2023/08/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、平民地区。

少女が今居るのは、ある宿屋を前にした建物、その屋根の上。
いつもの散歩をしていたのだが、こんな時期だからか、窓を開けっ放しにしている、そんな部屋がちらほらと。
それが目に付けば、窓から侵入して、楽しめたりしないだろうか?
とかどうとか、そんな考えを浮かべて、視線を向けてしまうのだ。

不法侵入?…うん、まぁ、気にしない。
ほら、窓を開きっ放しなんて、無警戒なのが悪いのだ、きっと。

そんな言い訳を、頭の中に並べながら。
窓が開いた部屋の中から、楽しめそうな相手が居るかどうか…
それを探るように、視線は次の部屋、次の部屋、と向けられてゆくのだった。

タマモ > 騒ぎになって、問題とかには?
そう思われるかもしれないが、少女ならば、手は幾らでもある。
静かに踏み入り、部屋からの音を遮断し、好きにするのもありだし。
いっそ、己の領域内に引き摺り込み、遊ぶ手もある。
次点としては、相手の認識を周囲から隔離したりとか、むしろ、意識を手繰り観客にする、なんて手もあるか。
反応しない相手ならば前者、反応されてしまったなら後者、そんな使い分けが出来るだろう。
後は、見知った相手ならば………まぁ、うん。

ともあれ、それは楽しめそうな相手が見付かったら、の話である。
そうでなければ、散歩の再開でもすれば良い。

タマモ > …と、探り続けていようとも、これと言った収獲はなし。
であれば、先も考えていた通り、散歩の再開をすれば良い。

視線を前から、先へと向けてゆけば。
そのまま、その場から、少女は姿を消すのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
ラリー > 「…よし」

ある日の平民地区の古書店。開店の準備を済ませた目立たない少年は、感情の起伏というものが
感じられないながらどこか達成感を滲ませる一言を漏らすと、店の扉を開けた。
店の方角の関係で陽光が店先に差すことはないが、代わりにその向かいの景色は明るく
太陽に照らされている。
そんな光景にまぶしげに少し目を細めてから、扉の掛け看板を反転させ"CLOSE"から
"OPEN"に変え、開店する。
その僅かな時間だけでも汗がにじむほどの、夏の気温の高さに少し眉を顰めながら額を手の甲で軽く拭って。
あとは店内に戻り、いつもどおり悠々と読書しながら来るかもわからない客を待つ…と思って
いたところで、こちらに近づく足音が聞こえる。
珍しく開店早々の客の訪れか、それともなにかまた別の用向きか…ともかく、少年は緩慢な動作で
顔を振り向かせてそちらを見た。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグライドさんが現れました。
グライド > (街の雰囲気が、何処か張り詰めて居る
多くの人々こそ、普段と変わらぬ生活を続けて居るだろう
だが、傭兵や冒険者、騎士や兵士と言う、"戦場を知る者"は
迫りくる予感と言う物を、いち早く感じ取って居るのだろう

――此れは、戦火の気配だ。

常に争いの火種が絶えぬ国では在る、だが、其れ故に
物事が大きく動く時と言う物は、凡そ、肌がひり付く物だ
まるで獣めいた危機感と言うべきか、或いは本能的な物か
何れにしても、こうなった時の予感と言う物は、存外、当たる。)

「―――――……今の内に、良い酒でも飲んで置くべきかねぇ。」

(――暫くは、飲めなくなりそうだ、何て。
其れがいつから始まるかも判らぬし、勘が外れるかも知れぬ
されど、感じて仕舞った以上、備えるのが傭兵と言う存在だ
例え明日から――或いは、のんびりと路地を歩いている今、この直後から
其れが始まっても構わぬ様に。

――そんな連中が街中に少なからず混ざって居れば
当然、空気だって、より張り詰めよう。
周囲の荒くれどもも、常に比べて少しばかり、気が立って居る連中が多い様に見えた)。

グライド > (今日はまだ良い、だが、日が経つにつれて
少なからず街の治安には影響して来るだろう、あくまで、経験則だが
血の気の多い連中同士の、どつき合いで済むなら勝手にさせるが
――まぁ、其の辺りは治安維持の騎士連中が、精々頑張る事だ。

