2023/12/23 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に天ツ鬼さんが現れました。
■天ツ鬼 >
夕闇に沈む山中。
登山道からはやや外れる岩場に焚き火の灯りが灯る。
照らし出されるのは襤褸を纏い、岩肌に胡座をかく女鬼の姿。
先刻仕留めた竜…。
人を乗せて飛べる程度のサイズのドラゴンだろうか。
今は女鬼によって捌かれ、元の姿は兎も角…だが。
粗雑な杭に貫かれ焚き火に炙られ焼けた肉の臭いを辺りに垂れ流していた。
人の肉を口にせずして久しいが、こうやって野山の獣や魔物の類は幾らも狩れる。
匂いに引かれより大物がやってくることも期待しつつ、肉を喰らう。そんな時間を過ごしていた。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」から天ツ鬼さんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に天ツ鬼さんが現れました。
■天ツ鬼 >
九頭龍山脈にいくつか存在する、沸き立つ自然温泉。
月下、猛々と白煙の烟る岩場、人間であれば熱すぎるだろう源泉に身を沈めるは赤褐色の女鬼。
ここ最近は片端から山の竜と殴り合いを繰り返していた天ツ鬼。
さしもの女傑も身を傷めるが増え、こうして湯治も兼ねて身を清める機会もちらほら…。
「──これで熱酒があれば最早言うことはないのじゃがな」
沸き立つ湯に傷ついた身を沈め、大きく吐息を吐き出すと共にそのようなことを零す。
■天ツ鬼 >
湯に浸かりながら鬼の思うことといえば酒に対することと、もう一つ。
この山の竜如きに梃子摺っているようではまだまだである、ということ。
ことさら術理を真っ向から力で捻じ伏せ砕く道を征くには、些か今のままでは足りぬ。と。
魔法や魔術の類を扱う者の中には、竜など意にも介さぬまま屠る者はいよう。
現実、殴り会うにしても力の及ばぬ魔族や魔王に与する者は過去にも出会っている。
「──山の竜相手に遊んでいては、鍛錬には乏しい、か」
より強固な肉体と力を鍛え得るには、何か破格な相手を…と思わなくもないが。
そんな存在がそう都合よくいる筈もない。
湯に胸から下を沈めながら、天を仰ぐ。
闇雲の隙間から覗く月が妙に明るく見える、
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にノインさんが現れました。
■ノイン > 「はぁ…クソが」
九頭龍山脈の林の中を、草葉をかき分けながら歩いていく。
身体にはいまだに生暖かい返り血がこびりついており、それが発する匂いは周囲の生き物を遠ざける。
その血は、竜に類する物。返り血などはもともと気にしていないが、こうも獲物が遠ざかるのはイライラとする。
未だ満たされいない戦闘欲を発散する場所を求めさまよっていると硫黄の匂いと何者かの気配。
そちらに向かって、いくと…
「はは、温泉に、鬼とはなぁ…」
一匹の赤く、屈強な身体をした鬼が温泉の中で寛いでいる。
これは血を洗い流し、戦闘欲を満たせる丁度良い機会だ。
わざと音を立てて林の中から姿を現し、温泉の縁に立ち彼女を見下げる
「なぁアンタ。強ぇか?」
■天ツ鬼 >
「──む…?」
男が現れる、その数瞬ほど前。
鬼の嗅覚はその血の匂いに勘づいていた。
それだけではない、ある種神懸かり的なものに通ずる…強者の匂いに。
故に、男から声をかけられば女鬼はざぶりとその身を源泉から立ち上げ、爛と輝く視線を向ける。
「…!!」
現れた男は…人間の姿に見える。
その身を濡らす血は、この山に住まう竜のものか。
女鬼でも梃子摺る竜を殺しその身に浴びたのだろうことは想像に易い。
そんな目の前の雄を相手に、恥ずかしげもなく裸身を晒したまま立つ女鬼、
ぞわりとしたものをその背に感じる。ただの人間の男でないことは視界に捕らえた一瞬で感じることが出来た故に。
試せば理解る、という言葉を掛けるよりも疾く。
その爪を振り上げ、狂笑を浮かべながら現れた男…ノインへと襲いかかっていた。
それはある種、強者と本能的に感じ取り肉体が反応したかのように。
岩をも削りとらんとする勢を秘めた荒ぶる鬼の爪が、男へと振り下ろされて──。
■ノイン > ニヤリと怪しげな笑いを浮かべていると
やがて相手も全てを察したのか、湯から立ち上がり、その裸体を晒す。
鍛え上げられた腹筋、脚。これは、良い。
相手から振り下ろされる鬼の爪、身体を半身にして紙一重で避ける。
はらり、爪に巻き込まれた髪が数本、宙を舞い地面に落ちる。
「これは…必要ねぇか」
背中に背負った大太刀。それを自身の身体に括り付ける紐を引き、落とす。
ゴツンと鈍い音を立てながら、鞘ごとそれが取り除かれれば身軽になった身体に笑顔を見せ、息を吐く。
拳には拳を。
右手を目いっぱい握りこみ、相手の顔めがけて真っすぐと、拳を打ち付けようとする。
■天ツ鬼 >
爪を振り下ろす瞬間に見えた、男の不敵な笑み。
唖々矢張り、並の手練ではない。
己の直感のままの行動が肯定され、女鬼もまた嗤う。
「呵々、極上!
