2025/03/09 のログ
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ミーナ > 最後の悪あがきとばかりに冷え込んだ外の空気に負けず、
布天幕の魔法に守られ多くの人で賑わう、休日午後のコランダム天蓋広場。
その貸し出しスペースに並んだ数多の露店を見て回る、小柄な少女の姿があった。

「ぁむ……んま♪ 補習の後はやっぱこれだよねー。
……お、なにこれ。おっちゃん、この商品なんですけどー」

焼き菓子を片手に歩いていた制服姿の少女だったが、
とある露店に並んでいた商品が目に入り、小さく声を漏らした。
さらりと髪を片手で押さえつつ、前屈みになってその商品を指さす。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 寒気も押し流す人の賑に溢れた天蓋広場に足を踏み入れた。
肩を寄せ合うように天幕が寄せ合う中に様々な露天が賑わって休日の民衆を楽しませる。
自分もその1人。肌寒さにつけてきたマントを翻しながら歩んでは腰を下ろし。
いかがわしい一品から掘り出し物まで、手に取って眺めるのを楽しんでいた。
そんな中でふと聞こえてきた元気な声に目が惹かれた。
見れば己と同じ学園服の少女だ。親しみを覚えて歩み寄り。
何やら交渉中の屈んだ背後からやり取りを見つめ。

「何か良いもの見つかったの?」

何気なしに声をかけた。

ミーナ > 許可をもらい手に取って見ていた商品から、視線を露店の主へと移した。
握っていた財布の口を確かめ、店主と交互にチラチラと見ながら――

「……え、マジで? むう、ギリ……!
いやちょっと超えてる感じあるけど……!」

と、露店前でぐぬぬと煩悶していたところ――
不意の背後からの見知った声で我に返った。
背筋を伸ばして肩越しに振り返ってみれば、
まず目に入ったのは見知った制服。
続けて自身より結構高い位置にある、彼の顔を見た。

「およ? えっと確か……エ、エリ……えーっと」

見知った顔立ち――同じクラスか、
少なくとも同じ学年で見かけたハズと、彼へ身体を向け直しながら、小首を傾げた。
自身の勘違いを疑いながらも、浮かびかけた名前を口にしながら。

エリビオ > 尋ねている間も財布の中身と品を交互に確かめるところを観察し――

「値切り……?」

これから行われるだろうやりとりに興味津々と呟いて顎を撫でる。さてどうなるか文字通り高みの見物を決めていたところ。

「おっと!」

たちあがるのならば一歩後ろずさりプラチナブロンドの髪の人をぱちくり、瞳を瞬かせて伺う。

「ええ、っと。」

何やら顔見知りの様子……何よりこちらもその面影に記憶がある。
暫くは橙と黒の眼眸を絡めながら記憶の糸を辿ってゆき。
何かを閃いたように黒目を大きく広げて。

「……魔法演習の時に一緒にいたミーナか!
 俺はエリビオだよ。久しぶり。こんなところで何してるのさ。」

知り合いとわかればはんなりと顔を綻ばせた。

ミーナ > 「あ、やっぱり! エリビオ君じゃん。おひさ~。
そうそう、演習の時に綺麗な黒髪だなーって思ったの、憶えてんだよねー」

おお、と言うように少女も同様に目を丸くし、ゆるーい笑顔で頷いた。
背伸びして彼の肩を親しそうに軽く叩く。
それから彼の言葉に頷き、スカートをひらりと浮かせ、ぐるりと天蓋広場を見渡して。

「やー、今日学院で補修だったからさぁ、
なんかこう……面白いものはないかなって、広場見に来たんだ。
――で、ちょっと良さげなのあったんだけど……」

そう露店に向き直り、とある商品――
異国から持ち込まれたらしい化粧品、
いわゆるフットネイルの小瓶を指差した。

「……割とお値段が厳しい……!」

エリビオ > 「久しぶり……おっと、綺麗な黒髪とかいって。
 おだてても俺も財布の中身は厳しいよ!」

肩を叩かれ更に微笑みは深まりながら髪の賛辞に戯れを返す。
そして続く話には小さく小首をかしげて。

「補習?そんなに成績悪いようには見えなかったが。
 でもその御蔭でここにこれて良いもの見つかったなら良いじゃない。
 ……ふむ。」

指差された先にある化粧品に眉を吊り上げる。

「高いね……学生の小遣いじゃ厳しい。
 どうするの?」

ミーナ > 「あら残念。っていやいや、
エリビオ君にも出してもらおうなんて、そんなこと……
…………そんなこと?」

小さな体で肩を竦めて笑うものの、
喋っている内に”その手が!”なんて考えが湧き出していて。
自身の顎に手を当て、ちらりと流し目を彼へと向けていた。

「まあちょっと出席日数がねー。
バイトもそうだけど冒険はやっぱほら、予想外に時間かかったりするし。
――けどま、そうだね。おかげでこれを見つけられた…………けど!」

