2024/04/28 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカザンさんが現れました。
■カザン > 女鬼が到着する少し前
男鬼が丁度、別の魔物…ここを巣にして付近を通る者を食っていた肉食の魔物と戦いを繰り広げ
戦いの末、その身を引きちぎって男鬼が勝利を収めていた
途中目にした人骨や骨はその魔物の食事後のものだったようだ
その魔物もまた強く、戦闘を終えた男鬼は既に半ば興奮状態でその場に佇んでいた
そこに、格好の相手…女鬼が追っていた竜が来たため、連戦
手負いとはいえ竜を仕留めるまで戦ったことで…正気を一時的に失い、全身から血を流した姿のまま男鬼は…更に、竜を追って近づいてくる【何か】を待っていた
「………ン」
であれば当然、女鬼が歩みを進める先の少し広くなった場所に居るのは巨躯の赤鬼
歩いてきた女鬼に背を向けており…その傍らには、女鬼が追いかけていた竜の死骸
既に男鬼の体は暗い赤に染まっており、両手は竜の血に塗れている
火を象徴するような肌が、筋肉が盛り上がり…振り返って牙をむく
「あぁ、……また、良いのが来たなァ。俺の飢え、満たしてくれ……!!」
その姿は女鬼も良く知るものだろうか
けれど、温厚な姿はどこにもなく…女鬼のことすらわかっていない様子
そして……獣のように両手を上にあげて咆哮し
直後、力強く地面を蹴った男鬼が…空気を割き、高熱を持っているようにすら見える打ち下ろしの拳を女鬼の脳天へ目掛けて放つ―――!
■天ツ鬼 >
洞窟の奥に向かうにつれて、ふと気づくことがある。
それは血生臭さ。
古い乾い血のものではない、生乾きの血の匂い。
「──この洞窟に巣食う魔物か、さてさて」
そうして歩み、歩んだ先。
開けた洞窟の奥に魔物と竜の真新しい死骸に囲まれた、大鬼が立っていた。
──女鬼には見覚えがある。唖々、酒と褥を一度共にしたか。鬼には似つかわしくない温厚さを持つ、無害なる巨躯の雄鬼。
久しいな、と声をかけるよりも疾く、その鬼は牙を剥き臨戦態勢に入る。
その様相は、その雄を知る女鬼からしても別人のようで───。
「成程」
「逃げを打つ竜や、侵入者を貪る魔物などよりも余程愉しい夜を過ごせそうじゃな──!!」
雄鬼の様子が以前と違えど、雌鬼もまたあの時とは多少なり変貌している。
とある切欠で全盛期の姿と記憶を取り戻した、より万全の女鬼は、正面から隕石のように降りかかる拳をその両腕を交差させ、受け止める。
轟音が響き、己の両脚が折りたたまれ、踵が地面を砕き埋まる程の一撃。
普段防御など選択しない女鬼が、迷わず受けることを選択したに相応しい、一撃必殺にも等しい威力──。
「ッ、~~~!! 痺れる、のう!!!」
拳を受け止めるままに、雄鬼の鎧のような腹へ目掛け、強靭なる下肢の筋肉を隆起させ、剛槍の如くぶっ放す前蹴り──!!
