2017/06/16 のログ
■シトリ > 「ふざけ、るな……っああああ! 魔族っ、くそ、魔族めっ……っひ!
オレは女なんかに……女の子なんかに、なっ……あぐううっ! ふっ、ふううううううっ♥」
思い出す。リンという少年、彼に色事をはじめて教えてくれた少年。
彼が魔族という言葉を教えてくれたのだ。彼自身の、小人化する呪いも魔族の仕業と言っていた。
このアンネリーゼも魔族ならば、『女の子になる』という言葉もマジな話と受け取らざるを得ない。
ぞっとすると同時に、シトリに僅か残された理性と根性が振り絞られ、快楽に抗う意思が少しだけ復活する。
「………くふっ…♥ ぐ、んぐっ………っはあああああああっ……!!」
しかし、ただの少年のちっぽけな意思では到底太刀打ちできないほど、この責めは辛い。
尻を繰り返し穿つ肉棒は熱く硬く、その表面を走る血管の造形すら、直腸で克明に感じ取れるほど。
幻覚のはずなのに、シトリの肛門は自然と開き、骨盤が軋む。
前立腺がその肉刀で幾度となく削られ、精液がとめどなく作られては、尿道を遡る。
まとまらない思考を、体験付与の魔術が容赦なく改ざんしていく。自分を男と認識する力すらも奪っていく。
「……………っほおおおおおおおお♥」
アンネリーゼがシトリの男性器の根元をぎゅっと締めると、シトリは縄を軋ませながら雄叫びを上げた。
壊れた蛇口のように白濁を垂れ流していた鈴口が、ぴたりと排泄をやめる。
射精に伴う快楽は一時的に止まってシトリは束の間ほっとするが、すぐにまた苦悶を始める。
相変わらず尻を幻の陰茎に犯され、堰き止められた射精は骨盤の中でわだかまりとなり、際限なく熱と体積を増していく。
「………ふううーーーっ……んぐっ、はっ……ふううううーーーーーーーっ!!」
シトリは白い歯を剥き、鼻をふくらませ、半分白目になりながら懸命に腹式呼吸を続けていた。
出したい。出したい。お腹の中のものをすべてブチまけたい。そんな欲求がじりじりと脳を支配していく。
しかし、『次射精したら雌になる』という宣告が、その欲求と拮抗する。オレは男だ。雌になんかなりたくない。
……とはいえ、このまま放っておいてもあと数分で陥落するであろうことは明らかだ。
■アンネリーゼ > 「あら、私の事を名前で呼んでくれないの?悲しいわぁ――だから、酷いことしちゃいましょ♪
ふふ、大丈夫よ、体は女の子にならないわ♪ただ、おちんちんを入れる側じゃなくて、入れられる側になるだけ♪
お尻の穴が、ケツマンコになっちゃうの♪かわいいかわいい、雄なのに雌なシトリ君に、ね?」
囁きながら、幻覚も徐々に佳境へと移行する。
今までは奥をかき回されるだけだったのが、より激しいピストンに代わる。
どちゅ、ぼちゅ、と湿っぽい肉を打つ音がして、腸奥の前立腺を何度も抉り、押しつぶした。
同時に、性感帯としての目覚めを引き出してしまえば、腸壁を隔てた前立腺は、ぷっくりと熟れた肉ボタンのように作り変えてしまうのだった。
押されればところてんの様に精液を零す、問答無用の絶頂スイッチに。
「はぁい、もう二度と射精も、お腹の奥のゼリーも、出させてあげませんよぅ?
