2018/11/14 のログ
ご案内:「富裕地区の宿」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「富裕地区の宿」にエフルさんが現れました。
クレス・ローベルク > 「さて……」

エフルがバスルームに行っている間に、上着とズボンを脱いで、下着だけになっておく。
程よく筋肉がついた体の上には、幾つかの古傷が浮いている。
大抵の傷は神聖魔法による治癒で完治するが、それでも完全に全てが治るという訳ではない。
まあ、幾つかはヤブ神官に当たったせいというのもあるが。

「流石に引かれはしない……よね?」

とはいえ、傷を無かったことにはできない。
仕方ない、という気持ちで溜息をつき、奥の寝台の上に、脚を伸ばして座る。
レース付きのカーテンのかかる天蓋付きのベットだ。
誰もこの部屋に入ることは出来ないのだが、それでもムードというものはあるのだろう。一応、エフルが入るスペースだけ残して後は締めておく。

「ふぅ……」

緊張を和らげるために深く息をついていると、エフルの軽い足音が聞こえた。そちらを見ると、そこには豊かな濡れた黒髪の、少女の艶姿。
綺麗で、清らかで、そして――こちらの疚しい気持ちを、煽るような。

「……」

ごくり、と生唾を飲んだだけで終わらせたのは、自分にとっても驚きだった。今直ぐ、襲いかかってしまいたいと、そう思う程の身体。
実際、普段の自分ならそうしていただろうし、先程愛を交わしあった今でさえ、エフルの準備も何もかも無視して、食らい付くしたいと思う気持ちが、無くならない程に。

だが、それを何とかこらえた――流石に少し長い間、彼女の身体を見ていしまったのは不可抗力だ。

「やあ、とても、綺麗だよ……おいで。
俺の足と足の間に腰掛けるように、ね」

と、足を開いて自分の太ももの辺りを軽く叩いて示す。
そこに座れば、背中に、彼の、決して小さくはない怒張が背中に当たって、彼女の裸体を、お世辞ではなく、本心で綺麗だと――或いは、食べてしまいたいと、そう伝わるだろうか。

エフル > 戻ってきて、はじめに目に入ったのは天蓋の付いた大きなベッド。
さっきまではほとんど意識していなかったのに、これからのことを思うとやけに存在感が大きい。
カーテンの隙間越しに見えるクレスさんの身体は、戦いを生業とする男の人らしい、きっと実用的な筋肉で鎧われた戦士の身体で。
その肌を走る幾つかの傷跡が、普段の優しい彼が何度も激戦をくぐり抜けた古強者なのだろうな、と思わせた。
怖い、が一割。強そう、が三割。残りの六割は、今からこの人に抱かれるのだという緊張感でいろいろな想いが浮かんでは消えた。

ふと気がつくと、クレスさんもわたしの身体をじっと見ていて、恥ずかしくなってしまう。
果たしてわたしの身体は、クレスさんの好みに合うだろうか。
特に鍛えたわけでもない、ただありのままに生きた身体を、
バスローブの隙間から見透かされるような視線に恥じらうように肩を縮こまらせて、カーテンを潜ってベッドに上る。

は、はいっ。お邪魔します……っ!

そう言ったつもりの声は、果たして音になっただろうか。
緊張のあまり、口をぱくぱくと開閉しただけかも知れない。
バスローブを脱いで、ベッドの脇に掛けて。
胸と秘部を手で隠したまま、そっと背を向けてクレスさんの腕の中に収まる。

素肌と素肌の触れ合いは暖かくて、それでいてこれから行われることを生々しく想像させてくれて、ごくりと息を呑んで。
背中に当たるこれは、そういうことなのかな。
クレスさんは、こんなわたしを本気で求めてくれてるんだ。嬉しい……
そんな暖かな気持ちに少しずつ緊張を溶かしながら、ほぅっと熱を持った溜息を吐く。

クレス・ローベルク > 「ん、おいで」

暖かな少女の身体、腹の辺りを、そっと腕で抱く。
そうすると、少女の身体の、ともすれば壊れてしまいそうな柔らかさ、儚さ、そういうものが伝わってくる。
彼女の肩越しに見る身体。胸は隠している手にすっぽり収まる程度だが、下半身は結構な肉付きがある。

「一応、最初に言っておくよ。
本当に嫌になったら、何時でも『やめて』って言っていい。
そしたら……実はあんまり自信は無いけど、それでやめる心積もりはあるし、それで君が嫌いになったりは、しない。」

彼女の身体を直接この腕の中に抱いた今、果たしてやめられるのかという思いはあるが。
少なくとも、今このときだけは、真摯な言葉の気持ちだ。

「って言っても、最初はさっきやったイチャイチャの延長線みたいな感じにしよっか。ほら、手を握って……こちょこちょこちょー」

そっとエフルの右手を包むように握り、不意打ちで反対の手で彼女のお臍を、指の腹で撫で回す様にしてくすぐる。そして、彼女の緊張が笑いでほぐれた所で、

「ふーっ」

と彼女の耳に優しく息をふきかける。
くすぐる手はつーと脇腹を伝って、そのまま首筋を撫で回し、口の方はそのまま耳に息をふきかけたり、舌で舐め回したり。
愛撫と言うほど直接的ではないが、彼女にゾクゾクした感覚を与え続ける。

エフル > 「あっ……」

後ろから抱きしめられ、クレスさんに包み込まれているようで安心感を覚える。
お腹を通して回った腕に視線を落として、守られているような、それでいて捕食者に捕まってしまったような、複雑な気持ち。
男性に抱かれる、というのはこんな気持ちになるんだなあ、なんて少し他人事のように思ってしまう。

