2025/03/08 のログ
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ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリリィさんが現れました。
リリィ > 平民地区大通り。正午、お天道様が天辺に差し掛かるお昼時。
時節はもう春だがまだまだ陽気より寒気が勝って道行く人もまだまだ冬仕様――
そんな人の様相と人の活気とを臨むような位置に開かれた飲食店のオープンテラスに。

樽の大ジョッキのジンジャーエール。
大ぶりのパテに大きなバンズのハンバーガー。
揚げたジャガイモ、鶏肉、玉ねぎ。
コーンスープ。玉ねぎスープ。
等、等、等、等、手で引っ掴んで食べれるもの全部がおおよそ五人前ほど並んでテーブルを埋め尽くすほど並んだお昼ごはんを、もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ、どか食いしている兎が一匹もとい一人座っている。

「店員さん! これ! この。すみびやき? てりやきバーガーもう五個追加で!」

大食感の大男でも胃袋が悲鳴を上げそうな量を。
一人で食い尽くさんばかりの勢い、どころじゃない。
足りないらしい。

「レモネードもおねがいします!」

大ジョッキを傾ければ、一息で半分、大きなバーガーを、一口で三分の一。
とんでもないスピードで次から次へと食べながらまだまだ追加注文していた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリリィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。

この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。

なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。

「…ん」

そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。