そういえば以前も戦いに興じていた時にはややこういった面が見えていたか───今回はその比ではなさそうであるが。
■カザン > 普段なら、周りに強大な気配が無くなった時点で動きは止まる
理性を失ってもなお、自分から村や無力な人を襲うことはない
それは、闘争を求める本能故
自分に傷を負わせることもできない相手に闘争など成り立つはずもない
こうなれば、男鬼の飢えが満たされるまで、止まることはないだろう
それゆえ、言葉すらまともに交わさず、放たれた拳は女鬼の見立て通り、並の相手なら洞窟のシミとなっていたであろう一撃
防御を考えていないのは以前と同じだが、明らかに籠められた怒気が違う
「――――――――――」
ハァ、と。受け止められた瞬間に笑ったのは、理性を失った状態でもなお感じる…
<女鬼の強さへの、歓喜>
体格差と防御を捨てた攻撃のため、大きく空いた無防備な腹へ放たれる前蹴り
金属同士がぶつかり合ったような衝撃が響き、男鬼の腹部に命中し…
凡百の刀剣や魔法では傷一つ付かない赤銅の鎧に傷が刻まれる
本調子を取り戻した女鬼の蹴りを受けて、衝撃で洞窟が揺れ、天井から石が剥がれ落ちる
もし近辺に人が居れば、地震でも起こったのかと錯覚するほどだろう
「―――――――ォ、オ…ッ!!」
そんなダメージすら心地よく…男鬼の飢えが発散されていく
ただし、まだまだ足りない
前蹴りの衝撃によって後退する直前、受け止められた拳を開いた男鬼は…体格相応の巨大な掌で女鬼の防御した腕を掴み
あろうことかそのまま、100㎏を優に超える女鬼の体を振り回し、洞窟の壁へぶん投げる狙い――!
■天ツ鬼 >
「くく──!」
合わせるように女鬼もまた牙を剥き嗤っていた。
数百年の封印から目覚めた時、故郷の八卦山の鬼族の里は滅び去っていた。
故に、この女鬼は己の同族──出自は違えど──に出逢うこと、そして闘争に興じることに至高の悦びを感じる。
記憶の彼方、里にもいただろう巨躯の雄の鬼。
それらとの遣り合いを思い出しながら。
「──、ぐ、ぬっ…?! な、なかなかの腕力……ッッ!!!」
ぐ、と己が腕を掴まれる。
女という性別にしては屈強な腕であろうが、雄の大木のような剛腕に比べれば流石に細腕。
力を込め抗うも、単純な腕力では──、否、張り合っていた。
腹に、下肢に、めきめきと力を込めながら───しかし、体重差は如何ともし難い!
「ぐっ…!!?」
両脚が地から離れ、女鬼の肉体が雄の膂力に振り回される。
長身かつ筋骨に恵まれきった益体といえど巨躯の鬼からすれば軽々と、だろうか。
「───がはッッ!!」
弾丸の如く投げ放たれ、その背を岩肌に強烈に叩きつけられ、崩れた岩の中へとその身を埋め──すぐに、岩を跳ね除け女鬼は立ち上がる。
「つ──、やってくれる…遠慮はいらんようじゃな…!!」
より深く、獰猛な笑みを浮かべ、亜麻色の髪がわさりとその闘気に呼応するように末広がる。
次の瞬間には地を砕き蹴り、己の流した血を振り散らしながら瞬く間にカザンの目の間へと接敵した女鬼はその体格差を埋めるように跳び、その顎先目掛け、蹴り砕かんと頑丈な己の膝を叩きつける。
そしてそのまま、返す刀──両手を組み合わせ頭上から振り下ろされる凶器の如き、己が拳をその頭部に向け、振り下ろす───。
■カザン > 既に洞窟の周辺からはあらゆる生き物の気配が逃げ、消え失せている
まき散らされる闘気が、鬼同士のぶつかり合いが邪魔者の存在を否定していた
肩からの強靭な筋肉に支えられた投げによって、女鬼を地面から引っこ抜き、投げる
遠慮容赦一切のない投擲だったが、壁にたたきつけられてもなお…相手は生きている
それどころかまだまだ闘争の矛先を向けてくる
ぞわりと、その女鬼の笑みに更に答えるように既に血を流している男鬼の体が赤と黒の濃さを増していく
名の通り、全てを燃やし尽くす火の山のようなエネルギーを放ち
既に男鬼は連続で3戦目。けれどそんなことを感じさせない笑みは絶えず――
「―――ァッ…!!」
臨戦態勢の男鬼ですら追えない速度で、女鬼が走り込み、飛んでくる
正面からの組み合いでは体重差で一時男鬼に軍配が上がったようだが、一方速力では男鬼が大きく劣る
瞬間移動のごとく目の前に女鬼の膝が現れ、顎先から掬い上げられ、頑強な鬼と言えど、顎が上がって視界が揺れる
本来なら打った方にダメージが入るほど堅い顎骨に幾筋もの罅が入り、思考が寸断されたのも束の間
「――…---ッ!」
その隙を見逃されるはずもなく、飛び上がった勢いそのままに振り下ろされる両の鉄槌
上がった頭を凶器によって打ち下ろされ、次は男鬼が洞窟の地面に勢いよくめり込む
凄まじい力によって叩きつけられ、角だけが地面より高くある状態で倒れ込む
頭骨にも間違いなく損傷が入った手ごたえ
衝撃によって、またも地揺れが起き、洞窟の天井に亀裂が走り――
「が、ァ!!!」
うつぶせに倒れ込んだ男鬼は、けれど止まらない
飢えをこんなにも満たしてくれる相手に、止まるなどあり得ない
まず男鬼の丸太よりも太い腕が力強く地面に突き立てられ
足が折りたたまれ、前傾にしゃがむような体勢になれば即座に力を溜めて…
直後、自身を砲弾とした大砲のように、地面から跳ね上がりながらのタックルを放つ
はっきりとした予備動作こそあるものの、体格と速度に比例した凄まじい威力のぶちかまし
洞窟の中で、火山の奔流のような巨大な紅い壁が女鬼に迫る…!
