2018/08/04 のログ
ご案内:「九頭竜山脈 山中」にソウレンさんが現れました。
ソウレン > 【待ち合わせ待機中です。】
ご案内:「九頭竜山脈 山中」に竜雪さんが現れました。
ソウレン > 差し出した手をとった少女の表情は、どこか安堵した顔。
ほっとしたような顔は、いつになく歳相応に見えた。
背伸びをしているわけではないだろうが、
内面に若い精神が少しだけ見えて、ふと姉のような心持に囚われた。
まぁ、それも少しだけの事だ。
布包みを取り出し、中から竹の水筒を2本取り出す。

「ほら、茶だ。」

中は朝に濃く入れ氷を入れておいたもの。
今でも氷が少しは残り、冷えた温度を提供してくれるだろう。
栓を開け、直接飲めるようにしてある。

続けて、竹の皮で包んだものを差し出す。
中身は定番のおにぎり。2個入りである。

「腹も減っただろう。」

微笑を浮かべ、少女の様子を見つめている。

竜雪 > 竜といっても精神と肉体の差はない。ヒトの形をした所でまだまだ子供。
年相応の顔をして―たった一時だと思うが、つかの間の素の顔だった。
角に変化はない、長くてしんなりしていた尻尾はぱたぱたと揺れている。

休憩という名の昼休みと言ったところ。

「どうもです」

竹で出来た水筒だ、一寸持ち上げて色々な角度から眺め見る。
眺め終わると直飲み出来る様なので、ちびちびと飲んだり。

「いただきます」

竹の皮包みも受け取る、おにぎりの中身は何だろうか。
気になるが、じっとソウレンを見返すのは、言葉なき質問を訴える様な視線。

(是は餌付けか 餌付けなのか! まぁ 私は食べ物で釣れるが!)

心が読めたら いや、視線で読めるかも知れない、しょうもない言葉なき訴え。

ソウレン > 渡した茶を飲んでくれてほっとする。
意固地になって受け取らないとか…と思ったが。
案外素直な様子なのでそんな事はないか、と思い直した。

「……ん?どうかしたか?」

ふと気づけば、じっとした瞳でこちらを見ていた。
手には皮を開いたおにぎり2つ。
しっとりとした海苔が巻かれている。色艶に問題はなさそうだが…。
そこで、あぁ、と気づいた。

「中身に好き嫌いはあるのかな?
今日は高菜の漬物と、牛肉のしぐれ煮だよ。」

唐辛子を少しだけ入れ、ぴりりとして歯ごたえのよい高菜の漬物。
そして、ソウレンが柔らかく、かつわずかに甘めに炊いたしぐれ煮。
迷いはしたが、せっかくなので手をかけた具材をチョイスした、という所。

竜雪 > 毒味とかその辺気にしていないのか、竜にその辺の毒は効かないぜと見せつける事もなく、
素直に茶は受け取り、ちびちびとだが飲み、今し方おにぎりの包みも受け取った。
小食なので、包み貰ったところで全て食べきれるかは甚だ疑問が。

「これは餌付けなのかと疑問が少々。あ、いや、好き嫌いは余りなく」

竜にも好き嫌いはあり、此の身はただ辛い物、塩辛いものは好まない。
竹革包みを少し緩めて どちらから食べようかと―顔は変わらないが尻尾がゆらゆら揺れている。

(ええい、こちらからだ!)

(……あああ やってしまった…!これ 漬物の方だ!)

相当複雑怪奇な難しい顔になってしまった、高菜の漬物のおにぎりを食べた竜の子の面白いものが其処に。
暫く その顔のまま 美味しいのだが複雑な顔のまま食べきるだろう。

ソウレン > 包みを開いたまま、不思議そうな顔でこちらを見てくる少女。
しかし、次に出た言葉はちょっと予想外のものであった。
思わずきょとんとした顔を返し……。

「くっ…ふふふ…。いや、餌付けか。
それはいいな。でもそんなつもりはないよ。」

手紙に書いた通り、今日の報酬というだけで他意はない。
付き合ってもらったのだから食事くらい用意するのは当然、と微笑む。

そして、意を決したように片方のおにぎりを食べ始める。
その表情は若干複雑な模様。

「…もしかして味付けが悪かったかな? それならすまない…。」

何か手違えてしまっただろうか、と考えている。
実は塩気があるものは苦手とか、好き嫌いはないと聞いたばかりなので露とも思わず。
一応、米と合わさればそこまで塩気や辛味は強く感じないはずなのだが…。

自分の分の包みも開け、こちらか、と当たりをつけて食べて確かめようとするだろうか。

竜雪 > 高菜の漬物による予想外のおにぎり攻撃にやられた竜の子は、
喉の調子を整えるが為に、飲み物で紛らわそうとするが、高菜の衝撃は強かったらしく、
尻尾の調子もぺたーんと揺れる事無く地面に横たわっているのみ。