さぁ、シトリ君、辛い事から逃げたいならたった一言、女の子になりますって言えばいいの。
もう準備は整っているし、逃げることなんてできないんだから、ね?」
優しくささやきながら、空いている手で腹部をなでる。
それは、紋章を描くような手つきで、優しく、優しく。
彼が誓えばそのまま、下腹部に刻印を刻んでしまうつもりで、ハートを象りながら――。
「はい、とどめ♪――我慢のご褒美に、排泄アクメをプレゼント♪」
幻想の中の責め手が一際強く前立腺をえぐり、同時に幻想の射精が始まる。
魔力で増幅されているのか、彼以上の射精量で腹をパンパンに膨らませてしまうと、肉棒をずるりと抜きながら。
肉棒が抜け落ちれば、その後に起こる事は見えている。その瞬間を待ちながら、肉棒を一度だけ扱いた。
これ以上我慢するならば、使い物にならなくするとでも言わんばかりに。
■シトリ > 「ぎっ! ひっ……あっ、は♥ あっ、う、あ………あああああああーーーーっ♥」
尻穴を苛む責めが勢いを増し、体内に芽生えた快楽の源泉を容赦なく突き崩しにかかってくる。
腰が砕けるどころか融けてしまいそうなほどの性感の奔流に、シトリの声色はみるみるうちに色艶を帯びていく。
ひとつ前立腺が突かれるたびに、ごぽりと生々しい音を立てて精液が作られる。
しかしそれはアンネリーゼの指に阻まれて放出に至らない。内圧がどんどん高まっているのは彼女の指にも伝わるだろう。
「はひっ♥ ひっ♥ っう………んっ、んふううううっ♥ ふうううううううっ♥」
パチパチという音を聞いた。幻聴だろうか。それともそれは、シトリの脳内でシナプスが千切れ飛ぶ音か。
空色の瞳孔は開き切り、視界は白く眩みきっていた。
憎たらしい魔族……アンネリーゼの声もほとんど聞き取れず、その言葉の意味も理解できない。
苛烈な快楽と思考改ざんに翻弄され、混乱の極みに至ったシトリの神経は、尻を苛む肉棒に100%注がれていた。
直腸を削るカリ首、その先端から熱く粘った粘液が爆ぜる感覚。どくどくと腹を満たし、膨らませていく圧迫感。
肉棒がひとつ脈打つごとに、腹腔がひとつ重くなるごとに、ひとつの感情がからっぽの脳に染み出していく。
――悦び。
「……あはっ♥ はああああっ♥ おっ、オレっ、女の子っ♥ 女の子、なってるぅ♥ あはっ♥ はああああ……っ♥」
アンネリーゼに命ぜられた『女の子になります』ではなく、『女の子になってる』という文言。
シトリの思考は今や、完全に彼女の『体験付与』に乗っ取られていた。
狂ったような笑みを浮かべ、涎を垂らし、縄の中で柔らかい肢体をぴくぴくと痙攣させ、偽りの胎内射精に酔っている。
■アンネリーゼ > 「ふふ、もう夢中、というか私の存在忘れられてそうねぇ。
ただひたすらお尻を穿られてて、可愛い可愛い♪ほら、服も髪も、変わっちゃうわよ?」
魔力が反応し、少年の髪を伸ばし、服をドレスに変えていく。
それはさながら、幻の中の少年が来ている衣装に酷似したもので。
どちゅ、どちゅ、と抉られ、吐き出され、そして、膨らまされる。
その快楽に徹底的に引きずりおろし、少年の雄としての価値観を打ち砕く。
雌としての新しい価値観を植え付け、犯される快楽を教え込み、二度と忘れられないほどに刻み付けて。
彼の言葉に、少女は柔らかく微笑むと、そっと手を放す。
「女の子になってるなら、もう男の子はいらないわよね?