■天ツ鬼 >
両手で叩き伏せた雄鬼を見下ろす。
普段は見上げるばかりの大鬼も、こうなれば女鬼の眼下に在る。
「ぜぇっ…が、はっ……!」
血を吐き、片膝をつく。
背を強かに岩壁に叩きつけられ多少なり臓腑への損傷があったか。
異次元の自然治癒を持つ女鬼といえど即座に快復するものではなく──。
「──おぉ、もう動くか。や、やるのう…」
カザン動きを見せれば、立ち上がり腰を据える。
すぐにトドメといけなかったのである程度は已む無し。
──とはいえ。
その予備動作にぞくり、背が震える。
これは当たれば危険な攻撃が来る、と。女鬼の本能的な直感が告げる。
だからといって、女鬼が逃げを選択することはない。
力が向かってくるのだ。力で受けるのみ。
砲弾じみた勢いで放たれ巨鬼のぶちかまし。
「グ…オォオオォッッ!!!」
およそ雌には似つかわしくない咆哮をあげ、腹に、脚に、腕に。隆起する筋組織が滾りをあげ、正面からそれを迎え撃つ──。
しかし、やはりその明暗を分けるのはその体格差。そして、同種たる雄と雌の圧倒的なまでの筋量差が結果をわけた。
駆ける馬車に跳ね飛ばされる石なが如く、再び洞窟の岩肌へと女鬼は埋め込まれる。
それも、今度は雄鬼の巨大な体躯、鋼が如き肉体に挟み込まれ押し潰される形となる。
背なから伝わる大地の圧と、正面からの圧倒的な力の圧──。
その狭間に響くのは女鬼のあばら骨が圧し折られ砕け、耐え兼ねた筋繊維が引き千切れる──肉体の破壊音。
「…っ、───ぐ、ふ…ッッ」
重苦しく発せられた苦悶の声。
しかし女鬼はそれで戦意を失うには至らない。
己に覆い被さる形となっただろうカザンの首へ、緩慢ではあるが片腕を伸ばし、その喉笛を鋭い爪が狙わんとしている。
それは大勢が決した中での悪足掻きにも等しく、その肉体に爪が立つかどうかすら不明ではあったが。
この雌鬼が大人しくなる時は、本当に戦えなくなった時だけなのだということを本能的に雄鬼へも伝えるか。
■カザン > 筋肉の塊とは思えない、高速の二連撃
たった数度撃ち込まれただけで、激昂した男鬼にも十分なダメージが入っている
頭を上下からかち割られ、視界も思考も既に朧げで、身体は本能のままに動くのみ
腹に打ち込まれた豪槍の蹴りは、臓腑に激しい損傷を残している
激流となったエネルギーこそあるもののいかなその状態の男鬼とて、無尽蔵ではない――
正面からぶちかましを受け止められ、またも心身が歓喜に震える
まだ、まだ死んでくれるな、と。また自分に対しても…まだ体よ動け、と
いつか抱いたように、継続的な闘争を求める心のまま…色などどこにもないが、押し倒すような形になれば
「フー…ッ、フー……ッ!!」
男鬼の呼吸は正に獣の様
上に乗った以上、後は殴りつければ勝負は決する
鬼の爪であれば、その硬度はなまくらではないだろう
当然ながら、首を狙えば爪が浅く食い込み、血が流れる
すぐに貫通まではいかないが、時をかければその首に深く爪は食い込むであろう手ごたえ
ぼたぼたと垂れる血は、多量に眼下の女鬼にふりかかり…
「が、ぁ…っ……っ、ぉ………!!」
一撃、一撃のみ
爪で首を貫かれながら、浅く振りかぶった拳が女鬼の顔面…その中央に叩きつけられる
勢いこそ最初の比ではないものの、人間と比べれば剛腕と言える一撃
地面に縫い留めるようなその一撃を放った後は男鬼もまたぐらりと体を揺るがせ、相手の体にのしかかる