「はい……ありがとうございます、でも……
 できれば、嫌だなんて思わないでクレスさんを受け止められたらいいなって思いますし……
 それに、わたしだってクレスさんを嫌いになったりしませんから。
 気を使ってばっかりで、クレスさんの息が詰まるような初体験じゃ、わたしも嬉しくないですから」

真剣に想ってくれるのが嬉しくて、少しだけ強がりながらこちらも真剣だと訴える。
それに、クレスさんは「嫌だ」なんて思わせるようなことはしないって信じているから。

「あっ、えっ、クレスさんっ!?」

秘所を隠す右手にクレスさんの右手が重なって、恥ずかしさを押し殺して隠すのをやめて指を絡め、
ようかと思ったらおへそ周りをくすぐられて。
もじもじと身体を捩って逃げようとしても、後ろから抱きしめられていては刺激を逃がすことも出来ず、ひとしきり笑わされて。

「ふーっ、ふぅぅぅ……ぅぇ!?」

皮膚の薄い、敏感な脇腹や首筋を撫でられながら耳に吐息。
熱い風が鼓膜を震わせるゾクゾクとした感触に、すっかり思考を麻痺させられてしまう。

クレス・ローベルク > 本当に愛されてるんだなあ、と男は思う。
内心、恐怖も無いでもないだろうに、こちらを気遣ってくれる。
だから、男はそれ以上彼女を心配するのはやめた。
その代わり、彼女を悦ばせる為に、自分の手管の全てを使おうと、そう思う。

「ちゅっ、じゅる……大丈夫、怖くないからね……大丈夫、大丈夫……」

耳を舐る合間合間に、そんな事を言いつつ、男の指は首筋を伝って今度は彼女が手で隠している胸の所に到達する。男の手はその手をすりすりと甘える様に撫でた後、そっとその手を外して、

「大丈夫、可愛いよ。気持ちよくしてあげるからね……」

大きくはないが、それでも確かな女性の胸特有の柔らかさを感じつつ、最初は優しく、丹念に。揉むだけではなく、優しく撫でたりして。そして、彼女の顔が、程よく蕩けてきたら、

「こっちも、触るよ。ほら、くるくるーくるくるー」

そんな戯けた様な囁きと共に、最初は、桜色の乳輪を、くるくると優しく撫で回す。
最初は乳輪の端を、一周したら少しだけ乳首の側に軌道をずらしてくるくる。焦らすような繰り返しで、彼女に期待と心の準備をさせたなら。

「くるくるー……きゅっ」

乳首を優しく、包むように、指の腹できゅ、と摘む。
そして、こりこりとそのまま弄るように。
力を入れすぎない様に、さりとて弱すぎないように。
慎重に、彼女の身体を愛撫する。

エフル > 耳たぶを這う熱く湿った、少しざらっとする感触。
それがクレスさんの舌だとわかると、耳を舐められるという予想外の愛撫に小さな吐息が漏れる。
怖くない、大丈夫と囁かれながら、されるがままに力の入らなくなってきた左腕を外されて、隠していた胸が曝け出される。
沢山の女の人を抱いてきただろうクレスさんにとって、この大きくも小さくもない胸に果たして面白みがあるだろうか。
ふと不安になったところに、可愛いよという囁きが染み込んで、大丈夫なんだという自信が芽吹く。

「クレスさん……ああっ、クレスさん好きです……」

胸をそっと捏ね回され、性感というよりも心を許した異性がわたしの身体に夢中になってくれているという愛おしさに満たされる。
こちらを気遣いながら、優しく優しく胸を愛してくれるクレスさんへの愛が胸だけじゃ収まりきらずに頭の中まで溢れてきて。
すき、だいすき、きもちいい。
その3つだけしか考えられないくらい夢中にさせられて、うわ言のようにその言葉を繰り返す。

「ひゃっ……あっ、はぁっ……うんっ、クレスさん……すき……っ」

敏感な胸の先端をくるくると弄られ、愛情で蕩かされた心に性感が少しずつ注がれて。
少しずつ充血して固さを帯びていく乳首をきゅっと指でつままれれば、
ひぅんっ、と色気を帯びた悲鳴を上げてびくり、と全身を跳ねさせる。

クレス・ローベルク > 「ん、俺も好きだよ。エフル、大好き……」

感極まった様な声を聞いているだけで、こちらの心が満たされるような。
こちらが気持ちよくしなければいけないと思うのだが、可愛らしく、何処か幼さを残しているようなその声が、こちらへの好意を呟くだけで。
そして、その声が色を帯びて嬌声を挙げると、こちらの肉棒の熱さも、より滾って。

「(まだ食べちゃいけない、食べちゃいけない、食べちゃいけない……!)」

頭の中で念仏のように唱えつつ、代わりと言うように首筋の方に甘噛して、ねぶる。首筋は、頭よりも更にエフルの、女性としての匂いが強い場所。そこの匂いを嗅いで、味わっていると、エフルを本当に食べているような錯覚を得て、鼻息が荒くなる。

「じゅる…ちゅぱ……じゅる……」

勿論、胸への愛撫も忘れては居ない。
コリコリと弄っていた手の指の腹で、今度は労るようにすりすりと、彼女の乳頭を優しく撫でる。そして、ある程度の所で、今度は反対側、左の胸の先をコリコリと虐め、そしてある程度の所ですりすりと。

