2020/03/13 のログ
ご案内:「平民地区 通りに並ぶ店」にリムリアさんが現れました。
リムリア > 仕事終わりの帰り道
今日は比較的遅くならずに終われたので、少しより道いて帰ろうかと大通りの方へと出てみることにした。
まだこの時間であれば人通りも多く。かといって混雑するというほどでもない。
夕食をどうしようかと考えながら、立ち並ぶ店先を覗いていく。

「こんなお店あったんだ……知らなかったな。
 こんばんは、お邪魔しますねー」

気の向くままに歩いていると、知らないお店の前にやってくる。
窓から覗いてみると、どうやら雑貨店らしい。
――らしいのだけれど、奥にはテーブルも見える。

何のお店なんだろうと首を傾げ。
覗いた先に他に客の姿がなければ回れ右をしたかもしれないけれど、幸いにして先客の姿が見えた。
カウンターには可愛らしい女の子の姿も見えるから、邪険にされることはないだろうと入り口の扉を開けて中へと入り。

フィル > 「ふぁ…っとと!
いらっしゃいませ!」

気を抜いているときに限って、お客という存在は来るものである。
もう大分人の入りも収まってきたのだから、気を抜いていれば眠気だってにじり寄ってしまうのだ。
流石に今の姿でカウンターに直接腰を上げて座るようなことをしたりはしないわけであるが。
カウンターに寄りかかったまま、店内や出入り口を少しだけ見回したうえで、またぼんやりとしていれば、いつの間にかうつらうつらしてしまったのだろう。
明日の手伝いは何時からだったか、帰りはどこで食料を買っていくか。
そんなとりとめのないことを考えていれば、何時しか時間は過ぎていたようであり。
不意に入ってきたお客の声は、目覚ましのようにも感じられて、思わず素っ頓狂な声を上げてしまったようである。

「え、あ、えと。
御用は雑貨でしょうか?それとも軽食でしょうか?」

元々丁寧な言葉遣いであれば、女性らしい見た目にあったしゃべり方という意識はなく。
それでも違和感が強くないのは、幸いであったのだろう。
何をそんなに取り乱しているのか、と思われそうな慌てぶりがまだ残ってしまっているようだが。
お客が自らに近い背丈の、朗らかそうな様子の女性だったことで、少し落ち着きやすかったようである。
少しだけ、けつまずきそうになりながらも、女性へと歩を進めれば、ペコリと一つお辞儀を送り。
来店の挨拶と、要件をうかがう様に言葉を続けていく。
カウンターまで進めば、外からでは見えにくかった軽食用のテーブルが並ぶスペースも、視界に入るかもしれず。

リムリア > お店の中は、取り立てて狭いわけでも、かといってものすごく広いわけではない。
けれども、奥のほうのテーブル席では何か食べ物も出しているようで、それなりの広さはある。
声を掛けるタイミングが悪かったのか、店員さんが何やら慌ててしまっている様子で。

「ごめんなさい、お邪魔しちゃって良かったでした?」

少し心配そうに店員さんに問いかけて。
それから、もう一度ゆっくりと店内を見回した。

「此処って雑貨屋さん……で、良かったんですか?
 軽食も出してるんだ…。店員さんのおススメってありますか?」

見渡せば、店内にはこまごまとした雑貨が並べられているのが見える。
そのうちのひとつを手に取って。
雑貨の方は可愛い小物でもあれば買っても良いかもしれないし、
軽食の方は夕飯がまだだから奥から漂ってくる匂いに腹の虫が騒ぎ始めてしまうかもしれず。

残念ながらこちらから見える範囲にメニューは見えないようで。
店員さんに問いかけられると、逆におススメを訊いてみることに。

フィル > 一つ二つ、お辞儀をしてセオリー通りの来店の言葉をかけた後に、少し深めに息を吸っていく。
そのお陰でまた一つ落ち着きを取り戻せたようである。

「もちろん大丈夫です!
まだ十分に開店時間ですから」

手伝いで駆り出されているとはいえ、接客事態に変わりはないのは少女にとっても幸いかもしれない。
店内へと少しだけ視線を巡らせて、ちゃんと様子を確かめれば、改めて女性へ向き直り。
改めて丁寧に、といった心持で笑みを交えて言葉を返していくようである。

