2025/03/29 のログ
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ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にラヴィニアさんが現れました。
ラヴィニア > ――…王都に向かった筈。
王都マグメールに向かった筈。
街道を歩いて、歩いて、歩いて、歩いた末に、此処はどこ?

メグメールに広がる森林地帯を明かりも持たず歩く人影一つ。
それどころか、袖の短く裾がながいシャツのみに素足の在り得ない装いで歩いている。

野犬、野盗に山賊、ゴブリンといった存在から見れば、カモがネギを背負ってスープまで持ち込んでいるように見えるだろう。

けれど、誰も近寄ることはない。
そんな姿でこんな時間に危険な場所を歩いている。
それは狂人の類か、あるいは――…それだけの強者であるからだ。

少年は後者。
その正体はセレネルの海に存在する迷宮の一つコアである。
コアが自我を持ち、人に擬態したおぞまくも恐ろしい魔物である。

多少…だいぶ……かなり、食い意地がはっているが、見た目から想像もつかない力の持ち主の魔物である。

ラヴィニア > 素足で木の枝や小石を踏めば怪我をするのは必然。
で、あるが素足の少年は平気な顔をして獣道を歩く。
靴は無くとも尖った小石や枝程度で怪我をする存在ではない。
足の裏は当然のように見えない程度に鱗を発生させていて、
それが天然自然の靴となり、踏みしめる物を踏み砕いていく。

「……馬車、乗るべキ?でも、あノ、海から、馬車あっタ?」

知識は一般の人間と変わらない程度には存在している。
存在していないのは人間の常識であり、その辺は魔物だから仕方ないところでもある。

誰も見ていないところで首をカクと傾げる。
誰も聞いていないところを口も動かさずに言葉を発声する。
それだけ見ても、この存在が普通じゃないことくらいは傍目から見ても理解できるだろう。

時間が夜、場所が森の中にひっそりと存在する獣道でなければ。

ラヴィニア > さて、それでも歩かねばなるまい。
王都へ向けて、おいしい食事に向けて。
少年は歩く、歩いて歩いて何処かへと……。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からラヴィニアさんが去りました。