2016/04/16 のログ
オーベ > (己がちっとも動じたり驚いたりしない様子に不満気な気配を彼女から感じれば苦笑を浮かべるほかなく)その辺りに人と魔族の争いが耐えない理由があるような気がするが…まあ、両種族の争いを憂うのはまた次の機会にしておこうか…―――大したことではないよ?人間と異なる価値観の君たちからしたら、本当に大した用事ではないかもしれないのが、些か淋しくもあるのだけど…(首に掛けた銀鎖を外せば、首を傾げる彼女に視線を向けて。左手を、と彼女の左腕を此方へ差し出すよう促せば、銀鎖から金と銀とが螺旋に絡み、小さな台座の上に彼女の瞳と同じ菫色の小さな鉱石ののった指環を抜き取って)レティが覚えてるかどうか、俺も判らんが、以前、指環くらいは欲しいと言ってただろ?方々駆けまわって材料を集めて、知り合いの職人に作らせたから嫌でなければ受け取って欲しい…ただ、それだけ…(無くすと困るので、自分の身につけていた、と語り。彼女が左手を差し出せば、蛇の指環に気をつけながら彼女の薬指にそっとそれを通していく)…君が寝てる隙に大まかな指のサイズはとっておいたが…ひょっとしたら、緩かったりするかもしれない…(と。酷い失敗をしてしまう前に一応、言い訳だけはしつつ、おっかなびっくり、彼女の指へ指環を通していく)
レティシア > そうね、魔族は利益や名誉とやらで、戦をしたりしないもの。ただ、戦いたいだけ、支配したいだけ、自分の欲を満たすだけだものねぇ…。(そういう女も魔族の端くれ、否、実家は魔王に次ぐ公爵の位を持つと言うのに、女の言葉はどこか他人事。大した事はないという男に女は益々、首を傾げる。相手に促されるままに左手を差し出せば、相手の手元には繊細なデザインの指輪がある。女は驚いたように瞳をパチパチと瞬かせる) …えぇ、確かに言ったけど……(相手の手により、己の左手の薬指へと嵌められる指輪。相手の危惧もいらなかったようで、ぴったりと収まる指輪が嵌った左手を掲げて、目の前の男と己の左手を交互に見比べてから、ぽかんとする女。確かに、己を妻に迎えると言った男に、指輪位は欲しいと強請ったのは事実。しかし、相手の懐事情を思えば、半ば、冗談だったような言葉のつもりだったのに、相手はこうして指輪を用意してくれた。まだ半信半疑の女は男を軽くねめつけながら) …もしかして、大事な書物を売ったりしてないでしょうね?…あと、お師匠さまの形見とかも。(己の為に、大事な何かを手放していないかと、内心、心配しつつも、それは表情には出さずに訪ねて)
オーベ > 何が君たちをそこまで駆り立てるのか、興味深くはあるけれどね…(何処か他人事のようにいう口調に、君のご同類だろ?と苦笑を浮かべる。―――菫色の瞳がパチパチと瞬けば、彼女を驚かすことが出来た、と勝手に思い少しだけ優越感が表情に浮かぶ。指環が彼女の指に収まれば、ホッと安心したけれど、彼女がぽかん、とする様子にはやはり優越感というか、してやったり感があった………のだが。話が金銭や書物、物品に及べば、はあ、と息を吐いて)してない、してない…レティが俺を慮ってくれるのは嬉しいけれど、ここは素直に驚いたり喜んだりしてくれたら俺はそれだけで幸せなんだが…(何処か、貴族らしい育ちの良さを感じる彼女が、瀟洒な屋敷を王都に構える彼女が、やれ金だの、形見だの、と言うのが面白く、堪えていた笑い声が小さく溢れる)労力は君が思ってる以上に費やしたけどな…その辺り、労ってくれても良いんだけど?(ふふん、と何に足してかは判らぬが、勝ち誇った笑みを浮かべ、腕を組み彼女へ視線を向ける)
