2022/09/17 のログ
ご案内:「メグメールの大地 まれびと街道 山賊街道の分かれ道 狭間」に銀華さんが現れました。
銀華 > 銀華は、魔王エルビー・カルネテルの配下としてこの大陸で足を動かしそれなりに経過した。
噂話が広がるような活動なんて、大それたことはしていない。
求めるのは剣を握る少年と、背中にキャンプアイテムを背負い活動を続ける冒険家が羨むような出来事。

しかし、時折出没する場所は 少年の浪漫 少女の憧れ 青年の眩しさ 大人の焦がれ とは違う物がある。
タナールで出没した際は、堂々と名乗りを上げ、魔族と殺し合いをした。
それも人間がタナールを奪い返す算段の頃には引き上げてすらいる。

今回は、一人で未知の領域に憧れ続ける剣士よりも、魔王の手の者としての活動となっている。
それはこの三つの交差する地点よりほど近い
山と遺跡が交じり合う場所で点々とした活動

一気に飲み込むのではない 点や点を呑みこむような活動。



                     『な、なんで魔物が武器なんて持ってんd』

                   『くぞぉっ よ゛るなぁ゛っ!! よ゛るなぁっ!!!』


獣が知恵をつける
両手を持つ者が 硬く 鋭利な 重い物を 振るう
連携を取り、狩りを行う
速力だけではなく、追い込みだけではなく、毛深い二足獣が蔓編みの縄を一本
ビンっと張り込むだけで馬が転倒する。

悲鳴が再び重なる。


「御方の命だと、皆活き活きとしているな。
 己(わたし)もか きっとこんな高ぶりも、冒険の醍醐味なんだな。」


成果を上げ、喜びを分かちあう。
未知を眺め、強者と鍔競り合う以外 無知な行動 快楽殺人とは違う行動
それは魔物 魔獣ですらその気にさせる。
翼持ちのリザードマンがサーベルを振るい、盾を構える強豪熊が防いだ後で爪を振るいあげる。
背の低さを生かし、ゴブリンらが毒の吹き矢を打ち込み、足場に草結びをいくつか仕掛ける。

それだけで、瓦解する。

その様子を、いくつもの“人間の武器”を身に着けた魔物や獣 二足蜥蜴人や翼竜人
それらが、この様子を眺めながら行動を続ける。
同じ景色を眺め呟くのは、長烏帽子成兜を身に着けた、濃紺の長髪が靡く
和装折衷な身なりの二刀持ちの女 銀華。


「ずっと独りぼっちだったころに比べて、楽しいな。」


みんなと笑い、共鳴し、魔王の元に集う。
しかもそれらは、銀華が勝手に広げている第三勢力
当の本人は、学園で人生を謳歌しているばかり。
魔王代理を名乗るつもりもない銀華は、刀狩りにも似た武器集めに勤しむ作戦に
現在どっぷりと浸かり、楽しんでいた。

銀華 > いろいろな種族が交じり合う者ら
これらはカリスマとか、勧誘ではない。
人でも魔でも属したく無い者らが、第三勢力として魔王エルビーの中に入りこんだ。

一人でどこかに翼を広げて出没するときに出会うこともあれば
中に入れてほしいという者を銀華は受け入れる。
魔王や銀華に加え、本人もいろいろな者と繋がりができているらしい。

なら銀華は、突兵しながらの出会いを広げ
こうして一つの群れが自然と出来上がる。
しかしいろいろなものが足りない。
住まいならば魔王に直接言えばいい。
しかし武具や戦力の強化 これに至っては、エルビーは銀華に冗談交じりに武具調達はどうかと
そんな話をした経緯がある。 本当の話だ。

それを銀華は武具狩り 死肉漁りが行うような行為で解決していく。
戦場に赴くではなく、対象を滅し、躯からはぎとり、身に着ける行為。

なぜこうも自然と行えるかと言われたら、冒険譚や戦記に描かれている
一つの強い部族の行いによるものを真似ただけだ。

彼らは、とある戦場までの道のり
大多数がほぼ丸腰の状態から駆け抜け、道中様々な武具を強奪して身に着け
主の戦場に駆け付けたという。

そんな話をふと思い出し、これに至る。

しかし銀華は大規模な行動をとらず、小さな群れを一つずつ刈り取っていき
タナールに向かう大隊規模は襲わなかった。
統率された武具はなく、バラバラの武器 バラバラの防具
獣は肉と化したものを、その場で食らうより領域まで引きずってから食らう者だ。
野竜足る銀華もまた、同じように習った。

利だけが欲しい 損はいらない。
その行為がどこまで厄介な行為か 魔王は後にこれを知って、手元の本を足の甲に落として悲鳴を上げたらしい。

ご案内:「メグメールの大地 まれびと街道 山賊街道の分かれ道 狭間」から銀華さんが去りました。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。

その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。

なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。

「──はーいお疲れチャン。また来てくれたまへ」

そんな中の一室から、満足げに出ていく宿泊客を笑顔で見送る、スタッフ用の作務衣姿の金髪の男が一人。
今日も今日とて知り合いからの依頼で、臨時のマッサージ師として仕事に精を出しているのだった。

「ふぃー……こういう普通のマッサージも悪くはないのだが、そろそろ一発エロマッサージでもしたいところであるなぁ」

個室内に戻り、施術用のベッド脇の椅子に腰掛けながらそんな詮無い独り言を漏らす。
今日は現状、立て続けに男の『標的』にならない客の来訪が続いたため、男はごく普通のマッサージ師として
仕事をこなすばかりであった。
男としてはそれもそれでやりがいを感じなくはないのだが、やはり役得の一つぐらいは欲しいところであった。

「まああそれも時の運というヤツなのだが……──おっとと一息つく暇もなさそうだったな」

ボヤキを続けようとしたところで、閉じたばかりのカーテンが開く。
各個室は廊下に面しているため、稀に受付を経ていない誰かも紛れ込むこともあるようだが、それはさておいて。
現れたのは男の『標的』になりうる客か、それとも……。