2020/11/07 のログ
ご案内:「平民地区 「名も無き居酒屋」」にシャルロッテさんが現れました。
■シャルロッテ > ここは平民地区の繁華街の片隅にある「名も無き居酒屋」…
まだ日光は暖かいが、風はつめたい、そんな秋の夕刻に、一人カウンター内で開店準備を進めるシャルロッテ。
「えーと、これが…エールの樽で、こっちがワイン?…お酒の種類もいっぱいあるのです…」
カウンター内で商品の確認を進めるシャルロッテ、全くもって不慣れなご様子で…
リスティナと体躯は真逆だが、背丈が変わらないのもあって、スカート丈がやけに短いお店の服も借りて着ている。
「下着はつけないでね?」なんて云われた時には目を丸くしてしまったけども…
この天井まである酒置き場と、横に置かれているはしごを見れば、上の方にある高級酒をご所望してくる客程、
サービスに見せてるのは考えなくても判るもの。
これは、お友達のリスティナから一日だけと強引に押し切られ、って雇われ店長状態なのである。
とはいえ、記憶力は抜群、云われた通りに開店準備を終わらせたものの…
「ふぅ…」
憂鬱そうにため息を一つ…そう、シャルロッテは大の人見知り。
あえて言えば、これほどまでに不適任な仕事は無いと言いたい程この仕事には不向きな性格であった。
(なんで受けちゃったんだろ…)
開店まもないお店、店の中をキョロキョロと。さすが綺麗好きのリスティナだけあって、
古さはあるが、綺麗に磨かれた店内。毎日ちゃんと磨いているのがよくわかる。
リスティナの情報によると、そろそろ二次会的なお客さんが流れてくる頃のはずだけれども…?
ご案内:「平民地区 「名も無き居酒屋」」にフラスさんが現れました。
■フラス > 繁華街の通り、若い兵士やイケてる性格の同期が2件目に豪勢な女のいる店へと進んでいくのを見送った。
元よりの体育会系が割と不得意である青年は、何とか言い訳を付けてやっと一人…実質二人であるが
自由な時間を得て自分の家からの道、何処か店でも無いかと探していた。
「…………………」
見えるのは夕方、他の店と同じくそろそろ商売の始まる居酒屋だった。
きちんとしたつくりをしているが平民地区だし、そんな驚異的な金額は出さないだろうと
煙草を斜口に咥えながら、自分の財布を眺めた。給料日前だが、2,3杯飲む金ぐらいはあるので
煙草に火を灯しながら戸を軽く押して青年は店に入る。
「…今やってる?」
青年のいでたちはどこにでもいる王国兵士の標準的な装備を着崩したもので
ヘルムは被らず気が付けばだが他の兵士との差異がある持ち物といえば標準装備の剣の下に
携えている剣だけであった。
■シャルロッテ > (誰もいない居酒屋とは寂しいな…)
と、思い更けながら、カウンター内の椅子に腰を下ろし、お客さんを待つシャルロッテ、
(できればこのまま…誰も来なければ…)
苦手だけに、ふとそういう考えも浮かぶ。しかし、そのお願いにも似た幻想も…
カラン――――。
入店を知らせる鐘の音に、儚く頭の中で霧散する…
慌てて立ち上がり、カウンター越しに入店してくる客を見るシャルロッテ…
「え…あ…えっと…いらっしゃいませ…」
辛うじて相手に聞こるかどうかという程度の小声を出すのが精一杯なシャルロッテ。
銀色の髪、赤目に赤メガネをかけ、裾短い青白メイド服なシャルロッテがカウンターの下から
顔をだし、完全に緊張した顔で…
シャルロッテは相手を見るに、長身の兵士さん風の方。どこかで呑んできたのかなーなんて思いながらも…
「ど…どうぞ…お入りください…カウンター席へ…どうぞ…今日はまだ誰も来ていませんから…」
と、リスティナに教えられた通りの言葉を発するが、完全にキョドっている。
これが店長だととは誰も思わないだろう…新米ウェイトレスでも、これでは使えない…
■フラス > 「ぁ…うん…どうも…………」
青年も自分の頭をかきながら、何か弱々しく少女に向かって会釈する。青年の声も少女と同じぐらい小さい
何か情けない雰囲気で会釈しながら案内されるままにカウンター席に腰掛ける
青年は自分で吸っていた煙草の吸い口を指で軽く叩きながら、店を見回す
「…高くねぇよな………」
「あの、エール。エールを…一番安い奴で」
言いながら青年は腰掛けたまま、灰皿を探して周りを見渡した。
「やべ…灰皿……ココ、灰落とせないよな地面のタイプの酒場じゃないからな…」
【店長に聞いてみろよ】
「ぇ?あの子店長なの?」
少女と青年しかいない空間で、そのどちらともつかない声が、耳が良ければ聞こえるかもしれない。
青年はそれに反応した事を我に返って気まずそうにすると隠すように腰の剣を引っ込めて
ひきつった笑いを少女に向けた。
「あの……灰皿あります?」
■シャルロッテ > シャルロッテが発した言葉が届いたか、促される様に席についてくれた優しそうな青年の顔にほっとしながらも、
「あ、あの…このお店は沢山の地域の沢山のランクのお酒を揃えておりますので…あ…お安いのも勿論ありますよ…?」
と、青年の言葉に教えられた知識だけで答えるシャルロッテ。正直、銘柄を言われると探し回る羽目になるところだったが、
それもなさそうで、ほっと安心する。
「えっと…お安いエールは…これですね…」