レティシア > (己の同類だと指摘されると、女は小さく肩を竦ませるだけ。己の左手の薬指に嵌った指輪に、実感が湧かないのか、しげしげと指輪を見つめていれば、ふと目の前の、どこか勝ち誇ったような相手の表情に気が付いた。「もぅ」と何に対してなのか、微かに呆れたような声もあげる。相手が何も売っていないと言えば、本当に?と首を傾げていて) だって、お前の事だもの。やりかねないわ?(聞いた事がある男の過去を思えば、疑いたくなるというもの。何故だか笑う相手に、女は首を傾げながら) …何故、笑うの?―――もぅ、あなたって人はっ……(腕を組みながら、己を見上げる相手に苦笑を浮かべたかと思えば、女はふわりと両腕を相手の首筋と後頭部へと回して、己の胸元へと相手の表情を抱き寄せる。額にかかる相手の前髪を後ろへと流せば、そこへと口づけを一つ、落として) ……ありがとう、オーベ。とても嬉しいわ…そうね、お前を食べてしまいたい位に…。(物騒な一言も付け加えながら、女はにっこりと微笑んでみせ)
オーベ > (本当に?と首を傾げる彼女に、それほど価値の有るものがあの樵小屋の中にあると思う?と笑い)レティが手持ちの本や物品を売るな、と言ったからしっかりその辺は守ったよ。その分、魔物と組んず解れつしたり、野山を駆けまわったりするはめにはなったが…(何なら語って聞かせても良い。と、ちょっとした冒険でもしてきた得意げな表情を浮かべれば、不意に伸びた彼女の腕に捕まり、ぎゅっ、と抱き寄せられてしまい、危うく座っていた椅子から転げ落ちそうになった。感情表現が大胆だなあ、と抱かれながら思えば、額に触れる唇に眼を細めて)素直に最初からそうして欲しかったよ…とも、思ったけれど…妙な所を気にするのも、また君の気性だなあ………食べてしまいたい、なんて物騒な物言いをする表情じゃあないぞ、それ…(ちらり、と豊かな彼女の胸元から視線を彼女の表情に向ける。腕を上げ彼女の腰回りに回して緩く抱けば、すり、と軽く身を寄せて)こうして抱きしめられると指環作りに奔走した甲斐があったというものさ…(喜ぶ彼女に、ようやく安堵したように息を吐けば、もっとして欲しい、とばかりに身を寄せて彼女を強く抱きしめて)
レティシア > (小屋の中と言われれば、乱雑な様子の室内を思い出し、それもそうかと納得もして) あら、いい子にちゃんと、言い付けは守ったのね。…は?魔物と?(得意げな様子の刺青が入る男の表情は、まるで少年のようだとも思う。しかし、それは口にはせずに。相手の冒険譚は寝物語にでも聞くわとも告げつつ、胸元へと抱き寄せた男の髪を二度、三度と撫でていて) …だって、お前、あたしが指輪を強請った時に困ったような表情を浮かべていたじゃないの…だから、まさかと思うじゃない…。…あら、何を今更。あたしは淫魔よ。食べてしまいたいのは、精一杯の愛情表現だと思わなくって?(身を寄せてくる相手の後頭部を更に抱き締めて、頭のてっぺんへと己の頬を、摺り寄せるようにくっつける。指先をするりと滑らせて、相手の頬の刺青へと触れながら) …お前の指にも必要ね…(婚姻の証とするならば、男にも必要だと女は呟きを漏らす。それは自分が用意するとも告げて)
オーベ > (納得した様子の彼女。部屋の中の乱雑な様子を思えば、それも当然…とはいえ、中には物凄い価値がある物も眠っているかもしれない…本人が気がついていないだけで)…いや、何でもない…危ないことはしてないデスヨ?(以前、危ないことはしないで頂戴?と言われていたことを不意に思い出せば、ぐっ、と言葉に詰まったり。気のせい、ちょっと話を盛った、と誤魔化しつつ、撫でる手に心地よさげにしていて)…流石に指環は小屋の中にもなかったなあ…と思ったからなあ、新しく作るなり、買うなりしないと、と思ったわけ………レティが言うんならそうなんだろうし、疑う余地はないけれど(苦笑気味に彼女の言い分に頷く。頬をすり、と寄せられれば擽ったいが、それに勝る心地よさに身を寄せて、素直に抱きしめられる)俺の…?屋敷を売ったりしたらダメだぞ?書庫の本を処分して、なんて考えないでな?(立場が逆になれば、彼女に言われたのと同じようなことを悪戯っぽく彼女に伝え、楽しげに笑って)
