2020/03/15 のログ
ご案内:「魔獣牧場」にティア・ルニシスさんが現れました。
■ティア・ルニシス > (名も知らぬ山中より王都を目指し数日、街道より大きく離れた道程を辿り漸くその影が見えてきた頃合には既に夜も更けており。
明かりを目指し思い足を進めていけば本来存在する筈の結界を何ら感じる事無く敷地に足を踏み入れたのはその身に得た魔力の影響であろうか、それとも牧場の中に招く存在が存在したのか今は定かならず。
■獣魔目録 > 牧場の結界は無論侵入者を察知する。
入り込んだのか、其処だけ反応が無く空白になったのか問わず、何かがあれば小屋の中で待機している冒険者にすぐさま連絡が居る。
ピリピリッとこめかみに走る揺るい痛みがそれ。
酒を飲む手を止めると思い切り溜息を吐き出す共に壁に掛けてある愛剣を片手に引っつかむと、腰に挿し直し……さて。
歩いて数秒、或いは数分かもしれないが侵入者の姿を比較的容易く捉えると、まあ仕事なので気だるそうに声をかける。
「困るねぇ、入り口から入ってくれないと……此処は魔物牧場なんでね?結構危ないんだわ……。」
と何時でも抜剣出来る様に柄に掌を添えながら面倒なことにならないとイイナァというのを浮べる苦笑いに目一杯浮べて声をかける。
距離は数メートル。
踏み込んでも互いに刃は……届かないだろうと踏んでの距離、或いは相手が魔法を使うやからであれば十分に逃げれそうな距離でもあった。
――さて、相手の反応はいかに。
■ティア・ルニシス > 「入口…魔物、牧場…?ここが――」
(暗がりに浮かぶ柵などから何か牧場らしいとはおぼろげに感じてはいたけれど管理人らしき冒険者の言葉を聞けば漸く理解を。
魔物を育てる牧場、話には聞いていたけれど立ち寄るのは初めてであり確かにその危険性を思えば自分の行為は間違いだったと。
「すみません、王都を目指していたんですが道を外れて迷い込んだみたいで…すぐに立ち去るので、出口を教えてくれますか?」
(警戒する冒険者には頭を下げ面倒を起こす気はないと、後は相手が出口まで案内してくれれば何事もなく終わっただろうけど――)
■獣魔目録 > 相手の第一声が謝罪であれば剣は抜くまい。
柄から手を離してその手を自分の腰に当てると大げさなくらい溜息を吐き出す、何是も仕事の一つだろう。
「ハイハイっと迷子1人ご案内っと。気をつけてくれよ?何か有ったらオレの責任問題になっちまうんでね。」
迷子?と思しき女を軽くて招きをしてから、女を誘導するように背を向けて歩き出す。
幸い?な事に出入り口の巨大な木製の門はこの場からでも見てわかる、そちらの方に向って歩けば直ぐに辿り着き、門まで辿り着けば内側から開けるのに必要なワードを唱えると、直ぐに門は開いて……。
きっと無事出ることが出来たはずである。
中年冒険者は女を見送ると欠伸を噛み締めながら再び小屋へと戻って、また日誌を読みながら酒を飲むのだろう。
まだ眠るわけには行かず。
暇な時間をヒリつく項を肴に持ち込んだ酒と共に過ごすのであった。
ご案内:「魔獣牧場」から獣魔目録さんが去りました。
■ティア・ルニシス > 案内人たる冒険者が誠実なのか、単に迷惑を忌避したのかは定かならずとも出口にこうして案内されれば感謝し頭も下げよう。
王都を離れたのはそう長い期間ではあらずとも随分久し振りにさえ思えてしまい城壁を見れば自然に浮かぶ涙さえ。
ともかく、屋敷に戻れば身を清めそれから――。
ご案内:「魔獣牧場」からティア・ルニシスさんが去りました。
ご案内:「王都平民街」にアエロリットさんが現れました。
■アエロリット > 【待ち合わせ中】
ご案内:「王都平民街」に魔王劉仙さんが現れました。
■アエロリット > 銀髪隻腕、褐色の肌の冒険者、アエロリット。
その正体は亡国の姫君。
いつか祖国を取り戻すために、マグメールで力を蓄えているのであった。
そんな彼女は、今日も冒険者として仕事を引き受けていた。
依頼書には、まず依頼者に会え、という指示が。
「ここで合っているのじゃろうか?」
なんどか道に迷い(彼女は割と方向音痴だ)、ようやくたどり着いたのは立派な屋敷。
こんな屋敷の主からの依頼ともなれば、報酬は期待できそうだ。
「たのもーう。
お邪魔するぞー。」
ドアの呼び鈴を鳴らして、中からの反応を待つ。
■魔王劉仙 > 屋敷の内側から 閂なり鍵が開けられる音がした後、
軋む扉を開けて 訪問者を招き入れる角の生えた魔族みたいなメイドが一人。
『ヨウコソオイデクダサイマシタ。ご主人様がオマチデゴザリマス。コチラニドウゾ』
と所々片言ながら 非常に鮮麗され上級使用人の教育が施された所作で、
アエリロット姫君を屋敷の中へと招き入れるのだ。
中に入れば吹き抜けのロビーにシャンデリアが煌々と灯りを灯し、壁にかかる絵画や肖像画、
美術品の壺に至るまで調度品の数々がその辺の成金とは違うものを思わせる。
姫君を通す廊下や階段も綺麗に掃除が行き届き、貴族かそれ以上の屋敷の主を思わせつつも、
時折会釈をして道を譲るメイドたちは人ではなく耳が長いエルフだったり褐色肌の者だったりと様々。
程無くして案内役のメイドは 『コチラニご主人様がオマチデす』と案内を終えた―。
■アエロリット > (魔族……?)
