2020/05/30 のログ
ご案内:「設定自由部屋」にネメシスさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋」にゾーイさんが現れました。
ネメシス > 王都マグメール郊外の旅館。
東方の人々が集まって暮らすその集落は温泉が湧きだしたことから温泉地として機能しており、
王都からも日頃の疲れを癒すべく絶えず観光客が集まると言う。

そんな宿の一室を借りたネメシス。
二人で過ごすには広々とした和風の部屋。
窓からは滝が流れており、虫の声が微かに聞こえる。

大きなテーブルには、肉や魚、それに甘味が所せましと並んでいる。
お茶も緑茶と、抹茶迄が並んでいて。

「とりあえず、それらしいのは全部出すように言っておいたのだけど、どう?」

今日のネメシスは先日団に入ったゾーイを連れての二人旅。
厳密には護衛が数名居るのだが、今は別室で控えている。

ゾーイ > 「どう? って聞かれても、豪勢すぎて違いがわからない……むむむ。
 あ、楽しいかどうかって意味だったらもちろん楽しいよ、ネメシス様!」

膝の上に手を置き、慣れない和風の部屋にソワソワしながら、食べてもいいかどうかを今か今かと待っている。
まるでお預けをされているペットのようであるが、幾ら仔猫と言えどいきなりがっつく程に無分別でもなかった。

「どれも美味しそう……あのぅ、ネメシス様? た、食べてもいい……?」

我慢しきれず自分から聞いてしまう辺り、まだまだお子様と言ったところだろうか。
これを可愛らしいと好意的に捉えるか、躾がなっていないと厳しく捉えるかはネメシス次第だ。

ネメシス > 「実はね、私も何も見ずに注文していっているから、あんまり分かってないのよ?」

隣に腰掛けているゾーイの顔を横目で眺めつつ、テーブルの上の料理を眺める。
流石に食べ方程度は知っているが。

「え、そりゃあ食べて良いわよ。
その為に用意したんだし。」

愛くるしい子猫の頭に手を載せ、好きに振舞うことを許可する。
もともと聖バルバロ騎士団は無法者の集まりである。
多少の不作法など何ら問題ない。

「それより、他にしたいこととかある?」

手始めに刺身の類を口に入れる。
東方の料理はあまり食べたことが無い様だが、好みに合うだろうか?

ゾーイ > 「ボクも東方の、それも高級な料理になると知識が追いつかなくて……」

この魚の切り身が乗っているライスはどうやって食べるんだろうか。
そんな風なことばかり考えてしまっていた。

「あ、やった! いただきます!!」

バクバクガツガツムシャムシャ。
少々上品さには欠けるがっついた食べ方だが、本当に美味しそうに口に放り込んでいく。
山海の珍味が舌で踊る度に目を輝かせて尻尾を振り。

「お、美味しい! この世にこんな味があったなんて……は言い過ぎかもだけど、それでもすっごい美味しい!」

彼女のテーブルマナーにどう反応するかはネメシス次第だが、少なくとも料理の方は非常に気に入っている様子だ。

ネメシス > 「そうよね、普通はあまり食べる機会がないものね。」

あまり馴染みのない料理の数々に、二人して困惑気味。
一応、食べ方のメモ的な物を宿の人から受け取っており、それを見ながらネメシスは食事を進める。
暑い時期なので、見た目的にも涼しい料理が多かった。

「う~~ん、がっつくわねえ。」

お腹を空かせて来るとは言っていたけど、本当にそんな風な食べ方に苦笑する。
瞳の輝きや、尻尾の動きから喜んでいることは分かる。
ミレー族の子は感情表現が豊かだ。

窓の外を流れる滝を眼で楽しみつつ、アップルジュースを口に入れる。

「そうそう、とりあえずこれはスシだか言う名前らしいんだけど、こうして食べるんだったかしら。」

箸で寿司を一貫つまむと、皿に入っている醤油に浸し自らの口へと。

「はい、あ~~ん♪」

いきなり箸を使うのは難しいだろうと判断し、次の一貫はゾーイの口元へ。
ちなみにネタは大トロである。こちらは醤油ではなく甘ダレが塗られている。

ゾーイ > 「うん、何か見た目も綺麗で食べるのが勿体ないぐらい……食べるけど」

極東の料理は「見栄え」を重視する傾向が強いらしい。
皿が透けて見えるほど薄く切られた魚の切り身が、花びらのように盛られた料理もある。
一つ一つが芸術的に見えるようにすら感じて。

「もくもく……んぐっ。えへへ、だって本当に美味しくて。
 ネメシス様もほら、一緒に食べよ!」

優雅にジュースを口にするネメシスにも、一緒に食べようと子供のように急かし。
そして彼女の「あ〜ん」という提案には、満面の笑みで口を開いた。
そのまま口に入れられれば、大トロの口の中で蕩ける脂身に舌鼓を打つことは間違いなしだ。