さようなら、シトリ君、そしてはじめまして、シトリちゃん♪
すべてが終わったらちゃんと戻してあげるから、安心して狂うといいわ♪」
微笑み、優しく囁きながら、腹部をトントンと叩き、付与した体験を固定化する。
彼自身がその調教を受けたと間違いなく自覚するように、記憶と認識を書き換えるのだ。
代償として腹部に、小さく見えないハートの刻印を残すと、縄を触手の様に操り宙に固定。
次に見せるのは、女の子になった少年が自ら肉棒を強請り、犯されていく光景。
そうして、日が昇るまでの間、休むことなく徹底的にいくつもの体験を刻み付け、空が白む頃にそっと彼を日常へと離すのだ。
以前繋げた宿屋のベッドに寝かせて、リングを外す。もう彼は、リングなどなくても発情に抗えないだろうから。
そして少女は何も言わずにその場から消えて、少年一人が宿に残る。
その後、少年が目覚めて鏡を見たならば、どう思うのかを楽しみにしながら。
なにせ、刻み付けられた体験と同じ格好をした、女の子になった彼が、確かに鏡に映るのだから――。
■シトリ > 「ふひっ♥ ひっ♥ っあ! あっはあああああああああ………あああ!!!」
感極まったような声を張り上げ、のけぞるシトリ。
腹腔に大量に注がれた精液を、みっともなく噴射する幻覚。それに合わせ、現実のシトリも魔力で生成されたゼリーを肛門から噴射する。
幻覚と実情が重なり始め、いよいよ雌化の刷り込みが極まっていく。
アンネリーゼの言うとおり、シトリのボサボサの短髪は徐々に伸び、服も女物へと変容していく。
彼女がシトリのペニスを押さえる指を離せば、射精も再開される……ものの、その様子はどこかおかしい。
萎えた肉棒から大量の白濁が全く勢い無く、ドロドロと重力に引かれるようにこぼれていく。もはや精を放つ能力すら失われているのだ。
「あっは………ァァァ……♥ んひっ、ひっ♥ あ、またあああ……んくううううっ♥
あは……リーゼ……リーゼぇ……っ! オレ、また犯されてるよぉ……女の子に、なっ……っあああ…♥」
再び幻覚の責めが再開される。その疑似体験の中の少年が喘ぐのに合わせて、シトリも喘ぐ。
恍惚にまみれた雌声で、シトリは魔族の名を叫ぶ。もはや魔族を嫌悪する判断力も失われ、忠実な下僕と成り果てていた。
長く伸びたレモン色の髪を振り乱し、萎えきったペニクリから白濁の雫をこぽこぽと垂れ流し。
シトリはこの夜の間中、ありとあらゆる雌の快楽をその身に宿され続けた。
…………。
……。
翌朝。シトリはおびただしい汗にまみれ、旅籠の自室で目覚めた。
「……………!?」
とても悪い夢をみていた気がする。あのアンネリーゼに縛られ、責められ、『女の子になる』おぞましい夢。
はっとして、ズボンをめくる。股間には見慣れたペニスがくっつき、布地の中でぷるりと揺れた。粗相もしていない。
しかし根元のリングは外れている。ふぅ、と安心の一息をつくも、嫌な記憶の残滓はなおも残っている。
「……なんだったんだ、一体。オレ、ここで寝てたんだよな。リーゼのとこになんて行ってねぇよな……」
記憶を整理すべく、ひとりでブツブツと呟きながら、ベッドから起きる。
そして、ベッドの横にある姿見を、ふと覗く。そこには……髪をさらりと伸ばし、スカートを纏った、シトリの姿が。
「………ひっ!!?」
たじろぎ、思わず床に尻もちをつく。
しばし逡巡したのち、ゆっくりと立ち上がり、再び鏡を見れば、もうそこに女装少年の姿はない。見慣れた褐色少年の姿がある。
「…………………」
ごくり、と唾をひとつ飲み込む。息が荒くなる。目が霞む。脂汗が滲む。
シトリは今朝も五体満足、昨日まで自分を苛んでいたリングもなくなり、喜ぶべきはずなのに。ぎゅっと胸が締め付けられる。
……なぜなら、さっき鏡に写った『雌の』シトリを見た時、彼は確かに興奮……それも、今まで感じたことのない異色の興奮を覚えたのだから。
そしてその瞬間、ズボンの中には大量の白濁が噴かれていたのだから。まるで漏れるように、ごぽりと。
ご案内:「調教部屋」からシトリさんが去りました。
ご案内:「調教部屋」からアンネリーゼさんが去りました。
ご案内:「平民地区の一軒家」にノーガルトさんが現れました。
ご案内:「平民地区の一軒家」にシンシアさんが現れました。
■ノーガルト > (夜も更けて、晩飯も終わり風呂も済ませた。
後は寝るだけ、というところなのだがノーガルトは最近夜更かしをしている。