「雑貨屋半分、軽食半分…ですね。
僕も…いえ、私もそこまで凄く詳しくはないのですけど…そうですね」

雑貨と軽食が半分ずつというお店は実際に、あまり多くはないかもしれない。
彼女が雑貨の範囲の棚に並べられた小物を手に取れば、そのあたりの小物には10ゴルド程度の安めの値札が揺らめくだろう。
奥を見れば、大き目の生活雑貨なども並んでいるスペースもあり。
今いる場所の小物は、動物をモチーフにした石や木、または細かすぎて使いずらい魔石を加工した小物たちが、色々とほかにも並んでおり。
中々に色とりどりな様子が見て取れるだろうか。

「軽食だと…オムレツとか。
あとは、紅茶とチーズのケーキなどのセットも、おすすめみたいです」

そこまで店員なのに詳しくないといえば、詳しくないのは手伝いだからというところはあるのだ。
カウンター裏に身を乗り出すようにして、手を伸ばせばそこにしまわれている、簡易メニューの紙を取り出していき。
少しだけ顎に手を当てて、悩みながらも、取り出したメニューをそのまま彼女にも見える様にしてみせていく。
メニューにはスープ類や、肉類の料理のほかに、多少のお酒も並んでいるが、軽食の通りにがっつりと食べるにはボリュームが控えめなものが多く書かれており。
売れ行きやほかの店員から聞いた話を思い返せば、そのあたりだったような、と浮かぶままに少女は彼女へと言葉を返していくが。
夜、それも夜食に食べるには少し、昼下がりに食べるのがちょうどよさそうなラインナップのような気がするのは、気のせいではないかもしれず。

リムリア > 声を掛けた時の慌てた姿は、きっと珍しいものだったのだろう。
落ち着いた笑みを浮かべて丁寧な対応をしてくれる店員さんに、こちらもホッとしてしまう。
時間的には、もう夜もそれなり。
お店によっては仕舞い始めているところもあるから、邪魔をしてしまった可能性も拭いきれなかったのだ。
けれども、本当のところは兎も角、大丈夫と言われるとこちらも微笑みを浮かべ。

「雑貨屋さんと軽食屋さんが半分ずつなんだ。
 ん? もしかして、お手伝い……?」

詳しくないと言われれば、はてなマークを頭の上に浮かべるようにして首を傾げる。
困りながらも態々メニューを取り出してまで答えてくれた店員さん、もといお手伝いさんに、ぺこりと頭を下げ。

「ありがとうございます。
 ――ケーキセット! それはいいこと聞いちゃいましたね。」

思わず手を叩いてしまうけれど、さすがにこの時間にケーキは、いろいろと問題がありまくり。
特に重力的なあれこれが、それはもう。
なので、今度お茶の時間に来ようと心に決める。
夕飯にオムレツも悪くはないけれど、どうしようかと少女の手元のメニューを覗き込み。

「あ、お酒も置いてるんですね。
 なかなか変わった品揃え……雑貨の方も、小物から家具まで色々だし。」

面白いですね、と間近で少女に微笑みかけ。

フィル > 強面な雰囲気の人であったのなら、まだ慌てが収まりきっておらず。
下手をすれば躓く程度のドジでは済まなかったかもしれないだろう。
お客である彼女が丁寧であり、柔らかい物腰であったのは少女に変化している少年にとっても、幸いだったかもしれず。
つられる笑みに、営業ではない笑みは自然に零れ始めることになり。

「あ、はい!
普段は他のお店の店員をしてて…。
平民地区の裏通りを抜けてさらに、細道にいった…すごい辺鄙なところなのですけど」

知る人ぞ知るどころか、来客があまりにも少ない位置にある雑貨屋である。
店主への魔道具の持ち込み以外は、表通りで事が済むレベルの雑貨屋に近いものであり。
彼女の言葉に、一つうなずきながらも、一応といつも店員をしている場所を掻い摘んでこぼしていくが。
平民地区であっても裏路地は安全とはいいがたいのである。
そこの奥地なのだから、口頭では少々わかりづらかったかもしれず。

