2015/10/18 のログ
ご案内:「洞窟」にレイナルドさんが現れました。
■レイナルド > 「魔物の巣になってるか」
突然に襲ってきた数匹のゴブリンを切り捨て安全になれば息を吐き力を抜く
襲撃を受けた時に落としたランタンは運よく割れてはおらずに灯りを放つ様子に安堵して拾い上げ
「うまく遺跡にでも通じていれば御の字なんだよな」
偶然に見つけた洞窟を好奇心で探索を始めて幾時間。
それなりに奥には入ったが未だに目ぼしいものが見つからないまま。
せめて少しでも金ものものがあればと祈り、さらに洞窟の奥へと周囲を警戒して足を進める)
■レイナルド > 幾らか歩けばたどり着いたのは最深部と思われる行き止まり
はずれを引いたと溜息を吐く
「ここははずれか。ただのゴブリンの巣だったわけか」
羊皮紙にそのことを書き入れれば
今日はもうここでキャンプをしてしまうかと腰を据えるとその準備を始めるのであった
ご案内:「洞窟」からレイナルドさんが去りました。
ご案内:「平民地区にある建物の一つ」にフォーティアさんが現れました。
■フォーティア > 周りから見れば辺りに建つ普通の民家と変わらないが、その建物の建つ位置と入り口の扉を開いたり窓を覗き込み中の様子をみれば普通でないと分かるだろう。
散乱した書物や書類が所狭しと置かれたテーブル、どころか部屋の隅々に詰まれている光景が見える。
そのテーブルを前に眼鏡をかけた少女がなにやら書物と書類に目を通し、たまに何か気付いたように書類に書き込み、また目を通す…それを繰り返している。
と、一区切りついたのか、手に持ったペンを置いて椅子に背を凭れかけさせた。
「ふぅ…これはこの辺りまでで今日は良いかな? 父さんの話だと、また何か別の依頼をしてきた人が来るかもしれないらしいし…」
深くついた吐息と共に呟く。
仕事の依頼は自分が受ける時もあるし、父が受ける時もある。
自分が受けた時はその場で話せるのだけど、父が受けた場合は来る日とかを聞いて欲しいと頼んである。
が、今度受けたものはちゃんとそれを聞いてなかったらしく、夜に来るとしか聞いてなかったのだ。
ちなみにその依頼を受けた本人、父は現在は外で飲みに行っている。
ご案内:「平民地区にある建物の一つ」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
■ワルセイ・イダーヤ > (男は懐中時計を見て、現在の時間を計る。どうやら、約束の時間に近づきつつあるようだ。送れるのは失礼だなと思いつつ、夜の道を歩く。黒く古い貴族服と黒マントが夜の街に溶け込み、かなり怪しい。そして、一軒の民家風の建物の前にたどり着く)
……ここか。
(何とも、本とインクの香りのする、いかにも翻訳や解読を専門にしているといった香りに、これは期待できるかなと思いつつ、男は、扉を軽く二回ノックし、扉の向こうに声をかけた)
…すまない。今晩会う約束をしていたワルセイという者なのだが…家主はいるか。
(声色は案外普通の青年風で、手にはいかにも古いボロボロの本を2冊持っている。そして、扉向こうで、扉が開くのを待って)
■フォーティア > テーブルの片隅に置かれた夜食に作ってくれていたサンドイッチに手を伸ばし、一口…そこで聞こえるノックの音。
手にしたサンドイッチを一旦戻すと、少女は特に急いでいる訳でもないのんびりとした動作で扉へと向かっていく。
正確には、気乗りのしない様子でいる。
(うぅ…この依頼人の人とお話する時が一番苦手…)
そんな事を考えながら、取っ手に手をかけゆっくりと扉を開く。
おずおずと開いた扉から覗き込むようにして相手を見遣る。
声から男性というのは分かっている、特に男性だから女性だからというのはない、人と対面する事に不慣れなのだ。
「え、っと…や、家主…ではないですけど…その…約束の方、ですね? し、仕事の件…私がお受けしますが…」
暗い夜道に見える黒を主とする服装、確かに見た目は怪しいのだが…こんな仕事をしていると、そういった相手はたまに居る。
見る人が見れば怯えたような様子だが、これでも少女としては必死に普通に話そうとしているのだ。
■ワルセイ・イダーヤ > ほう、こんな夜更けに女子一人を家においておくとは、何とも不用心な……うむ、俺が約束していた者なのだが…仕事を受けるとは…まさかそなたが翻訳するのか?