そうやって、彼女の性感が大分高まったなら、またつぅ、と脇腹を通って、今度は自分と彼女の手で塞がれた、女性器の方へと。

「……触るよ。いいね?」

と囁いて、その手をまた、優しく撫でた後に、そっと外した。

エフル > 愛されながら、好きと囁かれる。
それだけで胸がいっぱいになって、自然と愛撫に反応する声も漏れ出す。
身体ではなく心で感じる、恋人同士のまぐわいに表情を蕩けさせて、急所である首筋をためらいなく差し出す。
少しでも歯を立てられれば、大怪我では済まない。
生き物として守らなければならないところを委ねるのが、クレスさんへの信頼の証であり、そして彼のものにされたいという欲求の現れ。

「んぁっ、ひぅ……あぁぁ…………っ」

胸への鋭い刺激と優しい愛撫、そして首筋を委ねる本能に逆らった背徳感。
それが性感になって、身も心も昂ぶっていく。
背中で感じるクレスさんの熱もより高まって、それで下腹がきゅんと疼いて。
触るよ、と囁かれれば、こくりと深く頷いて隠す手を退ける。
生まれて初めて、自分以外の誰かにそこを触れさせるという緊張に息を呑んで、
そしてそこを差し出せば身体のすべてがクレスさんのものになるという実感に喜び肩を震わせて。

クレス・ローベルク > 男は、此処で小さく、しかし深く呼吸をする。落ち着くためだ。
何せ、女性の一番大事な所を触るのだから。
何時もやってる事だろうが、と心の中の冷静な部分が毒づくが、しかし相手が違うのだ。
こちらが愛する女性に、万が一があってはいけないではないか。

「よし……」

決意するように呟いて、まずはそっと割れ目の周りをそっと撫でる。
女性器は敏感な部分だ。最初に女性器を直接触るのは刺激が強すぎる。
少女が少し焦れったく思うであろうぐらいに、入念に指先で、割れ目に触るか触らないかの愛撫を繰り返す。
そして、少女の顔を見て頃合いを計り、ぴったり閉じている割れ目の先で、慎ましく生えているピンク色の真珠の周りをくるりと撫でて、

「よし……じゃあ、此処、触るよ。初めてだろうけど……あ、いや、良く考えたら君みたいな年頃ならオナニーぐらい……って何いってんだ自分!?……あーごめん、失言だった」

緊張のあまり、つい軽口が出た。羞恥を煽るのは性的なテクニックの一つでもあるのだが、流石に初体験の女性にやる事ではない。さておき、と気を取り直して、

「敏感な所だから、刺激が強いかも知れない。痛い!って思ったら、痛いって言ってね。身体が出来上がっているから、大丈夫だとは思うんだけど……」

そう言うと、すりゅ、と乳首のときより尚控え目に。親指と人差指で、つまむというより、包む様に。そして、そのままゆっくりと、指の腹で撫でる。彼女の顔を見て、苦痛を感じていないかどうか、確かめながら。

エフル > 「はい、大丈夫です……クレスさん、お願いしま……
 …………そ、その、えっと……はい」

深呼吸して、クレスさんが再度問いかけて。
そこから、自慰に言及されて、つい流されるままに経験の有無を喋ってしまって、沈黙。
失言に対して失言で返してしまった、おあいこですね、なんて笑えればよかったのだろうけれど、流石にこれは失言が過ぎた気がする。
自慰の経験があるなんて、はしたないと思われないだろうか。

どうしよう、どうしたらいいだろう。そんなふうに狼狽えていると、宣言通りクレスさんのごつごつした指がさわさわと。
掠めるような愛撫は、もどかしくもありながら、やはり到るところで思い遣りを感じて、嬉しく思ってしまう。
指が触れる度に吐息に押し殺した嬌声が混じり、表情が次第に性の快楽に沈んでいく。

「は……いっ……。でも、いたくないです……
 クレスさんの指、きもちよくって……はしたなくて、恥ずかしい……です…………っ!? はひっ、ひゃぁっ……!」

一番敏感な、自慰のときだっておっかなびっくり触るところを触れられて、撫でられて。
クレスさんの肩に頭を乗せるように、背筋を仰け反らせて強すぎる快楽に溺れ始める。
苦痛、よりも幸福感と、肉体的な刺激による性感。
とろりと流れ出て、クレスさんの指に絡む愛液が、
この身体が愛撫によって高められ、愛を確かめ合う準備を整えつつあることを明確に示していた。

ご案内:「富裕地区の宿」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「富裕地区の宿」にクレス・ローベルクさんが現れました。
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クレス・ローベルク > 「(オナニー、してたのか……)」

彼女は、どんな風に自分を慰めていたのだろう。
彼女が"生まれて"、そして自分を好きになって。
その思慕があるのなら、もしかしたら自分を思ってオナニーしていたのか。
そうだとしたら、と思うと、尚更に情欲が募ってくる。
まして、今、自分の指で感じている彼女を見ていると、尚の事。

「大丈夫、気持ちよさそうなエフルの声、とっても可愛いから……もっと聞かせて?」

つい、しつこくすりすりと撫で回してしまうのは、責められる事ではないだろう。
とはいえ、彼女の中から、彼女の愛液があふれれば、"頃合い"を感じて、彼女の肉芽から手を離す。

「っと、ちょっとごめんね。一旦立ち上がる、よっと」

彼女の身体を少しだけ持ち上げて、自分の足を両方、椅子の下にそろえて、立ち上がる。そして、カーテンの向こうを歩く。そして、自分の下着を脱いで、彼女の足元側から現れる。

恐らく、彼女が初めて見るだろう、男の肉棒は、太く、それでいて血管が浮いて見える、肉のかたまり。黒くてかったそれは、普通の女性ならば嫌悪感すら抱くかも知れないモノ。

