2018/11/09 のログ
ご案内:「◆王都富裕地区 パーティー会場(過激描写注意)」にレイン・レジネスさんが現れました。
レイン・レジネス > 「それでは奥方、ごきげんよう」

腰を傾けて優美な仕草で、何処かの貴婦人の手の甲に口付け。
微笑みながら手を振って分かれた後――その女は溜息を吐いた。

「……貴族の真似事って、疲れる」

真似事――とは言うが、貴族そのものである女は、気付け代わりに近くのテーブルからグラスをひっつかみ、空にした。
退廃の王都にて日々繰り広げられているパーティーの、その中の一つ。
女はそこに〝珍しい客〟として現われた。
常日頃館に引きこもるか、或いは下賎な街を這いずり回る奇人――という定評の女。
然し今は、かつて目を覆い隠していたヴェールの如き前髪も落とし、貴族らしい――
もう少し言うならば、貴族の少年や青年らしい衣服に身を包んでいる。

「……ん。ああ、これはこれは、リュース侯のお嬢様でしたか。随分とお美しくなられて……。
 え……会った事があるか? お覚えでないでしょうが、貴女が三つか四つの頃に」

人に接するその時ばかりは、端正な顔を存分に活かして笑顔を作り、言葉も交わして見せる。

レイン・レジネス > 「僭越ながら、あまりそう鮮やかに微笑まない方が宜しいかと。
 狼がそこら中を彷徨っています。噛み付かれたくないのなら――
 せめてその瞳と唇を、ヴェールの中に隠してしまいなさい。ね、お嬢様」

パーティーの参加者は、無論男女双方入り交じっている。
が、この女はその半分にはまるで興味が無いどころか、追い散らすような冷たい目を向ける。
その一方、歯の浮くような美辞麗句を吐きながら、誰かの元から、また別な誰かの元へ。

「ではごきげんよう。次はまた、舞踏会なり演奏会なり、雅な場でお会いしましょう。
 エスコートが欲しければご用命を。剣の一振りも携えて馳せ参じましょう」

と――このような席も初めてだろう少女の額に口づけて、次の席へ。
知った顔に声をかけ、或いは知らぬ誰かに声を掛けられながら右へ左へ。

「……みんな、毎日こんな大変なことしてるの……? 馬鹿じゃないの……?」

小休止とばかりに壁に寄りかかって、思わず本音を漏らした。

ご案内:「◆王都富裕地区 パーティー会場(過激描写注意)」にセレーネさんが現れました。
セレーネ > 王都では連日どこかしらで開かれるこのようなパーティー。退廃と贅を尽くしたようなこの催しに平民の出である自らも時折招かれることがある。
それが商談絡みかはたまた別の目的があって故の事かは判断する術はない。

しかし、招待を受けたなら最大限自らの為に利用するのが筋だろう、そんな腹積もりを隠しつつ女は会場内で談笑を行っていた。

「まぁ、明後日からダイラスへですか!随分落ち着いたとはいえ機兵騒ぎもありましたしどうかお気を付けて……」

半ば無意識の状態でも口から溢れるすでに定型じみた挨拶をお互いに交わし、次の会話相手を探しているとふ、と壁際に立つ1つの影を視線が捉えた。

先程話していた男性の対極とも言えるようなスラリとした細見のシルエット
顔に掛けているヴェールからは表情を除くことは出来ないが全身から醸し出す雰囲気は秋からにパーティーの場からは浮いた異質なもので

「あら、大丈夫かしら?あまり楽しくないの?」

グラスを片手に近づいて思わず声を掛けて。

レイン・レジネス > 「信じられない……毎日パーティーとか絶対楽しいと思ってたのに……
 まさかこんな疲れるお仕事だったとは……」

日々を怠惰に生きて来た女には想像も付かない世界――
見栄と欺瞞に満ちた空間を歩き回り、多数の視線を浴びながら、自らの振る舞いを律する。
疲れた時に床に座り込むこともできないし、飽きたと言って眠ることもできない。
貴族には貴族なりの苦労があるのだった。

