2017/10/10 のログ
■クトゥワール > 意識だけは外に集中していた――つもりだった。
だが気付けば半ば眠っていたらしい。何かが近づいてくる、そんな気がしたのはそれまで延々聞き続けていた風の音に違うものが混ざり込んだ気がしたから。
そしてその感覚は当たっていたよう。背後の扉が開かれる。
振り向けば立ち尽くす影――己よりも小柄な、娘のようだった。
立ち尽くしたきり、動かない。
「――…。こんばんは、と言うべきか?」
挨拶を求められているわけでもないだろうが、どちらかが口を開かなければ始まらないだろう。
小首を傾げて問い、次いで立ち上がる。
「中に入りたいのなら、入ればいい。今日は、散歩に良い夜とは言えないからな」
言いつつ近付く。娘の目には、先程よりはっきりと己の姿が視認されるだろうか。
何れにせよ、娘が閉めないのならば近付き、己の手で扉を閉めるだろう。このままでは煩くてかなわない。
■アーラシュ > 「……ぁっ……こんばんは……」
青ざめた表情で立ちすくんでいた少女。魔神ともなれば、体は最下級の魔界の淫魔で、魂は人間だということがわかる
かもしれない。そしてもしかしたら……こちらの正体も知っているかもしれないし知らないかもしれない。
ともかく奇妙な女は慌てて笑顔を作ると、ドアを閉めた
「あの……その、あなたも風に追われて?」
埃が舞い立っているのかと思ったが、むしろ吹き清められたのか、それとも
教会という場所のせいか、清潔感すら感じられる。
相当古いものだ。自分が人間だったころに賑わっていたのかもしれない。
「不思議ですね、この辺り、村があるわけでもないのに」
■クトゥワール > 己が立ち上がれば、応じつつに扉を閉める娘。
問いに頷き。座り直す。
「ああ。この風では、どうにも」
「――このような時、人は神に感謝するのだろうな」
帽子に半ば隠れる紅瞳が、皮肉っぽく歪む。
己が魔性である事に根差した皮肉だが、この娘から感じる雰囲気もどうやら人のものではないようだ。
「村ごと消えたか、移動でもしたのか――何にせよ、休むにはちょうど良い場所だ。座ったらどうだ。話すにも近い方が良いだろう。」
己の傍らにあるベンチを視線で指し示す。
また、さりげない動きで娘の姿を鏡の魔爪に映し出そう。彼女の人となりはどのようなものであるのか。知るにはこれが尤も手っ取り早い。
娘の内面。その背景。それらが少しずつ、読み解けてゆく――さしあたり今は、その印象的な容姿に視線を向けていて。
■アーラシュ > 「あ、はい、失礼します。」
細身の、男性。そう、細身の男性だ。年齢は私より少し上なのだろう。
先ほどのは気のせいだと自分に言い聞かせるが、体は違うといっている。産毛が泡立つのを感じながら
少なくとも表面上は紳士的な男性の勧めに従う。
「え?」
マニキュア?視界の片隅に移った男性の爪に視線が向かい、とまる。
あれはなんだろう。 不思議な……。
精神防御の心得など全くない。鏡には何もかもが映し出される。
凛々しく銀色の甲冑に身を包んだ姿。捕らえられた姿。
三日と持たずに犬のように舌を出し喘ぎ腰を振る姿。
甲冑は卑猥に改造を施され、その姿で魔族のパーティーにでる
みじめな姿。この世のありとあらゆる醜態をさらし
やがて命付き他後も魂を淫魔の体に押し込められた英雄の残骸。
鏡にはそんな姿が映るだろう
「綺麗な……爪ですね。塗料、なんですか?」
そうとも知らず、のんきな質問を男性にして。
■クトゥワール > 娘の認識に応じて、その瞳に映る男の外見は変化する――彼女と同年代だったらしき外貌は、幾分年上のものへと。
感じる違和感はすぐに消え去るだろう。『最初からこうだった』のだから。
律儀な挨拶に低く肩を揺らしながら、歩み寄る姿を眺め遣り、
「ああ、この爪か。よく言われる――鏡のようだろう。」
特徴的なのは事実その通りだ。目を引くのも当然だろう――娘によく見せるように指先を差し出してみせる。
そうしている間にも、映し出される彼女の逸話が脳裏に流れ込んでくる。
彼女のかつて。そして現在。その内心の淫らさと、翼を生やした本当の姿―ー