「流石にあの雰囲気で出すのは生々しすぎたから、君の準備が出来るまで、出すのは控えてたんだけど……その、怖くないかな。一応、今からコレが入るわけなんだけど……」

と、何処か申し訳なさそうに。
多くの女を泣かしてきた、女泣かせのブツではあるのだが。
この時ほど、『もう少し小さければよかったな』と思った事はなかった。

エフル > 「あっ、あっぁぁっ、うんっ……やぁぁ、あんまり聞かないでくだ、ひぅんっ」

優しいながらもねちっこく、絡みつくように這い回るクレスさんの指。
それは想像の中で自分の指に重ねていたそれよりもずっと大胆で、熱くて、愛しくて。
こうなれたらいいな、そう思って自分を慰めたことがあったとしても、
実際にそうなれば想像なんて吹き飛ばして余りある衝撃に意識が持っていかれそうになる。
抱きしめられながらの愛撫。それだけで達してしまいそうなくらい高められていたのに、

「…………ぅぁ、はい……?」

寸止めで、クレスさんは愛撫をやめて。
まだ朦朧とするわたしを置いて、ベッドから出ていってしまう。
もしかして何か失敗しただろうか。されるがままではダメだったのかな、と僅かな時間で不安になる。
けれど、クレスさんはすぐに戻ってきてくれた。まず、それに安堵して。
次いで、さっきまで穿いていた下着がないことに気づく。

「…………ぁ」

初めて見た、男性のもの。
大きくて、太くて、その一部分だけグロテスクさすら感じる造形だけれど。
けれど――それが愛しい人に付いているのならば、事情は別だ。
怖くないか、という問いに、大丈夫、という意味を込めて首を横に振って。
ベッドの上で四つん這いになって、それに顔を近づけて、じぃっと観察する。

やっぱり造形ばかりはお世辞にもカッコいい、とかかわいい、とか言えるものではないけれど、
それが愛し愛されるための器官だと思えば怖くはない。
だから、クレスさんをじぃっと見上げて、

「怖くないです。あの……クレスさんも、いっぱい気持ちよくなれるようにしてください。
 わたしにできることがあれば、何でも言って、してくれていいですから……
 クレスさんも気持ちよくなって、二人で……ね?」

クレス・ローベルク > 恐らく、怖くない、と答えるだろうとは思っていた。
エフルは優しいし、本当にこちらを思ってくれている。それは解っている。
だから、これを聞いたのは、寧ろ自分の為だったのだろう。
彼女の口から、こちらを受け入れているという言葉を聞かなければ、解っていても彼女を抱くのを躊躇っていただろうから。
でも……

「(近っ……!?)」

まさか、四つん這いでじっと観察されるとは思っては見なかった。
何時もこちらを尊敬や、思慕の念で見てくるその瞳で、自分の欲望の塊を見られるのは、普段見られているのとは違う恥ずかしさとむずがゆさがあって。
それが得も言われぬ快感となって、肉棒をびくんと跳ねさせる。
そして、思ったとおり、怖くないと言われれば、有難うと言おうとして……その次の言葉に、絶句した。

「……俺がやってほしいこと……。いや、でも、それは……」

考えてみれば、彼女を気持ちよくする事だけを考えていた。
それは、彼女が初体験であったという事もあるし、そもそも、クレスは『奪う』か『与える』かの人間だ。娼館などで『してもらう』事は多いが、それもあくまで金を払っての"サービス"としての事。
本当に好きな人に。なんでも。求めていい。

なんでも。
それを思った時、一つ、確かに"やってほしいこと"が生まれた。
そして、それを思った時、顔から火が出るんじゃないかと言うほど、真っ赤になった。何だこれは。こんな事を、して欲しいと思うなんて。
でも、自分と、そして何より、こちらを見上げる純粋な瞳に、嘘はつけなくて。

「……じゃあ、その、引かれるかも知れないんだけど……」

そう前置きをして。余りにも恥ずかしい自分の欲望を、告白する。
蚊の鳴く様な、小さな声で。

「おっぱい、吸わせてほしいなって……できれば、その、自分のここ、弄りながら……」

恥ずかしさで尚の事震える肉棒を手で隠すようにしながら。
そんな事を。

エフル > 「きゃっ……」

間近で跳ねたそれに驚いて、小さく声を上げる。
まさか動くとは思っていなかった……けれど、そういう物だと分かればなんだか犬の尻尾のようで、動く姿にも愛嬌を感じるような。
そんなふうに思えてしまえば、ほんの僅かな怯えなんて吹き飛んでしまった。
クレスさんがわたしを求めてくれていることを、言葉より何よりはっきりと訴えてくれるそれ。それのために、何でもしてあげたい。
それがきっとクレスさんに喜んでもらえることでもあるのだろうから。

「いいんですよ……クレスさんが望むこと、できることなら叶えてあげたいって思います。
 だから、遠慮とかしないで言ってみてください」

赤くなって、引かれるかも、なんてうろたえるクレスさん。
その姿が可愛らしくて、何を言っても引いたりしません、と微笑む。

「えっと……ま、まだお乳は出ませんけど……それがクレスさんの望みなら、はい。いいですよ。
 姿勢はどうしましょうか、わたしが膝立ちになって向かい合いますか? それとも、膝枕で……?」

クレス・ローベルク > 「いや、流石にそれは解ってるというか、お乳が出たらそれはそれで困る……。じゃ、じゃあ、膝枕で……」

向かい合って、なら愛撫の交換、みたいな形になっただろうが。
しかし、求めてしまうのは、赤ん坊が乳を吸うような形。
どうしてこんな、母性を求めるような気持ちを、よりにもよってエフルに懐いてしまうのか。
エフルの膝に頭を抱くと、姿勢を調整するために身体を動かす。