ネメシス > 「凄いわよね。手間暇かけているのが良く分かる料理よね。」

ゾーイに喜んでもらえるだろうかと言った不安も多少はあったのだが。
どうやら杞憂で済んだ様子。
ネメシスも料理について詳しいわけではないのだが、何となく見てて楽しいことは良く分かる。

「はいはい。 でも貴女ほどは食べられないわよ?」

そんなに美味しいのかしら?と自らも大トロを口にする。
普段食べる肉とは別の脂の味覚になるほどとテンションが上がる。

この後もゾーイと二人で天ぷらだの、茶碗蒸しだのと口にして。

「ねえ、あれおいしそうだと思わない?」

ネメシスが指差したのは、甘くした抹茶の中に白玉を入れたもの。
竹串が添えてあり、突いて食べるようになっている。

「今度はゾーイが食べさせてくれる?」

ゾーイ > 「うん、時間と手間をかけてこさえてるよね」

お吸い物、刺身、天ぷら、山賊焼き。
所狭しと並べられた東方の料理はどんどん数を減らしていく。

「んー! 脂身なのに甘い! 噛めない! 口の中で溶ける!」

大トロの今まで味わったことのない食感と味に語彙も乏しくなる。
しかし表情と仕草で、美味の二文字は伝わってくるだろうか。

「ネメシス様、甘味が好きなんだね。はい、あーん!」

竹串に刺さった白玉にたっぷりと抹茶を絡め、ネメシスの口元へと運ぶ。

「ところで、ネメシス様。いろいろ話もしたいって言ってたけど、何かボクに聞きたいこととか、ある?」

ネメシス > 「はぁ~~、これは王都でもあまり見ない味ね。」

意外とゾーイの表現力が豊かだなと、隣で感心しつつ。
ゾーイに口元へと運んでもらった白玉の味に笑みを浮かべる。
二人きりと言うこともあり、ネメシスは非常にデレデレしていた。

「ああ、そうだったわね。

…うわ、苦。」

お話をしに来たことを思い出し、口直しに抹茶を口に入れる。
教わった通り、両手で器を持って飲むまでは良かったが。
予想外の渋い味だったので眉間に皺が出来る。

「ゾーイは、好きなこととかあるの?
この前は強くなりたいみたいなこと言ってたけど。」

いい加減お腹がいっぱいになってきたネメシス。
食い気の次はとばかりに、ゾーイの頬を撫でたりと、スキンシップを始める。

ゾーイ > 「ボクも食べたことないよ、こんなの!
 うわ、こっちはすっごい歯応え! こんなに薄いのに、噛めば噛むほど旨味が出てくる!」

今度はフグのお造りを口にしつつ。表現力が豊かなのは、元来の才能だったのかもしれない。
ネメシスが笑顔になると、こちらも釣られて笑顔になる。

「苦い? コーヒーみたいな飲み物かな?
 ボクはやめとこ……」

緑色の、お世辞にもあまり美味しそうには見えない飲み物にこちらも少し顔を顰める。

「好きなこと……うーん。好きなもの、なら兄ちゃん!
 兄ちゃんはとっても強くて、優しくて、ちょっとだらしないけど尊敬してるんだ!
 ボクね、兄ちゃんの役に立ちたくて、もっと強くなりたいって思ってるの!
 本当はネメシス様にも紹介したいんだけど、ネメシス様って、男とまぐわうのには興味ないんだよねー。残念」

頬を撫でられると上機嫌に喉を鳴らして、一息に兄について語り始めた。
相当に慕っているようではあるが、あくまで兄弟としてらしく、恋愛感情らしいものは言葉からは感じられない。

ネメシス > 「それ確か、肉が硬いでしょ。
しっかり噛まないと喉を詰まらせるから気を付けてね。」

今度はフグを食べている。
あまりにおいしそうに食べているので、横から箸を伸ばして一切れ摘まむ。
コリコリとした食感に、独特の風味が珍しい。

「あ~、また違った味なんだけど…。
しまった、おいしいフリをすればよかったかしら。」

嘘や腹芸の類が苦手なネメシスは、思ったことがそのまま顔に出てしまう。
特に今日はプライベートと言うこともあって気を抜いていた。
ゾーイが飲むのを控えてしまった為、少し残念そうに。

「そうねえ…。
私が興味あるのは貴方の方かしら。
まあ、私が手を出すことは無いでしょうけど、
お兄さんがうちで働きたいと言うのなら連れてきてもいいわよ。」

頬を撫でつつ、しなだりかかり。
鼻先をゾーイの首筋に近づけると、匂いを嗅ぎつつ、舌先で愛撫し始める。
兄が一人いるネメシスにも、一応家族愛みたいな感情は宿っている。