レティシア > (何やら言葉を詰まらせる男に、女は、すぅっと瞳を細めて、じぃっと相手の頭を見つめ…) …その言葉…怪しいわね。(女が呟く言葉は冷ややかで、一瞬で空気が下がる。女は、今一度、しようのない人と呟きを落とすと、再び相手の頭を己の胸元にぎゅっと抱きしめる。豊かな胸元へと相手の表情を抱き込めば、息をつけぬかもしれないが、女はそんなのはお構いなし。相手を抱き締める両腕の力を緩める事はないまま) …そんな、全てを売り払ってしまったら、お前の指に一体、幾つ、嵌める事となるのかしらね。きっと指の数が足りないわ?(相手の冗談のような言葉に、クスクスと笑いながら戯言を返す。やっと相手を己の腕の中から解放すれば、男の表情を掬い上げ、そのまま唇を重ねようとして)
オーベ > (向けられる視線が痛い。懐疑の視線にあえて此方は視線を上げるようなことはせず、ただただ、惚けて誤魔化し通す構え)いや、ほんとに憶えがな―――んぐっ…っ…(ぎゅ、と強く抱き込まれてしまえば、呼吸が辛い。とはいえ、括れた細い腰を引き剥がすのも気が引けて)…んっ、指がぁ、っ―――………(彼女の言い分に言い返そうとするも身動きが取れない。思いの外、というか今更なのだが純粋に力だけならば彼女の方が強いのではないか?という疑念に捕らわれつつ、ぺしぺし、と降参を知らせるべく、彼女の腰のあたりを緩く叩く。それが功を奏したのか、定かではないが、腕が緩めばはふぅ、と息をつく。楽しげに笑う彼女に文句の一つも伝えようとすれば、す、と顔を掬われ彼女の唇が近づいた)―――そりゃあ、原料から集めれば魔物と揉める事くらっ…い…(言い切れぬまま唇が重なれば、一瞬、驚きもするもすぐにそちらに意識を向け、彼女の頬にそっと指先を添え自分からも唇を寄せていった)
レティシア > (何か、反論するように唇を動かす男性を己の胸元へと抱き込んで、黙らせる。業と力を込めて、抱き締める腕の力は、女自身は人間のそれと変わりはないと思っているかもしれないが、弱冠、一般的な女性の腕力より強いかもしれない。相手が己の腰を叩いてくれば、可笑しそうに喉を鳴らしながら、パっと腕を解く。しかし、また相手の言葉を封じる為に、唇を重ねる。幾度か、啄むような口づけを交わしてから、ちゅと微かな水音をたてて、顎を引いて) まだ、何か言い訳があって?…ねぇ、喉が渇いたわ。お茶を煎れて下さないかしら、旦那様?(強請るような声をあげながら、相手の手を取り、立ち上がるように促した。”旦那様”と呼びつつも、お茶を煎れるのは男の方らしい)
オーベ > (頬に添えた手がするりと流れてくる彼女の銀糸をそっと押しとどめるように動く。唇を啄み、そっと柔らかな感触が離れていけば、眼を開いて、ほぅ、と息を吐いて椅子に深く座り直して彼女を見上げて)…いいや、何一つ無い、降参するよ。勝ち目のない時はケツを捲って逃げるに限る、というのは兵法にも通じる所さ―――ん、それでは、奥様に上等のお茶でも入れて差し上げることにするかな…(手を取る彼女に従って、椅子から立ち上がると、ぽふり、と軽く彼女の頭を撫でるようにして笑みを浮かべる)そういえば、貰った焼き菓子があるんだった…件の爺様がくれたものだから、レティの口にも合うだろ…(おいで?と彼女の手をそのまま引いて小屋の方へ向かって歩き出し)
レティシア > (相手の降参との言葉に、女はにっこりと満足気な笑みを浮べる。つい先刻の男の勝ち誇った表情が、よっぽど悔しかったと見える。相手が立ち上がれば、今度は逆に男の方が高くなる。そのまま相手が己の頭を撫でてくれれば、気持ち良さそうに瞳を細め、男の好きにさせるよう) あら、また、またあの御仁の所に行ったの?今度はどこぞの令嬢と見合いをさせられても知らなくってよ?(クスクスと可笑しそうな笑いを零しながら、相手に手を取られながら、二人で小屋の中へと消えてゆく。小屋へと入れば、男が煎れるお茶でささやかなお茶会をしつつ、相変わらずの戯言の応酬を続ける筈で――)
ご案内:「小屋」からレティシアさんが去りました。
ご案内:「小屋」からオーベさんが去りました。