2019/05/20 のログ
ご案内:「遺跡群の一角」にコデさんが現れました。
ご案内:「遺跡群の一角」にミヤビさんが現れました。
■コデ > 山脈の一部、遺跡を家として改装した住居があり
その庭に大岩の様に巨大な甲殻を持つ魔物が真っ二つになって横たわっている。
横たわった獣の近くにある粗末な石づくりの椅子に腰かけ、折れ曲がったこれもまた
粗末な煙草を斜口に咥えて湯を沸かしている男が一人、遠く見晴らしの良い頂上付近で
佇んでいる。
「………」
初夏にもなるが木陰にいるといくらかは涼しかった
■ミヤビ > 「ふえー、ながめがいいですね」
娘の皇(すめらぎ)とともにコデの家まで訪れる。
娘のほうが頭3つも4つも大きいので、どちらが娘かわからないが……
二人してよっせよっせと山を登ってきた。
おはようございます、お父様、と丁寧にお辞儀する娘の所作は上品であった。
■コデ > 「ミヤビか………………来てくれたの、か…………???」
シワシワになった煙草を斜口で咥えている男が振り向くと表情が変わらないまま
目が丸くなるように開かれた。
娘が来るという話だったが、そうかすぐに大きくなるタイプだったなと
「そうか…其れだけ早く育っても俺が父親だというのは分かっているんだな」
■ミヤビ > 「とうぜんですよ、ねー」
と問いかける娘は嬉しそうに尻尾を振り、表情はコデと同じくほとんど変わらずすまし顔だが、尻尾は感情を如実に表していた。
「コデさんも尻尾をはやしたほうがいいかもしれませんね」
近くの岩に座るミヤビに、お茶を取り出し始める皇。
「すーちゃんは、お茶を入れる練習を始めたんですよ。ほら、毒見してください」
■コデ > 表情は変わっていないが尻尾が揺れる娘を見た。
感情があまり外側に出てこないとなると、随分と自分の面影を秘めたのだなと思いつつ
「そうかもしれないな…思わぬ誤解を受けなくて済む…」
表情の変わらない娘と父親が並ぶと何だがシュールな光景だが、男は黙って
茶器を受け取る。
「毒見とは酷いな…皇は美味くなるように淹れたんだろう」
言いながら、男は目を細め、静かに茶を啜っていた。
■ミヤビ > 「初めてはお父様に飲ませるって張り切ってたんですから」
そう指摘するとプイっ、とそっぽを向く皇。恥ずかしいらしいが、耳は正面を向きっぱなしであり、感想を待っているようだ。
お茶自体は喫茶店で飲んだものと比べると濃すぎてかなり渋く、あまりおいしいものではないが……
「どうです? おいしいです?」
■コデ > 「………………」
男は黙って茶を飲んでいる。美味い不味いかではなく何かを噛み締めているように見えていた。
「娘の淹れてくれたものだからな…美味いという感想以外は出ないな」
男は椅子の間、自分の娘に男とミヤビの間、やや男に近い場所に座るように指先で叩く。
「………俺は店と客以外の関係で何かしてもらうのは初めてだったな、そういえば」
静かに我が娘の淹れた茶を啜りながら
■ミヤビ > 「よかったですね、すーちゃん」
そっぽを向きっぱなしで直立不動だが、尻尾はちぎれんばかりにぶんぶんと振られている。うれしいようだ。
「……まあ、お客さんに出すまではもう少し練習だね」
一口飲んだミヤビの感想は辛らつだった。
「コデさんもこんなところじゃなくてもっといいところ住めばいいのに。貧民地区とかだと結構人気あるって聞いていますよ」
といいながら、家に入っていくミヤビ。食材が何があるかを見に行ったようだ。
■コデ > 男は自分の娘に顔を近づけると、額を合わせて滑らかな髪の後頭部を優しく撫でる。
「…そうか、元気にやっているんだな…」
お互い、表情は全く変わっていないが男はかみしめるようにして目の前に我が子が
いる事を喜んでいるようだった。
「浮世の空気は何だか性に合わない。山奥の方が楽だ……」
家はどちらかというと作業場のようで、魔族の肉と本格的な蒸留装置、その脇には
多種多様な薬草がある
■ミヤビ > 「食べられそうなもの、ないですね」
さすがに魔族の肉を食べるのは気が引けるし、持ってきたパンと道中適当に採取してきた山菜類で料理するのが早そうだった。
コデは普段何を食べているのか、不思議に思いながらも、適当に食用の薬草や香辛料を拝借して、鍋で料理を煮始める。
しばらくたつと、いいにおいがする茶色い煮物が出来上がってきた。
皇は、その間コデにずっと無表情でなでられ続けていた。
■コデ > 撫でている男もまた無表情で撫でていた。
「-っ………」
もしも素直に受けるなら、片腕で背中を抱きながら、今彼女、皇がいる事実を噛み締めている
所だった。
そんな中、良く出来た料理の匂いを感じると、ふとその方に目線を合わせる。
■ミヤビ > 「野菜カレーです」
スパイシーなカレーが出来上がっていた。
パンも置かれた皿が二人に渡される。
「ひとまずご飯にしましょう。食器もないので手ですが」
そういって楽しそういカレーにパンをつけて食べ始めた。
■コデ > 「カレーか…香辛料も南東の国では薬膳に通じてたな…ありがとう」
受け取ると、表情は少ないが、それでも雰囲気から感じられる穏やかさを見せながら