「えっと、真っ直ぐ寝っ転がると、エフルがこっちの腰に手を伸ばすのちょっとつらいかな……じゃあ、こんな形で……」

膝を曲げて、胎児の様な形で寝っ転がる。
手の動きを邪魔しないように、彼女の身体を抱きしめると、自分の眼の前に、乳首があって。

「それじゃあ、その……頂きます」

と、桜色の乳首に、ちゅ、と口をつけた。

エフル > 「困っちゃうんですか……?
 はい、お膝にどうぞ。手でするのは初めてだから、痛かったら言ってくださいね」

照れているような様子に思わずくすっと笑ってしまう。
ベッドの上で正座をして、膝をぽんぽんと叩いてクレスさんの頭をいざなって。
格好いい、憧れの男性だった彼が、ここまでわたしを信頼して、人に見せないような姿を見せてくれているのだと思うとそれが嬉しい。
子供みたいに丸くなって、お腹に抱き着きながらおっぱいを吸うクレスさんに、
愛情と一緒にほんの少しだけ母性のような、守ってあげたい気持ちを芽生えさせて。
ちゅ、ちゅと甘えるクレスさんのおちんちんにそっと指を絡めて、先端をいい子いい子と掌で優しく撫でる。

クレス・ローベルク > 「優しく触ってくれれば、基本的には大丈夫だから……。
後は、擦ったり、撫でてくれれば……」

ただの手コキの指示なら、もう少し堂々とできたのだろうが。
今の状況で何を言っても、全部が全部格好悪くなってしまって。
そして、その格好悪さをエフルに晒すのが、恥ずかしくて、でも気持ちよくて。

「ん、ぅ……」

ちゅ、ちゅ、と、本当の赤ん坊の様に吸い付く。
母乳は出ないはずだが、それでも、何か甘い味がする様な、そんな錯覚。恥ずかしいはずなのに、何処か安心感があって、そんな気持ちを懐いてしまう自分に、背徳感も感じて。
そして。

「う、ん……!」

こちらの肉棒の先、男が一番感じる部分を、少女の手に優しく撫でられると、力が抜けるような快感に、自分の体が持っていかれそうで、ぎゅ、と抱きつく力が強くなる。
それと同時に、吸い付く力も少し、強くなる。。
見上げると、何時もはこちらを見上げている少女の瞳が、愛おしそうに見下ろしていて。

「(うわ、頭おかしくなる……!)」

大人としての自分ではなく、格好悪い、大きな子供としての自分を、自分よりも年下の少女に、全部まるごと受け止められて、しかもそれを嫌々じゃなくて、寧ろ喜んでやってもらってて。
母性の塊に顔を埋めて、でも性欲も一緒に満たされて。
そんな、何もかもを満たされる、時間。

「(気持ちよすぎる……ダメになる……ぅ)」

エフル > 「優しく……こう、ですか? それとも、こうかな……」

クレスさんの指示を守って、力を入れずに撫でたり、擦ったり。
手の中でぴくん、ぴくんと跳ねるのを良し悪しの目安にして、愛しい人の大切なところを愛撫する。
気持ちよくなあれ、気持ちよくなあれと想いを込めて、愛情たっぷりに指を絡みつかせて上下に、左右にと刺激を加え。

「うふふ、クレスさんったら……んんっ。
 まだ恋人なのに、お嫁さんに、お母さんになる前に大きな赤ちゃんができちゃいました……」

扱くのとは反対の手で、優しく髪を撫でながら。よしよし、いい子と慈しみ、母乳の出ない乳房を差し出す。
そうしているうちにいいところに当たったのか痛かったのか、呻き声を上げてしがみつき、吸い付く力も強くなったクレスさん。
大丈夫ですか? と見下ろして、大丈夫そうと見るやにっこりと微笑みかけて、先端を重点的になでなで。

「えっと……男の人は、気持ちよくなるとおちんちんから、その……
 赤ちゃんの種が出るんですよね。その、手で受け止めますから、気持ちよくなったら我慢せずに出しちゃいましょうね……♡」

おちんちんの先端、割れ目にそって親指の腹をすぅっと這わせて。
愛しい人が一番きもちよくなれるように、精一杯の指奉仕。

「いつもお仕事頑張ってるんですから、今日くらいいいんですよ。
 今日くらいはわたしだけを見て、わたしのことだけ考えて……
 したいこと、してほしいこと、ぜんぶ受け止めますから。だから、ね?
 遠慮とか、我慢とか、体裁とか……そういうの忘れて、恋人ママの手に気持ちいいの、出しちゃいましょう……?」

ちょっと調子に乗ったかな、と恥ずかしさに頬を染めながら、
それでも自分の台詞やシチュエーションの淫らさに浮かされたような蕩けた微笑みを浮かべて囁き、指の動きを少しずつ早めていく。

クレス・ローベルク > 「ちゅ、んちゅ……ふぁっ、あ……」

試すようなエフルの指の動きは、逆に予想がつかない緩急となって。
舌の動きや少女を抱きしめる腕の力が、彼女に自分の弱点を全部教えてしまう。

子供をあやすようにこちらの頭を撫でる手や、からかうような、それでいて愛しそうな彼女の言葉は、こちらの羞恥を擽るように煽って。その恥ずかしさを誤魔化す為に、熱中するのは正に赤ちゃんの行為。

それでも、彼女の顔を見たくて、つい顔を上げてしまう。そこにあったのは、何時もの元気の良い、天真爛漫な笑顔とは全く違う、こちらを包み込むような、女神の様な、微笑み。