ゾーイ > 「んー、結構コリコリしてるけど、噛み切れない程じゃないかな?」

ごくん、と飲み込んでから、ニッと尖った歯を見せる。
猫らしく、鋭い牙だ。

「ちょ、ネメシス様!? それって飲んだボクのリアクションを見たかったってことだよね!?」

ネメシスはこうやって、ふとした瞬間に嗜虐的になるのはちょっと困っている。
とは言え、普段は他愛ないと呼べる程度に些細なことではあるのだが。

「んー、兄ちゃんは冒険者としての活動に注力してるし、騎士団はどうだろ。
 でもでも、ミレー族の立場を向上させたいって言ってたから……っとと!」

周囲をキョロキョロと見回して、ここからは小声で話す。

「蜂起する機会が来たら、声をかけてみて。協力してくれると思うよ。
 兄ちゃんは本当にデタラメに強いから、きっと戦力になってくれる」

ネメシスがもたれかかって、舌で首筋を舐めてくるのも合わさって、何だか睦言のような雰囲気。

「あ、んっ……ネメシス様……それ以上されると、ボク、シたくなっちゃうよ…?」

ネメシス > 「そうだったわね、貴女は立派な牙があるものね。」

触れただけで皮膚が切れてしまいそうな鋭い牙が光る。
猫のミレーともなると噛みつかれたら恐ろしいことになりそうだ。

「だって~。」

不服そうに唇を尖らせる。
嗜虐的でもあるが、同時に子供じみた悪戯が好きだったりする。

「そう? ならいいんだけど。困ったことがあればいつでも来て良いからね。」

腕利きらしい話をゾーイから聞かされ、護衛として雇うことも考えたが。
今はその気がないようなので諦める。

「…まだまだその時じゃないから、意気込むのは駄目よ?」

二人きりでの密談を楽しみつつ、ゾーイの肌の感触を味わって。
足元は既に着物が捲れ、巨大な剛直が見え隠れしている。

「今日も未来の戦力候補を作っちゃおうかと思って。
駄目かしら?」

要は孕ませるぞと宣言しているようなもので。
但し、今日の二人は旅行がメインである。
他にやりたいことがあるのなら、言えばすんなりと引き下がるだろうが。

ゾーイ > 「えへへー、カチカチの干し肉もどんと来いだよ!」

ちょっと自慢げに、鋭い歯を見せびらかす。
肉を引き裂くことに特化したその歯は、小さな刃のよう。

「だってー、じゃないよもう!」

そして子供じみた悪戯をしようとするネメシスに、立場が逆になったかのように諭すことはしばしば。
まるで姉妹が逆転したかのようだが、本来の年齢で言えばこちらの方が正しかったりもする。

「うん、そういう風に伝えておく!
 冒険者ギルドを介しての仕事って形なら、すぐに協力してくれるかも?」

特定の人物や荷物の護衛も冒険者ギルドに斡旋される仕事の一つ。
とは言え、個人を名指しで指名して仕事を持ち込むのは少々骨だろうが。

「…うん、わかってるよ。だから誰にも聞こえないように……ね」

仔猫もそれは重々承知していたため、小声で囁くように話したのだった。
ネメシスはミレー族に偏見を抱かず、国を転覆させたなら重用することを約束してくれている。
だから仔猫は彼女を様付けで呼び、慕い、愛しているのだ。

「ダメじゃないけど……一回だけなら。
 流石に出産までしたら迷惑、というか疲れて旅行どころじゃなくなっちゃうし」

一度の射精なら、受精や着床はしても即座に出産ということはない。
とは言え、身重になってしまうので旅行も少し慎重にならねばならなくなるが。
ネメシスは無尽蔵の精力の持ち主だが、ゾーイはそうではないのだ。

ネメシス > 「流石! でもそういえばカチカチのは食べたことないわね。」

産まれた時から副団長であった為、あまり食べにくい食事を取った経験がなく。
ナイフのように鋭い牙が並ぶのは、可愛いだけではないことを実感させる。

ゾーイに諭されると、楽しそうに笑みを浮かべていた。
立場に違いがあれど、お互い気を許している間だけにこういったじゃれ合いも多くて。

「まあ、余程の時じゃないなら。
ゾーイが頑張ってくれるわよね?」

強くなるために傍に置いているのだ。
簡単な内容から少しずつ経験を積んでもらいたい。
ネメシスは片目を閉じて問いかける。

「一回だけ?
なら、二回目からは口で飲んで貰おうかしら?」

抜く直前で飲ませると言った経験はあまりなく。
ゾーイとそういった事をすることへちょっとした楽しみもある。
…続きは次回に。

ご案内:「設定自由部屋」からゾーイさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋」からネメシスさんが去りました。