現れたメイドは、人ならざる者。
人と敵対する事も多い魔族ではあるが、
少なくともアエロリットに対して敵意は無さそうだ。
(じゃが、油断はしないに越したことはないのぅ。)
自分に害が無ければ種族などあまり気にしない少女だが、
家に招き入れてから何をされるかもわかったものでは無い。
用心はしておいた方が良さそうだ。
「ふむ。なかなかの名家の様じゃの、ここの主は。」
家の中は、豪華な調度品で彩られている。
中には、アエロリットが祖国で暮らしていた城にも無い様な、
古く珍しい品すら揃えてある。
家人は、魔族だけでは無さそうだ。
耳長や、恐らく自分と同じ地方からやってきたであろう者も見られる。
主人は、懐の広い人物なのだろう。
さて、そんな主人の顔は……
通された部屋の扉を開け、中へと足を踏み入れる。
■魔王劉仙 > 屋敷の使用人魔族率がほぼ100%。
屈指の魔族屋敷みたいなエルフも魔族に加えるとしたらそう成り果てる。
人ならざる轍を超えしもの達が身を挺して働くこの敷地内。
冒険者を案内している間、対応している間怪しい動きは一切ないが油断している風にも見えないし、
どれもこれも戦闘メイド、戦っちゃうメイドさん執事さんではあるまいか。
手にしている叩きや箒で侵入者をしばき倒すのか、は追々として。
キングサイズのベットもある寝室兼執務室に通された姫君を迎えるのは、
しっかりとしたつくりの椅子に腰変えた女の子のような黒髪の華奢な服装に身を包んだ者だった。
角とか尻尾かなさそうな、人にも見えるようなそんな感じ。
「ようこそ。君が依頼を受けてくれたものかな?」
部屋にはほかに値が張り高そうなソファがあり、対面する様にテーブルがある。
にこやかに対応する主人ラシイ者は 扉の前にいるメイドに軽く指で指示を出すと下がらせ。
■アエロリット > 「うむ。
わらわが冒険者アエロリット。
貴公の依頼を受けてここへ参った。」
屋敷の主に名を名乗り、会釈をする。
主は、男か女か分からない様な中性的な雰囲気を纏っている。
人か魔族かも、曖昧だ。
そして、その声は、何処かで聞いたことがある様な……
「ん……。
貴公、何処かで会ったかの……?」
ふと脳裏に浮かぶは、先日居酒屋で出会った少女。
話したのは短時間であったし、
性格もころころと変化していったので、いまいち性格が捉えきれなかった。
そんな曖昧な印象だったので、目の前の人物が同人物かも確証が持てない。
……確か、名は劉仙。
魔王の肩書を名乗っていた。
■魔王劉仙 > 姫君の外見全てをじっくりと観察する様に上から下まで見つめた。
腕が一本ない様だがそう思わせない慣れた体のさばき方。
武器が何であれ腕一本と足が使えれば困ることもなかろう、と思った後。
「依頼を受けてくれた勇敢なる者には感謝しよう。
アエリロット、君だったかな? そちらに座るよう。」
用意していたソファを示すと執務椅子からゆっくりと立ち上がり対面のソファに優雅に座りなおすだろう。
「どこかで会っただろうか?記憶がないな、こう見えて私は忙しい身でね
この世には似たような存在が三人いるらしい。それと間違えたのではあるまいか?
