2024/04/24 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」にキュリアスさんが現れました。
■キュリアス > ざばっ、という音と共に水面に波紋が広がる。
彼女が身を清めていたさらに奥の方、何かがぴょんぴょんと水場の上を歩いていた。
いや、沈みかけてはさらに浮き上がりを続けている。
それはもう楽しげに、それは鬼の方へと近づいてくる。
「こんにちにゃ~」
元気よく声をかけてくるその青年は、薄い笑みをしたまま鬼の近くにあった岩の上に着地する。
水飛沫を上げながら沈みかけていた足は濡れている様子などない。
どころかその銀髪も衣類もまったく濡れてすらいない。
こんな場所にいることも不自然なほどであるが、青年は自分の様子などお構いなしに。
「立派な角ですにゃ~。おねーさんここじゃ見かけないけど魔族さんですかにゃ?
すっごい強そうだし、もしかしてこれからどこかを襲いに行ったり?
はっ、もしや狩りの後ですかにゃ!?よかったら武勇伝とか聞かせて欲しいにゃ~」
オーバーな身ふり手振りをしながら青年はそう声をかけて。
■宿儺姫 >
「………む?」
ぱしゃりぱしゃり、水の跳ねる音と共に響いたその声に鬼は耳を傾ける、
軽やかで楽しげなその声は薄暗い洞窟の中では或る意味異質にも聞こえた。
「こんにち…いや、なんじゃお前は…こんなトコで何をしておる」
まさかこの洞窟に住んでいるわけでもあるまい、と怪訝な表情を浮かべ、その双眸で猫を見やる。
羞恥心などは元々持ち合わせていない身、その裸体を隠すようなこともせず、やや呆然とした状態で声を返し…。
「んn…魔族とはちと違うが…貴様こそええと…なんじゃったか、土着の獣人がおったな…忘れたが」
アレか、となんとなし推察はする。頭が悪い故にミレーの名前を思い出せずにはいたが。
「何、天然洞穴のようなものを見つけた故に散策しておっただけよ。
それから、奥にこのようなちょうどよい水場があったのでな」
身を清めている、というだけの話。
そう言葉を返すも視線はまだ怪訝。この洞窟の奥という場所には余りにも似つかわしくないその明るい声色に。
「まぁしばし待て。水浴みの最中に無粋であるぞ、猫」
■キュリアス > 顔を上げた鬼の美貌に対して、猫は糸のように目を細めた軽薄な笑み。
岩の上で片足立ちをして、滑るだろうにまったくバランスを崩さない感覚は猫故だろうか。
ふらふらと青年の背後には髪の色と同じ尻尾が揺れ動いている。
「僕ちゃんはこんなトコにでもいるんだにゃ~。ただのお散歩だにゃ?
あれ?お散歩にしては今日は歩き過ぎだにゃ?ここはどこだったかにゃ?」
すっとぼけているのか本気なのか、不思議そうな顔できょろきょろと辺りを見渡して。
そしてすぐに鬼の肢体を見た後、ニッコリと笑みを浮かべる。
裸身に興味があるのか、鬼自身に興味があるのか、あるいは両方か。
「おっとっと、女の人の水浴みはゆっくりするべきだったにゃ~。
ごめんにゃさいにゃ。ゆっくり待つとするにゃ~」
そういうと背中を向けて、鼻歌を歌う。
洞穴の中にいるにしてはあまりにも怪しい、その姿も声も、表情も。
敵意があるのか、こういう姿を見せて油断させるのか。
ただ単に阿呆の類いなのか。
「にゃんにゃにゃ~。暇だから歌でも歌っちゃおうかにゃ~?