「小物ついでにお茶をして、という人も昼間は多いみたいなんです。
もしかしたら、いい掘り出し物も…見つかるかもしれませんよ」

雑貨屋というのは意外なものが眠っているかもしれない場所でもある。
そういう楽しみをもって、たまに街を巡り歩いていることが、少女自身にもあるため、実感があるのだろう。
そんな少しだけ、冒険心でもくすぐるような言葉を、楽し気にこぼしていくが。
この時間でもケーキを普通に食べてもなんて考えてしまっているのは、変化を持つが故の、体格の悩みの少なさだろうか。

「っはいっ…!
酒場ほどではないですけど…お店の趣味なのか、色々あるみたいで」

認識阻害ではなく、変化で完全に化けていれば、フードをかぶってなくも心配はないのである。
けれども、まだ少し女性に化けているというのに、不意に間近に微笑まれると少しだけドギマギしてしまうのか。
ちょっとだけ、声が上ずりかけてしまったようである。
それでも、お酒もメニューに沿って軽く覚えた範囲で説明を続けていき。
一般的に出回っているお酒より小さな醸造所からの入荷も多いようであり。
あまり見かけない、甘めのお酒の銘柄などが今日のお酒の欄には書かれているのが伺えるだろう。

リムリア > どうやら、本当にお手伝いさんだったらしい。
けれども本職の雑貨屋さんではあったらしく、自分とそう変わらなさそうな年頃なのに、丁寧な物腰も納得というもので。
可愛らしいなぁ、と思う反面、ナンパとかも多そうだと余計な心配までしてしまう。

「裏通りの、奥の細道……?
 うーん、まだまだ知らないお店がいっぱいです……
 そっちは、どんなものを扱ってらっしゃるんですか?」

お手伝い先なのに、他のお店のことを訊いてしまうのはアウトかもしれないけれど。
そこはちゃんとお買い物するので許してもらおう。
魔石の欠片を使っているらしい小さなペーパーウェイトを手に載せて覗いてみながら問いかける。
どうやら夜になると光るらしい。
ひとつひとつ、そのデザインが違うらしく、どれが良いか順番に覗いていき。

「今度のお休みの日にリベンジですね。
 今日のところは、軽食と……お酒かな?
 珍しいお酒も揃ってるみたいだし………」

ケーキのほうは、泣く泣く今度の機会に回すことにする。
再戦の予定は、きっちり忘れないように手帳に書き込んでおき。

代わりに覗いたお酒の欄にはあまり見かけない名前のものが多かった。
それでも知ったもののうちには、甘めのものも数多い。
雑貨屋というところからも、どちらかと言えば女性客がターゲットなのだろう。

「じゃあ、これください。
 今度、そちらのお店にもお邪魔させてもらいますね。」

そんな女性が好きそうな青い光が花びらのように舞うペーパーウェイトを少女に渡す。
仕事場で使おうと思ってのことだけれど、はたして荒くれどものうち、いったい何人がこの小物に気づくかどうか。

フィル > 「基本的には、表通りの雑貨屋に持ち込まれたちょっとした魔道具…くらいなんですけど。
店主持ち込み…で、表では出回らないような魔道具とかの直売が、収入元みたいです」

話していると、彼女の雰囲気になごんできてしまうものの、夜の平民地区を一人で歩けているのである。
ちゃっかりと、この町で朗らかながらもしっかりしてる女性像としても、少女は見てるようでもあり。
女性への変化の勉強にもなっている一面もあるようである。
そんなふうに時折、彼女の細かい仕草に視線を走らせてしまいながらも、それは緊張が程よく溶けてきた証ともいえるかもしれず。
質問にはちょっとだけ、こっそりと声を小さめにして零していくようにしたようである。
自分は雑貨屋部分の店員であり、あまり変わったものは基本雑貨屋部分には並んではいない。
けれども、冒険者や表では流通してない、またはしにくいアイテムのやり取りを店主がしているお店である。
ということをこそっと話していくが、それは彼女が悪いようにはその情報をしないだろう思っているからこそか。