顔の位置は丁度女鬼の首筋
ぐらりと揺れる視界で、その美しい肉を見つければ
男鬼も、大きく口を開けて首筋に食らいつく
顎を割られた男鬼の歯もまた、その肉の宮に届くかはわからないし、鬼は考えてすらいない
ただただ、闘争の中でこの相手を感じていたい
そして、それでもまだ女鬼が動くのなら首筋にめり込んでくる爪を感じながら、男鬼もまた、雌鬼の血肉を味合おうと
喉を狙う片腕を抑えることはせず、代わりにもう片方の腕で女鬼の…首筋に伸びてきていない腕を抑える
先ほどまでと比べれば…緩慢な闘争のやりとりが始まることだろうか
「ァ……が……、!、?……、く………ゥ""……!!」
男鬼も呻き、力も発散され始めるが…
…耐えられなかったのは洞窟の方である
元々男鬼が戦っており、更には女鬼との戦いによる度重なる凄まじい衝撃によって、洞窟の一部が崩れ始め…
エネルギーが発散された男鬼の目に光が戻り
咄嗟に、その身を起こし、即席の巨大な屋根として
この程度で死ぬはずがないとどこかで感じていながらも、岩を受け止め
一時的な崩落が終わるまで、そのままで居よう
全体が崩れることはなく…二人へ降ってきた以外は、岩が出入り口へ続く道を塞ぐ程度の規模だ
■天ツ鬼 >
「く、く……!」
笑みが漏れるにも似た声が血に濡れた女鬼の唇から溢れる。
肋を砕かれ、その体勢も手伝って満足に力は籠められぬ。
急所の一つだろう首とて、巨鬼のそれは頑強の一言。喉笛に爪が立つも、引き千切るには至らず。
──そしてそんな抵抗も、眼前に迫る巨拳によって寸断される。
ゴギンッッ───
「───……ッ」
女鬼の頭部が岩壁を砕き、埋没する。
雄の喉笛に喰い込まれていた女鬼の手指、として爪から力が失せ、ゆるやかに、ぱたりと岩肌へと流れ、落ちる。
「ぐ、ごぶ…っ」
拳の先から呻きが響き、拳圧で圧し折れた白い牙がコロリと転がる。
のしかかる雄の眼下、砕け切り立った岩肌に引っかかり、雌鬼の纏う襤褸布は既に身を隠すには足りぬモノとなり。
数々の痛ましい傷を刻んだ、屈強な雌鬼の裸身が晒される。──それが同族の雄の眼にどう映るかは理解らぬまでも。
瞬間、意識が暗転していた女鬼は反応を返すことも叶わず、その首へと喰らいつかれ──。
「──ぎ、ぐ、ぇッッ──、ぁ、が……ッッ」
首筋に牙が深々と突き刺さり、雄のものと比較すれば柔らかさも感じられるだろう血肉と、同族の血の味を雄の舌へと味合わせる。
強烈な不死性は女鬼に死すら与えぬまでも、その力は徐々に抜け、肉体は弛緩してゆく。
僅か白ぎはじめた視界の中で──崩れ落ちる岩壁から自身の盾となるカザンの姿を見れば。
守られる、というのは敗北を喫したものに手向けられる現実である。
敗北けたか、口惜しい。
そんな考えが、揺らぐ鬼の意識の中に浮かんでは、消える。
■カザン > 既に満身創痍とはいえ、勝者に許される傲慢な行動であった
岩と男鬼の荷重を受けたとて女鬼が潰されることはなかっただろう
身体を上げたのは、その裸体が美しいものであったから
このような美しい戦士が、岩などの下賤に万が一にでも潰されてはならない…そんな傲慢
崩落が終わり、辺りに静寂が戻れば
たっぷりと同族の血を味わった鬼の口は紅く濡れ
当然ながら、隻腕でなくなっているとはいえ…このように渡り合えるのは相手は一人しかいない、と気づく