「………」

残ったのはしぐれ煮だかの中身のおにぎりの筈。
それを食べる前に またちびちびと飲み物を飲んでいるというところ。

「高菜の漬物がおにぎりの具。予想外につき。
 餌付けで釣られるとしたら、三女あたりだと思う。
 あの子はナニを目指しているのか 斥候とか極めたいらしい。
 私は、そうですね、重戦士辺りが妥当だろう、と漠然と超攻撃型を究めればそれでよく。」

竜の五感は鋭い者もいる、多分 自身は未熟もあってか強く感じてしまったと推測する。
諸に塩気と辛味が舌を直撃。で、しぐれ煮の方を食べ始めて その時の顔は先ほどとは違い 美味しそうな顔!

ソウレン > 自分もぱくりとおにぎりを口に運ぶ。
米と一緒にしゃくと心地よい食感。
食欲をそそる塩味と、ぴりりと刺激される辛味。
…いつも通りだった。不味い、という事はないので好みの問題だろうか。
先ほどと打って変わってぺたりと垂れた尻尾が見えた。なるほど。

「口に合わなかったのかな。すまないね。」

具材が予想外という事だったので一応謝っておく。
しかし、次のしぐれ煮はお気に召した様子。表情も明るい。
そちらは口にあったようで何より。少女の好みを心のメモに付け足す。

「ふぅん。三女さんは食いしん坊なのかな。
まぁ、若いころはよく食べるのもいい事だと思うのだけどね。

攻撃重視の重戦士、いや、重剣士かな。剣の道は続けていく、という事か。」

ふむふむ、と少し満足そうに頷く。
将来を考えるには少し早い歳に思えるが…漠然とでも見据えているのならいつかは究めれるだろう。
おっと、とそこで思い出したように籠の中をごそごそと探り始める。

竜雪 > 米は確か酒造が大量消費している穀物の一つ。酒造りに米は欠かせない。
おにぎりは母が使う為馴染みもあるし、食べ慣れている感はある。
塩味はまだしも辛味が分かるのはもう少し年を食ってから出ないと分かりは難しい。
顔は正直に出にくいが、尻尾は割と正直に繋がっているので顔を見るより尻尾を見た方が早い。

しぐれ煮の方は食べる速さが早い、好みのものに当ると食べっぷりも神速の陣如きあっという間。

「辛味が分かるのはもう少し年を食わないと。甘味はイケるんですが」
「三女は色々と食べますよ、悪食ともいうんですが。この姿の時は重戦士でもいいんですが、
 角無しの時は体つきが少しあるので サムライ的な抜刀術を選びたく。」

まだ16歳なのだ、もう16歳ではなく。人間換算してしまうとそんな年頃だが、竜的にはまだ子供の領域。
のどを潤してもうすぐ 竹筒の飲み物も飲み干すところ。

籠を探っているソウレンを見返して どうしたのだろうと。

ソウレン > ふむ。しぐれ煮を食べている間の尻尾の様子を観察している。
そしてなるほど、と一つ頷いた。
それにぱくぱくとあっと言う間に平らげる辺り、好みのものはよく食べるという事なのだろう。

「辛味は抑えているつもりなのだがな。
あれが美味いとわかるようになるまでは少しある、という事かな。
今度からは別の味を用意しよう。もちろん、うちで食べる場合でもだ。」

ごそり。出てきたのは革袋。山菜の間に埋まっていた様子。
しゃらり、と硬質で涼やかな音が袋の中から鳴った。

「はは、何だったら三女さんとウチの店に来るといい。
好みの料理をふるまうよ。

抜刀か。あの疾い剣技はなかなか難しいな。
技術よりも心のありようが……っと、そうそう。とりあえずこれを。」

今日の報酬分だ、そう言って革袋の紐を緩めながら差し出す。
中には薄青く透き通った楕円状のものがじゃらじゃらと入っていた。

竜雪 > 好きなものはあっという間に食べる これ、家族構成に原因がある。
食べる事が大好きな三女 好きなものは後にとっておきたい自身、ちゃっかり食べる次女、
大食いに近い母 良く分からないもう一人の母。後にとって置いたら食べるものがなくなる。
よって、好きなものは率先して先に食べるが定着する、結果 早食い情緒ない好きなものはあっという間にない。

大家族の食事シーンって大抵こんなものだと思うこの頃。
そして 竜だ、食べる量はエンゲル関数的に相当ヤバイ。

「良しなに」

「三女 普段から行方不明です。
 ソウレンさんの店の事は伝え置きますが。
 抜刀の方も豪快になってしまう気がします、超攻撃型が基本なだけに。
 これ、いったい。ナニ」

報酬分 は解る。 その中身の一つを手に取る。
薄青い透き通った楕円形のもの、何かの鱗かもしくは?

