2024/07/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 暑い。いや、暑すぎるというほうが正しい。
まだ午前中だってのに、ジワと降り注ぐ日差しは、最早痛いほどだ。
通りを歩く人々も活気にこそあふれているが、額に汗粒を付けているのがほとんど。

「―――これは、死ぬンじゃあねえのか。」

日差しを裂けて軒下、大きな大きな男が、同じように額に汗を浮かべながらぼそりと呻いた。
こうも暑いと 冒険だのクエストだのどころじゃあない、避暑せねばと思い立ったはいいが。
考えるのはみんな同じなのか、冷風の魔法が聞いた店はたいてい満室。
結局はこの頼りない日差し除けで呻くほどだった。
これならどこかの洞窟探索でもいったほうが、涼しかっただろうか。

「あれだ、東のどっかの街で食った、冷い氷の菓子が懐かしいなァ。」

この街のどこかでなら売ってるだろうか。
ああ、と息を吐いて、でっかい身体を壁際でのそり。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にプシナさんが現れました。
プシナ > (うだるような暑さ、とはまさにこの事なのだろう。あまり熱の集まらぬ薄色の桃髪や、純白を貴重とした神官衣。更にある点においては着用していて然るべき着衣すら身に付けていないというのに、それでもただただ街を歩いているだけで立ち眩みすら覚える程に暑かった。なればこそ、だった。)

「―――――ふふ…っ」

(通りの片隅からしみじみ聞こえて来た『死ぬンじゃあないか』なんて感想に、小さく笑いが溢れたのは。だって、真っ赤な髪の大きな、本当に大きすぎるくらい大きな彼は、風呂代わりにした溶岩に肩まで浸かって心地よさげにしていたとておかしく無いくらいに逞しく見えたのだから。そんな大男が、確かに物凄く暑いとは言え たかが夏の日差し程度で自分と同じように根を上げているというのが妙におかしく思えたから。問題があるとすれば忍び笑いを漏らした間の悪さ。丁度巨体が身動いで、その厳つい顔がこちらに向けられたタイミング。悪意も嘲りも無い控えめで小さな笑い声など、そうでもなければ何事もなく雑踏に溶け消えていただろう。しかし、野暮ったく伸ばした前髪越しに目と目が合って(少なくともプシナにはそう思えた)、ビクンッ。しっとりと汗濡れて先端の薄桃色さえ淡く透かせた白衣の胸元を、驚く程のボリューム感で膨らませたチビが一溜りもなく身を竦ませる。指名手配の殺人鬼と薄暗い路地裏でばったり出会った少女の態。)

イグナス > 「――お?」

笑い声が聞こえた。こう、嫌になるくらい…それこそ死んでしまうんじゃってくらい暑くて、うだる。そういう中で。
酷く涼し気な、控えめな笑い声だ。ひとつ瞬き、音のほうには女…少女だ。
実に間の悪い偶然、どうやら独り言が聞こえてたらしい、やれ、と肩を竦めて笑う。

「あー……情けねェとこでも聞かれたか。暑ィねえ、お嬢ちゃん。」

汗をだらだらと流しでうだる中、ちょっとだけ間抜けな様相見られた照れ隠しに、にかりと笑う。
ざっと髪をかき上げて、改めてその姿を上から下まで――、少女、神官衣の。
にしてはいやに扇情的だ。おお、と遠慮もなく鼻の下を伸ばして、視線も無遠慮だ。

「……どうも暑くて、逃げる場所もなくてなァ。やれ、どうしたもンかって感じでな。」

言い訳時見ているけど。でもあいさつで終わりじゃあなくて、せめて眼福をもうちょっと続けたい、実に下心のある言い訳だ。

プシナ > (胸元に寄せた両手で双丘を覆い隠そうとでもするような、しかし、結果的には豊満に過ぎるノーブラの たわわを淫猥に拉げさせて一層のエロスを醸し出してしまう硬直反応が、前髪のヴェールの向こう側で忙しなく怯えた桃瞳を左右に走らせる。何よりもまず逃げ道を確保したいという弱虫な心根の発露。それに反し、遠近感の狂いを疑いそうなくらいに大きな男の反応は、いっそ驚くくらいに柔らかく屈託のない物だった。――――からこそ)