「……ぁ」

その笑顔に、一瞬見とれた。
しかしその後に彼に訪れたのは、地獄のような天国だった。亀頭を重点的に、愛おしく撫でられる。
とろけるような快楽に導かれるように、自分の肉棒から"赤ちゃんの種"が登ってくる。

「(駄目……)」

彼女はまだ一度も達していないというのに。
此処で射精したら、いよいよ大人として駄目になってしまう。
それなのに。

「……ぁ」

エフルの事だけ、見ていればいい。
後は全部、受け止めてくれるから。
ママは全部、受け止めてくれるから。
じゃあ、良いんじゃないか。気持ちよくなっても、良いんじゃないか。

「ん、んん……!」

それは、一瞬の緩み。その一瞬が、全てを手遅れにした。
先っぽの気持ちよさが、少しずつ強くなる。
こちらの我慢を、こじ開けるように。

「ん、んんん……んんんんんー!」

今までで一番強い抱き締めと、吸い付き。
おかしくなるほどの快楽と、甘えと、背徳感が頭の中で弾けて。
噴水のように、肉棒から精液が吹き出した。

エフル >  「?」

目と目が合う。なんだか恥ずかしくて、けれど嬉しくて、笑顔で頭を撫で撫で。
クレスさんのとくに気持ちいいところを擦って、片手では性愛を。
そして愛おしく頭を撫でて、もう片手では親愛を。
胸いっぱいに溢れる愛を注いで、クレスさんの"きもちいい"の為にお手伝い。

「我慢しないで、いいですからね……♡」

きっとクレスさんのこと。我慢出来ないのは恥ずかしいとか、先に気持ちよくなるのは申し訳ないとか。
そういう風に思っているのだろうけれど、わたしはクレスさんに気持ちよくなって欲しいから。
だから、少しズルいけれど、囁くのだ。我慢しないで、今日くらいいいから、と。

「あっ……びくん、って……出ちゃうんですか?」

クレスさんの目がやっと素直に甘えてくれる色を帯びて、おちんちんが跳ねる。
そっと掌で先っぽを包むように、ふんわりと軽く握って。
頭を撫でる手をすっと頬に下ろして、おっぱいに吸い付いて甘えるクレスさんの頭を抱きしめて。

「んっ…………まずは一回、出しちゃいましょう……?
 はい、ぴゅ、ぴゅ…………♡ わぁっ、こんなに出るんですね……男の人って、すごい……
 まだ出ますか? いいですよ、出したいだけ出しちゃって……♡」

掌で射精を遮って、飛び出した精液を受け止めながら、先端と幹の境目、くびれたところを指先で引っ掛けて軽く揉み込む。
射精が落ち着くまでそうやって出し切るよう促して、出きったかな? というところで精液まみれの手を引き戻す。

「わぁ……真っ白で、綺麗……ですけど、ちょっと変な匂いでぬるぬるべたべたするんですね……
 初めて見ました……えへへ、クレスさんいっぱい出ましたね。気持ちよかったですか?」

よくがんばりました、と頭を抱きしめていた手でもう一回撫で撫で。

クレス・ローベルク > 「んぅ、んぅ、んー……!」

頭を抱き締められながらの、竿と亀頭の境目を優しく揉み込まれながらの射精。
一揉みするごとに、ぐずるような、それでいて満ち足りた様な声と、白いおもらしの様な精液が漏れて。
それでも、全部出しきった後に訪れるのは、安堵にも似た、虚脱感。

「うぅ……気持ちよかったけどさあ……」

されるがままに頭を撫でられる。
正直、今直ぐ顔を覆い隠したいほどに恥ずかしい。
けど、まだ本番が残っているのだ。此処で気まずくならない為にも、拗ねたような、それでいて真っ赤な顔を隠すわけにもいかず。
せめて、強がりのような気持ちで、エフルに釘にもならない宣言をする。

「さっきのアレ、今後封印ね」

そして、追加で小声で一言。

「……本当に、駄目になっちゃうから」

尤も、彼自身が、本当にその封印を守れるかどうかは、疑問の余地が大いにあったが。

                 ○
さておき。
あまり余韻に浸ってもいられない。というか、そもそもこれは本来、前戯であったのだ。急ぎでやる必要もないとは言え、彼自身、彼女と繋がりたい欲が強く、此処でお預けになるのは嫌だった。

となれば、彼女の身体の熱が冷める前にやらねばなるまい。起き上がった男は、やはり照れ臭そうに頭を掻いたが、直ぐにいつもの調子を取り戻して。

「さて……それじゃあ、いよいよ本番、しようか。
えーっと、じゃあ今度はエフルが仰向けになって横になってくれるかな」

立ってやるセックスなども心得はあったが、やはり最初は正常位がお互いにとって楽だろう。
そんな訳で、男にとっては第二ラウンドの始まりであった。

エフル > 「ええっ、封印しちゃうんですか……?」

確かにクレスさんのプライドとか、そういった諸々を考慮すれば封印したいのはわからない話ではない。
わからない話ではないけれど、楽しかったし……
何より、あのクレスさんい甘えてもらえるのは嬉しかったし、恥ずかしがりながらも気持ちよさそうにしてくれるのは可愛らしいし。
わたし自身、このご奉仕はとっても心が満たされて、結構お気に入りだったのに。

「……はぁい。クレスさんが駄目って言うなら封印です…………」

残念。隠そうともせず、かっくりと肩を落として、手についた精液をベッドの端に掛かったバスローブの裾で拭いておく。
お行儀は良くないけれど、シーツで拭くよりは多少洗いやすいだろうし、と自分に言い訳。