ネコはこれでも歌が得意にゃ。リクエストがあればどんな歌も歌っちゃうにゃ?」
両腕を岩の上に置いて、上半身をひねらせながらそう鬼の方へと向いて。
■宿儺姫 >
「こんな場所まで散歩に来るのか?この国の猫は」
その言葉から感じられるだろう印象もまた軽やか。
本気でそう言っているのか、適当なことを口にしているだけなのか。
その裏を探る…ようなことは、女鬼はしないだろう。そんな脳もない。
「しかし洞窟の奥で鬼に出逢い畏れも驚きもせぬとは、やや鬼の矜持が揺らぐのう」
恐ろしくはないのか、とため息がちに言葉を漏らし。水音を跳ねさせ裸身を清める。
猫が何やら背を向け鼻歌を歌い始めればやれやれ待つつもりか、と。
「生憎、歌なぞには浅くてよう知らん…。 しっかし、けったいなヤツよの…」
やや気怠げに水浴みも終え、ぱしゃぱしゃと音を立てながら、洞窟の泉から歩み出る。
「それで?主は何者ぞ。
ゴブリンどもか魔物でも出るかと思えば洞窟深くで出会うのが猫とはな」
髪に含んだ水分を払うようにニ度三度、頭を振って、猫の座る岩へと歩み寄り。
ふわりとした雰囲気とは裏腹に高い上背。長身だろう女鬼からしても一回りほど背丈が大きい。
しかし感じるのは無邪気さというか、妙な子供っぽさ。不可思議な者である。
■キュリアス > 「そりゃあ猫は僕ちゃんだから来るにゃ~。
そ・れ・に。こんな場所に来るのはそっちも同じにゃ?」
ちっちっち、と指を振り、自分と相手を同じと当てはめる。
猫と鬼とではまったく生き方も違う上に立場も違うのであれば決して同じものに当てはめられる訳でもないのだが。
「う~ん?驚いたにゃ!だって滅茶苦茶強そうな体してるからにゃ!
どこをとっても筋骨隆々としてて、腕も足もすっごい硬そうにゃ。
ネコが蹴られたらそれだけで上半身と下半身が真っ二つになりそうだにゃ~」
言外に恐ろしさは感じなかったと言っているような気がするが。
気怠げな鬼の様子などなんのその。そんなことで好奇心は猫を殺すなどという言葉は生まれない。
「ネコはネコだにゃ。あ、名前はキュリアスだにゃ~。
面白そうなものや人を求めて三千里、いやいや一千里。ん?少なかったかにゃ?
まぁどこにだってネコはいるってことだにゃ」
歩み寄って来た鬼を見ながら、座っていた岩の上から見下ろす。
すすす、と岩から滑りながら降りて、下肢を膝まで水に浸からせて。
ぴちゃぴちゃと足を動かして波紋を立てる。
「ゴブリンくんたちはお引越し願ったにゃ~。
僕ちゃん争いごとは嫌いにゃ。でも殴って来るなら殴り返すにゃ。
だからここの縄張りは今は僕のものにゃ~」
■宿儺姫 >
「鬼と猫は違うじゃろうが。
…といっても意に介しそうにないのう。お主」
飄々としているというか。
どこかシェンヤンの仙人の中にもいるそんな輩を思い出す雰囲気。
強そうだと騒いで見せる猫を見れば、自分を畏れていないことはよく理解る。
別段、それで猫を脅そうというわけでもないのだが。
「ふむ。まぁここで逢うたのも何かの縁か。
我は宿儺、ここより北、帝国の山を郷とする。
…ゴブリンに引っ越し願った?追い出したのか、お主が」
ほう、と感嘆の声。
上背はあるとはいえ豪傑とは言えなさそうな風体。
素直にそれは意外であるといった表情を浮かべ。
「なるほどのう。我は知らずのうち勝手に縄張りに踏み込んでしまったと」
■キュリアス > 「そうなのかにゃ?」
首を傾げる仕草は、本当に違いを理解していないとでもいうかのよう。
ちゃぷちゃぷと片足を伸ばして、水面から離しても。
やはりその足は濡れておらず水気を帯びてすらいなかった。
「宿儺ちゃんね~、よろしくね~?