(男は思わず目を丸くして、目を細め、何かを思案するようなポーズをとる。)
……ふぅむ、どうしたものか…
(男としては翻訳するのが少女というのは完全に計算外だった。だが、このまま考えていても仕方が無い)
…いや、不快に思わんでくれ。別にそなたが女子だからだとか、幼いからとかで仕事の腕を決めつけているのではない。…とりあえず、入れてはくれぬか?
(そう言って男は家の中に入る。足の踏み場もない紙や書類に、少女の腕は確かなのだと確信した。が、問題は少女ではない、自分の持つ本の内の一冊だ。こちらの本は少女に読ませるのは問題だろう。)
……とりあえず、この本を現代文に訳してはくれぬか。
(そう言って、持ってい本のうち、問題ない方を出す。この本は、昔の建物から出てきた、薬学についてかかれているかなり難しい書体の薄い古本だ。)
ふぅむ、では俺は立って待っているか。
(そう言って男は立っている。男が問題に思っている本の題名がチラリとよめれば、古代語でこう書いてあるのがわかるであろう「少女へ対する人体実験の報告書」と)
■フォーティア > 「あ…は、はい…その件は、その…わ、私の方が…専門なので…」
この反応もたまにある、中には自分を見ただけで依頼を取り下げる者も居る。
考え込む男性の様子に、この人もその手の人だろうか?そんな考えをしていたのだが…続く言葉に、見た目で判断しない人物だと理解する。
「す、すいません…あの…ち、散らかってますが…こちらに…」
慌てた様子で相手を迎え入れるように扉を開く、入ったのを確認すると扉を閉め、テーブルの側に置いた椅子へと誘導する。
そうするも立って待つと言う男性に本を受け取りながら、ではすぐにやりますね、と伝えてまずは表紙を見る。
その瞬間から眼鏡でその表情はよく見えないが、どことなく雰囲気が変わったのは分かるかもしれない。
丁寧に本を開くと、目を通し始めて…
「………タイトルから内容は薬について…? 中は…うん…うん、大丈夫、知らない文字じゃない………ちょっと時間がかかるからやっぱり座ってて?」
意識が高まれば普段の自分が出てきているか、視線は本に向けたまま男性にそれだけ言うと、自分の椅子に腰かけてテーブルに本を置き、白紙とペンを準備する。
そこからは無言のまま、右手に持ったペンで白紙にさらさらと書き出し始める。
難しい書体とはいえ理解しきっている者にとってはそこらにある書物と同じである。
普通に書物を読みながら書き写すペースで白紙は段々と文字に埋め尽くされていき、埋まりきれば次の白紙に書き込み始める。
そこまですぐにではないが、それなりに時間が経てば本の横には同じ程の厚さの書類が出来上がるだろう。
■ワルセイ・イダーヤ > ああ、座っていいのなら座らせてもらおう。
(少女の申し出にはあり難く乗っかって、椅子に座る。そして、少女に見せようか悩む本の表示をぺラリとめくる。)
……ふぅむ…
(男は平然と読んでいるように見えるが、実際は刺し絵をチラチラと見ているだけ。その本には、暗黒の時代に少女に行われていた実験について詳しく書かれていた)
……
(少女の精神を効率的に壊す方法、肉体の解剖、いかに苦しめながらレイプするのか…どれを取っても吐き気を催すような内容だ。だが、男はどうしても解読したいページがあった)
……女体の冷凍保存の方法と蘇生について…
(男がこの本に深い興味を思っているのは、それが書かれているから、その一点に尽きる。今も冷凍保存されている妹の肉体をどう再生させるのか…それを知りたいのだ)
……終わったら、この本も頼む。どちらかといえば、こっちがメインだ。
(そういって、問題の本を差し出す。この少女には悪いが、読んで、解読してもらうことにした。もし、拒否したり、途中でやめたら…そこまで暗いことを考えながら…)
■フォーティア > 「うん…これで終わりだね、どうぞ?」
