2015/12/07 のログ
スー > 「ふむ、おすすめねぇ……」

じぃっと見つめつつ。やはり不思議だと思う。
高名な騎士? それとも、なにか事情があって?
もしくは将軍の部下だろうか。あのときの副官がなにかいったのだろうか。
いや特にこれといってしたわけではないのだが。

「うーん、それじゃあ。試運転を探してるんだけど、女にはたまらない媚薬とか、綺麗にしてくれるスライムとか――このあたりはどうだい?
あぁ、いやそっちじゃなければ、武具とかもあるんだけどね」

そういう店ではないが、使用者の感想がほしいがために一応進めてみる。

「夜のお供にとかじゃなければ、別のものをだすよ」

ドロシー > 「あー……ただの客。でいい。裏はない。」

流石に訝しむのも当然だろう。
裏がないのは本当で、只の客なのも本当の事だが――まぁ、一応言うだけは言っておく。

「いや、ああ、その。そういうのは、要らない。――ん?」

鎧兜の所為で分かりづらいが――明らかに顔が赤くなった。
媚薬とか言われても使いどころがない。というかどう使えと。
――と。流しそうになった中で気になるものがある。
……綺麗にする?

「あ、ええと。――その、綺麗にしてくれる?っていうのは。その、どういう。」

スライム、とか不穏な単語が後に続いた気がするが、気にしない、事にする。

スー >  
「そうかい。じろじろ見て、悪かったね」

しまったとおもいつつ。不快にさせたのは間違いないから軽く頭を下げて。
そういうならば信じるとしよう。この商売は信用が命だ。

「ん? 垢や、毛とかそういうのが好きな微生物が居てね
 それが魔物になったものをいろいろ弄って、人に害のないよう作ったマジックアイテムがあってね
 毛を綺麗にしてくれるし、変にしたり痛かったりせずできるから忙しい人にぴったりだようだよ」

――まぁ、癖になる理由はもう一つあるようだけども

なんて、付け足して。

「興味あるかい?」

ドロシー > 「ああ、いや、ええ、うん――その、それは着たままでも問題ない、のだろうか。」

説明を聞く限り、危ない類のモノではなさそうであるが。
気にはなる、気にはなるが――前後に並んだ品揃えを聞くと不安はないこともない。
ただ――

「――いや、うん。興味はある。」

結局、背に腹は代えられない。
やはり着たままで碌に身体も洗えない環境は気が滅入るのだ。

スー >  
一瞬、言っていることがよく分からなくて間を開けて。

「いや、まぁ問題はないかもしれないけども。脱いで、普通に使うのがいいんじゃないかい?」

苦笑気味にそう返しながら。
また考えるようなしぐさ。

「――それとも、着たままじゃないといけない理由でも?」

行き着くのはこの辺り。
顔を見られたくないとか、傷があるとか。
声からするに女性なら、嫌がるものだろう。
特に傷なんか。まぁ――気にしない者もいるが

ドロシー > 「いや、確かにその通りなんだろうが――」

至極当然の話である。―—が事情があるので重要な話だ。
と。
続いての指摘にびく、と鎧の肩が震えた。

「あ、ええ――その、まぁ、そういう理由が、ある、というか――」

本来腕のあるはずの場所には何もなく。代わりに浮遊する腕は鎧と揃いのものだ。
兜の下の視線をつい、とずらす――これでは白状しているようなものだろう。

スー >  
随分と正直なもののようで。

「正直者には福がある、かな」

ふぅっと吐息を一つ。

「まぁ、事情は詳しく聴かないが。目の前で試して使ってくれるなら
 一つ、譲ってやってもいいよ。しかし、感想は必ず口にすること
 言わなかったら催促するが――」

――使ってみるかい?

なんて、条件を出してみる。試験者は必要なのだ。
何度も言うが。

「給金として2500も出すよ。どうだい? ちょうど、探してたもんでね」

ドロシー > 「まぁ、事情は――うん。」

普段はなるべく気にしないようにはしているとはいえ――あまり指摘されたくない話、ではある。

「え、ああ――今、ここで?」

正直魅力的な提案――だとは思う。
使用しただけで譲ってもらえるどころか、給金まで出る、というのだから。
だが――

「いや、ありがたい申し出だけど――その、危険なものだったりはしない、よな。」

流石に、裏があるのではないか、という勘繰りはしてしまう。

スー >  
「何もないと聞いているが、真偽は定かじゃないよ
 だから試運転してくれるのを探してるんだ。しかし、何かあったら困るし
 ちゃんと契約書にもサインしてもらう。何かあったら、その負債はこちらが負うのを約束するよ」

不安げな表情に、ひとつひとつ丁寧に説明。
契約書も見せる。何一つ不利なことはなく――

「一点、あるとすれば。もし気にいってくれたなら、常連になっておくれよ」

こういう地道な売り込みが必要なのだ。
これも一つの投資だという考え。
おかげで潰れずに済んでいるのだと、わかるかもしれない

ドロシー > 「え――ああ、なるほど。」

何もない、と言われれば逆に疑っていたところだが。
こうもあっさりバラされてしまえば信用するしかない。
差し出された契約書もみたところ不備もなし――

「ええと、そういうことなら。――まぁ、常連になるかどうかは。」

品次第、ではあるが。他も気になるものはある。
暫くは顔を出してもいいかもしれない。――と、契約書に署名をいれながら。思う。

スー > 「納得してもらえたようで何よりだよ」

署名を見て、うんっと一つ頷いて。

「これで契約は成立だ。客はコレ以上入ってこない。防音はばっちりだが――ここじゃないほうがいいかい?」

一応身体を弄られることになる。使うものも使うものだ。
確認だけはしておく。

「奥に小さいけど浴室ならあるよ」

どうする? と首を傾げて

ドロシー > 「ああ、よろしく――ええと。」

人は来ない、とはいうが。
突然の来客もなくはなし、万が一、があるのなら商品のあるような場所は宜しくないだろう。

「別に浴室でなくても。ただ、奥の方がいいとは思う――が。」

うん、と頷く。

スー >  
「あぁ、こちらこそよろしく」

署名の欄を見て――……

「長い名前だね……私はスーだよ。おばあちゃんでもなんでも好きに呼んでおくれ」

あんたは? と首を傾げて奥に促し

ドロシー > 「ああ、ドロシー……でいい。じゃあ、おばあちゃん。よろしく。」

確かにフルになると長く、呼びづらい名前ではある。
略称を答えつつ――まぁ、悪い人間には見えないし、大丈夫だろう。と。

誘われるままに――影の奥へと、消えていく。

ご案内:「骨董屋”影の国”」からスーさんが去りました。
ご案内:「骨董屋”影の国”」からドロシーさんが去りました。