2018/06/25 のログ
マリアージュ >  
『何か大変らしい』ということだけ通じたのか、
犬たちが落ち着きなくうろうろとしだしまして。
「わぉーん!」「わぉわぉーん!」と遠吠えしだします。
驚いた鶏が「こけーっ!」と鶏小屋で羽ばたき羽毛をばらまきまして。
ミルクの為の山羊さんが、柵内で柵に頭突きをくりかえしくりかえします。
馬小屋でも馬が落ち着きなく蹄を搔き。
いつも昼寝ばかりしている野良猫が馬小屋の上で、ふしゃーっと毛を立てている。
そんな混乱。

「皆様、大丈夫ですわ・・・鶏さんは、わたくしが守りますからっ!」

となだめようとすれば、心配する犬が警戒するようにうろうろと。
鼻息が荒くなった馬も蹄を搔くことをやめ。
でも、山羊はまだ柵に頭突きをするのです。

「――今回、棚に上る鶏さんが狙いだそうですわ・・・」

と荒ぶる雄鶏を見ます。
ちなみに雌鶏とひよこはなれたものか、こっこっ、と落ち着いて散歩しています。

マリアージュ >  
犬と一緒に雄鶏を見てますと。
こけっー!と荒鷲のポーズで、足の爪をきらりと鋭く見せる雄鶏。

「・・・」

なんとなくですけれど、ほっておいても自力で何とかするのでは、と
覇王の気配を持つ雄鶏さん。
挨拶をしてお伺いしてからだと卵を取るのも許してくれますが、
そうでなければ、あまたの騎士を血に沈めた雄鶏。

横を見て行けば、がっしがっしとその立派な角を持つ頭で、
あまたの騎士のお尻を、どんなに注意していても。
ファントムステップで後ろに回り、頭突きをして地を舐めさせた山羊さん。

犬さんと顔を見合わせます。
大丈夫では?と。

マリアージュ >  
そっと鶏小屋に入りまして。
雄鶏さんに近づき、腰をかがめて膝をつきます。

「あの、鶏さん。
 鶏さんを狙っている方が居られますの・・・。
 ですから、暫く、山羊さんとご一緒で動かれましたらどうですかしら・・・?」

じっと鶏の顔を見て声をかけて。
しばし視線を交えさせますと。
なんと、こけっ、と頷く雄鶏。
こっちですわ、と鶏さんを出入り口に導けば、
鶏むねを堂々とさせて歩き、小屋を出るのです。

そして、ばさっ、と翼を広げますと。
短い距離ですが飛び、山羊さんの背中に乗るのです。

マリアージュ >  
雄鶏を乗せました山羊さんに近づき。
腰をかがめて視線を合わせますと。

「山羊さん。
 鶏さんが狙われているようですの。
 ですので、大丈夫になるまで逃げれるようにしてくださいましですわ?」

そんなことを言われた山羊は、「ヴぇぇ~」とひと啼き。
鶏さんを背中に乗せたまま、ひょい、っと簡単に柵を飛び越えます。

――そうして、自体が納まるまで。
近づく人にはお尻を頭突きする山羊と、
それでも抵抗する者には脚でアイアンクローをする鶏。
そんな凶悪で兇暴な一組が第13師団の敷地内に放たれるのでした・・・!

ご案内:「第13師団隊舎 鶏小屋」からマリアージュさんが去りました。
ご案内:「第13師団敷地裏手」にマリアージュさんが現れました。
マリアージュ >  
第13師団が構えます敷地の片隅。
馬小屋や鶏小屋、犬小屋などがある裏手になります。
そこに、バスケットを両手で抱えまして。
ご一緒してますわんこさんにクッションや敷物を持っていただきまして。
春の日差しのようなゆるやかな雰囲気の子はやってきます。
大き目の木の下に敷物を敷きまして、座るクッションを置きまして。
そしてバスケットを横に置き、お座り。

こほんっ

「第2回、鶏さんを守るための会を開催いたしますわ」

真面目な顔で集まった面々を見渡すのです。
・・・人はマリアージュだけですけれど。

びしっと座る姿の犬たち。
馬房から出て来た馬たち。
いつも遊びに来る猫たち。
新鮮なミルクをくださる山羊たち。
開けられた鳥小屋から出て来た鶏たち。
勝手に穴を掘って住んでいる兎たち。
木々に止まる小鳥に、リスたち。
・・・まるで森の中のお茶会です。