もぐ、と手にしていたパンを齧る。 何も挟まって居ない、ただのパン。
夜店を回れば、もっと美味しい物は沢山在るだろう
普段なら気には留めぬ、だが、今は余り、特に味覚に関しては贅沢をしない
戦場では、舌が肥え過ぎて居ると、大概碌な事は無い故に。)

「―――――……一度、鍛冶屋にでも診て貰うか…。」

(愛用の盾も、防具も。 自分の手入れでは目立った問題は見えないが
鍛冶屋に持ち込んで、太鼓判を押して貰う方が、一番確かだ
何時もの場所へと持ち込んで、さて、受けて貰えるか如何かだが
――今の時期だと、可也盛況になって居る気もする。

騒がしい街中を抜け、己が住み着いて居る宿屋の前まで辿り着けば
入口から覗き込んで、店主にだけ軽く挨拶を交わし
パンを齧り終えるまでは、入口の外に佇んで、人並みを眺めて居よう
ちょっとした用心棒だ。 デカイのが店先に立って居るだけで、虫除けには為ろう
世話になって居るのだ、其の位は貢献してやったって良い)。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に影打 鈍さんが現れました。
影打 鈍 >  
街がピリついている。
まぁある意味四六時中ピリピリしている街ではあるが、そう言うことではなく。

「戦のにおいだな……?」

何やら血生臭いことになりそうなにおい。
ここのところ精を貪って繋いでは来たが、そろそろ血の味が恋しくなってきたと言えば、そう。
となればこれは好機ではないか。
だれか適当に腕の立つ剣士を見つけてその腰に納まっておけば血には困らないだろう。
そうでなくても戦場に乱入して、適当に斬っていくのも悪くない。
そんなことを考えながら、見るものが見れば隠しきれない濃い血の気配を漏らしながら、宿屋の前をカラコロと下駄を鳴らして歩く。

グライド > (数日パンで過ごした故に、舌はとっくに飽きている
だが、空腹を供にすれば、大体の飽きは何とかなるとも知って居る
水が無い時の為に、ゆっくり小分けに、時間を掛けて齧るのも術だ
急いで喉に押し込むと、大概詰まって酷い目に遭うのだし

――そんな折、ふと、街中に視線が縫い付けられる。
血気盛ん、で済まされはしないであろう、殺意にも等しい気配
そんな物を撒き散らしながら歩く、一人の娘に片眉を跳ね上げれば

娘が己が前を、丁度通りかかる頃に、声を、かけよう。)

「――――……あんまり表に漏らすもんじゃあないぜ、嬢ちゃん。
……余計な因縁が付くってもんだ、そうして居るとよう。」

(何とまではいわぬ。 相手が、其の言葉をどれだけ聞き留めるかは知らぬ
通り過ぎて行くなら其れ迄だ、が、弾ける寸前の砲弾を無視して置くのも違う
残り少なくなったパンを指先に、相手へと向けてひらひら掲げて見せながら。)

「……心配しなくても、そう待ちはしねぇだろうからよ。」

影打 鈍 >  
「む? おっと済まぬ、つい当てられてしまった」

声を掛けられ、そちらを向く。
そうして漏れ出ていた気配に気付き、すっと納める。
ついでに口から垂れていた涎も手で拭う。
じゅるり。

「いやぁ懐かしくてな。こんな血の気に溢れた街と言うのも、そうそう見れるもんではないぞ」

ウキウキした様子で脚を止めて街を見回す。
その様子は、ピクニックを翌日に控えた子供のようで。

グライド > 「懐かしいねぇ…、……あぁ、成程。
嬢ちゃんも、見た目じゃあ分かんねぇ類か。」

(――懐かしい、と聞いて、懐かしむ様な見目には見えぬ時点で
其れなりに、察して納得出来る位の経験も、洞察力も一応、持ち合わせている
普段戦果は多いとは言え、今回は一味違う。 もっと――血が流れる。
其れも、タナールの様な遠方の話では無く、身近でだ。

何せ相手が相手だ。 国民の関心も普段よりは高かろう。
肩を竦めてから、残ったパンを口の中へと放り込み。)

「一般的にゃあ、あんまり喜べる空気感じゃあ無いんだぜ?
こっちにして見りゃ仕事の時間だが、長引けば活気には影響も出るだろうしよ。」

(故に――考え方、感じ方が、己の其れと違ったとて、気には留めぬ
例え理由が異なったとて、喜ぶ連中だって多く居るだろう
例え人間であってもそんな物だ。 ――だが、多くはそうでは無い。