「―――――――……、は、ハ」
僅かな吐息と共に、再度女鬼へ視線を送り…
ダメージこそ酷いものの、双方ともに頑強かつ強い不死性を持っている
命に届くことは、無いだろう
そして傲慢な…人間基準で言えば優しい思いも…
その血肉を味わい、その味に昂った男鬼はぐらつく視界で雌鬼を眺める内に変わっていく
やはり、美しい
土と血と傷に塗れても尚、目を奪われる
地に堕ちて晒されても上を向き、張りを残す乳房、その形は雄を誘惑し
手入れなどされていない股座からは、たまらなく男鬼を興奮させる淫気が漏れているような錯覚すらする
一度勝利の美酒と味わったその肉体…最盛期となった肉を味わいたいと
拳や体に残る感触から、激しい闘争を繰り返しただろうに
その裸体は…闘争後の鬼の体には毒であり
どぐり、と…目の前が紅く揺らぎ、別の熱が籠る
男鬼の腰巻もずり落ち
極度の闘争が終わったことによっていきり立った肉棍棒が晒される
非常に丈夫な相手でなければ、挿入すら叶わない長大かつ太い逸物
この美しい肉体を叩きのめしたのは自分だ
ならば、奪っていいのも自分である――
まだ血が上った頭で、そんな原初の衝動に突き動かされ
男鬼も首筋から血を流し、焦点が合っていないながらも
意識が揺らいでいる雌鬼の足を割り開き、支えずとも反り返る逸物で茂みに覆われた入り口を探し
体重を強くかけて、技巧も何もない挿入を始めよう
奥底まで、自身の熱を届かせるために。
…この肉をもう一度味わいたかったのだと、欲望を叩きつけるように
■天ツ鬼 >
「く、は…っ、はァ……ッ。かふっ……ッ」
雄鬼の牙た貫き滴る赤黒い鬼の血。
匂い立つ血の味は、鬼をより本能のままの衝動へと誘うか。
「ッ……、あ、あいも変わらぬ、逸品じゃな……」
熱を感じ、自身の腹のほうへと視線を向ければそこには反り立った雄鬼の逸物。
なんとも誇らしげなそれは大人の腕など悠に超え得るサイズにすら見える。
カザンという巨躯の鬼から考えれば妥当なのか、それともその上で更に大物であるのか。
同じ種といえど出処の違う女鬼にはそれはわからぬまでも、それが自身の腹に収まり切るタマかどうかくらいは──。
「───ゥ、が…っ…!!?あ゛ッ────」
悠長な思考など混ぜ合わせる余裕もない。
剛腕によって割り開かれた股座、濡れてもいないそこへ、力任せの侵入を許してしまう。
め゛り、みぢ…ぎち…ッと、膣肉が無理矢理に押し拡げられてゆく感覚に女鬼の口からは苦悶の声が漏れる。
人間の雄の逸物などでは圧し折れてしまいそうな程の、強烈な腹の圧。
それすらも、この剛直の前では心地の良い締まりに過ぎぬかのように──。
「(ッ、♡ お、ぐッッ……は、腹…がっ……♡)」
凶悪なまでの腹圧を内側から、更に力任せに押し上げられる。
力の差、同種の雄によって犯される雌の本能か、そんな交わさりだというのに、ぬるりとした密がその股座からは零れ落ち始め、濃密な雌の鬼の匂いを醸し出す。
■カザン > 先ほどとが違った意味で視界が揺れる
焦点が目の前の雌鬼にしか合わず、その息遣い、体の動き一つが欲望を刺激する
血を取り込んだことも、間違いなく興奮の一助となっている
身体は既に緩やかにしか動かない
酷い興奮の只中にあるため、この交わりも長くは保たないだろう
その終わりに向けて、男鬼は腰を進める