ヤルダバオートから帰って以降、ずっとじつは古文書の解読を行っている。
長く一人で旅をしてきたせいか、ある程度の知識がある。
ただ、もちろんある程度なので―――。)
「……ダメだ、さっぱりわからん!」
(もはやお手上げ状態であった。
もちろん古文書を解読するための書物も、いくつか図書館から借りてきた。
それを用いても、ちんぷんかんぷんなのだ。)
■シンシア > 「何を調べてるの?」
遅れて、お風呂から出てくる、タオルで髪を包ながら
キッチンで氷とレモンのスライスを浮かべた冷たいお水
グラスにいれて自分と彼のものを用意し
彼の視線にはいるとこにグラスを置いて
自分も近くに座ろうと…
■ノーガルト > 「ん……ああ、シンシアか。」
(今日はアンセルは肉屋のところにお泊りというところか。」
ノーガルトは開いている辞書を古文書を閉じると、隣に座るシンシアのためにソファの場所を少し開けた。
グラスに入っているレモン水、それを少し口に含むと、のどに流し込む。
少し火照るようになった昨今、こういう冷たいものは五臓六腑にしみわたる。)
「なに、この間ヤルダバオートで見つけた古文書の解読を…な。」
(運よく見つけることができた古文書、其れを解読しているところだった。
ただ、かなり昔の時代に作られたものであるらしく、コクマ・ラジエールでも解読はかなり難しいと言われた。
ならば、と大量に古文書解読の辞書を借り受けて、今まさに解読中であった。
しかし、そのカ枯れは遅々として進まず…肩を落としている最中だった。)
■シンシア > 「…私にできること、ある?」
ソファの席をあけられて、タオルを椅子にかけて座る
彼の見てる古文書関係の書物を一緒に覗き込みながら
「…なんとなくなんだけど…」
一緒に行動しつつ感じたこと
邪神とか人が信仰しないようなワードがいくつか頭に残ってたから
「もしかして、人以外の信仰の対象の遺跡にないかな?ミレーだったり魔族のとこだったり」
宗教の違いは種族の違いていうことも考えられないかなと
なんとなくイメージだけで話してみる
疲れと元気のなさがみててもわかる、隣の太ももに手をのせて
■ノーガルト > 「……そうだな、とりあえず今のところは…ないな。」
(古文書の解読は、さすがに審査には難しすぎるだろう。
ある程度知識のあるノーガルトですら、ここまでてこずっている。
本来ならば、コクマ・ラジエールの教授クラスに任せるのが一番いいのだが、さすがに貴族は信用するわけにはいかない。
自分たちに都合のいい情報を抜き出し、宝を持ち逃げされるわけにはいかないのだ。
破壊神が持っていたとされる武器、それがどんなに危険化は、ノーガルトはわかっているつもりだった。)
「え………?」
(―――シンシアの言葉、それに少し衝撃を覚えた。
そうだ、人間で考えていたがこの国にはまだほかの種族がいる。
アンセルもそうだし、ミレー族…果ては魔族までいる。
それを考えると、何も人間の神だと決めつけられるわけでもなかったのだ。)
■シンシア > 「ああああ…あのなんとなく、そんな気がしただけだし
文献にも何か手がかりあるかもだし」
彼の考えてることを否定した言葉を使ってしまったのか
もれた声に慌てて、今のは流してとなかったことにしょうと
視線を文献に戻し、辞書をめくりながら
■ノーガルト > 「いや……その観点から考えたことはなかったと思ったんだ。」
(ミレー族の観点から、魔族の観点から。
その二点で考えてきたことはなかったので…もしかしたらという思いが浮かぶ。
特にミレー族ならば、話をしやすいというところもあるし、アンセルがいてくれれば仲介もたやすいだろう。
やっぱり、彼女の起点はヤルダバオートの時から思っていたが、役に立つことが多い。
自分のように、まっすぐでしか考えられないよりも柔軟に対応できる彼女のほうが…。)
「…シンシア、一つ頼みたいことができた。ゆっくりでいいから…この古文書を解読してくれ。」
(かなりの無茶ぶりかもしれない、全く何も知らないはずなのに、古文書の解読を依頼する。
もちろん自分も手伝うつもりではいるが、もしかしたら彼女のほうが解読するのが速いかもしれない。
まっすぐにしか考えられない頑固者よりも―――。)
■シンシア > 「わかった、こういうのしたことないけど…やってみる」
図鑑をみたり文献を読むことはあったけど
解読は初めてのこと
彼の発言に驚きはしたけど、
