2019/07/11 のログ
ご案内:「平民地区 大通り」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 夜でも灯りと人通りの絶えない、王都の大通り。
その雑踏の中を、暇そうな顔で闊歩している金髪の男が一人。
片手にはよく焼かれた大ぶりの肉と野菜を交互に刺した串を携え、あぐ、と一口齧り。
「んぐんぐ……んんーむ、暇だ……夜だというのに時間を持て余す」
肉を味わいながらも眉下げてそんな独り言を漏らす。
実は一度宿に帰って寝ようとしたのだが、どうにも眠れずこうしてブラブラと夜の街に繰り出している訳である。
「だが特に暇つぶしになりそうなこととかがない不具合……──ン?」
ボヤき始めようとした男の視界の端に、ちょうど狭い裏路地へと入り込んでゆく
何かの影が見えた気がした。
ふむ、と少し思案してから、刺激に飢えている男はその影を追ってみることにする。
実際はただの気の所為で、徒労に終わるかもしれないが──まあそれもまた一興。
男は小走りに裏路地の入り口に接近すると、まずはそこから路地を覗き込んでみて。
■エレイ > そのまま男の姿は、闇の中へと──
ご案内:「平民地区 大通り」からエレイさんが去りました。
ご案内:「看板の無い店」にイライザさんが現れました。
■イライザ > ──その魔女は、店の奥の広々とした来客スペースに独り、居た。
毛足の長い絨毯が敷かれ、中央には足の低い厚ガラスのテーブルが置かれている。
テーブルを挟んで、クッションが柔らかい上等の横長ソファーが一つずつ。
魔女が座すのはその内の一つ。適度な弾力の背凭れに体重を預け、悠然と足を組み。
対面には誰も居らず、煙草は吸わぬが長い煙管を指先でやんわり弄んでいる……。
店の出入り口には魔女の魔術が施されており、無意識の内に波長が合ってしまった者は、
ふらふらと入口を潜り、商品陳列エリアを通り抜け、奥の来客スペースへと入室するだろう。
一種の洗脳の効果が店自体にかけられているのだ。そして、魔女の獲物となる……。
魔術の抑制が効かない危険な者が入って来る事も有るが、滅多に有る事象ではないし、
とタカを括っている。永い時を生きた人ではない種族特有の増長と言えるだろうか。
店の洗脳効果を察知し、洗脳されずに踏み込んで来る輩も、稀に居るのだから──
洗脳効果を受けた者は、魔女の傍まで来た時点で効果から解放されて我に返るだろう。
ご案内:「看板の無い店」にダストさんが現れました。
ご案内:「看板の無い店」からイライザさんが去りました。
■ダスト > 何か面白い店でもないかと散策がてらに普段歩かない王都の一角を散歩していた時。
ふと、違和感のある魔力の流れを感じて一軒のさびれた小さな店の前で脚を止め。
首だけを回して店の奥を覗き見るも店内に客の気配は感じられない。
しかし、魔法にある意味肉体を捧げてきた経験からそれが魔族特有の魔力であり術式が洗脳系であることは見抜き。
「へぇ~、面白いじゃん」
口角を上げて笑みを浮かべれば小さく笑みを浮かべ。
全身に魔力の層を作って影響を受けにくくすれば高度な洗脳魔法を気づかれずに発揮する存在見たさに店のなかへ歩き出し。
客のいない店内を歩んでいた後不思議なものを見るかどうか、それはほかの人間が知ることは無いだろう。
ご案内:「看板の無い店」からダストさんが去りました。