愛撫などできる余裕もなく、ただその逸物の硬さと熱さで狭く力強い膣道を切り開く
苦悶の声を漏らして揺れるその体…震える乳房に目を奪われつつも
圧迫し、押上げ、押上げ…根元までその太幹を埋めてしまおう
食いちぎらんばかりの腹圧も鬼の逸物には心地よく、蜜でぬめってくるのに合わせて熱い先走りをまき散らす
カザンは今まで同種の雄鬼と出会ったことはない
そのため、サイズ比べなどする術も無いが、ヒトのものと比べれば異様と言わざるを得ない
「ハ……は…ァ……ッ、ハ……、も、っト……!」
更なる繋がりを求めるように、震える男鬼の腕が女鬼の腰を捕え
既に根元まで埋めているにも関わらず、臓腑の奥を押しつぶすように引き寄せる
男鬼も体力が多く残っているわけではないため、その奥底をひたすらに圧すだけの、力強く単調な動き
けれど蜜が零れ始めれば、その動きも滑らかとなり
秘所同士の濃い陰り同士がぶつかり合い、ひたすらに求めていくことだろう
そして蜜から…鼻腔を擽る濃密な雌鬼の匂いが漂って来れば
びき、びき、と音が鳴ったかのように…既に屹立していたと思われた逸物が更に猛る
普通の相手なら臓腑を壊すほど太く、力強く
その内に自分の形を刻むように何度も
単調な動きが時間を経るごとに強く強くなり…
腹圧を押しのけた逸物の反りが、女鬼の膣内を掻きむしっていき
そうして、幾度目かの突きこみの後、雄鬼に限界が訪れる
陰嚢が強く収縮し、心臓の脈動とも思えるほど逸物が激しく脈打ち、最奥で暴れ
どぼ…、ぉ…っ!!どぐ…どぐ…っ!!
…泥塊のような熱い精が、雌鬼の奥へと濁流のように放たれる
それも、脈動の度にその体内を埋め尽くさんばかりに、多量に
「は―――、く…………………っ!!」
一時も雌鬼の動きから目を離さぬまま、最後の最後まで注ぎ切り…
「は、は………………」
荒い息のまま、打倒した雌へ欲望を叩きつける感覚を味わい…
今度こそ全身の力が抜け、未だ繋がったまま雌鬼の方へと倒れ込む――
■天ツ鬼 >
雄鬼の剛直はその全てを収めきらぬままに、女鬼の胎の奥へと達する。
鍛えようのない肉体の内側は鬼姫として雄の鬼を悦ばせるに足るものとして備わってはいるが──。
「(や、やばい♡ こやつ──無理矢理にっ…♡)」
大きな両手ががしりと女鬼の腰を掴む。
ぞく、と予感したそれは概ね正しく───
ごぎゅッッ!!♡♡
「ぉ゛────ッ♡♡♡」
剛槍のその根本まで。そして更に奥へ奥へと押し込まれたその穂先は鬼の胎を貫いていた。
めりめりと肉の軋む音を捺せながら、厚手の鎧のような腹筋が内側から押し上げられ、歪みを見せる。
瞬間、白目を剥きかけた女鬼であったがすぐにはじまった激しく力強い…否、力強すぎるストロークに意識を揺り戻され─。
ずんッッ♡ごりゅっ♡♡ごぢゅッッ♡
「ぐッッ♡ごっっ♡♡がっっ♡ さ、裂け、るっっ──♡」
みしり、めきりと、卑猥な音に混じり雌に肉体の軋む悲鳴のような音も混じる。
裂ける、は膣口ではない。文字通り肉体が、である。
それ程に鬼同士の交尾、力任せに互いを叩きつけるような暴力じみた交わり。
無論受ける雌の鬼である。その眼鏡さは多少暴力的に扱ったところで壊れはしない。
ただ、女鬼が内側から肉体を叩かれることに慣れていないだけの話──。
「が、あ゛ッ──、や、灼け……ッ……」
そして放たれた熱塊。
胎を灼くような熱い滾りが腹を満たす。
