2022/12/16 のログ
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」にアシュベールさんが現れました。
■アシュベール > ―――『冬物セール中!今ならセットでもっとお安く!』
ひらひら。と店舗の扉に貼り付けられた一枚のチラシ。
冷え込みが容赦なさすぎる今日このごろ。他のお店等を見ると、そう。セールだ。セールを行っている。
その結果、普段と違う店舗内装にしてみた。
「ふーい。こんなもんかなー……。」
わかりやすいところには……。
スノーウルフの毛皮(換毛期)を使ったコート。冒険者が使うエンチャントされたものとは違い、単純にふわもこな白いコート。
極薄のインナー。所謂ヒートテック的な作用を持つファイアリザードの皮(脱皮)を使ったモノ。身体のラインが浮かぶのが少々傷か。
ハラマキ。……ただのハラマキ。
手袋。ハニーラビットと呼ばれるふわもこウサギの毛皮(抜け毛)を使ったもの。ふわもこ。
ブーツ。自分が付けているブーツと同じ、ガルーダの羽毛(抜け毛)を埋め込んだもの。雪原でも歩きやすいが、かなりお高い。
魔鉱石を埋め込んだランタン。魔力に呼応して点灯する魔法のランタン。それ自体が魔法の媒体にもなる。
―――などなど。比較的手を伸ばしやすい金額のものを並べ、ご満悦。
「まー……わざわざ店舗まで買いに来る人がいるかは、わからないけどさー。―――おっと。」
ここで、扉に立てかけていた札を、めくる。
『CLOSED』⇒『OPEN』
―――営業開始。
■アシュベール > 「と、意気込んだはいいけど、暫くは人、来ないよねー……。」
元々、そういうお店だから仕方がない。
暫くはのんびりと。―――誰かの来店を待つこととなる。
肌寒い店の中。ふるりと身体を震わせれば、向かう先は店の奥。誰かが来た時の為に、熱々の飲み物でも用意しておこう。
今日は夕餉の時に余ったコンソメスープ。
―――身体もたっぷり、あったまるに違いない。
ご案内:「王都貧民地区/魔具店『シャイターン』」からアシュベールさんが去りました。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」周辺」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ > 城塞都市周辺にて
難攻不落 潜入不能 常時結界
対空防御 行き過ぎた行為への静止
硬く聳え立つそれは黒鉄で出来た城に等しい
石を積み上げただけの干からびた干物を収める墓 若しくは
巨大な岩削り古城のほうがまだ崩せると断言できる場所だった。
国でもなければ軍隊でもない 都市一つを未だ堕とせない
出てくる者らを削り続けるだけのせいか、メイラも絶対的な君主である“王”がいない現状
その手で掃えと命じるだけでも動く活力が出るというものながら、メイラは王からの願いに乾いている。
忠義は未だ失われていない しかし、褒めてほしい 報われたい という気持ちがないとも言えなかった。
結果さえ出れば、地獄に居おわすあの御方に、きっと土産話がまた一つできるとわかっているのに。
「…、…忌々しい。」
この寒い季節、きっと雪が真っ白に降り積もれば道が閉ざされそうな山脈の中
革袋の中身の葡萄酒を口にしながら、鎧姿のメイラは珍しく槌のような武具を携えている。
焚火の傍で、腰を下ろすこともなく木々の一つに背中を預けては、向こうに見える城塞都市の外観を眺めていた。
剣 弓 斧 魔術師 罠師 それらがいても、すり減らしても、まるで錆か垢でも落としているだけのよう。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」周辺」にノイアさんが現れました。
■ノイア >
昨日に降った白々とした雪に小さな足跡を残しながら歩く。躰に比した小さな足跡は風に吹かれて数歩も待たずに消えていった。雪が解けていない。随分と冷え込んでいる証拠でもあり事実、ここに来るまでにも粉雪に降られた体は既に冷え切っている。寒波は戦場を支配する大きな要素の一つだ。寒さは体を凍えさせ、気力を奪う。特にこんな場所ともなれば横殴りの風が運んだ粉雪があっという間に視界を漂白し、道すら見失わせることもある。目下の悩みの種でもある大きな目印があるため流石に迷う事は無いが……はぁ、と一つ溢した吐息が冷たい風に紛れて消えていく。
「……」
歩きながらあちらから迫る様にさえ見える攻略対象を見上げる。
初めて訪れる訳ではないが、城塞都市と呼ばれるには充分な威容は何度見てもただただ圧倒される。見上げた城壁は積もった雪の合間に黒々とした岩地を晒しており、切り立った岩肌は迎撃には強く、攻撃するには非常に難しい。魔族相手にも不朽の名をほしいままにしたそんな強固な守りが今、こちらに向かって牙をむいている。夏ならともかく、この時期に手を出すには少々荷が重い。
「個人の、話じゃない」
アスピダはタナールへの補給線を抑える要衝であり優先度の高い防衛拠点であったはずだ。後方支援組の一員として参戦しているが、この立地では大規模な法撃はあまり効果が期待できない上に自軍を巻き込む可能性が高い。医療班として白薔薇の仕事が無い訳ではないが出された指示は遊撃待機。つまり手柄は立てるなと。単純に騎士団としてはおざなりといってもいい対応として派遣された手前文句も言い難く、出来るのはこうして周辺地域への偵察を兼ねた下見位のもので……。
「……さぶい」
防寒具の裾を手繰り寄せ小さく呟くと同時に前方に人影を認め、立ち止まると目を細めじっとそちらを眺めた。交戦地域はもう少し先のはず。少なくとも報告は受けていないが……視線と気配の流れから見るに友軍と思いたい。
「あ」
そういえばこの辺りに出かけている有名人がいるとかいないとか出掛けに聞いた気がすると小さく呟いた。