私の名はゼッテ・トゥール。トゥール伯爵だ。」
あくまで屋敷の主として冒険者アエロリット嬢と接する。
そして偽名をさらりと名乗って、あくまでも違うといいのけると演技を続ける。
がさがさとテーブルに備え付けの収納から紙を取り出すと ぱさっとテーブルに広げ
「その紙に書かれている行方不明者を生かして捕縛してほしい。
一人当たり15000ゴルドとしよう。三人だから分るね?
前金として3000出そう。報酬の次第では増額してもいい。」
ニヤリと聊か高額な依頼内容を淡々と説明し始めるのだ。
■アエロリット > 「ゼッテ……?
ふむ、確かに。
名も違うし、そなたとは雰囲気も違う……。」
では、何故劉仙の姿が脳裏に浮かんだのか?
自分でも不思議に思いつつも、促されるまま席に着く。
「マンハントか。」
報酬は、充分すぎる程の値。
受ける価値はある、が、それだけ危険も大きいのだろう。
「ふむ。
そういう仕事はわらわは初めてじゃが、それでも構わぬか?」
少女は冒険者としての経験は浅い。
魔物の退治くらいは今までこなしてきたが、
こういう仕事は不慣れではある。
ただ、やって見せようと言う自信と、気概はあった。
■魔王劉仙 > 「トゥール伯爵でもいいし、伯爵と呼んでくれてもよい。
ま、私に似たものもいるようだが悩ましい話だ。そんなに似ているのかね?」
演技は大丈夫のはず、気配とか諸々は一般的な人間を模している。
魔王劉仙の振る舞いとは乖離されすぎて繋がるまでは暴露しない限り大丈夫のはず。
「そうだ、愚かにもこの伯爵の手から逃げた犯罪者たちでな。
最低一人は確保してほしい。最悪生死は問わないから捕獲してくれたまえ。
誰にでも初めてというのはある、かまわない。才あるものの気は削ぎたくはない。
腕の立つ冒険者としての自信があるのならば受けてほしい。
前金はここに置く」
じゃらりと革袋パンパンに詰められた硬貨の音がするものをテーブルの上に置き 手を引っ込める。
■アエロリット > 「いや………
似ているのか、と言われれば、いまいち確証が持てぬ。
なにしろ、雲をつかむようにとらえどころの無い者であったのでな。」
敢えて似ていると言えば……
その、捉えどころの無さが、似ているのかもしれない。
「良かろう。
大船に乗ったつもりで待っておれ、トゥール郷。
では、早速取り掛かるとするのじゃ……!」
前金の詰まった袋を掴むと、
踵を返して颯爽と部屋を後にする。
そして、アエロリットの人狩りが始まった。
まだこの街に来て日が浅い彼女だが、なんとか伝手をたどって情報を集め、
そして一人、また一人と確保していく。
意外と余裕か、と思われたが、最後の一人には難儀をした。
標的は手練れの幻術使い。
ヤツを追っているつもりが、罠に嵌められ、逆に捕らえられそうに。
……間一髪で幻術を破ったは良いが、なんと相手は剣の腕も一流。
死闘の末、生かしてとは行かなかったが、その首を持ち帰る事が出来た……。
仕事を終えたアエロリットは、意気揚々とその報告に向かう。
■魔王劉仙 > 「そうか。
確証が持てぬか。上に立つものほど本位が読めないのはよくある事ぞ?
気を付けていけ 吉報を待っている」
颯爽と去っていった冒険者アエロリット嬢を座ったまま見送ていった主は暫く何も動かなかったという。
数日が立ち―
アエロリット嬢を同じように迎え入れたメイドは無論、
部屋に通す事も同じであった。違いがあるとするのなら、
テーブルの上にはごちそうが大量にあり、その横には未開封の酒瓶が相当あり、
グラスもありのごちそうと報酬が詰められたお高そうな箱が数個。
袋に詰まっているより
鍵付きの箱のほうがよいだろうという気づかいだった。
「依頼は果たせたようだな、首と捕虜は入り口の執事と使用人に渡してきたな?