「あ……、う……。ぇ、あ……そ、その、……ぅ、う、ん。す、すすすご、く……ぁ、暑い……です……」

(『だから殺したり食べたりしないで下さい』そんな懇願が後に続きそうな震える声音が、高速で上下する桃色頭で必死の同意を示す。こくこくこくこくたゆたゆたゆゆゆんっ。その動きに合わせて揺れる豊満は、巨人の手指にも十分な揉み応えを与えるだろう肉鞠を、ノーブラならではの無防備な柔らかさで撓ませる。重たげで、実に柔らかそうで、それでありながら瑞々しい弾力もしっかりと感じさせる双丘の挙動は、オスからすれば眼福だろうが、同時に暑苦しさも感じよう。谷間や乳下にしっとりと汗の染みを広げるそこは、見るからに汗だくのにゅるんにゅるんなのだろう様が見て取れるのだから。)

イグナス > 情けない話を聞かせた後は、どうやら怖がらせた――だろうか。
上下に激しく動くその姿に少し目を丸めて、次は笑う。く、く、と。

「あー、……だいじょうぶ、大丈夫。いきなりどうこうしたりしねェよ。怖がらせたか?悪かったな。」

饒舌に笑う。が、視線は胸元に釘付け。ひたすらに上下して、柔らかそうで、おいしそう。
おお、と思わず声が上がってしまうほどだ。
普通ならばこのまま怖がらせて悪かったなと去るシーンなのかもしれない。
なのかもしれないが、ふむと首を傾けて思考する。僅かに数秒の後。

「よし、怖がらせた詫びだ。昼時だしな、なんか美味いモンでも食いに行こう。」

相手の都合は関係なしって感じ。大きく豪快で、力強い。表面上は人当たりよさそうだが、有無を言わせぬ空気感、圧。
そりゃあもう、下心が丸見えかもしれないが。
返事をさほど聞く気もない様子で、いい飯屋があるんだ、と指し示して。

プシナ > (彼の態度は、謝る事など何も無い、大雑把そうな見た目に反して十分過ぎる気遣いの感じられる物だった。今だって彼の赤眼はプシナの顔ではなく、その下方にじっと向けられているのだ。目と目が合って怖がらせてしまわぬ様に、との気遣いに違いない。それにしては妙に熱の籠もった視線だったが、それは自意識過剰なだけ。多分。そう考えて改めてその巨躯に目を向けたなら、セントバーナードやゴールデンレトリバーといった気性の大人しい大型犬にも似た安心感も………………いや、それはない。左目に深々刻まれた戦傷に、背の高さに見劣りしない分厚い筋骨。街中では無く森でばったり出くわしたなら、オーガの亜種としての対応(脱兎の如き逃走)をせざるを得ない魁偉しかない。)

「―――――ふえっ!? あ、え…? い、あ……ぇ、と、そ、その、あの……わ、わわわた、わた、し……その……………、は、はぃ、ぃ………」

(そんな巨人からの突然の誘い。臆病者は大いに焦る。ぴぴぴぴぴっと小汗を散らしつつ四方八方へと泳ぐ桃瞳。が、救いを求めて周囲の野次馬に向けられた双眸に応えるのは、巻き込まれてはたまらぬとばかり足早にその場を立ち去る後ろ姿ばかり。大きいのは胸尻の肉付きばかりという小心者は、結局あっさり圧に押されて肩を落とすように小さな首肯を返す事となった。)

