2023/10/30 のログ
ご案内:「平民地区 女性用高級下着店」にティカさんが現れました。
ティカ > 「――――じ、自分で見て回っから案内は必要ねえよ」

普段以上にぶっきらぼうな対応となったのは慇懃な店員の対応に苛立ちを覚えたから――――という訳ではなく、ただ単に場違いな自分に気後れしているだけの事。
それもそのはず、普段はゴブリンやコボルトと血泥に塗れて殺し合う底辺冒険者である少女戦士。その小躯を挟み込むのは、黒、赤、紫といった攻撃的な色彩に瀟洒なレース飾りをたっぷりと施した勝負下着の数々。
そこは平民地区の中でも富裕区寄りに建てられた、普段のティカなら決して寄り付かぬだろう女性用の高級下着店なのだから。

今日のティカは普段の駆け出し冒険者丸出しな貧民ルックではなく、そんな店でも門前払いされる事のない高価・清潔な衣類で武装してきている。
しかし、豊かな双丘の谷間やきゅっと括れた腰回りを露出したオープンベストに、むっちりと肉付いた太腿やぱつんぱつんに張り詰めたお尻のボリュームを見せつけるショートパンツという露出多めのボーイッシュスタイル自体はいつも通り。
そこに子供じみた背丈の低さも合わされば、高級感と淫靡な雰囲気の漂う店に馴染んでいるとは言い難く、なんとも落ち着かない気分にさせられるという訳だ。
そもそも、普段はシンプルなデザインの安物ばかりを愛用しているチビなので、そんな自分が妖艶で大人びたランジェリーを購入しにきているという事自体が恥ずかしくて堪らない。
結果的に少女戦士の童顔はいつも以上にむっつりと唇を引き結んだ仏頂面を作りながらも、日に焼けた頬は熱でもあるかに朱を灯し、紅色の猫目はそわそわとあっちこっちに泳ぎまくっている。
幸いにしてそんなチビの背伸び感あふれる初々しさや、エロ下着で飾り甲斐のありそうなむちむちボディは店員や他客に好意的に受け入れてもらえているらしく、実に生暖かな目で見守られていた。

ご案内:「平民地区 女性用高級下着店」にノイさんが現れました。
ノイ > 「ね――ぇ、あなたも此処、初めて?」

そんな彼女へ、ふと。声を掛けてきた者が居る。
歳や背丈の近そうな同性の姿。…とはいえ。縦横高さの内、高さ以外に関しては。かなりの差が有るのだが。
ともあれその少女、黒に身を包み、さながら居並ぶ誰かの影であったかの如く、気付けば其処に居た――風なのだが。
衣の仕立てなどからすれば、一見良い所のお嬢さんとでもいうべきか、こうした店舗の客層めいた様ではあるのだが。

癖のついた群発を弄り弄り、少々上体を折るようにして、敢えて彼女を見上げる目線を作りつつ。
周囲の大人達から目を反らすようにしつつ、わざわざ「はじめて」を強調し…何というか。「同志を見付けた」とでも言わんばかり。

「…それなら少しだけ。安心かも。
……ね、ぇ。良かったら…一緒に。見たり、考えたり。してくれるヒトが居ると。
助かるのだけけれど――――」

ティカ > 「――――むわぁっ!?」

意を決して目の前の下着に手を伸ばしつつあったタイミングでの声掛けに、少女戦士は素っ頓狂な声音を漏らしてその小躯を跳ねさせた。
豊乳の内でばっくんばっくんと鼓動を弾ませながら猫目を向ければ、そこにいたのはティカ以上にこの場に似つかわしくない女の子。
実際にはティカと対して変わらない年頃なのかも知れないけれども、背丈はティカと同程度であり胸やら尻やら控えめなその体躯はどう見たとてローティーンの少女である。
身につけたドレスは素人目にも高級そうなので、そういった意味ではティカよりはこの場に馴染んでいるのだけども

