2022/11/19 のログ
アイバーニア > 「……めんど……」

(普段は自宅にこもりきりで魔術書の解析、たまに学園に赴いて難解な魔導書の解析をし報酬を受け取るときと買い出し以外はほとんど外に出ない生活であったが、あまりの生活の乱れ具合に友人が片付けや掃除などをたまにしてくれるようになった、そうなるとモノグサだと自他ともに認める自分でも少しは負い目と言うものを感じる。たまには手料理でも振る舞ってやろうかとここを訪れている。)

「人間は手間のかかることするよね……だから美味しいのか……」

(手に取った郷土料理のレシピ本には旅のときの簡単な料理くらいしかできない自分には、はっきり言って面倒くさい料理が並んでいる。だからまぁ、人間の街に住んでいるというのもあるのである意味納得はするが。ちなみに、同じ図書館にいる人物のことは常時発動している『空間索敵(リサーチ)』で認識はしているが、今のところ何か声をかけたり視線を向けたりということはない)

バルゴラ > 足が向かう際は料理のレシピ本などがある書架なのだが、どうも先客がいるようで、と当たり前か此処は平民地区にある極々普通の図書館で自分以外が利用するのは当たり前の事だ。

なので、一度足を止めはするのだが、結局回れ右で帰った所で、どうせ暇と例のアレを持て余すだけなので、当初の目的通り料理本の並べられた書架の方へと歩み寄ると、当然自然と見知らぬ誰かの傍へと行く事に。

「……どうも。」

手短で味気の無い挨拶は軽い会釈と共に。
どうも隣に並ぶ事になった人物は自分より背丈は高いものの、年齢的にはあまり変わらないように見えた。
だからどう挨拶していいか迷った末の物凄く味気の無い挨拶をして、頷くのと変わらない角度の会釈だったが、その人物のフードから零れる何不思議なヒスイ色の髪には好奇心を引かれ、ぶしつけだとは自覚をしているがジィと灰銀色の眼で眺め、軽く小首を傾げてしまう。

金色、銀色、黒、青に赤、と学院には色々な髪色をした者達は居たが、ヒスイ色は始めてで、つい視線は吸い込まれるように誰かの髪を横顔を眺めてしまうのだった。

アイバーニア > 「…………どぅも……」

(根が陰キャなエルフは下手に相手の位置を認識しているために、視線一つ向けずにすごい小さい声でオウム返しに挨拶するだけ。そのまま本のページをめくり続ける。簡単にできて美味しそうなレシピが良いのだけど、そもそも材料が数種類あるだけでめんどくさくなるのだから話にならない。)

「………」

(そして本に集中すると悪い癖だ、背中に背負っている割と伝説級の杖が邪魔になったのか、無造作にベルトから外し、本棚に立てかける。じぃっと見られているのは、実のところ魔法は位置が分かるだけで細かい表情などは見えていないので気づかない)

バルゴラ > 会話、言葉と言う何かの投げあいと言えばいいか、交換のし合いと言えばいいのか、ファーストコンタクトは見事に失敗したようなのと同時に、自分としても声のかけ方に失敗したのは自覚できた。

自分が声をかけられた立場であったら、どうもって言われたら、どうも、しか返せないだろう、と。

「……………。」

あまり俗っぽい言い方はしたくは無いが滅茶苦茶気まずい。
何が気まずいって、互いに無言、相手は本に集中しているようであるし、邪魔をするのも気が引ける。

自分のことを棚にあげるが、自分と変わらぬお子様にちょっかいをかけるほど、欲深くはな……くは無いが、チラっと見た限りではナニとは言わないがストーンって感じであるし。

何か背中に背負っていた杖を置いたようで。
自分は……視線をヒスイ色の髪の主から外すと、書架と向き合う、さて自分も本を探して手ごろなのがあれば借りて帰ろうと……。

視線の先には無難な料理。
あまり自分が口にする事がない平民の一般家庭料理のレシピ本が並んでおり、どれを借りるかサッパリ判らず、適当に手に取ろうにも、どれがいいのやら。

アイバーニア > 「………ぅん、諦めよう……」

(本を閉じながら、人間にはほとんど無理ゲーの難解な魔導書でも解析しきれるエルフの魔法使いは、誰でもお手軽郷土料理みたいな本の内容を達成することを諦めた、お客さんが来るときは外で買ってくればいいじゃないということにして本を本棚に戻すと移動し始める)

「……歴史書とかないかな……懐かしいし」

(一人でいる時間が長すぎて小声だが独り言がおおい。長命なエルフ的に、人間の歴史書は昔を思い出してちょっと哀愁に浸れたりする読み物のようで……たてかけた杖を忘れている)

バルゴラ > 何か大事そうな杖を放置していて良いものか、と思うところはあるが、だからと言って声を掛けるのも……気まずい、きっと物凄く気まずい。

だからかチラと相手のたてかけた杖に視線を向けてから、軽く会釈をすると書架からトトトトトッと小走りで離れていく。

今夜は何も借りずに図書館から帰宅する事にした。
たぶん帰宅しても何もする事はないが、少々早めだけど素直に寝るとする。

図書館からの去り際にヒスイ色の髪は矢張り気になってしまって、チラと相手がいた書架の方に視線を送るが、直ぐに振り返り邪魔をせぬようにそっと図書館の扉を閉めて、一人帰路に着く。

ああ、何か本を借りれば良かったと後悔するのは間違いなく、きっとベッドに入り込んでからもモヤモヤして転がりまわるだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/図書館」からバルゴラさんが去りました。
アイバーニア > (数時間後、帰宅してから半泣きで閉まった図書館に杖を取らせてくださいとお願いしに来るエルフが居たそうな)
ご案内:「王都マグメール 平民地区/図書館」からアイバーニアさんが去りました。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。

その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。

なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。

「──はーいお疲れチャン。また来てくれたまへ」

そんな中の一室から、満足げに出ていく宿泊客を笑顔で見送る、スタッフ用の作務衣姿の金髪の男が一人。
今日も今日とて知り合いからの依頼で、臨時のマッサージ師として仕事に精を出しているのだった。

「ふぃー……こういう普通のマッサージも悪くはないのだが、そろそろ一発エロマッサージでもしたいところであるなぁ」

個室内に戻り、施術用のベッド脇の椅子に腰掛けながらそんな詮無い独り言を漏らす。
今日は現状、立て続けに男の『標的』にならない客の来訪が続いたため、男はごく普通のマッサージ師として
仕事をこなすばかりであった。
男としてはそれもそれでやりがいを感じなくはないのだが、やはり役得の一つぐらいは欲しいところであった。

「まああそれも時の運というヤツなのだが……──おっとと一息つく暇もなさそうだったな」

ボヤキを続けようとしたところで、閉じたばかりのカーテンが開く。
各個室は廊下に面しているため、稀に受付を経ていない誰かも紛れ込むこともあるようだが、それはさておいて。
現れたのは男の『標的』になりうる客か、それとも……。