書き終わった書類をまとめると一つに留め、本の上に添えて差し出した。
そしてもう一冊の本を受け取ると、不思議そうな表情を浮かべるが…気付いたかのようにぽんと手を叩く。
同じように視線を落としてまずはタイトルを見る…と、そこでぴたりと動きが止まった。
「あの…ワルセイさん。その、何と言うか………仕事だからちゃんとやるけど、本当に良いの…?」
どもらない普段通りの言葉遣い、まだ意識は高まったままだが…当然そのタイトル名から危険なものを感じ取ったか、顔を一度男性へと向けて再確認をした。
■ワルセイ・イダーヤ > あぁ。言ったであろう?こちらがメインだと…
(そう言って、男はこの本の由来を語る)
この本はとある邪神教のアジトから見つかったらしい。どうやら、はるか昔の人体実験について書かれているとか…まあ、それだけなら何の興味もわかなかったが、その本に、俺の妹を治す手がかりらしきものが書かれていると聞いてな…
(そこで言葉を一旦切って)
本当は。男の翻訳者に翻訳してもらうつもりだったから、まさか少女がこれを翻訳することになるとは俺も思わなくてな…すまん。無理なら言ってくれ。きっと翻訳している間そなたも辛いだろうからな。挿絵から、大体どんな内容かはわかるが、深くはわからん。だが、きっとそなたは知らなくていい世界だ。
(再び言葉を切って)
安心しろ。別にこの本の内容を君で実践してやろうとは思わん。まあ、こんなあやしい男の言葉、信じられぬかもしれんがな…
(そう言って少女の回答を待って)
■フォーティア > 男性の言葉を聞けば再び本へと視線を落とし、考え込み始める…眼鏡の中が見えるなら難しそうな少女の表情を見て取れるだろう。
今までいくつもの翻訳や解読を行ってきた身、出来ない物を渡されてやれと言われるならば出来なくて仕方ないのだが…この手元にある本は間違いなく訳せる代物である。
内容に確かに問題はあるが、出来る事を出来ないとするのは亡き母と同じ今の仕事をする自分としてはやはり許せない。
それに…身内が絡む理由には弱い、のかもしれない。
「うん、分かった、これも訳するよ…あんまり気乗りはしないけどね…それじゃ、同じくらい時間がかかるから、そのまま座ってて?」
椅子に座って数度深呼吸、同じくらいの白紙を準備すると再びその手にペンを握り、書き写しを開始した。
ただ、やはり内容を理解出来るのが逆に辛いのか、たまにそのペン先が止まっている。
様々な少女への実験の結果、自分自身がこの実験に巻き込まれた者達と同じくらいの年齢である。
自分がこうなったら…とか、やはりそういう事を考えてしまうのだが、それを抑えながら手を動かし続ける。
…さすがに同じペースとはいかないが、その本の内容は一束の書類となって完成したようだ。
ペンを置いて書類を留めると、深々と長い溜息をついて…
■ワルセイ・イダーヤ > ……翻訳はできたのか…ありがとう。深く感謝する。
(少女がその邪悪な資料を翻訳し終えるころには、かなり遅い時間になっていた。男は、少女に近づくと、紙の束をもらい受け、ぱらぱらと読む。)
…すまない。君には辛い資料を翻訳させてしまったな。だが、ここに載っている少女たちの悲劇は、これで無駄ではなくなった。
(そう断言しながら、代金を多目に机の上に置く。)
彼女たちの身に起こった悲劇は、俺の手で、人を治す技術に応用していく。そして……
(男は、資料の中から妹の病気に応用できる資料をとりだして)
俺の妹の命を繋ぐための、可能性の一端になってもらう。
(そう言いながら、男は扉のほうへと向かう)
……ではな。今度は、古代の小説でも翻訳しに来るかもな。ああ、勿論呪われた内容ではないと思うから安心してくれ……よろしく頼む。
(そう言いながら、少女の家を後にした。彼女が翻訳した資料を、医療分野に役立てるために、妹の命のために、そして、この資料中で犠牲になった少女たちのために、男は、自分のアジトへと帰っていった……)