「べ、別に初めてって訳じゃあねーよっ。 ………ま、まぁ、普段は別の店で買ってっけども……」

嘘である。
以前から目にしてはいたが実際に入店するのは正真正銘これが初めて。
何故そんな嘘をついてしまったかといえば、年下の少女に初入店を看破されてしまったオトナのせめてものプライドという実に子供っぽい理由であった。

「………いや、お前にはまだこーゆー店は早すぎねぇ? ………ん~、ま、いっか。つーかお前、かーちゃんとかねーちゃんとかと一緒じゃねぇの?」

彼女と共に行動するのは自分の子供っぽさをますます強調してしまいかねないが、ティカもこの店でのソロ活動に若干の心細さを感じていたし、ここはまあオトナとしてちょっとマセたガキの面倒でもみてやるかなんて偉そうな考えで彼女の誘いに応じてみた。

ノイ > にっこり。正しくそんな擬音に相応しい微笑みを、口元に湛えて。思わず声を上げた――といった風な彼女を、見上げる姿勢続行中。
その笑みが、大人達よりも気安く会話出来そうな相手を見出した、幸運によるものなのか。彼女の、今にも飛び上がらんばかりなリアクションに対してなのかは…さて、どうだろう。
ともあれ。撫で下ろす仕草だけでも傾斜角を意識してしまいそうな、胸元の豊かさやら。それに反してさも、「慣れていません」と、台詞と裏腹な様子を見せる不機嫌面等。
彼女の様子を見守る内、どうやら、初対面のぶしつけ極まる提案を。受け容れてくれた様子に、瞳を細め頷いて。

「初めて。…大事な事だと思うの、よ。 んー、ぅー…ん?それならひょっとして。
わたしよりもずっと、彼方此方、詳しいのかもしれない――ね。普段、何処で何してるヒト?」

この店が初めて。或いは、下着専門店というのが、初めて。敢えて曖昧な言い方ではあったから、彼女がどう取るかは自由だ。
…見栄やら意地やら、彼女の内心は露知らず。他の場所も知っていると風に言われたのなら、さも感心したといった風。
ぽんと両手を胸の前で合わせつつ、見上げっぱなしの眼差しが、好奇心の色を浮かべてみせる。
実際こういう店舗に通う層であるのなら、箱入り娘というのも侭在りそうではあるし。世間慣れした同性の態度に、尊敬と興味を抱いてみせるのも。良く有る話というべきか。

「そう?外見綺麗に見られたいだなんていうのは、本能みたいなものだから――歳は関係無いの。きっとね?
ぁー、でも、その辺……あまり、賛同を得られないというか。ねえさまなんて、着なくて良いって言い出しそうだし――だから、こっそり。来ちゃってる」

寧ろ、少女の周りのオトナがどんな存在なのか。少々怪しげな発言が出て来てしまった後、軽く口元を押さえ。
多分目の前距離の近しい彼女にしか、聞かれていないだろうと確認出来れば。ほっと安堵の息を吐く。

とまぁそうして。正しく、こまっしゃくれた小娘が、家族に内緒で背伸びに来たのだ、と。彼女の判断は概ね正解なのだろう。
そのまま。応じてくれた彼女と共に店内を歩き出す。紅や蒼、紫、黄、勿論白や黒――色取り取り、形も様々。数多の品が並び、吊され、人形に纏わされた中を。

「あなたは、うん。いつもと違うお店に来たの、どうして?
…差し支えが無いのなら、教えて欲しいな――それによって。選ぶ物も変わりそうだもの。

大事なお仕事?好きな人と、デート?…それとも――」

ティカ > (……こいつ、見た目はガキなのに妙に大人びたっつーかエロっぽい喋り方しやがるよなぁ)

ひょんな事から共に店を見て回ることとなった少女に目を向け、失礼な感想を抱くチビ。
そんなチビが普段利用しているのは下着専門店などではなく、主に平民のお下がりを売る店だ。
流石に下着はお下がりという訳ではないのだが、飾りなどは最低限の野暮ったい安物ばかりであるので、少女の青眼に灯った尊敬の眼差しには若干居心地の悪さを感じてしまった。