頼まれごとをされるのは嬉しくて、笑みを浮かべながら
「人の手にあるなら、神殿とかで厳密に封印て考えたけど、もし
宗教のちがう他の種族とか魔族なら大事に保管か…なって」
■ノーガルト > 「難しいところは一緒に考えればいい、俺もできる限り手伝おう。」
(彼女にまかせっきりになるわけではない。
できる限り、ノーガルトも手を貸すつもりだ。
ある程度とは言え、わかる範囲は自分のほうが広いと思っているからこそ。
しかし、頼みごとをする機会が多くなってきた気がする。
とはいえ、あれが食べたい、こういうものがほしいと頼む程度だが。
それだけ、彼女に依存し始めている自分が、少しだけ恐ろしかった。
以前は一人で何でもできる、そう思い込んでいたというのに。)
「確かに…魔族が持っている可能性はどうしても捨てきれないな。」
(ハバキリを手に入れた時の情報も、エルフが元になっていた。
九頭竜山脈にそれらしきものがあるという話は、エルフから聞き出したもの。
それを考えて場、ほかの種族が情報を持っていても不思議じゃない。)
■シンシア > 「うん、ありがと…さすが、頼りになるね」
ニコニコ笑って、彼からの頼みごとというものが嬉しい
頼ってくれること信じてくれてるからだろう
それに応えたくもあり、余計頑張ってしまうのだけど
「魔族の知り合いは…」
自分にはあの夢魔という1度だけの接触があっただけ
翌日には解呪をうけてから、アノことは
曖昧になって思い出せない
言いかけるけど、何かあったはずなのに何もでてこなくて
■ノーガルト > 「…それは俺のセリフだ、シンシアも頼りになる。」
(もちろん、アンセルもだ。
彼には、ミレー族のほうにあたってもらうことを考えていた。
もともと、獣人であるアンセルは隠すこともなく、ミレー族に見える。
それを考えれば、軽快なくミレー族から話を聞けるはずだ。と。
ハバキリの時は自分一人で行動していた、しかし…。
こうしてみんなで、ともなるとやはり安心感が段違いである。
自分だけではない、役割分担して事にあたれることがまさか、こんなにも心強いとは。
これを考えると、現在一人で行っている冒険業もやはり、パーティを組んだほうがいいのかもしれないと思ってしまう。
―――ただ、間違いなく女性冒険者と組むとシンシアが拗ねそうだが。)
「そんなのいるわけがないだろう…。」
(魔族の知り合い、いくら顔の広いシンシアと言えどさすがにそれはいないだろうと。
人類の敵、人間の敵とも称されている魔族だ。
人間の味方をする変わり者もいるといえばいる、らしいが…さすがにそうそう見つかるはずがないだろう。
そう考えると、やはり手掛かりはこの古文書ぐらいか…。)
■シンシア > 「…私、うんいない…かな…」
知り合いがいないのなら行けばいいだけ、と思う
考え事をしながらグラスに口をつけてページをめくる
イイ話を聞かない貴族にもアテもない
調べてもコレだけの情報より他にもほしいという欲
それが彼の目的で、叶うことなら
多少の無理はできてしまうのだけど
ミレーはアンセルに頼んでみよう、それは彼と同じ考えだったから
問題は魔族へのことを…
■ノーガルト > 「当たり前だ、普通はいない……あ、いや。」
(魔族の知り合い、一人だけ心当たりがあった。
いや、知り合いというのも怪しい、何しろ人目合って少しだけ話をし、そして。
ほとんど見逃される形で、おめおめ逃げ帰ったというのが正しいのだから。
あの日、キルフリートであった角の生えたメイド服の魔族。
七つの大罪軍に所属している…確か、名前はロトといったか。
あの女は確実に魔族のはずだ、何しろあの城にいたんだから。
だが、今キルフリートはどこにあるのか、皆目見当がつかない。
そして、彼女はキルフリートとあまり関係はないという言葉も残していた。
それを考えると、こっちもダメもとということになりえるか…。)
「……できれば魔族の情報なしで、何とかしたいところだな。」
(そっち方面ではいろいろと危険が多すぎる、
やはり、ミレー族とこの古文書が頼りになるだろう。)
■シンシア > 「……そか、そうだよね
私なりに探してみる」
解読と重ねて魔族の知り合いなどいないなら知り合えばいいと…
自分から動けばなにかかわるかもしれないという淡いものだけど
手にしてた古文書の分厚い本を閉じて
彼の肩に頭をのせながら
「ミレーのことはアンセルにも話してみる…」