「ああ――其方は確か、二年ぶりで。ええ、相変わらずお美しく――いや、ん。
 失礼ながら、貴女は以前は26歳だったと記憶していますが、2歳ほど若返っていらっしゃる?」

その疲れを押し殺して、方々へと歩き回る。
もし観察するものが、よほど慧眼であるのなら――この女が声を掛ける相手に、法則性を見いだせるかも知れない。
即ち、軍事関係に影響力を持つ者の親族、関係者などだ。
話す内容は差し障りのないもの。挨拶を交わし、世辞を投げつけ、そして立ち去るだけだ。

「……一年は数百日。こういう機会も数十回は有るからねぇ」

気長に口説き落とす――それがこの女の策であった。


が――、そのさなか。近付いて来て呼びかける一つの影。

「ああ、お気になさらず。少し休んで居ただけで――」

と振り返った女の視線は低かった。大概の場合、女性の声が聞こえたなら、自分の顎より下に目があるからだ。
だが今回、そこにあるだろうと見当を付けた視線が捕えたのは、自分とは明らかに異なるふくよかな胸。
そこから視線を上へと持ち上げて、ようやくその両目を捉えれば、

「――ぉおう。私より背の高いレディには、中々お目にかかれない」

流石に幾分か驚いた様な反応を見せ、少しだけ言葉に間が空いた。

「お気遣い、ありがたく。……もしかして、ゼークト家の奥方でいらっしゃる?」

背丈、体型、容姿。三点揃った上でこのパーティーの参加者リスト――該当者を絞り込むのは容易いことだったのか。
その女は貴族の出ではありながら、貴族のように胸に手を当てて一礼して見せた。

セレーネ > 「ふふ、いいのよ。よく驚かれるわ」

相手の視線の動きやおそらく本心が溢れ出した驚嘆の言葉に女は空いた左手をヒラヒラと振りながら笑う。

「わざわざご丁寧にありがとうございます。たかだか元冒険者をレジネス家のお嬢様に覚えていただけているのは光栄だわ」

どこか気だるさを醸し出していた雰囲気はこちらの気配を察知すると同時に消え去り、目の前で行われる立ち振る舞いは正真正銘の貴族のそれであった。
奇人であるとの噂を耳にしていた故にそのギャップに内心驚きを隠しながらも深々と挨拶を返して

レイン・レジネス > 「美人と優秀な人間は、幾ら覚えていても損はない。
 貴女はその両方に合致している――と記憶していますよ、セレーネ・ゼークト様」

幾分かの噂を耳にしていたのなら、或いはこんな話も聞いているやも知れない。
レイン・レジネスは下賤の民と親しく交友し、それが故に〝妙な話〟に詳しいと。

(……十数年前に姿を消して、十年ばかり前に再び姿を見せた女冒険者。
 名門のゼークト家に嫁いだとは聞くが……ふむ)

女は、礼を終えた後、ほんの僅かな間だが、セレーネの目を眺めていた。
眺めていた――適切ではないかも知れない。より正確に表すならば、観察していた。
そして、告げるべき言葉を幾つか比較検討した果てに、こう言った。

「私はまたてっきり、奥方も旦那様に同行なさっているものとばかり。
 音に聞こえた凄腕の冒険者ならば、北方の戦線でもさぞや力となるでしょうに……」

セレーネ > 「…あら、お詳しいのですね。お恥ずかし限りですわ」

貴族や王族と関わるようになったのはぜークト家に嫁ぎ冒険者支援という形で資産運用を始めてからのこと。
それ故に自らの冒険者時代についてこのうら若き令嬢に触れられるのは想定外であった。

思わず一瞬言葉に詰まるがペコリと頭を下げ言葉を続けていく。

「私は主人のような複数人を指揮するような事はできませんから。冒険者の頃ももっぱらゴーレムを連れて一人で探索をしていましたし。それに…このように大きければ遠征につれていくにしてもいささか重荷になるかと思いまして…」

レイン・レジネス > 「人の話を聞くのは好きなのです。その人が見目良き方ならば、尚更」

言葉に詰まる様子を見るや、碧の双眸が僅かに煌めく。
表情は薄い。日頃から表情筋を使わない為か、どういう感情を示しているとも判別しがたい。
それが故に寧ろ、底の読めぬような顔でもあった。