落ちつけ落ち着け、と、口端吊り上げながら告げ)。

影打 鈍 >  
「うむ、まぁそれなりにな」

実際自分もいつごろ生まれていつからこの姿で活動しているのか定かではない。
とは言えまぁそれなりに長く生きているのは間違いない。

「まぁ一般の民からすればそうだろうなぁ」

戦と縁のない一般人からすれば戦争など遠い世界の話だろう。
それが身近で起こるかもしれない、となれば戦々恐々なのは自然なことだ。
生憎自分は逸般人だが。

「ところで戦が起こりそうなのはわかるが、結局何が起こっとるんだ?」

ひょいと顔を彼の方に向ける。
世間のあれこれに疎いので、どういう流れでこんな空気になっているのかがさっぱりわからない。

グライド > 「其れなりに、か。
……普段の戦争なんてのは、遠い世界の出来事だ
特に王都になんて住んでたらよう。」

(辺境と為れば別だ、何時戦場になるか分からない
家を失い、農地を失い、命を失う恐怖と常に隣り合わせ
だが、此処は違う。 戦に駆り出される事は或るまい、兵でなければ
代わりに別の、色々な危険と隣り合わせ、ではあろうが――其処は、今は横に置き。)

「―――……うーむ…そうだな。
……ま、要するに、此れまで荒らし回ってた盗賊連中の本拠地が見つかった訳でな。
つい最近までは、膠着状態が続いてた訳だが…、……その辺が、動き出すかも知れねぇって噂がある。」

(己も、まだ正確に事の次第を把握して居る訳では無い
伝わって居るのは、あくまで断片的な情報だけだ。 ――だが
少なくとも、其れが本当なら、起こるのは大討伐、控えめに言っても、戦争だ
目の前の娘が、嬉々として待ち望んでも居るらしい、血生臭い状況だ。)

「場所は九頭竜山脈だからな、其の辺を通る商人や旅人に取っちゃあ
この先の生活を直接脅かす事態って訳だ。 ……だから、何時もより不安が蔓延してんのさ。」

影打 鈍 >  
「いつの世も犠牲になるのは民ばかり、か」

それでも意識するのとしないのとでは違うとは思うが、まぁ今は置いておいて。

「ははぁなるほど」

盗賊。
人々にとっては戦争よりも身近な脅威だろう。
商人なんかは直接被害を被るだろうし、冒険者なんかも襲われることはあるだろう。
そうなったら日々の生活に影響は間違いなく出るし、たかが盗賊と捨て置くわけにも行かない。
それなりに規模のデカい盗賊であるようだし。

「九頭竜山脈、なるほど」

確か近くの山脈だったか。
いずれ機を見て様子の一つを見がてらちょっと暴れて来ようか、なんて考えながら。
じゅるり。

グライド > 「其の影で稼いでる連中も居る。
俺様みたいに、戦争で命を売る奴も居る。
ま、その辺は今に始まった事じゃあねぇがな。」

(言った所で始まらない、自らを、そして民草を清廉潔白だ等と言う心算も無い
起こる事は、起こるのだ。 起こって仕舞うからには、如何仕様も無いのだ。
各々が其の現実に、どう向き合うか、其れだけに尽きる

膠着状態で合った事態が急変するとは、戦況に何か大きな変化が在ったのか
或いは、早く状況を打破したいが故に、お偉い連中が本腰を入れたのか
まだ、其の辺りの情報は、これから拾って行かねばならない所だが

――ちらと、また娘の方に視線を向けてから、僅か双眸を細め。)