収まり切らないそれは互いの結合部からぶぴゅる、ごぶりゅっ♡と溢れ出し──。
互いに力尽きた様子の鬼は肉体を折り重ねるように、女鬼はといえばアレだけ獰猛な蹴りを放った強靭な両脚さえ力なくぐたりと股座を開くままに投げ出した有様。
雄のブ厚く巨大な肉体に自身の肉鞠めいた乳房を押し潰され、焦燥しきった貌を晒していた。
「はー、はーっ…♡ っ、く……」
重い、が押しのけようにも抑えられたままの片手しか使えぬ状態では退かす力も気力も湧かず。何より奥底までを貫かれたまま、犯された雌の肉体にはろくすっぽ力など入りもせず──。
■カザン > 闘争、そして交わり
どちらの欲望も満たしきり、身体の力を一時使い果たして倒れ込む雄鬼
意識はあるもののまどろんでいるような状態ではあるが、最後に
「――――――ふ、ぐ………」
ごろり、と繋がったまま体を回転させて
雌鬼が上に来るよう、緩慢な動きで位置を入れ変えるも
意識と反し、まだ猛ったままの肉棒が力の入らない雌鬼を苛み続けるだろうか
そうして普通ならば重いであろう雌鬼の体を支えたまま…ぽつりとつぶやく
「なァ、また…、……俺が正気の時にも、やろうぞ。
おまえとの、闘争を…朧げにしか…
覚えていない、のは………口惜しい……………」
それを最後に、雄鬼は黙って休息に入る
意識はあるものの、ただ繋がったまま次なる闘争に思いを馳せつつ
あれだけ激しく暴れまわった後も、また、と言えるのは…雄鬼もその奥底に非常に強い闘争心を抱えているからであり
ようやく逸物の昂ぶりが抜けたのは、両鬼が歩けるようになったころだろう
すぐに再戦を挑まれるか、あるいは雄鬼のねぐらに行き、酒でも飲んで空に笑い声を響かせるかはわからないが
一先ずは洞窟はおろか山をも揺るがせたであろう闘争は一区切りとなることだろう――
■天ツ鬼 >
体を入れ替えられれば、その重さからは解放される。
滾りっぽあなしのそれが突き刺さっったままである故に、楽になったとは言い難いが。
敗者は敗者、敗けは敗け。今宵の勝利者たる雄鬼に文句を垂れるのも無粋だろう。というのが女鬼の性分であった。
「は、ぁ……。
無論…。次はその巨体、存分に打ちのめしてやろうぞ…」
再戦を求める、正気を取り戻した鬼の言葉にそう言葉を返すも。
とりあえず今は満足にも動けぬ、と身を預け…。
さて、正気のままの鬼と、本能のままに闘争に興じた鬼。
どちらが強かったか…以前とは自分の状態も違ったが故に比べるべくもない。
であれば、再戦は只管に楽しみである。
「───が、ともかく、少し休ませよ。お主相手では、身体が持たぬわ……」
──久しい再会自体は悦ばしきもの。誘われれば酒にも興じよう。互い、特に女鬼の変貌ぶりについては特に誇らしげに話を聞かされることとなろうか。
酒の席となってしまえばただ只管に機嫌良く。隻腕の痕躯であった頃より大柄となった全盛期の肉体だけでなく、失っていた名すらも取り戻した女鬼として。改めてこの地で出会った同族との再会を酒を交わし尊ぶのであった。
再戦の日、遠からずや。と内に捲土重来の念を秘め。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」から天ツ鬼さんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカザンさんが去りました。