イグナス > 「よし、決まりだ。」

ウン、やっぱり押しには弱かった。
それはもちろんこちらも人間であるから、酷いことをするつもりでこうして流してもらうに一抹の申し訳なさがないではないが――、いつだって欲望優先だから、仕方ないのだ。
どんだけ愛想よくしても巨大で粗野で、人間としての欲を隠さない雄は、その圧で以て少女に肯定を強要したわけであった。
さあ、こっちだと連れて、目的地へと足を踏み出して――

プシナ > 【部屋移動します。】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からプシナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 標葉魔法店」にシルニアさんが現れました。
シルニア > 百日(ひゃくじつ)(ほむら)(ごと)(くれなひ)の ──』

私の前にあるのは、百日紅(ひゃくじつこう)の木の枝だ。木の皮の凹凸が少なく、木登りが得意な猿も登れないことから猿滑とも呼ばれている。
真っ赤な肉厚の花が咲き乱れる木の枝。枝を軽く振っても花は強靭で少しも散らない。
真っ赤な花はまるで猛る炎のようである。シェンヤンから伝わったこの木は私の故郷にも伝わっていた。シェンヤンの宗教もともに伝わり、その絢爛さが誕生を示すとも伝えられるし、寺や神社に植えられていたことから死者を弔う花という見方も次第に生まれていった。

「…(うた)を詠む場合ではないですね。それに、続きは思いつきませんし…。
なにより、お仕事、お仕事…です!」

そんな木の枝を机の上に広げて、私は机を前に作業中。
この木から魔力を抽出する、という作業の作戦を考えているところだ。

とはいえ、お客さんが第一である。誰か来たのならば、すぐにでも手厚いお出迎えをしなくては。そうでもしないと、貴重なお客様にこの狭苦しい空間を前にすぐに立ち去られかねない。
防止の下の猫耳をぴく、ぴく、と動かして、外を歩く人々の足音を聞きつつ、試行錯誤。

「………」

花の水分。多肉植物のように豊富で、魔力も強く感じられる。そのうえ、その美しさによるものだろうか。信仰による魔力の適正も感じられる。…それに、この花の形状…。やっぱり。両性花だ。花から抽出できる魔力に統一性があり、扱いやすいだろう。
木の幹。硬くて加工が難しそうだ。蜜や水分も得られそうにない。しかし、花にあれだけ膨大の魔力を送っているのだ。杖としての適正は高いのかもしれない。
は。
葉は特に強い特徴は見られない。2枚ずつの互生。論理魔法への適正を示しているのかも。のちにしらべる価値はありそうだ。

「…ひとまずは、魔力抽出の話でしたね。花は…骨が折れるですが、すべて取り分けておきましょう。
水分も多いですから、急ぐ必要はないとは思いますが…ここはこの子の生命の流れに身を任せるしかないです。
百日咲く花が名前の由来ですから、きっと花も加工に強いはずです。」

淡々と計画を立てていく。そのすべてが経験則や憶測だ。だから、うまくいくことはそう多くない。
けれど、研究とはそういうもの。失敗を積み重ねて、失敗から次の成功を生み出していく。

失敗は許されない、命のやり取りが行われる冒険者稼業とは真逆の性質だ。
ギャップを強く感じるけれど、こういう暮らしも悪くない。

宣言したように、木の枝を手に取り、木の椀に向かってぷち、ぷち、と1枚ずつ花を引きちぎり、回収していく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 標葉魔法店」にカナーンさんが現れました。
カナーン > 「ちゃーっす……」

 控えめに言いながら控えめに入口の戸を押し開け、カナーンはその店の中を覗き込んだ。
 へなった帽子のつばを片手で持ち上げ、ぐるりと店の中を見回すと、彼女は感心したような声で呟く。

「おおー、高密度っす……。こんなお店だったんすねえ。いいっすか入っても。問題ないっすか?」

 懸命に赤い花をちぎっては容器に入れている――きっと、恰好的には同類か、もしくは近隣類の立場であろう――小柄な女の子に、カナーンはそう声をかけつつ、その手元を見やる。

「それも売り物っすか? 見たことない感じのお花っすけど」