それから、気恥ずかしさとか、そういった諸々をちょっとの深呼吸で整えて。
起き上がったクレスさんに向き合って、じっと次を待つ。

「本番…………は、はいっ。いよいよ……なんですね」

いざ、となるとやはり緊張は無視できないけれど、恥ずかしい姿を見せてくれたクレスさんに酬いるべく気合を入れて。
ベッドに仰向けで横たわり、胸の下で腕を組んで、無意識に肩を強張らせる。
はじめては痛いと世間一般では言うけれど、どのくらい痛いのかな、とか。
やっとクレスさんと一つになれるんだ、とか。
いろいろな想いが浮かんでは消える中で、ドキドキと緊張の面持ちでクレスさんを見上げる。

クレス・ローベルク > 「うん、でも大丈夫……。痛くない、かどうかは解らないけど。
でも、最初はゆっくりやるし、痛くなったら、一旦動きを止めるから、ね」

そう言って、頭を撫でる。
先程は恥ずかしい姿を見られたが、今こそこちらがリードしなければ。
裸ではあるが、腕まくりする様な気持ちで、彼女を見る。
幸い、先程射精しても尚、怒張には些かの衰えもない。
一発二発射精した程度で萎えていては、ダイラスの剣闘士は務まらないのだ。

「(自慢になるかどうかは微妙だけどねー……)」

最初に軽く、少女の割れ目を揉むようにマッサージ。
できれば指を入れて、ちゃんと解すべきなのだが、タイミングを完全に外してしまった。
尤も、指で解そうとして出血させてしまったり、処女膜を突き破ってしまうケースがないではないので、これはこれで良かったと言うべきか。

「それじゃあ、挿れる、よ……」

ゆっくり、ゆっくりと。少女の腰を掴んで、彼女の中を割り開く。
エフルの、処女特有の強い膣圧が、歓迎するようにこちらを締め付けるが、此処で激しく動かす訳にはいかない。
此処で激しく動かせば、それこそ彼女の痛みを与えることになるからだ。

「痛くないかい……?」

まだ、処女膜に当たってすら居ないが。
それでも、念の為、確認する。

エフル > 「……はい、信じてます。クレスさんはベテランさんですし、
 こんどはわたしが素直に甘えさせてもらいますね……?」

頭を撫でられて、ふっと肩の力を抜く。
年上で経験豊富な、心から大好きな男性。はじめてを捧げるのに、なんにも不安なことなんてない。
笑顔で、お願いしますと全身のすべてを、この頼もしいひとに預ける。
大きなものが本当に入るのか。自慰でさえ指すら挿れたことのないところに、挿入できるのか。
そんな不安は、もう要らない。クレスさんが入ると言えば、安心して受け入れればいい。
きっとわたしの身体は、そういうふうに出来ているはず。

「うんっ、うっ……ふぅっ、えへへ……クレスさん、いよいよ……ですね」

再度確かめるような愛撫で、くちくちと湿った音がするのに頬を赤らめて。
自分では見えないけれど、クレスさんを受け入れるべきところが少しずつ綻んで、その瞬間を待っているように感じた。
そうしているうちに、腰骨のあたりをしっかりと支えるクレスさんの手を感じて、挿入の合図に頷いて脚を広げる。

みちっ、と股の間を押し拡げられる感覚、そしてじんわりとした痺れに似た痛み。
我慢できない痛みではない。押し入っているのがクレスさんだと思えば、幸せですらある。
でも、まだ入り口。いよいよ痛いという処女の証はもう少し先で、まだまだこの痛みは痛みのうちにすら入らないだろう。

「だい、じょうぶです……よ?」

だから、笑顔で。みちみちとこじ開けられる息苦しさで少しだけ詰まってしまったけれど、痛くはないと微笑んで見せる。
クレスさん、わたしのはじめてを最後まで奪ってください、と。

クレス・ローベルク > 「ん、くっ……!エフル、頑張って……!」

こちらを受け入れているが故に、苦しそうな、笑顔。
その微笑みに勇気づけられて、少しずつ、少しずつ、中に入れていく。
やがて、ゴムの様な、薄い膜に、肉棒がぶつかる。
気を抜いただけで、すぐに突き破れてしまいそうな程に薄い、しかし確かな感覚。その感触には覚えがある。

「……此処だな」

ふぅ、と呼吸を整える。
此処でどれだけ痛みを軽減できるかが、男の腕の見せ所となる。
まず、エフルの胸を、最初にやった前戯のようにくりくりと弄る。
そうしながら、怖がらせないように、エフルに、説明する。

「処女膜ってのは、寧ろゆっくり突き破る方が痛い……ピアスの穴みたいに。だから、一気に突き破る。その時、痛みはあるかもしれないが、突き破った時点で、動きを一旦止める。だから、そこは安心してくれ」

そして、息を吸って、

「いち、にの、さんで行くからね。いち、にの、さんっ!」

そう言って、彼女の腰を固定し、一気に奥まで貫く。
その後、痛みに襲われるであろう彼女を、少しでも安心させるために、強く抱きしめる。

エフル > 「うっ、ぁっ…………くぅ、ん……」

少しずつ、本当に少しずつ、クレスさんが奥へと進んでくるのがわかる。
気遣うように声を掛けてくれるのが嬉しくて、勇気づけられた。だから、痛みにも耐えられる。
そのうちに中で突っ張るような感触がして、クレスさんが止まる。
言われる前に、それが何なのかわかった。ここがわたしの純潔。

「んっ、ぁ……は、いっ。そこ、ですね……」

気を紛らわすように胸を愛撫しながら説明してくれるクレスさん。
本当に大事にしてもらえているんだな、というのが分かって、クレスさんへの信頼がより強まった気がする。
大丈夫です、一気にお願いします、と頷いて。声は、圧迫感で上手く出せないだろうから、首肯だけで。