「畏まりました。来ていただけるの、楽しみにしていますね!
あと、これは…20ゴルドですね。
一応会計は…後で纏めてもできますので」

光りの加減でも綺麗に反射も時折する、魔石細工の小物達。
品定めするように見ていく様子を見守りながら、今宵のセットは決めたとばかりに、彼女が零せば少女はまた二つ返事でうなずいていく。
ケーキのリベンジはどのくらい楽しんでもらえるか。
なんて少女は考えながらも、渡された綺麗な光を舞わせるペーパーウェイトを受け取れば、また一つお辞儀をおくり。
雑貨屋と軽食は同じ店内のために、一緒にできることを告げていくようであり。

「席は…あの辺でどうでしょうか?
お酒は先に出せるので、よければ直ぐに運びますけど」

元々、来客の少ない雑貨屋部分であれば、来てくれるという言葉は嬉しいのである。
自然とパっとその言葉に目を少し輝かせながらも、店員らしくと慌てて気を取りなおしていき。
ゆっくりと食べれるようにか、窓ではなく壁沿いの空いている席を少女は指をさして促していく。
時間が時間で手が空いているのもあるのだろう。
受け取ったペーパーウェイトを小さな紙袋にいれて、売れた商品として彼女へと差し出し返しながら、席へと案内していこうとするが。
軽食は少し調理時間が掛かるために、注文を受け取れば先にお酒を食前酒やお冷代わりに運ぶかという伺いを立てていくようである。
頼まれれば、てきぱきと頼まれたお酒を運んでくるだろうが。

フィル > そうして注文を受ければ会話をその合間に楽しみ。
注文をすべて届けてからも、店が閉まるまで会話などを楽しんでいったか―

ご案内:「平民地区 通りに並ぶ店」からフィルさんが去りました。
ご案内:「平民地区 通りに並ぶ店」からリムリアさんが去りました。
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 王都の一角、空き地に立てられた小屋ほどの大きさのテントは、知る人ぞ知る少年薬師の住宅にして、店舗でもある。

冒険者や商人、軍人や娼婦などが様々な需要を求めて訪れる、なかなかに粒ぞろいの品、
どのようなリクエストの薬にも柔軟に応えるその腕前は、近頃ちょっとした評判になっていて、
まずまずの薬の売れ行きと、気の良い大人たちに褒めてもらい、感嘆してもらえた少年はご機嫌で薬の仕込みをこなしていた。

「イモリのしっぽに、妖精の羽根、アメーバキノコと~♪
…ええと、サキュバスの、…その、えっと…サキュバスの、アレ~~……っ♪」

6畳ほどの広さのテントの店内で、少年はくるくる小躍りしながら鼻歌交じりの適当なメロディで、
手際よく冒険者の心身を支える薬を下ごしらえしていく。

…途中、ちょっと歌詞にしにくい材料があったのか、誰も聞いていないであろうにもかかわらず、
ごにょごにょとあやふやな歌詞にしてごまかして…

テントの室内には焼き肉に桃汁を垂らしたような、妙にジューシーで熱気のこもる香りと、
うっすら桃紫色のモヤが漂い、それはテントを外から見れば、
いかにも妖しげなテントから、怪しげな桃色の煙が立ち上る光景で。

ご案内:「薬屋のテント」に紅葉さんが現れました。
紅葉 > 傍目から見たらすごく怪しげなテントに一人の少女が近づいていた。

手には、最近中身が増えたばかりの財布を握りしめ、露出過多の衣装を身に着けた少女がゆっくりと入り口へと歩みを進めていく。
子供にとっては桃色の煙が立つテントは…正直怖さ半分、興味半分…といったところだろうか。
しかし、今日は明確な目的がある。
一度深呼吸をした後、少女はテントの前で中の人に声をかけて、中に入ろうとした

「お、お邪魔、します…!誰かいらっしゃい、ますか…?」

と、中を伺おうと顔だけテントの中に入ったところで、歌を歌う少年と目があってしまう
…気まずい。
悪いことをしてるわけでもないのに、なにか見てはいけないものを見てしまったかのような…