「生まれつきだ。こう見えて占いが得意なんだが、占うときにも良く使う。」
自然、声は近付く――爪を差し出して見せている距離だ。腕を伸ばせばすぐにも届くだろうが、敢えてそうはしない。
「――言い忘れたが、俺の名前はクトゥワールと言う。試しにお前の名前を当ててみせようか。」
悪戯な囁きに、笑みが浮かぶ。今日、どのように時間を過ごすか決めたからには、これから起こるであろう事を想像するだけで、不覚にも楽しいのだ。
■アーラシュ > 「あ、確かに。鏡みたいに顔が映って……」
鏡を粉にして塗ったらこうなるのだろうか?もしかしたら真珠かなにかの粉なのかもしれない。
それとも魔法の類なのかな?だとしたらきっと高価なんだろう。
またふと感じる違和感。一瞬の古都だったのでうっかり見逃してしまったが。そこに移っていたのは人間時代の姿だった。
「占い師さんなんですか?あ、きっと……辻占ないとかじゃなくて、市議会の顧問とかきっとそういう占い師さんなのでしょう?」
やはり魔法を使う人なのだ。納得がいったとばかりに笑顔を輝かせるアーラシュだったが、次の瞬間には笑顔が凍り付く
「え?」
いや、占い師だとはいえ、さすがに本当の姿は……一瞬感じた不安を頭の中で打ち消して。
■クトゥワール > 「そんな立派な人物は、今頃街中で楽しくやっているだろうな。」
娘の、己への随分な見立てを可笑しそうに笑い。差し伸ばした指先が抱き寄せるように娘の首を回ってその細い顎先を捉える。
「お前の名は、アーラシュだ。」
そう、彼女の名前はアーラシュという。初め、容姿を見ただけでは気付かなかったが、その名前は聞き覚えのある名だった。
抱いた身体を引き寄せ、膝上に乗せてくれようと力を込める。
その合間にも声は低く響く。
「綺麗な、良い色の髪だ。その髪にも意味がある。有名人なのだろう?」
その身を膝上に乗せ上げたなら、白い項に顔を寄せ。柔らかく歯を立ててくれよう。
甘く何度も噛みやりながら、合間に唇が吸い付きリップ音が響く。
■アーラシュ > 「占い、って」
こうまで確実に言い当てるものだっただろうか。もっと抽象的で……いや、魔術を使った占いなら
或いは事実を……いや、違うそうじゃない。さすがにもう事実を認め荷分けにはいかなくなった。
先ほどからの違和感を直視する。おとなしく膝の上に乗り、項への接吻に身を震わせながら
恐る恐る尋ねる
「そ、その、どこかでお会いしましたでしょうか……その……と、とんだ粗相を」
歴史上最低の英雄、晩年は精液と藁クズにまみれ、家畜小屋で魔獣の世話をして暮らしたという英雄は、ひきつった造り笑顔で首を傾げた
■クトゥワール > 「聞いた事があるだけだ。面識はない。」
されるがままに膝の上となった女を抱きすくめつつ、背後から回した片腕はその乳房にかかる。
布上からでもはっきりと判る量感に、たっぷり広げた指を埋めて緩く動かし始め。
「だが、この爪でお前の名前が判ったのは事実だ。アーラシュという名で過去何があったのか、今となっては広く知られている。」
「何にせよ、今この場では嵐から逃れる一時が必要だ。互いに楽しめるならこの上ない――そうだろう?」
或いはその事実をこの本人が知らないという事も有り得ようか。どうであれ、彼女の存在は嵐の一時を過ごすには十分なもの。
顎先に添えていた指先に力を込め、その顔を背後に振り向かせる。
紅の瞳で覗き込む。
「口を開け――そして舌を出せ。」
言いながらに、魔性の気配を濃く現そう。
過去に聞いていた話が確かなら、彼女は抗うことは出来ない筈。
顎先に添えていた手を一振り。爪が空間を引き裂き、間を開ける。
すれば次の瞬間、蔦状の影が二つ。空間より躍り出て女の足首に巻き付く。
己の飼いならす生物の一つ。それにも手伝って貰うと決めた。
さしあたり今は、その胸元の盛り上がりを楽しみながら。彼女が己の言葉にどう反応するかを眺めて待つ。
■アーラシュ > 「……そんなに私の名前は広く知られているのでしょうか?」
面白おかしく人間たちにまで伝わっているとまでは思っていない。ポカンとあっけにとられた顔で