「鶏さんがいっつも棚に上りますから、ダイナーの方がお仕置きに来られるそうですわ」

指を立てて、真面目にお話するのです。

マリアージュ >  
「でも、じゅーさんはじゅーさんでお話あいしますから。
 だいなーの『めっ』は必要ありませんわ!」

なんか、『じゅー』という方と、食堂(ダイナー)のような言い方ですが。
本人は第13師団ということと、第7師団ということを。
騎士らしい感じで縮めて言っているだけです。

「そこで、どうしましたら鶏さんを守れますか、お話したいと思いますの」

犬と馬は、軍用ですので真面目に聞いておりますが。
猫はあくびをすると伸びをしたり毛づくろいをしたりです。
小鳥は興味本位なだけです。

片手を頬に沿わせまして軽く首を傾げさせまして。
う~ん、と悩む様子を見せます。
そこに、王城を縄張りとする少し意識高い系の猫が「にゃぁ」と意見します。
はっ!?
目を開きまして、「そうですわ。そうですわね」と同意に頷きます。
きょろきょろっとしますと、立ち上がりまして。
山羊さんの前に移動して膝をつき、お願い、とします。
「ヴぇ」と了承が得られますと、裁縫道具の鋏で白い毛を頂きます。
いそいそとくっしょんに戻りまして、裁縫道具で毛を整え、
布に山羊の毛を取り付けまして・・・。
ゆっくりした動きなのに、なれているのかすぐに裁縫が終わります。
出来たものを、自分の鼻の下にぺたり。

――つけ髭です。

猫は「こういう時は髭を付けた人間がいた」と意見をしてくださったのです。

マリアージュ >  
「どうですかしら?」

と、くるんとしたつけ髭を指で撫でまして。
これで鶏さんを守れますかしら?、と。
自分の髭の方がいい、と自慢のお髭を前足で撫でる猫。
自分の方が立派だと「ヴぇぇ」と啼く山羊。

そんな中で、ウサギが恐る恐ると一歩前。
きゅっ、と。声を小さく出しましたら、小鳥もちちちっと騒ぎます。

髭を撫でてましたマリアージュは目を大きくしますと。
「そうですわ、そうですわね」と頷きます。
ノートを取り出しまして、簡単ですが綺麗な、鶏小屋とその周囲を絵にします。
そして、集まってくださった皆様に「なにがいいかしら?」と尋ねます。
それぞれが応えていきます。
それを絵にしまして書き足していきます。
――鶏小屋の近くに、家庭菜園の絵が描かれていったのです。

ウサギは、食べ物もあったほうがいい、と。
その野生の欲望を伝えただけなのですけれど。
中にはトマト好きもいたので、トマトの絵も描かれているのです。
その絵を、集まってくださった方々?に見せますと。
これでいい、と頷かれるのです。

「ん~~、他になにかありませんかしら・・・」

ノートを片手に、髭を撫でながら。
少し上向きで目を瞑って考えてみます。

マリアージュ >  
昨日の話は「タナール近辺で活動している『翼ある獣』」であって、
「棚に上る鶏さん」ではないのですけれど。
本人は真面目に鶏を守ろうとしているのです。

既に老齢となり、訓練などにしか出番がない、戦場にも何度も出ている
長老の様な馬が『ぶるっ』と重々しく、
その体験からひと言。
その渋い佇まいと一言に、集まった者達は老馬を見るのでした。
尻尾の動きや首の仕草、時々「ぶるるっ」と。
戦場の話をしてくださるのです。

「そうですわ、そうですわね」

お話を聞いたマリアージュは、目を輝かせて頷きます。
猫が「み”ゃぁ」とそれに追加の意見。
それに兎や犬も賛同の仕草をするのです。

「なるほど、そうですのね・・・こういう感じかしら?」

絵に描き加えていきます。
――柵が薔薇の垣根になっていきます。
堀があって、という言葉は。小川になっており、
芝が敷かれております。

入り口は大きく顔となる、という言葉に。
アーチを描かれた入り口。

お昼寝できるところが大事、という猫の声に。
東屋も描かれるのです。

「これで・・・どうですかしら?」

と見せた絵は・・・とても居心地のよさそうな庭園の姿。
老馬はそれを見て頷くのです・・・残念ながら、老眼で絵は見えていないのです。

マリアージュ >  
なんとなくの雰囲気で、集まってきた皆さんの同意を得られたのです。
ふーっ、と頑張りましたと、満足気なマリアージュ。
「ありがとうございましたわ」と皆様に頭を下げまして。
そして準備したバスケットの中身で楽しいお茶会です。
――お髭を取り忘れてます。