竜山にて斯様な雄に見合おうとは───ぐ、ッッ!!」
爪の一撃を躱され、返す刀で拳が鬼の横面を捉える。
一瞬身体がズレる程の一撃。
頸の骨が悲鳴をあげ、切った唇から赤い血が滲む──が。
如何な腕力の持ち主の拳であろうと一撃で斃れる程、女鬼も温くはない。
面白い、と笑みを深め。放たれるは剛脚。
大木を一撃で蹴倒すような蹴りを、男の銅目掛け放つ。
並の人間が喰らえば、容易に背が圧し折れるだろう一撃──。
■ノイン > 自身の拳を耐え、それでも尚笑う相手に笑みが止まらない。
良い巡り合わせだ。こんなところで、当たりを引くとは。
そんなことを考えていると、相手の太く、たくましい脚が速度を乗せて放たれる。
「ぐっ、はは!いい脚してんじゃねぇか!!」
その足を食らい、一瞬息が止まる。が、その衝撃を受けて更に笑みが深まる。
大木をも倒木させる勢いのそれを踏ん張り、受け止める。
数十センチ後ろへノックバックし、彼のかかとの土が盛り上がるがダメージを受けていないようにも見える。
鬼や魔族にも匹敵するほどの強靭な肉体。
普通の人間ではない。
「もっとヤリ合おうぜ!女ァ!!」
彼女の脚を掴もう手を伸ばす。
その脚を掴めたのならば強引に後方へ振り回し、地面へと叩き付けるだろうか。
■天ツ鬼 >
「───!?」
さしもの女鬼もその眼を見開き驚愕の表情を浮かべる。
決して線の太さを感じさせるような肉体ではない眼の前の男。
本気で蹴り込んだ一撃で倒れぬどころかまともにダメージを受ける様子すらも見せていないとは。
女鬼の笑みが引き攣り、頬を汗が伝う。これは、少々見誤ったかと。
男の手が女鬼の足首を捉える。
そこから伝わる握り力。その身からは想像に得ぬ──ある種、同族…鬼の雄に身を掴まれたかのような錯覚をさせる程。
「ぐ、ぁ───ッッ」」
瞬間的に景色がブれ、直後…その身を硬い岩肌が打ち据える。
硬い岩盤に亀裂が入る程の衝撃。全身にビリビリとした痺れが残る程のそれに一瞬、その視界が暗転する。
「がはッ……! く、く…!何者、じゃ、お主…!!」
人間ではあるまい、と。
やや狼狽しつつも、男がまだ己の脚を掴んでいるのならば自由に動くもう片脚を、その腕の先、肩口目掛け蹴り込まんと
■ノイン > 「はははは!!」
久しぶりに血のたぎる戦い。
本気で殴ってもすぐに壊れない相手に悪魔のような笑いが起きる。
特に相手の笑みが引き攣っている様が特に傑作だ。
生き死にを掛けた戦いではないが、拳を思う存分震える相手がいるならなんだっていい。
「俺が誰だろうと、どうでもいいだろ!」
相手を思いっきり地面に叩き付け、岩盤に亀裂が入る。
衝撃が自身の手に伝わるが、相手はまだ壊れていない。
面白い、楽しい。もっとやりたい。そんな欲が出てきて、相手の問いかけなど、意に返さない。
「っ…!!」
脚を話して、マウントポジションで更に追撃しようとした矢先、空いている片脚でけられ、後方に飛ばされる。
そのまま、数メートル先の気に背中を打ち付け、衝撃は木に伝わって倒木する。
しかし、彼自身はまるでダメージを追っていないかのように、身体の汚れを払って
「暴れんじゃねぇよこのクソアマ…殺されてぇのか?」
鋭い、獣のような眼光を彼女に向け、そちらへと向かう。
■天ツ鬼 >
「誰であろうとどうでも良い、か……然り」
確かにそうだと嗤う
鬼を超えるような力で叩きつけられダメージがないわけがない。
しかし傷つけられたことでより闘争への炎は滾りを増している。
全力で殴りかかり蹴り込んでも足りぬ相手であるというのは鬼にとっても僥倖以外の何者でもない。
下限が一切不要、ということ故に。
「呵々──暴れぬ鬼などおるものか!!