「灰皿もお出しします…」
灰皿を青年の前に置きながら、1つの樽を指差す。
金額は正直、これで儲かるのかと思えるほど安価だ、他の同クラスの酒場の半値以下。シャルロッテにはわからないが。
なんだか、青年の方から2人の声が聞こえた気がしたが、目の前にいるのは青年ただ一人である。
緊張して二人の声にきこえたのかと思いながらも、その格安エールをジョッキに注ぎ、青年へ差し出す。
「今日、一日だけ、ここを任されております…シャルロッテと申します…お…お気軽にお話くださいね…」
と言ってる事はとても丁寧な対応だが、声が小さいで聞き取りにくいかもしれない。
そのような感じで、青年の前で引き攣り笑いをみせるも、その時、シャルロッテの体は青年の腰にある奇妙な剣が
醸し出す別の意思の雰囲気を確実に捉えていた…意思をもつ魔剣…恐ろしい剣の噂はよく聞くが、少なくとも敵意の
感じない剣。だから奇妙に感じたのかもしれない…
■フラス > 樽を指さされるとその方向に書かれた価格を見て驚愕した。2,3杯で帰ってさっさと寝る事になるのかと思ったら
その倍は飲めそうで、ちゃんと酔って帰れそうだったからだ。灰皿を貰うとちゃんとのびた煙草の灰は
灰皿に落としつつ、エールを貰うとそれを飲んだ。やっと自分のペースで心置きなく飲める酒だった。
仕事の後の最初の一口のように酒が身に沁みる。
「っはーーーーーーーーーーー………」
「…って、いや…ホントに気軽に話して大丈夫なんスか?」
「とてもそんな風に見えないんですけど????」
二人だけほぼ無音の空間で、一応と有難く話をしてくれるがとても気軽に話しかけて大丈夫な
様子はしていない。どっちかとうと仕事の休憩中話しかけてほしくない自分と同じ顔をしている。
「いや…まぁ、別に…難しそうなら…無理しなくても大丈夫なんで……」
普通の剣の後ろに携えられた黒曜石の鞘を持つ剣。店の照明の反射が映ると
黒曜石には縞模様が刻まれており、反射する光が竜の眼の瞳みたいになると、少女の身体が感じたのに
合わせてギュルっと瞳のようになった反射光が少女の方を見る。
■シャルロッテ > 「このお店は、酒屋の直営店に近い感じのお店ですし…店長は別に稼ぎ口を持ってるので…とても安いのですが
安いエールでも、自信があるそうですよ…」
相変わらずの小声ながら、肩の力も抜けてきたのか…とても落ち着いた声でそう答えるシャルロッテ…
気前を良くしてエールを煽る青年を見て、口元に指を当ててクスッと笑いながら…
「あは…ちょっと、どきどきしちゃってて…普通のお店の店員すら難しい私が、何故かここに立ってます…
お仕事は、お仕事…ちゃんとしなくちゃですから…何でもお話くださいです…私は…その腰に携える剣が
とても気になります…今でもなんだか視線を感じますし…?」
と…ちゃんと云われた通りに、自分の分の安エールの準備もして…青年の持つジョッキよりも一回り小さいジョッキを
片手に、ちょびっとエールに口を付ける…やはり慣れないお酒の味。酔えればそれでいい程度の安エールは、シャルロッテ
の身体に一気に巡り…緊張を和らげると同時に、頬を赤くしていった…
■フラス > 「成る程………」
適当に入ったというのにアタリの店にたどり着いたようだった。とにかく仕事が終わりの
ようやく一人の酒、しかも給料日前にちゃんと満足できる分だけ飲める喜びを噛み締めていたが
剣について聞かれるとエールが器官にぶち込まれ、思い切りむせる
「成る程ですね…しっかりしていrっごっほぇっ!?……あぇ???!…あ?…剣です???」
「いやぁ???普通スよ???魔族の国でね???一度仕事があって…?」
「その時敵が落としたのを今も持ってるってだけで…??」
【バレてるなら隠す必要ねーじゃん?】
「エンド?」
青年、正確には青年の腰から青年よりも10は歳の行った男の声が聞こえる。
その声の主は、少女が察する通り、携えられた剣からだった。
「……………………店長、あんまり言わないでくださいね?」
【喋るのは好きじゃなさそうだから丁度いいじゃねーか】
「……察する通り、ただの剣ではないです。この通りね」
■シャルロッテ > 「あはっ…やっぱりそうだったんだ…」
むせながら焦る青年を微笑みながら笑い…小さいジョッキに注がれた安エールを半分ほど煽ってから、そう話すシャルロッテ…
剣が声をだしても、驚きよりも興味を示す。
「そう言えば、お二人様のお名前をまだお聞きしていませんでしたね? どうお呼びすればよろしいでしょうか…?」
シャルロッテもお酒が回って気分が良くなってきたのか、声色も良くなってきて、声も先ほどと比べれば大きくなっていっていた。
そして、そう聞きながらも、カウンター下に置いてあるマスター用の椅子を取り出して腰を下ろして…少し見上げる様な状態になる。
シャルロッテは酔うとそれなりに話せるように見えるかもしれない…
「私は普段は、黒魔道士していますので…魔力的なもの…特に闇属性に近い波動には敏感なのですよ… 人間と共に鞘に収まってる
ってことはー…噂で聞く様な悪い魔剣の類ではないのはわかります…それか…その剣さんのお眼鏡に適う程の腕の持ち主なのか…」
シャルロッテは、微笑みながら、青年の腰からの視線に視線を合わせていた…