「――――……おい、嬢ちゃん、また出てるぞ。」

(今度は欲望と共に、涎めいた物までもが。
どれだけ楽しみなんだコイツは、と、思わず小さく笑いながら)。

影打 鈍 >  
「世が動く時は金の動く時だからな」

良かれ悪しかれ、世界が動けば人が動き、人が動けば金が動く。
腕のいい商人なんかはうまく稼いでいるだろう。

「む、あぁ、うむ」

腕で口を拭う。
ふと彼の顔をじいと眺め。

「ところでお主。得物が盾だけとは、なかなか珍しいな」

彼が携えているデカい盾。
端の方が刃になっているようだが、それでも盾だ。
守りに特化した――と言うわけでもなさそうだが。

「剣は持たんのか? もっと言うなら刀とか持ってみんか?」

あからさまに売り込んでみる。

グライド > 「戦争が在った方が、やって行ける連中ってのも居る
……起こしたい連中だって多いだろうよ。」

(如何した物か、なんて、戯言めいて肩を竦めて見せながら
実際、其れを如何こうする術を持ってはいないのだ
己に出来る事は、ただ、今を生き抜く事だけ
誰しもがそうだ、己に掴める物は、決して多くは無い。

――ふと、己を覗き込む娘の顔を見れば、僅か首を傾げた
刀、と言う物は勿論知って居る。 だが、知って居るだけで扱った事は無い。
一瞬、鍛冶屋なのだろうか、なぞと考えはしたが――鍛冶屋。)

「―――……いや、刀が如何って訳じゃあねぇが…俺様は、此れが獲物だからな。
剣も刀も、今からじゃあ収集品にしかならねぇぜ、戦にゃ間に合わんよ。」

(――何れにしても、刀という物の動きに、己は縁遠い
身に沁み込んだ、盾剣なぞと言う特殊に過ぎる獲物の用い方だけで
今の所は十分に事足りて居ると――決して、刀が悪い訳ではないと言いながらも、伝えよう

もし、明日明後日で戦が始まったとして、己は例え刀を携えて居ても使わぬであろうし
それは、刀に限らず、他の獲物でも変わるまい。)

「―――……もし、充分に時間でもありゃあ、興味がてら教えて貰いてぇ所では在るがな?」

(だが――今では、ない。
きっと、娘の望みを適える事は、己では難しいのだ)。

影打 鈍 >  
「そぉかぁ。ふむん」

残念そうな顔。
使える使えないの問題は、自分であればあまり関係ない。
持てばわかるのだから。
けれど「得物」と言うのはそう言う問題ではない。
合う合わないが大事なのだ。

「お前さんに使われれば困らんと思ったんだがなぁ……うむぅ」

残念である。
とても残念。

「今なら私の身体も使い放題なんだがなぁチラッチラッ」

グライド > 「――――……おいおい、其処までするのかよ、嬢ちゃん…。」

(一応、やんわりと断った心算では在る
相手にも、己の言わんとする所は伝わっただろう、恐らくは
されど、其の後に身体まで引き合いに出して来る娘に、思わず片眉跳ね上げれば
少しばかり考えてはみる。 ――…みはする、が。)

「――――……だがなぁ、其れでも俺様は、恐らく使わねぇだろうな。
理屈も在るが、理屈じゃねぇ部分も在る。 ……そいつは、嘘を付けねぇ所さ。
あ、嬢ちゃんに魅力が無い訳じゃあねぇぜ? 其れは自信持ちな。」

(刀を遣うと言う、其れだけを引き合いにされれば
例え誘惑を故身にしても、きっと己は、嘘は付けぬ
始めから、答えが決まって居る問答で、娘を騙す事は出来ぬからと
緩やかに、首を横に振って仕舞えば

――片掌を伸ばし、其の目元に、適うならば柔く指を触れさせ
あやすように、撫でようとするか。)

「―――……何かの事情が在るのかも知れねぇ
俺様は、うっかり損をしたのかも知れねぇ
……でも、そう言うもんなのさ。 自分の信じたもんこそが、一番の獲物だ。」

(そう言う意味では――今宵、この場で出会っただけの娘を、信用するには至らぬ
娘が悪い訳では無い。それが、きっと道理と言うだけなのだから)。

影打 鈍 >  
「っくは。良いのう。良いぞ、とても良い」

けらけらと笑う。
自分の使う道具への思い入れを深く持っているこの男。
刀として――道具として。
とても良いと思えた。

「振るう主がそこまで言うのだ。得物にとってそれ以上の喜びはないだろうよ」

撫でられるがままではあるが、それでもしっかりと彼の目をまっすぐに見る。

「損? 馬鹿を言うな。主にとっちゃその盾以外を使うことの方が損だろう」

腕組みをしてにまりと笑う。

「まぁそれはそれとして? 試しに使われるというのもやぶさかではないので、その時は全然構わんぞ」