2020/05/02 のログ
ティクス > 叩き込まれる物、突き上げて来る物。それが固体の肉棒から、液体の白濁へと変わっただけだ。
…寧ろ白濁すら、液体と呼ぶ事が憚られる程。べったりと濃密で。半分は固体にも等しく。
熱く粘付いた塊を、幾つも幾つも、子宮の中へと詰め込まれていく。そんな風にすら思えてしまうのだから…
気持ち良くない筈が。絶頂に至らない筈がなく。抱き締められた少女の体が、震え続ける。
どうあっても抗えない、快楽が幾度も爆発するような感覚に。すっかり、酔わされて。

…長い。長すぎる程、射精が続いた。
こんなにも注がれてしまうなら。クスリも、その媚薬めいた副作用も、必要無かったのではないかという程。
白濁の熱量ばかりで体感してしまう、絶頂を繰り返す心地良さ。
その上、深々と繋がり有ったままで、お互い自然と動いてしまう。
男からは肉棒を擦り付けられて。少女からはその肉棒へと食いついて。更に続く精の奔流は。容易に子宮を埋め尽くし…

「はふ…っ、ぁ…ぁあ…――ふ…くふぁ、っぁ、ぁ…ぁぁぁ、っ…ぁ………
や…ばい、っ膨ら…んじゃ、っ……っひぅ、う…く……!は――っぁ…破裂し…そぉ……」

そんな危惧すら抱きそうな程。どくり、どくり…尚射精は終わらない。
膨大な白濁を。熱を。快楽を詰め込まれ。内側の膨張に、張り詰める子宮の重さが。下になった男にも伝わる程に。
硬い雄の腹筋と。背筋を撫でる掌とに挟み込まれ。少女自身も、胎の中、重く膨らみきったその場所を。自覚させられて。
長く…本当に長く続くその快楽を。たゆたうように受け容れながら。こちらの両手は、やがて。男の両肩を抱くように。

…そして漸く。男の噴出が収まる頃には。
白濁の分量だけで、すっかり腹が膨らむ程。満ちる程。
詰め込まれるだけ詰め込まれた熱さ全てを、快楽として受け止めさせられ。余韻の甘さに息を吐いて。
うつうつと瞳を伏せたままで言葉を零す。ただ、もう口付けは落とさずに。

「久…々に。…セックスした――、って、感じだ…
相手が… …ぁぁ、相手が敵じゃ…なかったら。良かったのにな――」

それなら。このたった一度きりではない。続きが有ったかもしれないから。
…ただ。叶わぬ願いであるという事は。少女も、男も。理解している。覚悟している。
次は再び敵か。或いは死体であってもおかしくない。

だから。忘れないでおこう。今日起きたこの事を。…一度きりでも、こんな事が有ったのだと。

グライド > (女の唇が、胎が弾けて仕舞うと訴えても
其れでも、止めたりせぬのは当然だろう。
腕の中で震え続ける女の声が、表情もが、蕩けに蕩けて
道具としてではなく、女としての法悦に善がって居る様を眺めるのは
矢張り、一方的に奪い、使い捨てるよりも余程、好い物だ。

長く、長く、続いて。 果てないとすら思えるほどの其れは
けれど矢張り、何時か終わりを迎えるもの
全身を余韻に震わせながら、浸る女の身体を、其れでも最後まで
押し上げ、捏ね上げて、余韻すらも長引かせて。)

「―――――……世の中はよぅ、上手く行かねぇもんだ。
だが、そうだな…、……精一杯生きてりゃ、よ。 もしかしたら…。
……良い事が、在るかも知れねぇさ。」

(――――希望を抱くには、生憎乍ら生き方は修羅を行く物だ。
其れでも、残念がるよりも。 今までと変わらず、唯、只管に。
生きて、生きて、生き延びて。 命を燃やせばいいのだ、と。
眼は合わさぬままに、けれど、声だけは、先と変わらぬ様に
背中を、腰裏を、掌が絶え間なく、撫ぜて、撫ぜて、あやす様に。)

「――――……俺様は、グライドだ。」

(そうして――思い出したように。
自らの名を、ただ、名乗ろう。 だが、相手にもと求めはしない。
相手が、名乗り返すならば、其の名を覚えよう。 名乗らずとも、この夜を覚えよう。
繋がり続けている、其の間だけ許される、右も左も無い夜を。
今は、まだ、もう少しだけ。 漂って居る事を、赦されるのだから)。

ティクス > 実際に弾けたのは、快楽その物。
膨らむ程に注ぎ込まれる熱を、根刮ぎ、快楽として受け容れて。
長い、長い射精と同じく。絶頂の法悦もまた…長く。長く続く。
とめどなく酔わされて、蕩けたような、雌としての表情を。こんな時だから、男の前に晒してしまい。
…やがて、快楽の波が退き始めれば。胸板へと頬を預けて、顔を傾け。
ここまで体を重ねてしまった後の癖、今更再び。矢張り敵なのだからと瞳は逸れる。

「……知ってる。そう都合良く、世界って奴が出来ているなら。
思い通りに、望んだ通りに、人が生きていけるなら…こんな風に、生きてない。

…まぁそれでも、生きていけるんだって。…まだ、生きていて良いんだって。
そう考えられるんだったら。結構、良い事だと――思ってる、よ」

命を拾えるだけ、持っておけるだけ。それで充分、希望だと思う。
どんな願いも結局は。生きていなければ、叶えるどころか。抱く事すら出来無いのだと。
男の言葉と比べれば、どこか、後ろ向きな言い草かもしれないが。それでも、言わんとしている事は恐らく、同じ。
とつとつと這わせる指先が、胸板を辿り。未だ熱っぽさの残る吐息で、その肌を擽りながら。
事後の余韻を味わい続ける時間としては。少しばかりしんみりと。

「――――名前、ね。 …そぅ。覚えとく――――」

(結局、少女の方から。同じく名前を返す事は無かっただろう。
どうせ記号でしかないというか。男達に都合良く呼ばれるだけの、道具のような物。
その呼び名の意味も。確か、鼠、だっただろうか。つくづく大した物でもない訳で。

…だから。この夜が明け、男と別れる時が来たのなら。
彼との間に残していくのは、重ねた肌の温もりと。交わり合った熱さだけとなるのだろう。
それだけを胸に詰め込んで、次、再び。戦の場で出遭う事となったなら。その時は――――

ご案内:「城塞都市「アスピダ」近郊」からティクスさんが去りました。
ご案内:「城塞都市「アスピダ」近郊」からグライドさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。

その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。

なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。

「──はーいお疲れチャン。また来てくれたまへ」

そんな中の一室から、満足げに出ていく宿泊客を笑顔で見送る、スタッフ用の作務衣姿の金髪の男が一人。
今日も今日とて知り合いからの依頼で、臨時のマッサージ師として仕事に精を出しているのだった。

「ふぃー……こういう普通のマッサージも悪くはないのだが、そろそろ一発エロマッサージでもしたいところであるなぁ」

個室内に戻り、施術用のベッド脇の椅子に腰掛けながらそんな詮無い独り言を漏らす。
今日は現状、立て続けに男の『標的』にならない客の来訪が続いたため、男はごく普通のマッサージ師として
仕事をこなすばかりであった。
男としてはそれもそれでやりがいを感じなくはないのだが、やはり役得の一つぐらいは欲しいところであった。

「まああそれも時の運というヤツなのだが……──おっとと一息つく暇もなさそうだったな」

ボヤキを続けようとしたところで、閉じたばかりのカーテンが開く。
さて、やってきたのは男の『標的』になりうる客か、それとも……。