鼻をつくのはなんとも言えないような少女の人生では嗅ぎ慣れない匂い
…主が不在なのが多いのでお肉を食べる機会なんてめったに無いせいも、あるかもしれない。
それはともかく…ぱん、と両手で頬を叩くとテントの中に入ろうと、恐る恐る足を進めようとするのだった。
彼が止めなければ、そのまま少女は中へと入ることになるだろう

タン・フィール > 「あまくておいしい、おくすりになぁれ~~~♪ …っ…っとと、
はぁい、いらっしゃいませっ!」

くつくつと気軽な音を立てて煮込まれる鍋、それを混ぜるおたまを一度引き上げて、
訪れた客の気配と掛けられた声にはつらつと答える、小さな店主。

どこか、おそるおそるといった様子の客人ににっこりと微笑みかけて…
相手が天幕から顔を覗かせるだけではなく、
下着まで見え隠れしてしまう丈のワンピース姿をのぞかせて店内に入ってくれば、少しぎょっとした様子。
しかし、すぐさま薬屋の店主として、応対を戻して。

「タン・フィールのお薬屋さんに、ようこそ!
ええと、なにか必要なお薬でも?…商品の棚になかったなら、
ボク、いろーんなお薬、つくれますよー。」

来客用の椅子をてきぱき用意しながら、妖しげな桃色の空気に不釣り合いな、
少女のように華奢な体つきで、ぴょんぴょん店内で働きながら愛想良く訪ねて。

紅葉 > 「わっ、は、はい、お邪魔します!
紅葉…といいます、よろしくおねがいします!」

にこやかに声をかけられ、緊張してしまってるのか、早口でまくしたてるように丁寧にお辞儀をしながら挨拶を返す少女
ワンピースの丈は少女も気にしてるのか、彼の視線がそちらに向いたのに気がつけば、くいくい…となんとか見えないように、と何度も引っ張ってみるけれど、離せばすぐに戻ってしまう。
はぁ、とため息を付きながら…中を見渡せば、どうやら、評判通り、お薬屋さんなのを確かめると、彼の近くに近づいていく。

「えっと…うぅ、言いにくいのですけれど…。
もっとエッチだったり、気持ちいいことを楽しめるようになりたくて…
で、でも、私そういうのわからないから、どれがいいかわからなくって、とりあえず試せるの、何でも試そうかな、って…」

言いながら顔を真赤にしてしまいつつ…結構お金が入った財布を取り出すと、じぃ、とすがるような視線を店主に向ける
幼い少女ながら、脅されたりとかそういう様子ではなさそうで、純粋に羞恥で顔を赤くしつつ、姿勢良く彼の反応を伺っていた。

タン・フィール > 「紅葉さん、だねっ、ぅん、よろしくおねがいしますーっ」

ぺこり、と丁寧なお辞儀と挨拶には、少年もそれを返して応対して…
お行儀の良い子供特有の、ちょっとした「ごっこ」のようなトーンで、緊張した様子の相手が、少しでもリラックスできたらな…と思いつつ、
相手がワンピースの事を気にしている様子なので、なるべく見ないであげよう…と懸命に視線を彼女の顔に向けようとするが、

要件を聞いて向き直るたびに、どうしても一瞬、その下肢に赤色の視線が映ってしまう自分に困って。
なるべく平静を装いながら、続けて告げられた言葉に一瞬、
少女奴隷に淫らな薬の買付を命じた、飼い主…というような構図の、
昏い予想をしてしまうが、どうも、自分自身で求めている薬の所望のようで。

「ぇえ、と…えっちな、お薬のご希望、と…!
…ぅん、じゃあ、どんなことをシたいかとか、効き目とか…いろいろ、説明するねっ!
―――奥の方に、どうぞ。」

と、表の棚にはある媚薬関係は、傷薬や毒消しに並んでいる一般的な精力剤や媚薬の類。
…さらなる欲望と願望には、それに答えるだけの品が店の奥には存在して、
少年はそれらの並ぶ奥へ、奥へと少女の客人を招いて…。

ご案内:「薬屋のテント」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「薬屋のテント」から紅葉さんが去りました。