2019/01/02 のログ
カイン > 「ん。しかしせっかくの元旦だ、もう少しいい酒を平民地区あたりに飲みに行っても良かったかもな」

何となくいつもの安酒の店に足を運んでいたが、
そう言えば目出度い日取りである。多少の奮発位はしても良かったのではと、
今更なことを思い返しがてら酒をぐいと煽った所で至極懐かしい呼び名を聞いて一瞬動きが止まる。
そう、声をかけてきた人影を見やれば見知らぬ少女。はて、と声を上げ。

「また懐かしい名前で呼ばれたね、どっかであったことがあったかい?
 見た美人はあんまり忘れないようにしてんだが、
 まあ酒を付き合ってくれると言うなら断る理由もないさ。いっぱい奢るよ」

何がいい?と問いかけながらバーテンに視線を向けつつ笑いかけて見せる。
存外、機嫌がいいようだ。

ダスト > 「いや、初対面だよ。
 昔、魔界で修行してた頃に噂だけは聞いたことがあってさ。
 じゃあ、エールをもう一杯」

相手に問われては小さく首を振って答える。
彼が魔界を離れたのはずいぶん前と聞いているが、少なくとも自分がいたころはまだその異名は轟いていた。
最近行っていないのでどうなっているか知らないが。

「それに僕は美人ってわけでもないから、見たとしても覚えられないよ」

自虐的に言えば綺麗な歯を見せて笑みを浮かべ。

カイン > 「はあ…そりゃまたさっさと忘れられて欲しい名前なんだがな。
 何せあっさり負けた野郎の名前なんぞ、覚えられてて嬉しいもんじゃない」

物言いから相手が見た目通りの年とは思えないが、
それにしてもあんまり聞きたくなかった話である。
昔のヤンチャが未だに知られている等たまったものではない。
げんなりした表情でいいながらもエールを注文すれば、
程なく相手の前に出されるジョッキ。それを確認してからグラスを掲げ。

「そんなことはないと思うがね、綺麗な面立ちだし魅力的だと思うが。
 ま、それはそれとして折角の出会いを大事にするとして、乾杯といこうじゃないか」

そう告げる様子は酒飲み特有の上機嫌さである。
女性であまり酒に付き合ってくれる知人は数えるほどしか居ないのもあり、
新鮮さも込で楽しそうな様子を隠しもしない。

ダスト > 「若気の至りって、なかなか消えないよね」

自分にも一つ二つ覚えはあるのだろう。
少女の風貌をしながら年寄りめいたことをつぶやく。
とはいえ、自分はあまり後悔も反省もしないような生き方なのだが。
と思ったところで目の前に置かれたジョッキを手に取り。

「うん、じゃあ乾杯!」

相手の楽しそうな笑みを見れば自分もそれにつられていき。
掛け声とともに相手のジョッキに自分のそれを軽くぶつければグイっと中を飲んでからカウンターにドンっと置き。

「あー、年明けのエールはおいしいね」

おっさん臭いことを言いながら口元を手の甲で軽くぬぐい。

カイン > 「困ったもんだ、昔やったことに延々引きずられるのは因果としか言いようがないが。
 そっちもなにか困りごとでも抱えてるのかい?」

興味深そうに問いかけながらも、乾杯と声を上げてグラスとジョッキの打ち合う音に喉が鳴る。
ぐいと酒を一口煽り酒臭い息を吐き出し。

「ぷはっ。あー、やっぱ酒は楽しく飲まないとな。
 ま、改めて自己紹介だ。俺はカイン、お前さんの名前を聞いてもいいかい?
 ついでにこの後の予定もな」

助平さを隠す気もサラサラない様子で名前ついでにろくでもないことを問いつつ、
自分の名を明かして相手の名を促し。

ダスト > 「カインか、いい名前だね。
 僕はダスト、一応貴族にも名前通ってるくらいの魔術師だよ」

相手に促されれば名前を名乗り。
相手が何を望むのか何となく察すれば挑発的な笑みを浮かべつつ相手を横目で見上げ。

「予定あったらこんなところで一人で飲んでないよねー」

カイン > 「名前を褒められたのはじめてかもな。
 褒めることはよくあるんだが」

何だか不思議な気分だとくすぐったげに身じろぎして笑いながらも、
返しの言葉に思わず吹き出してしまう。至極最もとしかいいよがない。

「違いない。それじゃあ、此処であったのもなにかの縁ってな。
 一晩お相手お願いできるかい、お嬢さん?」

にんまり笑って言い放てばそっと右手を差し出して見せ。

ダスト > 「名前を教えれらた時ってほかにどう返したらいいかわからなくない?」

半分本音、半分お世辞込みではあったのだがくすぐったそうな相手に軽く肩をすくめて言い。
差し出された大きな手に自分の掌をそっと重ね。

「いいよ。どこでする?」

軽く目を細めて相手の顔を見ながら訪ね。

カイン > 「そこは宜しく、で流せばいいと思うんだけどな。
 気の利いたことがポンポンでてくるような優男ならもっと別の語彙があるのかもしれないが」

残念ながらそこまで大層な男ではないと喉を鳴らして言い返すと、
手を引き寄せるのと同時に軽く肩を抱き。

「此処の二階に部屋が借りられる、そっちでどうだい?」

顔を覗いてにんまり笑いながら問いかける。

ダスト > 相手が手を引けば体重差のある自分はすぐに相手の腕の中に納まり。

「ん、僕はどこでもいいよ。」

行為自体はむしろ好きな方であるため。
抱かれるのであれば場所は問わないと小さく頷き。

「元魔王に抱かれるなんて、魔術師冥利につきるね」

相手の耳元にそっと口を寄せてささやき。

カイン > 「なるほど、男のがどうやったら喜ぶのかよく知ってるみたいだ」

相手のささやき声にくすぐったげに身じろいで笑ってみせる。
世辞でも何でも褒められれば男というのは喜んで、
そしてやる気になるものだと喉を鳴らしながら臀部を軽く撫でる。
そのまま、マスターに目配せすれば二人して連れ立ち宿の二階へと消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からダストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からカインさんが去りました。