おぉ、じゃあ山の中で眠ってたとか、そういう伝説の鬼さんだったり?
うん、そうだにゃ~。話そうとしても全然聞かなかったからにゃ~。
棒で叩かれるのも嫌だったし、つまんないから出てってもらったにゃ」
さらりという猫は見た目もそうだが、とても戦う者とは思えない。
武器の類いを身に着けているようにも見えない事から、なにか仕掛けでもあるかと思うかもしれない。
まぁそもそも嘘である可能性も否定できないが。
「そうなるのかにゃ~。でもでも僕ちゃんはそれで追い出したりしないにゃ。
楽しいお話を聞ければそれで満足にゃ~。
それとも、宿儺ちゃんは縄張りを奪いたいのにゃ?」
別にそれならそれで構わないが。と、三日月のような笑みを浮かべて。
■宿儺姫 >
「そうなのじゃ」
違うのだ。と念押し。
この手の手合には物ははっきり言わねばならないという若干の経験則。
水に濡れぬ様子も含め、どこかこの猫は奥が知れない。
「宿禰ちゃん……いや、まぁ良いが」
そんな呼ばれ方したこともない、といった風情。
「んん、そのような高名に至れておれば鼻が高いものだったがのう。
ま、せいぜい暴れ回った鬼がいたという話が残る程度じゃろう」
投げ捨ててあった襤褸を拾い、水気の切れてきた肌にそれを纏う。
申し訳程度の布地ではあるが全裸よりはマシである。
「呵々。なるほど。どうやって追い払ったのか興味がないわけでもないが。
殺意も敵意もない者に真っ向から襲いかかる程無粋でもないぞ。
お主が武勇奮う強者である…というならばまた話は別であるが」
とてもそんな空気感は感じられない。
しかし合点がいった。
洞穴の奥で鬼に遭遇とあらば大概の生物には危機的状況のはずだが、彼奴のほうが先客で縄張りにしていたのであれば話は変わる。
■キュリアス > 「にゃるほどにゃ~」
念押しされればようやく理解したのか……いや、理解はしていないのだろうが。
ただ彼女がそういうのならそういうのだろうと思って頷く。
「女の子はちゃん付けするものって聞いてるにゃ。
男の子はくん付けっていうにゃ。雌も雄もそういうものだと聞いたにゃ~。
にゃるほど。ちょっとした事件にはなったかもしれないって感じかにゃ」
どこか自嘲気味に言う鬼に、それ以上を聞くわけでもない。
ある程度の線引きは出来ているのだろうか。それにしては無邪気な様子に変わりないが。
全裸の鬼の肉体などそう見れるわけじゃあない。
これもまたいいもの見せてもらったと言わんばかりに襤褸を着る彼女の体を見ながら。
「よかったにゃ~。さすがに鬼さんと追いかけっこしたら相当に疲れちゃうからにゃ~。
ま、また今度会った時にでもにゃ。僕ちゃんは争いごとは嫌いだけど。
んん~……強者かどうかは僕ちゃんはわからにゃいにゃ。
でも撫でるのも撫でられるのも大好きにゃ。宿儺ちゃんに撫でられてみたいにゃ~」
その意味合い次第では絵面が非常に変わるだろう。
鬼好みの撫でられ方などすれば、簡単に生き物など肉のボールに変わりかねない。
猫好みの撫でられ方なら、逆に鬼にはやりづらいかもしれない。
この猫がどちらの意味で言っているかは……判断が難しいところだろうが。
「ま、縄張りだけど明日にゃフリーになるにゃ。
ここで遊べるものはないし、この水場ぐらいしか目立ったものもにゃかったにゃ~。
宿儺ちゃんはこれからどこに行くか決めてるのにゃ?」
■宿儺姫 >
聞き分けは良いらしい。
どこぞの仙人のように詭弁を重ねるでもなければ、それで良し。
「………」
女の子……。
どうやらこの猫は自分を"女の子"としてみているらしい。
雌として見るものはいるだろうが、女の子とは…。
「…では我はお主をキュリアス……くん、と呼ぶべきなのか?
