2015/10/19 のログ
フォーティア > どうやら意識が切れたらしい、本と一緒に資料を渡す少女の様子は最初に会った少女のそれ。
その手を胸元に添えるようにしながら、落ち着かなさ気に男性を見上げる。

「い、いえ…その…こ、これも…し、仕事でしたから………え、っと…お、お気になさらずに…」

一体今訳したどこに男性の妹を救う手段があったのか、それは少女の知るところではない。
それは自分がどうこうするのではなく、男性がどうにかするのだ。
そう自分に言い聞かせながらも、訳した内容を思い出せば小さく身震いをしてしまう。
それはその内容に対する恐怖からか、それとも…

「あ…は、はい…また、何かありましたら…」

そんな考えを振り払うように、帰っていった男性の消えていった扉を眺めていた視線を窓の外へと向ける。
今日の分の仕事は終わっているのだし、妙に疲れてしまった…今日はこのまま寝てしまおうと。

ご案内:「平民地区にある建物の一つ」からワルセイ・イダーヤさんが去りました。
ご案内:「平民地区にある建物の一つ」からフォーティアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 夜の平民地区」にフォルさんが現れました。
フォル > 先日は服を買いに行こうと思った矢先に色々とあって、結局その日は気分が変わって買い物に行けなかった。
そうこうしている内にリーシャが帰ってきてこっそりおめかし作戦も頓挫。
彼女は酷い怪我をしているように見えたけど、いつも通り振る舞おうとしている姿がかえって痛々しかった。
夜になると一人ででかけていってしまったが、心配だからといって後をつけるのも気が引けるので今日もこうして夜の街へと仕事に来たのであった。
「なにはともあれ、稼がないとね…。」

呟きながら辺りの様子を伺う。
ご同輩の、といっても大抵は自分よりもっとマシな服装をしているものだが娼婦らしき人影もちらほら見える。
まあそういう事に適した立地ということで、考えることは皆同じかと納得して自分もお客を探して少し歩きまわる。

フォル > 「本当は、売春以外で、稼げればいいんだけどね…。」

以前は生きるためと割りきっていたが、好きな人ができた上で売春となるとどこか心が痛むものがある。
とはいえ他の働き方など全く思い当たりもしないのだが。

フォル > ちょうど一人でうろつく男を見つけ、声をかけるタイミングを伺いながら少し後をつけていく。
そうこうしている内に別の娼婦らしき女が現れ男と何かやり取りをした後、立ちバックで行為に及んだのを見てそっとその場を離れる。
こういう時に自信をもって客引き出来ればもうちょっと稼ぎもマシになるのかもしれないが、娼婦としては色々と足りないところがあるしそれ以上に余計なモノがついているのがいけない。
唯一できる売春の仕事も駄目駄目だなあと肩を落とすが、何とか気を取り直し別の客を探してまた歩きまわる。

ご案内:「王都マグメール 夜の平民地区」にヨゾラさんが現れました。
フォル > 「なんか、今日は気乗りしないかも…。」
売春が気が引けるというのも少しはあるが、やはりリーシャの怪我の様子が頭をよぎり仕事に集中できそうにない。
良さそうな客が見つからなければ今夜は成果なしでもいいかなとか思い始め。

ヨゾラ > 暇だ暇だとぼやきながら、結局人間の住む方へとやってきた。
慣れない土地、方向音痴に天然と諸々作用して、何を間違ったか不穏な空気が漂う場所を気付いたら歩いていた。
けれど、あんまりそれを気にする様子もなく。
少々偉そうとも言える無遠慮な歩き方で、疎らな人並みを押し退ける様に進む。
不機嫌そうな表情。腕組み。俯き加減。概ね貧民街とも取れる無秩序な街に、文字通り憂世から離れた容貌のそれが、
はてさて、歩き回る如何にも貧乏そうな少女とあわやぶつかりかけるのだが、此方は構いもせず歩くのを止めない。
恐らくそのまま側面衝突と言った形でぶつかってしまうだろうか。

フォル > 「ふぎゅっ。」

ぼんやりととりとめのない事を考えていたら何か、というか誰かとぶつかってしまっていた。
思わず間の抜けた声が出てしまうが、相手次第ではこの場で手打ちにされても仕方のない身分であるということを思い出し慌てて謝る。

「ご、ごめんなさいっ。あの、決して、悪気はないので…、も、もうしませんか、ら…。」

途切れ途切れの声で、相手の姿もろくに見ないまま滑稽なほどぺこぺこと頭を下げる。

ヨゾラ > 「…はぁ?…あぁ。」

片や異世界から着て間もなく、この世界についてあんまり知らない。
状況を考えるに、よく分からない。普通こう言う小汚い場所で、互いぶつかり合ったなら、舌打ちし合って睨みあって、
通り過ぎるか乱闘か、概ねその二択ではないのだろうか。
…とか、思ったが。成程彼女は一方的に殴られる側であるんだろうなと、ぶつかった感覚と、小さな体を見て思った。
20kgという体重は、この化け物にとっては軽過ぎで。反作用は殆どなかった。
このまま虐めるのも一興だが、何故か今日は興が乗らない。と言うかそれどころではない。
有体に言えば、今、自分が迷ったことに気付いた。いや、別に転移魔法はあるので大して困るわけでもないのだが。
何故かその事実が気に食わなかった。

「結構だけれど。私も不注意だったし。…少し、良いかしら。」

変なところに出てしまったが、一体ここは何なのだろうか。
地図を思い浮かべて見るが、…やっぱりわからない。小柄な少女が必死に頭を下げる様を、見下ろして。
比較的穏やかな声で、それこそ良心的な人間の声で騙り掛ける。
表情は、生憎変わらないまま不機嫌そうで、腕組みは解かないけれど。