「ハ。まあ、ガキっつーのは基本オトナのもんにきょーみ抱いちまうもんだよな。女の場合はよけーに」

ねえさまとやらが言う『着なくて良い』という言葉に少女の胸元を見て思うのは、控えめといってもCカップくらいはありそうなはっきりとした膨らみ。
流石にここまで育ってくると、ブラもあった方がいいんじゃねぇかなと思わなくも無いのだが、そうはいってもこの店に展示されている淫靡な下着を身につけるのは流石に早いだろうという考えは変わらない。

「―――――んぁっ!? あー……っと、ん、むぅ………それは、だなぁ……ええと……」

なんてことをつらつら考えつつ、自分とほぼ同等の背丈のチビと肩を並べて勝負下着の間を歩いていれば、そんな少女からクリティカルな質問を投げられた。
思わずびくりと小躯を跳ねさせ、再び赤くなった童顔はそわそわと紅眼を彷徨わせて言いよどむ。

ノイ > 「うんうん、分かる――よ、今正にそれだもの。
かあさまのお化粧とか、ご先祖譲りの装束だとか。触って怒られちゃうものね――悪戯なんてしない、ただ、背伸びしたいだけなのに。
同じように見て欲しい、扱って欲しい、なんて。今のオトナ達だって、子供の頃はそう考えていた癖に――  ぁ。
流石に、こういうのまで。『見て欲しい』とは言い辛い……ね?」

品々の中を歩きつつ。歳が近そうな相手に対して、大人達への不平不満が出て来るという辺り。実に子供のそれらしく。
寧ろわざわざ頬を膨らませて見せる等もする辺り。子供らしくというか、敢えて大人との違いを出そうとしている…のかもしれない。
それでも。成人や彼女には叶わなくとも、しっかりと女の性別を主張する胸元辺り…其処へ。
手に取った一つめの品を宛がい、くるりと振り返ってみせた。

彼女の髪や瞳よりも尚深い紅のそれは。
実際、誰かに見られたら…どう取られるか保証しかねる、といった。
細かな刺繍の向こうにうっすらと双丘の白を、その頂の色合いを、透かし見させてしまいそうな代物。
勿論上下で一揃え。下肢を覆う側はよりいっそう頼りなく、隠す、という効果は期待出来そうにないとしか。

…といった品物を見せるよりも先。気恥ずかしげに声を浮かせ身を震わせる、彼女の様子。
不思議そうに二度、三度、瞬きをした後――にやぁ、り。今度こそ隠しきれない、面白そうな対象を見る、そんな眼差し。

「――んふ。そっか、そぅか 、ぁ――そういう事なら、『見て欲しい』に傾くのも。アリなのかもね――?
あなたが誰に見せたいのか、とても気になっちゃう、けど――そう。きっと、見せて貰えた誰かさんは、嬉しいだろうね…?

そう。とても、とても―― 『あなたのそんな姿』は、『見たヒトに喜んで貰える』と思う――」

す、ぅ。細める瞳。もう一着二着と手に取りながら。楽しげにからかうような声音を続けながら。
それでも――ほんの少しだけ、其処に魔魅の力を載せるのだ。少女の言葉が、さも、当然の事を言っているのだ――と。

ティカ > 「―――――むぉ……っ!?」

思わず唸り声を漏らしたのは、彼女が適当にその手にとって自分の胸にあてがった紅色の下着ゆえ。
黒色のドレス越しにも薄褐色の肌とのコントラストを幻視させる紅は、その膨らみが発展の途上にあるからこその背徳を感じさせた。
そんな少女の問いかけに、口籠ってしまったギリ成人は、何やら不穏な笑みを浮かべた彼女に「う"……っ」とたじろぎ

「う、うううううっせぇ! べ、別にそーゆーアレじゃねぇよ! あ、あれだ! ただ単に気が向いただけっつーか、たまにはこうゆうの買ってみんのもありかなって思っただけっつーか………と、とにかく違うかんなっ!!」