ぐぐっ…なぜかわからぬが身体の内の妙なところがむず痒い…!やめておこう。」
そういうものだ聞いたらしいが潔くやめておこう。
「ふむ、争いごとは嫌いか。まぁそんな感じはしておった。
何、気にせずとも闘志のない者と戦ろうとはせぬ。…な、撫でろと?」
次から次へと、調子を狂わされる女鬼。
かつてこれほど無警戒に、距離感を詰めて語りかける者がいただろうか。
生物たればおおよそは鬼という種を警戒するものであるというのに。
無言の内に手を伸ばしてみる、が。
その手指には鎧すらも斬り裂く鋭い黒爪が備わっており、
肩から肘、手首にかけても肉食獣の獣が如く靭やかな筋肉が薄ら見える。
誰がどう見ても撫でるというよりその頭を握り潰すために手を伸ばしているようにしか見えなかった。
それを鬼自身も感じ取ってか、手を引っ込める。
本日二度目のやめておこう、である。
残念がられなければ良いが。
「む……これから?ううむ。此処には強そうな魔物が巣食っているでもなかったしのう。
またぶらぶらと、なんか強そうな魔物でも探し歩こうかと思うが」
ここらは魔物も多いと聞いた。
山岳の魔物とはまた違う種もいるだろう、と。
■キュリアス > 「ぷははははっ!」
慣れない様子でくん付けをしようとした彼女の姿があまりにもおかしくってつい笑ってしまう。
腹を抱えながら笑い転げる姿はいっそのこと逆に滑稽とも言えるほど。
それみろ、笑い過ぎて岩から転がり、頭が水の中にまっしぐらだ。
「がぼぼぼぼぼ……ぷはっ!」
収まったのか、ばしゃりと水面から頭を出して。
「でしょでしょ?猫は基本無害なんだにゃ。
戦うよりも食べる事。食べる事よりも寝る事。
なによりも遊ぶことが大好きなんだにゃ~。
―――うん!!」
すごい勢いでうなずき、手を伸ばしてみる彼女をニコニコの笑顔で見つめる。
今か今かと、その筋肉で造られた腕が自分の頭に伸びてくるのを待っている様子で。
期待に満ちたその視線が、逆に鬼を遠慮させてしまったのだろうか?
引っ込まれるのを見れば、「ぷくぅ」と頬を膨らませていた。
「むぅ~。久々に誰かに撫でられると思ったのに、残念だにゃ~。
まぁでも、宿儺ちゃんと会えたからそれで十分だにゃ」
そう言いながらまた立ち上がる。
そのままぴょんぴょんと、水面をスキップし始めて。
「魔物と会いたいならここより西の方にデッカいムカデがいたにゃ。
宿儺ちゃんの100倍はデカいのがいたから、思わず逃げてきちゃったのにゃ。
今もいるかはわからにゃいけど、強そうな魔物に興味があるなら行ってみるといいと思うにゃ。
だいたい……ん-、僕ちゃんが走って1日ぐらいの距離だったにゃ」
両手を後ろにやり、この水場で一番大きな岩の上へと走っていき。
「次に会う時は撫でて欲しいにゃ~。僕ちゃんは宿儺ちゃんの事を気に行っちゃったにゃ。
また次に会う時に、土産話でもお酒でも持ってきてやるにゃ~」
そのまま、岩の上から飛び降りると同時に水面に全身が叩きつけられ。
「ガシャーン!」とガラスが割れる音と共に、その身が水面にぶつかると同時に砕け散っていた。
近づけば、その砕かれた肉体などなく、水に溶けてしまったかのように何もない。
もしかしたら、狐に……いや、猫に化かされたかのように感じるだろう。
「またにゃ~」
最後に、耳の後ろでそう囁くような声だけを残して。
その場には静寂と、鬼の姿だけがあった。
■宿儺姫 >
不慣れなくん付けに抱腹絶倒を体現し転げ落ちる猫。
何やっとんじゃと思わなくもないが、それでも楽しそうにしているのを見ればやれやれと肩を竦め。
それから撫でる手を引っ込めたことにむくれられれば、やや罰が悪い。
「わかったわかった。では次に出会った時は撫でる…よう努めよう」
加減がわからんが大丈夫じゃろうか、などと思いつつ。
どこか、この猫なら大丈夫かもしれんという根拠のない印象だけはあり…。
そんな猫から齎されるのは、強敵たる魔物の情報だった。
己の100倍?それは言い過ぎじゃろと思わなくもなかったが。
あまり大法螺を吹くタイプにはやはり思えず、女鬼はほう、とやや嬉しげ。
「では行ってみるとするか!