柔らかに髪を揺らし、やれやれと首を左右に振った。
それから小瓶に視線を移すも、
すぐにまた彼の方へと、ちらりとその眼差しを向け直す。

「……誰かが貸してくれたりしてくれないかなー?
優しいイケメン同級生とか、そこにいてくれればな~?」

エリビオ > 彼女の一挙一動におかしそうに腕組み。
流し目を受ける度に片目を潰る戯れをする。

「おや。マジで俺から金をせびる気だったのか。」

相手よりもややも硬みを帯びた黒髪を無造作に掌で掻き上げつつ。
さてどうしようかと空を仰いで雲を流す風の行方に瞳を細めた。

「わかった。貸してあげよう。
 でも俺から借りると後が怖いかもよ。」

両手を獣の如くがおー、持ち上げてから小さく笑い。
薄い財布の中身から金貨を幾つか取り出した。

ミーナ > 「けほごほん!? ほら、会ったの偶然だしね?
けどまぁ、偶然ってことはほら、なんか運命的な……ね?
……お願い! 何でもお礼するしちゃんと返すから!」

身長差ゆえにどうしても上目がちになっていた、
その視線を少しばかり反らしわざとらしく咳払い。
ちら、と彼の細めた目を一度見上げてから、
押し切れと言わんばかりに、そのマントをちょっと引っ張って。

――としていたら、彼はおどけながらも笑って財布を取り出し。
少女は、ぱぁと顔をほころばせるよう笑顔になり、
続けてぐっと拳を握った。
そしてその握った両手を彼へと向け、揃えて広げる。

「やった! エリビオ君、ありがとね!
だいじょぶだいじょーぶ、ちゃんと返すから~。
……ちなみに怖いって、具体的に――あ、いややっぱいいや、うん」

エリビオ > 「ミーナって結構嘘をつけない性格だね。
 運命的なつながりがあったのは俺じゃなくて財布じゃないの?
 え?今何でもお礼するっていった!?」

語れば次々に出てくる襤褸をおかしそうに突いてゆき。
引っ張られるマントもわざと肩を引いて引き離したりと揶揄いに乗じる。
揃えられた掌にコインが握った手が右へ左へ素早く動かして中々落とそうとはしない。

「どういたしまして。うまくコインをキャッチできるといいね
 ……怖いっていうのは、うーん。なんで怖いって言ったんだろ。
 俺は可愛い君とエッチぃことがしたかっただけなんだけど。」

こちらも胸の内を片目を瞑りながら打ち明けて。
そして漸く掌の上に金貨を落とした。

ミーナ > 「エリビオ君のお財布との運命かぁ……うん、悪くないね……!」
あ、でも何でもとは言ってな……あれ、あたし言った?」

マントを引っ張っていた手が離れ、
今度は金貨をもらおうと彼に向けられる――つつ、と左右に弄ばれたりもして。
それでもしっかり掌へと落とされた金貨を受け取っては、
彼へと愛らしくウィンクする。

「ありがと♡
ってワケで、エリビオ君の気が変わらない内に~っと……!」

礼をしっかりと言ってから、露店へと向き直ると手早く例の小瓶を購入。
小さな袋を手に、ひらひらと揺らして彼へと見せた。

「へへー、おかげさまで。改めてありがとね。
……利息じゃないよね? ほら、え、えっち……な事って」

エリビオ > 「こらこら。そこは嘘でも否定しないと。
 誰が財布との運命があると言われて悦ぶんだよ。
 そして言ったよ。なんでもお礼するしちゃんと返すって。」

ウィンクに対してこちらはわざとらしく唇を尖らせる。
そしてそそくさと急いで買う様子を見れば。

「……本当に欲しかったんだね」

今はフットネイルの瓶を袋で揺らす楽しげな姿に憎みきれず小さな息を零す。
だが、続く言葉には悪戯心が働いて。

「財布じゃなくて俺にお礼を言ってくれて嬉しいよ。
 どういたしまして。
 それと利息はトイチね。お返しとは別にお礼を受け取っちゃおうかな」

吸血鬼宜しくマントを前に寄せてくつくつ笑い。
そしてバサっと広げたそのマントで彼女を包んで抱き寄せようとする。
――最も、女子供でも逃げられるだけの速度と力であったが。