顔真っ赤である。
ぎゃーぎゃー喚く様はにんまり笑うドレス少女以上に子供っぽく、これではどちらがオトナか分かった物ではない。
そんな赤面をぷいと背け、しかし「あたしはもう帰るっ!」と逃げ出すでも無く目に付いた下着にこちらも手を伸ばしてしまったのは『それを身に着けた自分の姿を相手が喜んでくれる』という言葉に妙な説得力を感じたからだ。
触れる直前、熱いものにでも触れたかの様に一瞬引っ込め、けれどもわずかばかりの逡巡の後に再び伸ばした少女戦士の手が取り上げたのは、黒色のショーツ。

腰の横に紐で結んで固定するタイプという事もあり、布地面積はハンカチ程度にもあるかどうか。
クロッチ部分は滑らかな布地で覆われているのだけれども、それ以外の尽くは隙間だらけの総レース。
後ろ側の布地は浅いV字を描き、お尻の谷間のほとんど全てを見せつけるデザインとなっていた。
思わずそこに手指を伸ばし双臀の柔肉に挟み隠された窄まりに指を這わせたくなる様な、挑発的でいやらしい勝負下着。
それを身に着けた自分を想像し、かぁぁぁぁぁ……っとチビの童顔が朱の色を広げた。

ノイ > 「ほら、きっと似合うと思うの。他にはそう…うん、折角だから――  ぅわ、わ、わわっ…!?」

一緒に選ぼう、という話を最初にしているのだから。こちらは彼女が着た姿を想像するし、あちらは少女が着た姿を思い浮かべたらしい。
この場合は見せた相手が喜ぶどころか、何やらあれこれ想像してしまい、口籠もるらしい。
それはそれで、正しく初心者…というより初心な相手を見ているようで。何だか楽しくなってくるのだが。
其処から一転反撃に…というより、思わぬ形で噴火した、といった彼女の声音の大きさに。強風で倒れそうになる草木の如く、後方に蹈鞴を踏んだ。
ぱちぱちと瞬きを挟んで見上げる彼女の紅潮っぷりは。いわくアレというのが有りや無しや。
仮に有りだった場合、アルファベットでどの段階辺りまで進む代物なのか。…というか其処まで恥ずかしがるような事象に到るのか、と。
こちらもこちらであれこれと勘繰りたくなってしまう。
人の不幸が蜜の味とは思わないが、他人の色だの恋だので盛り上がれるのは。それこそ女子の特権なのだろうし。

「…び、びっくりした――違うの?
というか、ほら、駄目だって。そんな大声出したら…お店のヒトとか。こっち、見てる…じゃない?」

顔の前で猟手を振って、落ち着け、と言わんばかりなのだが。
そんな少女の片手には、次に差し出そうとしていた別の下着――此方は透けの無い黒の、だが結び目を解くとあれやらこれやらが覗けてしまういかがわしさ――が握られたままなので。
余計に彼女を煽る事になる…気が。しないでもない。

ただどうやら。あちらも自分で選ぶらしく。手に取られたのは同色の、だが、布地よりも紐部分の方が多そうな一着だ。
其処に意識を持って行かれてか、何を思ってか、ますます赤らむ彼女の顔。
声を荒げ羞恥を追い払おうとしていた、初めての事物に困惑しつつも立ち向かう、少女戦士の当惑ぶり。
指摘通り、思わず二人の方に向けられた店内からの視線が、まだ幾つか残る。それ等は微笑ましく、或いは生暖かく、彼女を見守る物が大半かもしれないが…

……するり。如何なる勝負を想像しているのか。そんな彼女の背後に回り耳元へ。

「…ね、ぇ。実際試着してみよう? …ちゃんと『喜んでもらえる』のか、今なら…「見て貰える」よ…?」

二人っきりではないのだと。その事を指摘しつつも…だからこそ。見られている、見られるのだ、と。
彼女が動揺しているのなら、している分だけまた少し。少女の声音は魔の力を乗せ、想像の中へ食い込まんと……。