冒険業を続けていくことに
これからも情報収集などでパーティなら彼は今までもコレからも組んでいくのだろう
そこは…信用してることだから、心の中で大丈夫と何度も言い聞かせるばかりだけど
■ノーガルト > 「………シンシアぁ…?」
(彼女の考え、わからないとでも思っているのだろうか。
こういう時のシンシアは、必ず買い得と合わせて魔族と知り合ってみようかなどと考えているに違いない。
とある一軒以降、彼女を一人で行動させる場合はきつく言っておかないといけない。
危険なことは絶対にするなと。)
「まさかとは思うがぁ……お前、魔族と知り合えればいいなんて思ってるんじゃない、だろうな?」
(肩に乗るシンシアの頭。
その頭を両手でつかめば、ちょっとひきつった笑みで視線を合わせた。
もう長い、とまではいかなくてもそこそこの付き合いになっているし、一緒に暮らすようにもなった。
こういう時、シンシアが何を考えているのかくらいわかるようになっている。)
「…魔族と知り合おうなんて思うんじゃないぞ、シンシア。あいつらがどれだけ危険かわかっているはずだよな…?」
■シンシア > 「だって…知り合いいないし…話きくくらいなら…」
なんでバレたんだろう、でも彼も嘘をつくひとでないから
自分も同じく嘘はつかないと決めていた
甘えようとしたのに、肩から離されたしかも頭掴まれてるし…
正面で笑ってるけど、なんだか叱られてるような感覚で向き合ってて
「ほら、なかには…いい人もいるかもしれない、でしょ?」
さすがに自分の心を彼はよく知ってる、隠し事などするつもりもないから
正解、とばかりに考えてたことを白状する
「ノルが乗り込んでいくより、私のほうが…仲良くなれるかな?とか思って」
■ノーガルト > 「だ・め・だ!」
(ばれるというよりも、シンシアの考えていることくらいすぐにわかる。
知り合いがいないならば知り合ってしまえばいい、魔族でも話せばわかる人はいるかもしれない。
そんな甘い考えをしているから、アンセルもノーガルトも心配になってしまうのだ。
もちろん叱っている、張り付いている笑みはノーガルトがお説教をするときの顔だ。
本気で怒れば鬼の形相になるが、こういう時のノーガルトは顔に笑みを張りつかせる。)
「いい人だろうが何だろうが、魔族と知り合うのはだめだ、ご法度だ、絶対禁止だ!」
(優しい顔をして騙して、人間を貪るのが魔族。
その大前提の考えを持っているからこそ、シンシアが魔族と知り合おうとするのを絶対に引き留める。
アンセルにも言われている、彼女が危険なことをしようとするならば絶対に止めてくれと。)
「古文書とミレー族の情報で、次の魔剣を探す。魔族の力は借りない、いいな?」
■シンシア > 「……はぃ」
すごく反対された、魔族=全て悪人とは思っていないからこその考えなのだけど
彼の説得するような反対の言葉が続けば、さすがにしょぼんと息をついて
「……わかったから、頭離して、これやだ…」
むーっと今度は自分がムクレルように口を尖らして返す
両手で頭を掴まれてるのを指差して
彼の次への方針には納得し折れる、自分からは行かないと約束をして
■ノーガルト > (もちろんシンシアの考えは間違ってはいない。
魔族だからと絶対悪だと決めつけるのはよくないし、実は今思い出したのだが一人だけ、いい魔族を知っている。
だが、その魔族に知り合えたからと言って、ほかの魔族が全部そうだという訳じゃない。
むしろ、そういう魔族のほうこそレアケースなのだから、シンシアが知り合おうとするのはあまりにも危険すぎる。
最悪、魔族に殺されて還らない人にでもなったらと思うと、気が気じゃない。
約束できるのならば、と剥れるシンシアの頭を離した。)
「……はぁ、まったく…。魔族と知り合おうとするなんて、寿命が縮んだかと思ったぞ…。」
(少し大げさだが、シンシアの隣に座りなおす。
頼むから危険なことはしないでくれ、と彼女の肩を抱きながら、息を吐いた。)
「……お前を失いたくないんだからな…。」
■シンシア > 大袈裟よ…と、つい口をついて言いたくなるけど
それだけ大事にされてると伝わることで黙る
肩を抱かれて体を近づけたまま
頭が開放されると隣に座り直す彼に、仕返したくなった
先ほどの行為に怒ってはないけど
大きめにため息をわざとついて
立ち上がって…彼に向き合い跨ぐように正面に座って
「私だって、考えなしじゃないんだからね?
