2016/03/31 のログ
ハーディ > 「ああ。
悪魔の身ながら人や精霊とともに建国に携わり、民衆の信仰を集めて神性をもつに至った、──俺の魔術の祭神でもある、“砂漠の魔神”の名にかけて誓おう。」

“魔術師の宣誓はなされた。之をもって警戒を見せたことへの謝罪と、誠意とする。”
大人しく手を握られながら、だから泣くな、と少女に声をかけた。その眼にはすでに警戒の色はない。

「まあ、そもそも外見で容易にわかってしまうと、こんなところで呑気にだべっている余裕はないだろうな。
そう考えると、限りなく人型に近いといっても、面倒事を避けやすくはあるだろう。」

変身しててもバレりゃあおしまいだしな、と。

「さて、しんみりした空気なんぞ吹き飛ばしてしまおう。
エリミア、ジュース1杯だけでいいのか?」

相手が望めば、そのまま飯代までもとうとするだろうか。

エリミア > 「ふえ?あ、うん…」

(不意に何かが聴こえたような気がしてきょろきょろと周囲を見渡しながら、泣くなと慰められて自分の双眸を拭った少女は、こくんと小さく頷いた。)

「えへへ、ちょっと腕っぷしが強いぐらいしか普段は見せないからね」

(魔物の力を持ちながら姿は人、そういうコンセプトで生み出された少女は、うっかりさえなければ露見することも少ないはずであった。
本人のうっかりさえなければ。)

「あ、えっと、実はご飯食べても全然お腹いっぱいにならなんだ…それで…」

(食事について問われれば、少女はジュースのストローから口を離して少ししどろもどろな態度になるのは、続く言葉に気恥ずかしさを覚えたから。
何度か口を開こうとしては音の出ないため息を飲み込んで、しかし意を決したようにその籠手を外した手を伸ばして男の袖を摘まみ。)

「その、お兄さん…欲しい、かな…」

(そう告げる少女は、褐色の肌ではわかりにくいが、その尖った耳まで熱い血が通って茹るように熱を発していた。
約束の通り、宿で少女が『ごちそう』にありつけたことは、夜も更けた空に浮かぶ星々にも隠されたことだろう。)

ご案内:「とある酒場」からハーディさんが去りました。
ご案内:「とある酒場」からエリミアさんが去りました。