偽名を名乗ったほうがいいのかな?とちょっと間の抜けたことを考えていた。いずれにせよ、暇つぶし
としては適当な相手だろう。なにせ魔族であれば……たとえゴブリンのような存在にでも服従するように
自分の魂に刻み込んだ家畜である。
「んぁ」
恐れるどころかどこか懐かしそうな表情で大きく口を開けて舌を出す。
端正な顔が歪む。人間相手であればそこまで必要ないだろうとばかりに。
足首に巻きついた感覚にちょっと驚いたのか、口を開けたまま視線を下げる
■クトゥワール > 「そうだな、書物にも多く残っている。」
出会いのよしみに、それだけは教えておいてやろう。その上でどう処するかは彼女の決めることであるが――
何にせよ伝聞は確かであったよう。始め、怯えていたようでもあったから半信半疑であったが。命じた通りに舌を捧げられれば、己の物を絡めながら吸い付き始め。
噛み合わせた唇を揉むように動かし。舌同士を根本から、蛞蝓が絡み合うように捏ね合わせてゆっくりと擦り、感触を味わう。
ワンピースの裾を捲り上げる二本の触手は繊毛と吸盤とを備え、足首から太腿まで絡みついた柔肉に吸い付き、また或いは細かく擽りあげて刺激を送り。
乳房を弄る手は柔らかく捏ねながらも指で先端を弾き始め、もう片腕はといえば両足の付け根、触手が絡みつく先奥を確かめようとする。
下着など身につけていないようなら入り口に指を這わせ始める。もし身に着けていれば、下着越しに。
■アーラシュ > 「恥ずかしい……」
顔を真っ赤にしてうつむく。誇れることなど何一つないという自信はある。顔を真っ赤にさせて手で覆って。だが
ご命令とあらば……性処理をするのが自分の務めだ。
醜態、無様、みじめ。そんな言葉が羅列された人生だが正直自分は楽しんでいた。
生まれてよかった。そんなことすら考えながら犯され続けていた。
下着など着けてはいない。熱烈なクチヅケにうっとりとして抱き着いて応えながら、腰を浮かせて足を開く。
すでにそこはドロドロ。夜は長い、久しぶりに楽しもう……。
ご案内:「打ち棄てられた教会」からアーラシュさんが去りました。
ご案内:「打ち棄てられた教会」からクトゥワールさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋2」にアーラシュさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋2」にクトゥワールさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋2」からクトゥワールさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋2」からアーラシュさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋2」にジードさんが現れました。
■ジード > 貧民地区の路地裏の一つ。普段はあまり人が寄り付かない用事のある人間や迷い込んだ人間がふと訪れるその場所で、
ふらりと一人の男が無造作に姿を現す。路地の中でも少し広くなった場所を探し当て陣取り、
手にしたカバンを地面に置く。すると機械仕掛けの玩具の様に
パタンパタンとカバンが開いて大小二つの陳列棚を持つ小さな露店が姿を現した。
棚の上に薬瓶やアクセサリーなど商品を陳列し店としての体裁を整えれば胡坐をかいて店の奥に座り込む。
「よし、それじゃあ開店だ。場所の選択が間違って無きゃいいが」
露天の常として場所選びが悪ければ商品以前に目に留まらないのはよくある事だ。
そうでないことを祈りながら正面の路地を静かに見据えるのだった。
■ジード > 「今日はハズレだな。やれやれ、もうちょっと人通りのいい場所を探そうか」
娼館街の喧騒とは裏腹に静かな路地の様子に苦笑いが浮かぶ。
これはどうにもならぬと思ったか立ち上がると手早く荷物を片づけ、
路地の向こう、繁華街へと消えていくのだった。
ご案内:「設定自由部屋2」からジードさんが去りました。