少しでも、実のある情報ならノルの目的に近づけると思ったからなんだもん」
手を伸ばし彼の頬を両手でムニっと挟むように、口をわざと尖らしながら
■ノーガルト > (大袈裟でも何でも、シンシアがいなくなるようなことになったらと思う時が気じゃない。
以前も同じようなことを言った気がするが…困るのだ。
シンシアがいない世界を考えるだけでも、今でも不安で仕方がないのだ。
やはり彼女を引き留めて正解だった、それは間違いなく、胸を張って言える。
少しだけ目を伏せていると、ふいに隣の重さがなくなった。
シンシアが何をするのか、と思えば自分の膝の上。
またいで座れば、少し怒っているように口を尖らせている。
いや、怒っているというよりも拗ねているほうが正しいだろう。
その証拠に、自分の頬を挟みながら自分のためだった、と告げてくる。)
「……む、ひょれはふぁはっへいるけど………。」
(そのまましゃべる物だから、なんだか変な言葉になる。
いつもはしない顔だが、それを振り払わないのは…まあ、ちょっとしたスキンシップだからだろう。)
■シンシア > 「何いってるかわかりませんー」
なんとなくニュアンスは伝わるけど、じゃれあうのを楽しむように
ヤルダバオートから収穫なしで帰宅し、難しい顔で調べ物ばかりしてるから
少しちょっかいを出したくなった
大柄な彼の膝を跨ぐのから、手を離し太腿のとこに横向きに座るようにかえて
「だって早く見つけたいし…」
俯きながら
見つからないと、困る…彼の目的を果たせないと
彼と本当の意味での家族になれないと思ってるから、焦らないつもりでも
ついつい気持ちが焦ってたかもしれない
■ノーガルト > (最近はこういうじゃれ合いも多くなってきた。
体を触れ合わせているだけでもいい、シンシアのわがままだがそれに付き合うのも、悪くはなかった。
なぜだろう、触れあっているだけなのにどこか安心に近い者を感じていた。
横向きに座るシンシア、膝の上の重さ。
決して重いと感じない彼女の体重を支えながら、ノーガルトは軽く苦笑した。)
「焦る必要はない、手掛かりはあるんだ。」
(着実に近づいているのはわかる、今まで見つからなかった手掛かりが、ここにきてまるで引き寄せられるように。
これが運命というやつなのだろうかと思うと、なんだか不思議な感じだった。
だが、シンシアの考えもわからなくはない。
ノーガルトも思っている、彼女を妻に迎えるのは…そう。
自分の目的を達成してからだということだ。
早く、本当の意味で家族になりたいと願っている彼女の気持ちも組んでいる。
だからこそ…ノーガルトも少し急いでいたのだろう。
マイペースが信条のはずのノーガルトが、急いでいるのだ。
それだけの意味を持つのだろう、この魔剣探しの後のこと、というのは。)
■シンシア > 彼と過ごすなかで、肌を重ねなくても
感じる安心感、愛情はたくさんある、ただ近くで触れ合ってるだけでも
膝に座り彼の腕に体を支えられたまま俯く
焦る気持ちを汲んでくれてるように、息を抜ける言葉…手掛かりはたくさん
でも、アテがはずれることもたくさん
彼ががっかりするように、自分も気落ちをする
膝に座ったまま彼の胸元に体を傾けて、くっつく
手を伸ばし、自分の左手と彼の右手を指を絡めるようにつなごうとして
「もし、この近くでもみつからなかったら、
私もアンセルも一緒にいくからね、どこにでも」
家を手放しても、国の外に出てもいい、そんな生活も3人一緒なら
どうにでもなると思ってるから