「ええ、ゴーレム使いでいらっしゃった……と聞いています。……しかし、ならば尚更、何故?
 騎士同士の一騎打ちを求められる場ならさておき、戦場と言うならば……。
 数に頼り押し潰す、それこそゴーレム使いなど重宝されますでしょうに」

後半に行くにつれて、声は次第に大きくなる。
善意で受け取るなら、熱が籠もっているとも聞こえよう。
だがそれが故、周囲を通りかかる者にも、その言葉は聞こえている。

「ゼークト家の奥方様が、今も戦う力をお持ちならば。この国の為、前線に立つかと思ったのですが――
 或いは何か、そのように振る舞えぬご理由など有るのですか?」

〝力が有るのに振るわない〟というのは、あまり人聞きの良いものではない。
国の為、という言葉はなんと便利なものか。
立ち止まって耳を澄ませているのは、余所の家を引きずり落として悦ぶ類いの誰かだろうか。
そういう者に聞こえるように、女は、セレーネが戦えぬ理由を問う。

セレーネ > 徐々に語気を強める令嬢は目を強く輝かせ一方、薄い表情と顔を覆うヴェールによってその真意を伺うことは出来ない。
貴族界に名を轟かす奇人のこの行いにやがて周囲の貴族達も気づき始めていた

「先程も行ったとおり、冒険者である私が騎士団に同行したところで異物にしかなりません。ならば元冒険者として冒険者を支援することで国の為に、と言う考えで活動させていただいておりますので…」

令嬢が何を求めているかは分からないがこの話題を穿られたくないというのは女にとって本意であった。
当たり障りの無い意見を連ねなんとか切り抜けようと言葉を放つ

レイン・レジネス > 「ふーむ……なるほど、なるほど」

かっ……とブーツの踵を床に慣らして、女はさほど開いてもいない距離を詰める。
ここまでは周囲に聞かせていた声を、次は、互いにしか共有できないまでの位置に立ったならば。

「姿を消していた間、何があったのです。冒険者一人を駄目にするような、何が」

と、問う。その言葉の裏には、詳細こそは知らねども――大方こんなものではないか、という推測が有った。
周囲の視線は未だにこちらに向いている。納得の行く答えがあるまで、この女は離れはするまい。

「……言ったでしょう。人の話を聞くのは好きなのだ、と……ふふっ」

セレーネ > 耳元で囁かれるゾクリとする質問。何が目的なのかは分からないがこの令嬢は自らの過去を暴こうとしていることが明確なのは理解出来た。

「……申し訳ありません。仰っている意味がわかりませんね。私は引退するまでずっと冒険者でしたよ?」

ただ、理解するのとそれに従うのはまた別だ。
無意識にシェンヤンのドレスの腹部へ手を当てながら笑顔を絶やすことなく女は令嬢へ囁き返す。

レイン・レジネス > 「そういう言葉を素直に信じられるほど……私は善良に生まれていないのですよ。
 それに……真偽はこの際どうでもいい。ただ口実になれば良い――」

と言った女は、人差し指を自分の口の前に立てた。
静かに、というジェスチャー。喋っているのは女の方だというのに。
……などと思ったのならば。その次の瞬間、女の人差し指の先から、しゅるりと細い触手が二筋伸びる。
それは女自身の背に隠れて、周囲から視線を飛ばす者達には見えぬだろうが、
セレーネの衣服の裾から、その内側へと入り込もうとしていくのだ。

「私の噂はご存じでしょう、今更醜聞も何も無いが……貴女は、どうです?」

衣服の内側へ二筋の触手が入り込んだならば、それはセレーネの豊満な膨らみの先端へ、それぞれに絡みつこうとするだろう。

セレーネ > 「!?んんっ、――――っッ!!!」


思わず大声が口から漏れ出るのをすんでのところで抑え、先程とは打った変わった鋭い目つきで令嬢を睨む。

ノースリーブチャイナの脇から侵入した日本の線女がその存在を認識する頃には自らの乳房の表面でとぐろを巻き始めていた。

「……何が目的かしら?軍人さんに取り入りたいならこんなことよりもう少し健康的な事に身体を使った方がいいわよ?」

いくら奇人であってもこの場面でいきなり一線を越えることはないだろう、その判断から女はあえて強気に出た。
言葉には挑発を絡め、同時に身体に魔力を回しいつでも抵抗出来る準備を整えようと動く

