2016/12/11 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」にレティシアさんが現れました。
レティシア > (時折、雪もちらつく日もある季節。
九頭竜山脈のとある山中に、温泉が湧き出ている場所がある。
どうやら、お気に入りらしいその場所で、女は岩場に腰を下し、太腿までドレスを捲り上げると、素足を湯の中へと浸している。
脱いだマントや銀の靴は、直ぐ傍の岩場に置かれ。
気紛れに呼び寄せた瑠璃色の蝶達を周囲に舞わせつつ、女は呑気に唇に歌声を乗せている――)

レティシア > (山中に女の歌声はよく響き、まるで獲物でもおびき寄せているかのよう。
乳白色の湯に浸した足を、ユラユラと揺らしつつ、女は後ろ手に両手を着いて、曇った冬空を仰ぎ見る。
どうやら、またここ最近、この国の至る所が騒がしい。
まぁ、常に魔族と交戦状態で、王継承問題も片付いていないこの国では珍しくないのだが。
結局は、魔族の女にとっては、己の隣人に害を与えられなければ、どうでも良い事で。

ふと、悪戯に爪先を蹴り上げれば、パシャンっと水音と共に湯が跳ね上がり)

ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」にオーベさんが現れました。
オーベ > カラン、カランと杖の先に結んだ鐘の音色が引き連れた数匹の羊を先導するように鳴る
羊たちが続くその背後を、老いた犬が後方を警戒するように続いた
時折、足を止めれば羊たちがもそもそ、と少なくなった草を食み、腰に結んだ縄の先に繋がれた
小さな狼が急かすようにぐいぐいと引っ張る
小さいながらに力が強いからあれよ、と言う間に身体を引かれ、茂みを抜ければ彼女が蹴り上げた
お湯をばしゃり、と頭から被り…

「…っ、酷いことするな、全く…」

フードとマントに湯が掛かり、少しだけ濡れてしまった
はあ、と嘆息をすればかぶっていたフードを下ろし、縄を引っ張る小さな狼を抱き上げた

レティシア > (己が湯を蹴り上げたのと、茂みから誰かが出てきたのは同時。
跳ねあがった湯が目の前に現れた人物にかかり、その正体に気づけば、女は菫色の瞳を瞬かせる。
そして、同時に女は口元を押さえながら、クスクスと笑い出して)

――急にそんな所から出てくるお前が悪いのよ。嗚呼、羊達のお散歩…?

(男に続いて現れた数匹の羊と、狼犬に更に、クスリと笑い。
そして、女の視線は相手が抱き上げた小さな狼の仔に向けられる。女は首を傾げつつ)

あら、随分と可愛らしい仔を連れているじゃなくって?

オーベ > シャツの袖で濡れた顔を拭いながら片腕で暴れる子狼を上手く抱く
散々、暴れられたから慣れたもので、なんとか逃げ出そうとするのを防ぎつつ、顔を拭い終えれば
しっかりと抱き直した

「新鮮な草でも偶には食わせてやろうかと思って…
 結界の中はあらかた食べ尽くしたみたいだし、春先までお預けだから…」

もしゃもしゃ、と草をはむ羊たちとそれを守る老犬
そばに脅威は無いのか老犬もふわ、と欠伸を零せばその場に伏せ、羊を見守る
彼女の視線が腕の中の狼に向けられれば、ああ、と頷き

「これね…死にかけてたのを拾ったんだわ…
 あっちも、いい加減ロートルだから仕込もうかなと思ってるんだけど…中々じゃじゃ馬娘だわ
 野生を飼いならすって難しいわ…」

群れからハグレたか、或いは群れのボスが変わるにあたって以前のボスの子であったから
処分されかかったのかも…?とまあ、ハッキリとはしないのだけどそんな風に続ける

腕の中でシャツの袖を噛り引っ張る様子にがっくりと項垂れながら、凄いだろ?と苦笑した

レティシア > (相手に湯をかけてしまった事を謝らないのは、いかにもこの女らしい。挙句、相手のせいにもする。
男の腕の中で、ジタバタと動く仔狼を女は興味深そうに眺めつつ、湯に浸した儘の脚はそのままで――)

そうね、雪も降り始めたし、春はまだ先だものねぇ…。

(草を食む羊達に牧羊犬宜しく、それを見守る老犬。
偉大な魔術師さまも、すっかり平凡な羊飼いねぇ…なんて揶揄うような呟きも漏らす。
相変わらず、男の腕で暴れ、シャツの袖を、はぐはぐと齧る仔狼の様子に女は更に笑みを深めて)

へぇ…グリフォンの次は狼の仔。…まぁ、サイズが小さくなって安心したわ。
色々と教え込むには、まだ早いのではなくって?
……あら、じゃじゃ馬娘の扱いには慣れているじゃない。

(意味深に、にっこりと笑いかけると、項垂れている男へと両腕を伸ばす。
自分にも抱っこさせろと言う女は、所詮、モフモフの可愛いのが好きな獣フェチ)

オーベ > 湯を掛けられたに文句を言うつもりはない
というか、言った所でナシのつぶてであろう。彼女はそういう性格というか気性である

「羊の餌にしばらくは苦労するだろうなあ…
 干し草や何かを少し貯蓄はしたけど、あの小屋では貯蓄できる量なんてたかが知れてる…」

増築しようかなあ、と口にはするがその技術もツテもない
当面はあのままであろうと思われる
偉大な魔術師、と言われれば苦笑して偉大な魔術師が引きこもるもんかよ、と笑った