タイミングを合わせて合図をくれるのであれば、心構えだってできる。
いち、にの、さん、はい――大丈夫。
息を吸って、吐いて。クレスさんに捧げる初めてを、しっかりと覚えておけるように。
――いち、にの、さ――
「んはぁっ!!」

痛みより先に、肺の中身を全部絞り出されるような衝撃。
ぎゅっとクレスさんが抱きしめてくれる中で、慌てて胸いっぱいに空気を取り込んで。
しっかりとクレスさんの背中に手を回して、脚でも腰を挟み込む。

「……うっ、ふふ……つなが、ちゃいました……
 おもったより痛くないんですね…………もっと刺されたみたいに痛いかと思ったけど……じくじくする感じ……擦りむいたみたいな……
 これなら、平気、です……っ」

目尻に涙を浮かべながら、ぎゅっと抱きしめたクレスさんに強がってみせる。
嘘は言っていない。思ったほど痛くはなかった。
けれど、無痛じゃない。――でも、大丈夫。此処でやめないで、と。

クレス・ローベルク > 好きな人の処女膜を貫く感覚は、不思議なもので、男の方にも不思議な喪失感を与えた。
この娘の純潔を奪ってしまったのだな、という、寂しさにも似た、実感。
後悔は無い。悲しいわけでもない。これは寧ろ、責任感と名付けるべきものなのだろうか。

「いやいや。そんな苦しそうな顔で言われても。……大丈夫、やめないよ。でも、今は痛みが去るのを待つんだ。……君が気持ちよくなってくれないと、俺も安心して気持ちよくなれないんだから」

そう言って、エフルの唇を奪い、舌を挿れる。
今度は激しく、強引に。少女に快楽と、陶酔感を与えるための激しめのキス。同時に、今度はクリトリスを優しく刺激して、刺激に飽きさせないように。

痛みのときがすぎるまで、暫くはそうして、彼女をいたわっていた。

エフル > じぃっと動きを止めていると、純潔を喪ったという実感が湧く。
処女を捧げる、という女の子の人生一回の大切なイベント。それを、ずっとずっと好きだった、世界で一番愛おしい男性の腕の中で迎えられた。
そう思うと、頬を伝う涙は痛さ苦しさではなく、嬉しさや幸せから来る涙なのだと思える。

「はい、ありがとうございますクレスさん……心配してくれるのも、ですけど……
 わたしの初めてをもらってくれて、ありがとうございます……ねっ」

どちらからともなく唇を重ねて、舌を絡め合うキス。
熟練のクレスさんには翻弄されてばかりだけれど、必死に応戦して唇同士、舌同士の快楽を与え合う。
陰核も刺激されれば、痛みなんて忘れてしまうくらいに刺激に腰を震わせて。

「クレス、さんっ……も、痛くない、ですから……
 続き、してください……クレスさんにわたしで気持ち良くなって欲しいです……ね、ねっ?」

背中に回した腕と脚できゅうっと抱きしめて、はしたなくも続きをおねだり。
すっかり痛みと違和感に慣れ、性への好奇心が芽生え始める。

クレス・ローベルク > 「貰っておいて、お礼を言われるって、不思議な感じだけどね……」

流石に、キスの応酬でついさっき処女を失った女の子に負ける訳にはいかない。つい夢中になってしまったが、やがてエフルの方から唇を離されて痛みが消えたと言われると、ほっと安堵の息をついて

「わかった。でも、最初はゆっくりと。
激しくするのは、様子を見ながら、ね?」

痛いどころか好奇心旺盛な目で見てくる彼女に苦笑しつつ、最初はゆっくりとしたピストンを心がける。
気持ちよくなる・気持ちよくするのが目的と言うよりは、彼女の膣に自分自身を覚え込ませるような。しかし、

「うぁ……っ、え、こんなゆっくりなのに……!?」

そんなゆっくりとした出し入れにすら、彼女の膣は絡みついてくる。
まるで、こちらを捕食するかのような、容赦のない締め付け。
正直、舐めていたとしか言いようがない。現に、この段階で、既に射精欲が高まってしまっている。
これでもっと早く動いてしまえばどうなるのだろう、と思いつつ。

「ふ、う……!エフル、気持ちいい?」

と声をかける。

エフル > 「私だって急に全力でされちゃうと変になっちゃいそうですし……
 最初はゆっくりで、ですね」

はたして、好きな人と愛し合うというのは、世間では史上の幸せだというけれど。
今でさえいっぱいいっぱいになるくらい幸せなのに、それ以上はあるのかな。
そんな好奇心で、満たされた胸を高鳴らせて、ゆったりと腰を前後させるクレスさんを受け止める。
貫通されたばかりの膣は、ぎゅうぎゅうと愛しいおちんちんを逃すまいとしがみついて、みっちりと隙間なく絡み、
もっと奥に来て、もっと長く居て、と離れたくないわたしのこころを代弁してくれる。
それが恥ずかしいような、言葉なくして通じ合えているようで嬉しいような。

「は、いっ。クレスさんがお腹の中いっぱいに収まってて……
 奥まで繋がってるの、きもちよくて。ゆっくり抜けていくときに、くびれのところでぞりぞりってなるの……
 戻ってくるときに、先っぽで行き止まりをぎゅってされるの……すごく、きもちいいです……」

はぁ、はぁと少しずつ息を荒げて、スローペースながらに求め合う心は激しく交わるような、愛情の確認行為としてのセックスに満足気な笑顔を浮かべる。

ご案内:「富裕地区の宿」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「富裕地区の宿」からエフルさんが去りました。