暴れるのが気に食わぬというのなら大人しくさせてみれば良い──!!」
吹き飛んだ先で汚れを払い嘯く雄へ、地を砕き蹴り、間合いを詰める。
まるで此方の打撃が効いていない様子にすら、女鬼は狼狽と共に高揚する。
一気に距離を詰め、手が届く距離となれば狙うは、その首。
ギラリと光る鋭い爪を差し向け、切り裂くか、あるいは首を捉え、己がされたように地に捻じ伏せてくれようと。
■ノイン > 「くくく…」
笑顔が止まらない。
闘争の火、昂っているのはいるのは相手も同じ。
ならばやることは殴り合い、最後にどちらが立っているかを決めるのみ。
首をコキと鳴らし、自身の拳を打ち付ける。
「―――ッ、は、そうだな。そうだなァ!!」
相手に向かっていこうとしたところで間合いを詰められる。
首を狙われ、鋭い爪を立てられる。浅い切り傷は付けられるも、有効打にはならず
続けざまに首を掴まれ、地面にねじ伏せられる。
しかし男は嗤う。力というものに於いて、自身と拮抗する相手から受ける衝撃は面白くもある
地面に叩き付けられ、轟音を響かせる。
周囲の草葉はざわめき、鳥が飛び立つ。小動物はそれに慄いて逃げて行く。
まさしく二人だけの戦い。
「っ!」
地面に叩き付けられながらも、接近し、間合いに入った彼女の腹に拳を振るう。
■天ツ鬼 >
女鬼の手が男の首を捉え、地面へと引き倒す。
倒した男の腹の上へと、その男を遥かに超える目方で跨って。
勝ち誇ったような笑みすら浮かべ、右腕を振り上げる。
「くく、油断か?それとも───」
効かぬという慢心か。
不敵な笑みで見下ろす鬼の右腕にメキメキと力が籠められ──その顔面へ向け振り下ろされる、直前に。
「ぉごッッ…!?」
男のはなった拳の一撃。
それが、幾重にも厚手の鎧が折り重なったような女鬼の腹を捉えていた。
並の竜の尾撃にすら堪えよう肉体ではある、が──竜を容易く屠る程の雄の拳は安々とそれを貫き、女鬼の腹へと深々と突き刺さる。
背まで衝撃が抜ける程の──臓腑が捻じくれ、圧し潰される。普段味合わぬ一撃を喰らい、女鬼が苦悶の表情と共に、その動きを鈍らせる──。
■ノイン > 腹の上へと跨られ、相手の右腕に力が籠められる。
赤い肌に血管の浮き出た化け物の拳。流石にこのポジションで食らうと致命傷でに成り得る。
が、腕に力を入れる反面、腹部への意識は薄まっており
「油断したのはお前の方だったようだな」
苦悶の表情と声、鈍った動きにニヤリと笑みを浮かべる。
そのまま立場を逆転させようと相手を押し倒し、その腹の上にのしかかる。
両脚で相手の腕を抑え、両手で相手の首を絞めようと手を伸ばす。
「ちょっと眠れ、クソ野郎」
■天ツ鬼 >
「か、ひゅ…ッ───」
ダメージ自体に耐えられぬではなく、ほんの一瞬の肉体の硬直と、呼吸の阻害。
その隙を突かれ、体を入れ替えるように互いがかわり組み伏せられる。
「ぐ、ぬ…ッ!!!」
両腕を封印され、若干の焦りを表情に浮かべたまま無理矢理に力でそれを跳ね除けようとする鬼の首へ、男の手が伸び──
「ッ、がはっ、ぅ…!?」
ギリ、ミシ、と頸の骨が悲鳴をあげる
そこらの刀剣程度なら真上から振り下ろしても留めるだろう頑丈な骨が軋み、完全に呼吸を経たれた鬼が男の下で身動ぎ、暴れようとする──。
が、抵抗の力はそれが続く時間に反比例するように、弱まっていき……
「───、ぐ、……───」
「(──強、い─)」
ぐる、と鬼の見開かれた眼が天を仰ぎ、暴れようとする力がぱたりと、消沈する
■ノイン > 万力のように腕の力を籠め、相手の首を絞める。
普通の人であればへし折れるほどの勢い。手加減が不要な分むしろ楽だ。
最初は暴れていたが、空気を失い、抵抗の力も失っていき、相手の意識が飛べば…
「くく、案外楽しめたぜ」
額に掻いた汗を拭い、笑みを浮かべる。
流石に尋常ではない鬼の膂力の乗った殴打に身体の節々は痛むが、残るほどのモノじゃない。
彼女から立ち退き、大太刀の方に目をやる。それで心臓を一突きしてとどめを刺そうと考えるが…
「…」
相手の晒された胸に目をやる。
よく見れば大きく、揉み応えがありそうだ。
戦闘を終えたが未だに猛っている身体。それは下半身の方に集中している。
「ちょうどいい、こいつで発散していくか」
彼女を担ぎ、温泉の方へと向かっていく。
その後はどうなったのか、二人のみ知ることだろう――――
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