「グリフォンは成り行きだったからな…
 コイツは利用しようと思って助けたからなんとも…
 ……あぁー、自覚はあるのか。次は改善することを願っておくよ」

彼女の両腕が此方へ伸ばされれば、ベルトに結んだ縄を外し、彼女へ小さな狼を手渡す
離すとすっ飛んでいくから、と注意を促せば彼女へ引き渡し懐から何やらオヤツを取り出せば、
伏せていた老犬を呼び寄せて口元へ持っていってやる

レティシア > (男が冬場の羊達の餌の心配をしているのを耳にすれば、女は「ん?」と首を傾げる。
右手の指先を、パチンっと鳴らしつつ)

あら、あの子達のご飯くらい、あたしが運んできて差し上げましょうか?
いつぞやに、お前に頼まれた品々に比べれば、干し草なんて造作もないわ。

(運んでくると口にしても、女が転移の魔法を使うのは明らかで。
しかし、にっこりと微笑んでいる女に物を頼べば、等価交換を要求してくるかもしれない。
偉大な魔術師程、隠者のように暮らしているかもしれなくってよ、と笑い)

…ん、でも、じゃじゃ馬な娘は嫌いではないでしょう?

(改善する気なんて、これっぽっちもない女は狼の仔を両腕へと受け取って。
「良い子ね…」なんて声をかけながら、その眉間へと指先を伸ばして、撫でてやる。
暴れるようなら、押さえつける訳でもなく、しかし、その腕の中でしっかりと抱き留めて。
あやすように、その体躯を撫でてやり…小声で、ピンっと立った耳やフサフサの尻尾、フワフワの毛並みを誉めてやる。
「お前は美人ねぇ」なんて呟きも漏らして)

オーベ > 乾燥させた肉片のようなものを老犬に与えながら彼女が指先を鳴らせばそちらに視線を向ける
提案にへらり、と笑みを向け手の内から肉片が無くなれば老犬の頭を撫でてやり

「代わりに何を要求されるかわからないからなあ…
 でも、羊の命には変えられないな…困ったときには頼むかもしれないわ
 …レティの要求する対価を渡せるとは限らないが…」

彼女に掛かれば物理的な距離など意味はない
一度でどれだけの物を運べるのかは知らないけれども、彼女が造作もない、と言うからにはそうなのだろう
真に偉大なら世の為に力を使ってそうだけどな、と肩を竦めて見せて

「…どうかな、場合にもよる
 手に負えないだけじゃ、どうしようもないからな」

腕の中の小さな狼を愛でる彼女の様子を眺めれば、老犬への接し方からも、判っていたのだが、
好きだねえ…とか、小さく漏らす。彼女も随分、手慣れた様子で身動ぎする狼を抱いているから、
似た者同士、通じ合うのだろうか?などと思ったりするのだが、決して口にはしない
そんなことをすれば此方に飛び火するのは明白である

老犬を撫でていた腕を引っ込めれば、もうしばらく頼む、と草を食む羊の方へ促して
湯の沸く泉の周辺に生える草や、転がっている石なんかを手に取ったりし辺りをふらふら観察しながら
行ったり来たりして

レティシア > (狼の仔をその腕に抱きつつ、老犬へとおやつをあげている男を見れば、相手と視線が合う。
相変わらずの笑みを浮べた相手の言葉に、「ん?」と首を傾げて)

そんな高い物でもないわ。
…お前が一日中、ベッドから出なければ、良いだけの事。

(可笑しそうに笑う淫魔の女は、当然、悪びれた風も恥ずかしがる様子も見せずに、しれっと返した。
「ねぇ?」なんて、腕の中にる仔狼に同意まで求める始末。
じゃじゃ馬娘を、場合にもよると返されても、「素直じゃないわねぇ」なんて呟きを漏らす。
何やら、周囲に生える草や石を観察していた男がこちらへと戻ってくると、仔狼を相手へと差し出して)

そろそろ小屋へ戻らなくって?
あたしの足もいい加減、ふやけてしまいそうだわ。

オーベ > 老犬を羊たちの方へと促せば彼女の要求が聞こえて、思わず吹き出した

「…げっそりしそうな要求だな…
 枯れ枝のようになった俺が見たいのか、レティは…
 ……ま、考えておく」

ベッドから一日でなければ良い、というは勿論そういう事なのだろう
並外れた精力の持ち主、というのであればまだしも、自分はその辺りは精々人並であるから、
彼女に一日中、吸精されたらどうなってしまうだろう?枯れ枝、なんて言ってはみたが、
果たして五体満足でいられるのか……まあ、彼女もそこまでするつもりは無いだろうが

「素直じゃないのはどっちだかな…
 はいはい、奥様の仰せのままに…」

差し出された狼を片腕に抱き、もう片方の腕で彼女の腕を緩く引き立ち上がろうとするのを支える
暴れる狼に縄を結び直せば離してやり、杖の先に付いた鐘を鳴らす
老犬に追い立てられるようにして茂みの向こうから現れた羊を伴って、彼女を待てば雑談を続けながら
小屋へと帰っていくのだった

レティシア > (己の言葉に吹き出した相手に、釣られるように女も笑う。
「大丈夫、優しくしてよ?」なんて戯言なのか、本気なのか判らぬような言葉も返し)

あら、あたしはいつでも素直でいてよ?

(男が差し出した狼を受け取ってくれ、腕を引かれる儘に、その場から立ち上がる。
濡れた脚を躊躇いもなく、マントの端でで拭い、靴を履けば、男と共に山を下ってゆく。
小屋までの道中は、相変わらずの戯言の応酬が続く筈で――)

ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」からレティシアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」からオーベさんが去りました。