レイン・レジネス > 「取り入る? ……ふふっ。そうか、そうか、なるほどなるほど。
 失礼ながらセレーネ様。私と貴女の精神構造は些か違うようだ……」

衣服の内側へと侵入した触手は、不意打ちの一撃の後、次は弱く強く波を付けて先端をこね回す。
異形の触手ではあるが、その手練手管は女を知り尽くした者。
幾人もの女で実験を繰り返した、精密な、雌を狂わせる為の技だ。

「私は貴族だよ。誰かに取り入るなどとは考えない。皆が私に跪けば良いと考えるのさ。
 ……貴女は賢いのだろうし、力も有るのだろうが――貴族の傲慢さをご存じない」

不意に――触手が強く収縮し、セレーネの両胸の先端を、ぐっと押し潰すように刺激した。
それと裏腹に女の手は、まるで親しい相手にそうするかのように、軽く肩へと置かれる。

「貴女を此処で抱く。怪しまれないように努力したまえ、セレーネ嬢。
 遠方の旦那様や、可愛いご子息に聞かれるのも困るだろう? 衆前で女と睦み合っていた、などとはね」

今はまだ、女の背に隠れて、触手は他の者には見えていないが――時間が過ぎれば、疑う者も出よう。
そして女の放つ触手は、二本で尽きるようなものではない。
人差し指ばかりでなく他の指からも――這い出した触手達はセレーネのドレスへ殺到し、内側へと入り込む。
それらはやがて下腹部へと進み、危うい箇所へ振れる寸前で止まるだろう。

セレーネ > 「んひぃッ―――!!」

さながら搾られるかのように双丘に巻き付いた触手が可動すれば女の身体は電流が走ったかのような緊張し、思わずグラスを落としてしまう。

「え、ええっ、申し訳ないわね。ちょっと疲れて――んんっ、い、いるのかしら……」

甲高い音を立てて割れたグラスの音に周囲の貴族らの視線がこちらを向く。なるべく平静を装ってはいるもののその間を待ってくれるほど優しい思考の持ち主ではないようだ。
合間合間に襲い来る攻めに声を上げまいと必死にこらえるが逆にその様がどこか不自然になってしまっていて、

レイン・レジネス > 「おっと――レディ、体調が優れないようだ。どこかで休まれては?
 ここで会ったのも何かの縁でしょう、私がエスコートをします――」

白々しい台詞を吐きながらも、触手の動きは止まないばかりか、寧ろ激しさを増す。
触手の表面から滲む粘液を双丘の先端へと塗りつけながら、ずるずると愛撫を繰り返し――
声を抑えるセレーネを、女は何処かへと誘導して行くだろう。
そして、他の誰にも聞こえぬような声で言うのだ。

「〝たかが〟性の悦にのめり込む程度、何を恥じることもないだろう……?
 ここには愛しのご家族の目も無い。存分に楽しむがいいさ……」

果てにセレーネへ与えられる淫獄は、さて、いかほどのものとなるか……。

ご案内:「◆王都富裕地区 パーティー会場(過激描写注意)」からセレーネさんが去りました。
ご案内:「◆王都富裕地区 パーティー会場(過激描写注意)」からレイン・レジネスさんが去りました。
ご案内:「◆地下迷宮(過激描写注意)」にチューベローズさんが現れました。
チューベローズ > 地下迷宮をのんびりと進む少女。
その動きはゆっくり穏やかに足を進める度に長い銀髪の髪や広がる漆黒のレース地のスカートが少女の体をやや透かしながらふわふわとゆれていく。

チューベローズ > 「はぁ…一人で歩いていると退屈だわ…。」

今日は狼達と別れ、少女は一人石造りの通路にかけられている松明の揺らめく明かりのなかぼんやりとしながら足を進める。