まずは乾杯から致すことにしよう、報酬はそこにある。
満たしてくれた条件よりもはるかに良くてな 相当増額しておいた。確認してくれたまえ」
■アエロリット > 「ふふふ、わらわにかかれば容易い仕事じゃった。」
機嫌のいい笑みを浮かべる少女。
容易い、とは言うが、
初めて受けるタイプの仕事に苦労は多かった。
しかし、その分報酬も莫大であり、少し色もつけてくれた様だ。
祝いの宴まで用意してあるとは、話の分かる主人だ。
「うむ、乾杯じゃ、トゥール郷。」
左手で酒が満たされたグラスを掲げて乾杯。
そして、景気よくグラスを空ける。
■魔王劉仙 > 「それは張譲。喜ばしい事で何よりである。
経験も積めて良かったであろう?この経験は後々生かせるであろうて」
随分と気分がいいのはこちらも同じ。
アエロリットに依頼をしたのはマジもんの依頼だったが、
逃げ出したものの正体はほぼ人族の犯罪者、つまり、スパイ等の者たち。
愚かにも領土の秘密を探りに侵入して脱し王都に逃げ込んだと聞いてから依頼をしたのだ。
生かしてくれたものには後程死より悍ましい拷問を施し、死したものの首は盃にする予定である。
死したほうが捕虜にとっては楽かもしれないが アエロリットにはその後は語らない。
「旨いかな?お腹いっぱい食べていくがよい」
にこにこと同じように酒をグラスに注ぎ食事をし始めるのだが―。
■アエロリット > 「ああ、勝利の美酒という奴じゃな。
……美味極まりないのじゃ。」
機嫌よく、注がれるままに酒を飲む。
さすが、この豪邸の主だけあって、酒も飯も超一流だ。
王宮で暮らしていたころの宴の膳と比べても遜色がない。
「ふふ………
……妙じゃな……?
……こんなに……酒が進むのは……久しぶり、じゃ……。」
高額の報酬が酒の回りを早めているのか。
それとも、酒自体に妙な仕掛けがしてあるのか。
宴が始まってまだそれほど経たぬうちに、
少女はもう心地よい酩酊へと足を踏み入れていた。
■魔王劉仙 > 食事が始まって程々に時間が経過したころには出来上がってきた姫。
酒と飯 飯には何の仕掛けはなかったが飲み物である酒のほうには
感度が高ぶるのと催淫薬の様な成分が入った魔界の酒がなぜか混じっており、
それを飲んだ主は平気な顔を、姫は心地よい状態へ。
「おやおや、少し休むかね?
…ああ。魔界の酒が入っていたようだ、私は平気なのだが…君はそうでなかったようだね」
どれ、少し横になったほうがいい、と彼女をお姫様抱っこをして寝室のキングサイズベットに運び込んで横に置く―。
■アエロリット > 「まかいの、さけ……?
ふふふー、なかなかうまいではないかー……!」
完全に酩酊してしまったアエロリット。
陽気な笑顔を浮かべて、すっかりご機嫌だ。
ただの人間である彼女に、魔界の酒は強すぎる。
普通の酩酊以上に、強い幸福感に包まれ、そして正常な判断力が奪われる。
「むー?
まだ、わらわはのめるがのー?
……んっ……ふぃー……」
トゥール郷、もとい劉仙の腕に抱かれても、抵抗する様子も無く。
小柄な少女は、軽々とベッドルームへと運び込まれていく。
「んー……ベッド、でっかい……いいのぅ……。」
ふかふかのベッドの上に寝かされると、
その感触を堪能するかのように、猫の様に丸くなる。
こんなベッドは、王宮暮らし以来だ。
完全に無防備な姿を、劉仙へと晒した状態だ。
■魔王劉仙 > 「そう、魔界の高級酒の一つが混じっていたようだ。
人が飲むとろくでもないと中毒品扱いなのだが…まぁよい」
全然酔った風でもない軽く酔った程度のゼッタ。
陽気でコロコロ笑うアエロリットを眺めてふふと笑う。
正常な判断がいらない状態になってくれたのでこれからは天国へ彼女を連れていくこととしよう。
天国というか気持ちがいい天国上の快楽の坩堝へ。
「ふふ、無防備で飼いたくなってくるな、
私のプライベートのペットにしたくなる。
ふふふ、夜は長くなるな。」
彼女の過去は知らないが、言葉遣いから振る舞い所作に至るまでお元王族かそれに準ずるものだとは気づいている。
隠しようがない振る舞いは一般の者とは違う、使われる側ではない使う側の目つきだった。
その者は今は泥酔をして無防備になっている! ゆっくりと横になりアエロリットの後ろから首に顔をうずめ そして。
■魔王劉仙 > 【続きは後日となりました】
ご案内:「王都平民街」から魔王劉仙さんが去りました。
■アエロリット > 【続く……】
ご案内:「王都平民街」からアエロリットさんが去りました。