ソウレン > 話を聞いてそうか、と若干苦笑い。
好きなモノをさっさと食べねばなくなってしまう、と。
なかなかな家庭事情だな、と微笑んだ。
今度ゆっくり食べにおいで、と付け加える事も忘れない。

「三女さんは糸の切れた凧か、なるほど。
まぁ話せたときでいいと思うな。
そうだな、また機会があれば教えよう。刀の事であれば少しはわかる。
私も風来坊故、師とするまではいかないが……話す事、打ち合う事くらいはできよう。」

くい、と竹筒を呷る。濃い目に入れた茶が、涼しい氷の冷たさと相まっていい塩梅だ。
く、と口元を軽く拭えば、

「あぁ、それは私の鱗だよ。加工してもいいしそのまま使ってもいい。
店の壁に1枚かけておけばそのフロア分くらいには冷気が広がるだろう。」

酷暑の際には重宝するぞ、と。
革袋の中にはおおよそ10枚以上入っている。

竜雪 > といっても家族全員揃う事は最近は稀である。
自身はダイラスに店を構え普段は引き籠り、母2人と次女は王都に居り、三女は糸の切れた凧。
集まったら集まったで色々と喧しい事この上ないが、ソウレンの店は王都にある、引き籠りなりにだが遠出の折に行こうと。
次がいつになるかは分からないがその内に、と付け加え置く。

「三女の名はラファル。…篝母の素質を受け継いだ身軽な子です。
 多分一番母の小悪魔を継いでしまったと思うのですが。あの年で凄絶な色気が武器です。
 あれは私では出せない。無理。刀は次回の際に。そうですね、次回に期待します」

是が鱗。薄くて青くて半透明で軽い。加工しなくてもそのまま飾れると思う。
今年は何かと暑い、加えてどうにもならない位に湿気が強いダイラスの都市には、
高値で売れる気がする、売るつもりは微塵にもないけど。

「このまま飾る事にしますね、有難く頂戴します。
 ダイラスの都市は海に近く 湿気が蒸して酷暑に更に拍車をかけ。
 店も小さいので一枚か数枚手元に置いて 家族に分けるとします」

鱗 自身の鱗は重力関係しか使えない気が。
持っていた鱗を大事に革袋の中へ戻す。

ソウレン > そういう事情であれば一人二人で店に来てもらう方がいいだろう。
夫婦とか、姉妹とか。まぁ、それは追々だ。
ゆっくりでいいのである。ウチの店だと特に。

「アッシェ殿に近いという事かな。
食欲と色気の両立か。それは会うのが楽しみ、という事にしておこう。

あぁ、暇があれば声でもかけてくれるといい。私でよければ、な。」

師となれば弟子をとる責任が生まれる。しかし、こんな風来坊の身には過ぎた話だろう。
たまに手合わせを行う近所のお姉さん、くらいが自分にはちょうどいい…と考えている。

鱗は角度を変えれば緑がかったようにも見えるだろう。
アレキサンドライトのようでもあるが、もっと柔らかい瑠璃色だ。
調度品としてもいい線いっていると思っている。

「任せるよ。特性状、熱には強い。
もしも気が変わって加工するなら母君に相談するといいのではないかな。」

家族で分け合って使う、と。優しい子だな、と思った。
さて、食事も済んだし、骨休めもできただろう。

「そろそろ戻るか。竜雪殿。」

ゆっくり戻れば夕刻頃にはダイラスに入れるだろう。
急ぐ道でもあるまいし、と微笑む。

竜雪 > 引き籠りが三女を連れて行くのは 想像が出来ないので、
遣れるとしたら制御の利くアッシェが捕獲し連れて行くのが上策だろう。
能力的に三女を上回る存在は母だけだ、力だけなら上回るがそれだけだった。

「ええ、近いですよ 色気だけなら。食い気は誰に似たんでしょうか。
 時間があえば また引き籠りに声をかけて下さい、といっても私はあくまでも引き籠りなので。」

師事をお願いする事もない あくまでも自力で如何にかする。
基礎が我流過ぎて 此処から矯正されても難しい気がしている。
なので、今後も極めるまでは自力が主体にするつもり。
時々 お願いをして 経過を見てもらうのはお願いするつもり。

「熱…熱ですか。
 ええ、一人にはもったいないので。そうするつもりです」

1人には多い量 死蔵するにはもったいない。
結果的に家族に分けるというか渡すのだ、優しいというか…。

「帰るまでが勤めですし では」

元々身軽だ、革袋を腰に結わえると連れ立ってダイラスへと戻る事だろう。
急ぐこともなく 時々話しながら ソウレンと二人で歩いていく。

ご案内:「九頭竜山脈 山中」から竜雪さんが去りました。
ご案内:「九頭竜山脈 山中」からソウレンさんが去りました。