ぐこともしなかったというのが正しくはある、が
「───面白い。貴様人間か?」
一撃は、余りにも硬質な頭骨に阻まれていた
その丸みに穂先が逸らされたか、鬼の額を大きく切り裂くという結果を残して、垂れ落ちる赤い血に頬を濡らした鬼が嗤う
「そのような仮面を付けていては人かどうかも理解らぬな!!」
返礼、とばかりに右腕を振りかぶる
そのまま真っすぐ、単純な起動でその爪をゼロの仮面めがけ、振り下ろす
力任せにしか見えない一撃ではあるものの、その速度、威力、どれもが人知を超越した鬼の筋密度から繰り出される、致命の一撃──