ミーナ > 「うん♪ 初めて見たんだよね、この色のネイルは。
ほら、見てよ見てよー……って、袋入っちゃってるけど。あは♪」

ゆるく振っていた小瓶の袋をもう一度彼の前へと見せ、
そうおどけるように笑い。
袋をさらにハンカチで包んでから、大事そうに鞄へとしまい込んだ。


「とい……!? エリビオ君、悪いお金貸しだった……!
ってまあ、寮に戻ればすぐにでも返せるからいいけど――
……へ?」

――彼の続けた言葉に、思わずむせかけながら顔を上げ。
油断、と言うより場所だけに殆ど警戒していなかったこともあり、
ゆるりとマントの内で抱き寄せられてしまうだろう。

エリビオ > 小瓶を割らぬように鞄には避けて掌を体に回す。
すると柔らかな弾力が返ってくるのにほぅ、熱い息を零して。

「ミーナって、見た目よりずっと良い体つきしてるね」

熱帯びた声は続く戯言にも艶を孕んで。

「そうさ悪い金貸しだったのさ。
 だからすぐに返せないようにこうやって捕まえた。」

最も利息など取るつもりはないが、小柄ながら柔らかな裸体に腕を回す理由をつける。
腕の力は増してゆき。マントの下の靭やかな体つきに胸や腹部を強く擦り付けさせ。

「温かい……このままどこかの宿屋に連れて行っちゃおうかな。」

夢見心地で呟く唇が、血を吸う代わりに、ちう……プラチナブロンドの髪に熱い唇をつける。

ミーナ > 広がったマントの内にゆるく抱かれる、
不意に二人だけの空間に連れていかれるような感覚。
状況の変化に対応できず、
どこか他人事のようにぽーっとしたまま、彼を顔を見上げていた。

「……っ!!♡」

――ではあったものの、彼の艶ややかな言葉が囁かれてしまえば
我に返ったように表情が戻り、
かぁ、と頬を赤らめ目を逸らすよう俯いた。

「ちょっ、ちょま……っ!?
ダメ! 待って! すとーっぷ!
こ、こういうのはもっと……! ほら、彼女さんとかとやって!?」

慌てて両手を使い、彼を引き剥がそうとする。
その勢いのまま黒布の内、二人だけの空間からも抜け出るだろうか。

エリビオ > 抵抗されればそれ以上のことはせずに抱擁を解いてゆき。

「残念。何でもお礼をするって言葉に期待してたのに」

少し眉を下げながらも、笑みを取り繕い。抱き締めて乱れたプラチナブロンドの髪を手櫛で整えてゆく。

「まぁ、お金はちゃんと返してね。お礼のことは忘れておくから。
 俺はそろそろ帰るよ。ミーナはどうする?」

薄く小首をかしげて問いかける。

ミーナ > 「い、言ったかもしれないけど、
いきなりそんな抱かれたりしたら、誰だって驚くよぅ……
はぁ……もぉ……」

自由の身となれば、警戒するよう彼から少し距離を取り
ジト目を向けたものの、その表情は嫌悪でなく羞恥の色が濃く。
深く息を吐いては赤くなった自身の頬へと両手で触れるのだった。
その間、髪を触られてはいたが、柔らかな手櫛は素直に受け入れていて。

「あ、あはは……うん、だいじょぶ。ちゃんと返すよ。
――あたし? バイト……
の前に、寮に戻ってこれ置いてこようかな。
エリビオ君も寮? ってか、
あたしバイトしてるの酒場だから。暇なら食べにくる?」

しっかりと鞄を持ち直してから、彼へと振り返って問い返し。
そうして、陽が落ちかけても
なお騒がしい天蓋広場から去っていったのだろう……

エリビオ > 「ごめんごめん。寒くてどうしても人肌が恋しくなってさ。
 つい抱きついちゃった。」

髪をただした後はそれ以上触れることはなく。
取り出したままの財布を鞄にしまい込み。

「バイト、頑張ってね。その化粧品は高かったから壊れないようにしっかり自室に置いてからさ。
 酒場の料理?奢りなら食べに行こうかな。
 俺も寮、。帰って部屋でゆっくり過ごすつもり」

他愛もない会話を交わしながらやがて暮れゆく日の中で互いに背を向けて去っていったことだろう。

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