2018/09/30 のログ
■ダーシャ > 「退屈……ではないですけど」
と言って、困ったように笑う。
「寂しくは、あります。このお城には、僕と、後は僕が生み出してしまう魔物さんぐらいしかいませんから。魔物さんは言うことは聞いてくれるけど、お話は出来なくて」
あ、でも基本的には地下にいるから、エシルさんが遭うことは無いですよ。女性にはとっても危険ですからと慌てて言う。そして、汗臭くないよな?と聞かれるとくんくんと鼻を鳴らして
「あ、確かにちょっと汗の匂いはしますけど……臭くはないですよ?気になりません」
とやや乙女に対してデリカシーのない事を言う。
そして、紅茶が美味しいと言われると、にっこり笑って
「このお城の花壇から詰んだハーブティなんです。僕が淹れたんですけど……美味しかったなら、良かった」
と安心した様に笑う。
このお城で、少しでも良かったと思ってくれたなら、良かった、と。
■エシル・アルトワーズ > 「自家製のハーブティーか、いいなそういうの
――って汗の匂いとか、鼻を鳴らして嗅がなくていいから!」
目の前の狼藉に思わず顔が熱くなるのを感じてつい文句を返す。
誤魔化すように紅茶を呷り、ふと聞こえた単語が気になる。
「魔物?地下にいるのか?まるでダンジョンみたいだな」
葡萄を一粒つまみながら、訊ねるような独り言。
目の前の安心しきったような顔は、みていてどうにも悪意を感じられそうにない。
「まぁいいか。俺がここにいる間くらいは話し相手になってやるよ。」
今度は林檎を一切れ。齧れば弾ける果汁がなんと美味なことか。
思わず満足げに笑ってしまう。
■ダーシャ > 「ひぅっ、すいません!で、でもその、気になるんだったら、ちゃんとお答えしたほうが良いかな、って」
慌てて謝る。女性の機微については、まだ解らないのだろう。
叱られた子犬のようにしょんぼりしていたが、魔物の話に移ると、急に顔を赤くして、
「はい。月に一度勝手に湧き出てくるんですけど……。暗い所が好きなのか、地下迷宮にたむろしてるんです。扉が地下迷宮に繋がることもあるので、何とかしたいんですけど……魔物さん、三十分ぐらいでお願いを忘れちゃうので」
だから、地下迷宮に入っちゃった人を助け出すのも、僕のお仕事なんですとしょんぼりしながら言う。恐らく、この少年にとっても、魔物の被害を出すのは本意ではないのだろう。
とはいえ、話し相手になってくれると聞くと、その表情もぱっと明るくなり、
「本当ですか!?嬉しいです!僕も、出来る限りおもてなし、しますね!」
と嬉しそうに言う。
本当に嬉しいのだろう、尻尾があったら振り回していそうな勢いだ。
■エシル・アルトワーズ > 「なんてーか、子犬みたいだな」
心底に嬉しそうな表情を見て、思わず呟き。
とはいえそう反応されれば悪い気もしないもの。
つられて嬉しそうに笑ってしまう。
「そっか、それじゃあ大人しくおもてなし受けるとするかな
――おかわり、もらえるか?」
空になったティーカップを示して、おかわりを頼み。
何を言うでもなくぼんやりと少年の動きを見つめる。
■ダーシャ > 「子犬……?そうでしょうか。そう言われるのは、初めてです」
と不思議そうな表情になるが、おかわりを要求されるとぱっと笑顔になり
「はい、解りました!まだお茶もフルーツもいっぱいあるので、遠慮せず召し上がってください!」
そう言うと、再びお茶を淹れる。
優しいお客さんも来たし、今日は良い一日になりそうだと、そう思いながら――
■エシル・アルトワーズ > 「だから、それが子犬みたいだっての」
今度は堪えきれずに笑ってしまう。
不思議とこの少年には親しみを持ちやすく、警戒心も働かない。
カップに満たされた薄緑を目を閉じて堪能し。
「ダーシャ、お茶を入れるの上手だな。これなら何倍でも飲めそうだ」
気が付けば名前を呼ぶにも自然体に。
奇妙なお茶会は、まだまだ続く。朗らかな談笑の声に包まれて――
ご案内:「ダーシャの城 客間」からエシル・アルトワーズさんが去りました。
ご案内:「ダーシャの城 客間」からダーシャさんが去りました。