第13師団の敷地の片隅で庭園が造成されていくのです。
「ジュウさんの鶏さんをダイナーが狙っている」と、
出入りの業者さんから口コミで広がるかもしれません。

ご案内:「第13師団敷地裏手」からマリアージュさんが去りました。
ご案内:「宵闇の城キルフリート」にロザリアさんが現れました。
ロザリア >  
「……人間が?」

薄紫色の魔力光に照らされた謁見の間
厳かな造りの玉座に掛けるは城主、ロザリア

「ふむ。まぁ放っておけ。
 旧神の加護なき地に人が踏み込むなど自殺行為も甚だしい。
 吾が城へと辿り着くまでに朽ち潰えるであろう。──報告ご苦労であった、下がってよいぞ」

傅いているリビングアーマーはがしゃんと音を立て、下がってゆく

ご案内:「宵闇の城キルフリート」にルーシェさんが現れました。
ロザリア >  
そのようにくだらないことを考えるのはどうせあの男だろう
一度砦で壊滅的な打撃を与えてやったにも関わらず、懲りぬものだと小さく肩を上げて

「…近隣の町や村の者にだけ、警告を与えておけ。
 人が攻め込んでも戦わず、吾が城へと退去するよう伝えるのだ」

──以前、人間に攻め込まれた魔族の村は手酷く蹂躙された
ロザリアはそのことを忘れていない。忘れるわけがない
戦えぬ女子供までも別け隔てなく非道の的にした者達を

一際冷たい視線を受け、羊頭の執事の一人が頭を下げ、謁見の間を後にする

ルーシェ > 相変わらず真っ黒な城を見上げながら思うのは、切り深い渓谷という立地と相成って、まさしく吸血鬼の居城という佇まい。
ほへぇと感心した様子で見上げていると、普段よりも何処かピリピリとした雰囲気を感じる配下達を見やりつつ、城の奥へと向かっていく。

「……ロザちゃん?」

謁見の間の扉を小さく開くと、子供のように顔だけ覗かせながら室内を確かめる。
普段より沈んだ声で呼びかけながらも、彼女の姿を見つけるが…視線の冷たさにわずかに背筋が震えていく。
やはり何かあるのだろうかと思いながら、入っていい?と問うように彼女を見つめた。

ロザリア >  
基本的にこの城は顔見知りの魔族はフリーパスである
城主の適当さ加減のよくわかる警備体制だ

謁見の間には城主を正面に両側にずらりと最上級のデーモンやアンデッドが並んでいた
闖入者…ルーシェの言葉と姿を見て、ロザリアの碧の瞳が僅かに細まる

「下がれ」

一言、鈴の音のような声を発すると控え並んでいた者達が消えてゆく
ある者は虚空へ、ある者は魔法陣へと沈むように──

「ルーシェ、どうしたのだ。何か用か…?」

語りかける声はそれほど冷たさは感じられない、以前見た通りのロザリアの声である

ルーシェ > 吸血姫を守る護衛達といえば、悪魔や不死者達の群れは説明がつくものの、今までよりも何処か物々しい印象を受ける。
勘違いだとするならば、自身が見た夢のせいかもしれないが、不安を募らせながらドアの隙間から彼女を覗き見た。
一声がかかると、不安を振り払うかのように彼女の部下達が消えていく。
普段と変わらぬ声、視線、姿。
少し安堵しながら口角を上げると、ドアを開いて彼女の方へと向かっていく。

「お友達だもん、来たい時にくるよ?」

クスクスと微笑みながら、こちらも紫の瞳をゆっくりと細めていく。
それなのに、脳裏には何故か夢の一瞬がこびりついて消えない。
胸の奥がぎゅっと締め付けられるような痛みに包まれ、小さく喉を引き攣らせれば、小走りになって彼女に飛び込むように抱きつこうとする。

ロザリア >  
「………」

小さく嘆息し、瞼を伏せる
こういうやつであったな、と内心思うのだった

「遊びに来るのは構わぬが、それなりに時と場合を見よ。
 客人の身に何かあったとなっては吾の──ええい…!」

つらつらと言葉を紡いでいれば無遠慮に抱きつかれる
やれやれとその細い肩を落とし、再び小さな溜息ひとつ