壮健でな。キュリアス……む?」
視界に映り込む彼の像が砕ける…ように見えた。
その直後、耳元から聞こえたのは猫の別れの言葉。
思わずばっと背後を振り返るがそこには何もなく──静けさの満ちた洞窟の風景だけが拡がっている。
「やれやれ、では上等な酒を持ってきたら存分に撫でくりまわしてやるぞ!」
誰もいない空間にそう言い残し女鬼もまたその場を後にする。
とりあえずは洞穴を出て、猫の言葉通り西に向かった女鬼は望む強敵と出逢えたのかどうか。
それはまた別のお話。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からキュリアスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」から宿儺姫さんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」にニュアさんが現れました。
■ニュア > 調合材料採集の道中、森で魔物に遭遇した。幸いにして難無く撃退が叶ったのだが──…
「あぁ……もぉ、サイッアク……………」
呻く。
斬り伏せ際、魔物の嚢胞に溜まった体液をしどどに浴びてしまった。
別に、これといった害は無い。ただ、臭いが酷かった。
こういう下等な魔物の体液の放つ臭気は、それを捕食する魔物を呼び寄せる事もままあるし、
なにより単純に、己が不快である。なので。
こうして。泉にて着衣の穢れを洗う憂き目に遭っているのである。
膚は極力晒したくない。故に、その少年容貌は、酷く不本意な──…仏頂面であったりする。
普段の上衣の中にインナーとして着用しているホルターネックとパンツという出で立ち。
日蔭の彩の華奢なうなじ、肩、二の腕は緑蔭の陰翳に飾られ、今は陽光に露わだ。
「まぁ、1時間もあれば乾くよね……」
既に木の枝に引っ掛けて干してある外套の傍ら、洗濯した上衣を引っ掛けた。
温暖の呪を施したから、さして乾燥迄時間は掛かるまい。
さすれば諦めて、石にでも腰掛けて乾果でも囓って小休止とするしか。
■ニュア > 少年とも少女ともつかぬ容貌。
神経質そうな切れ長のぬばたまの双眸と白皙の頬、薄い唇とそれが紡ぐアルトは少年を思わせたし、
けれど、長く御簾づくる睫毛の儚さだとか、線の細さは、紛れもない少女の特徴を有していた。
栗鼠めいた小刻みさで、麻袋から乾果を取り出しては囓る。
傍らに置いたスキットルを、時折傾けては咽喉を潤して、
暇潰しに───… 泉を眺めた。
「この際ついでだし、水も少し持ち帰ろうかなァ。
ここの水、どの性質の材料とも馴染みがよくて便利だし…。」
予定に無かったし持ち帰るには重いが、それだけの価値はある森の加護を帯びた清水である。
片手を伸ばし─── ちゃぷ、り。
手の届く草生えの合間より覗く透明な水面にふれた。ひんやりと冷たい。
軽く指先でくるくると掻き雑ぜることをして、そのまま繊指を引き抜く。
■ニュア > 暫く経ち、立ち上がって衣服の乾きを確認すれば、
再びそれを着直して泉の水を採取し。場を後に───。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」からニュアさんが去りました。