器用にパンに掬い、食べ始めた。
「ミヤビにとってはこういうやり取りも慣れた物なんだな」
■ミヤビ > 「まあ他人が苦手な人がいるのもわかりますが、うらやましいと思うなら山から下りてきたほうがいいでしょうね」
もぐもぐと食べるミヤビと、あまり上手に食べられず口の周りを汚す皇。見た目は美女だが、やはりまだ子供なのだなぁと感じるだろう。
「うちにいるとすごいですよ。朝とか昼とかお風呂時間とか、娘たちとスーパーモフモフタイムです。もうかわるがわるモフモフが抱き着いてきますからね」
皇はプイッと他所を向く。きっと彼女なりのこだわりがあるのだろう、恥ずかしいようだ。
「何だったらうちにしばらく泊まってもいいですよ。スーパーモフモフ地獄ですが」
■コデ > 「まぁ生き方が違うんだから仕方ないな、その辺の理屈が分からないというのは」
「特に羨ましいと感じた事もないしな…特に今は」
手慣れた様子で皇の口元を親指で拭う。
「それもきっと可愛らしい光景だろうな、だが俺は別にハーレムが味わいたいワケじゃない。」
「ミヤビには本当に感謝しつつ、皇がいればいい」
The.根暗といった考え方の男。目を細めながら今までで一番微笑みつつ
美味いのか静かにカレーを食っている
「でもまぁ…その内顔を出すよ」
■ミヤビ > 「ふーむ、まあそれならいいですが」
もぐもぐとカレーを食べていく。薬草や香辛料は豊富に使われており、スパイシーであると同時に体に良い食べ物になっていた。
「皇もまあ、それなりの頻度で遊びに来たいと思っているでしょうが、一人旅危ないですからねぇ・・・・・」
家には娘たちがまっている。今回は初めてだから我慢させてきたが、そう何度も付き添えないだろう。
「うちに迎えに来てくださいね。危ないですから」
すごい迎えに来てほしそうに無表情で訴える皇の目線が、コデに突き刺さるだろう。
■コデ > 「迎えになら足しげく訪れさせてもらうとも…俺も皇やミヤビとは逢いたいからな」
「皇は第一子なもんでね…俺にとっては」
視線を向ける皇の頬をクシュっと撫で、目を細めると無表情から穏やかに皇に向かって笑って見せる。
「俺も何度も無理を聞いてもらうつもりは無い…貧民地区にいたりするからずっと山にこもってるわけではないし」
皇の腰に携えている日本刀を指でトントンと叩く。コレは自分の日本刀にもやるコデの癖になってる
■ミヤビ > 「かわいがってあげてくださいね」
さて、居場所と初顔合わせは終わったし帰るか、皇だけ置いていくか……
そんなことを考えながら、コデの日本刀をコンコンと指で真似して叩く皇をぼんやり見ながら、食器を洗っていく。
■コデ > 「それに関しては勿論だ。」
男の真似をする皇を見て、父性ある穏やかな笑顔を見せ、肩を弾ませて笑った。
「お前には俺と同じ神通力がある。剣技も…時と共に成熟していくから…」
「何かあったら大根以外でもソレを抜くんだぞ」
嫌でなければ少し教えて行っても良いと、今度は自分の日本刀の柄を叩きつつ。
ぼんやりとしているミヤビにも笑顔を、少し向けていた。感謝の意味も込めつつ
■ミヤビ > 「最近は人参も切ってくれますよ」
ピーマンは拒否されますが、というといやいやと首を振る皇。ピーマンは嫌いらしい。
「なんにしろ、うちにいますから、きてくれればつれだしてくれてかまいませんので」
そういいながら、そろそろお暇しようと立ち上がる。さすがに九頭竜山脈から家に帰るのはちょっと距離がある。そろそろ出ないと今日中に帰れないだろう。
「すーちゃんはどうする?」
皇はコデの袖を引いた。
■コデ > 「俺も人の事は言えないが日本刀は出刃包丁とは違うぞ皇」
「何でも食っておいた方が良い、何時食えないか分からないからな」
すっごいサバイバリスト目線で脇からアドバイスしてきた。
「そうさせてもらおうか…俺ならもっと早く往復できるからな…………ん?」
袖を引く娘を見ながら何となくその肩を抱く
「皇の帰りは俺が送っても良いが?」
■ミヤビ > 「送ってくれるなら助かりますねー」
なでなでと皇の頭をなでる。ネコのように手にすりつく。
「何日後でも構いませんよ。でもちゃんと帰してくださいね~」
あとご飯はちゃんと食べさせてくださいね。と言い残してバイバイ、と手を振るミヤビ。皇も手を振り、コデと一緒に残った。
■コデ > 「道中気を付けて……」
ゆらゆらと手を男は立ち上がると、一瞬だけ一閃が光り、家の周りにある雨上がりの水滴がはじけ飛び
乾いた風が吹く。
「良ければ少し覚えていくか?」
何時の間にか抜いていた日本刀がキンという透き通った音を立てて鞘の中に納まっていた。
■ミヤビ > 皇は無表情ながらも尻尾は如実にうれしそうにして、同じように真似しようと頑張り始める。
そうして父娘は二人とも楽しそうにしばらく時間を過ごすのであった
ご案内:「遺跡群の一角」からミヤビさんが去りました。
ご案内:「遺跡群の一角」からコデさんが去りました。
ご案内:「アケローン闘技場 公開食堂」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 闘技場の観客用出入り口のすぐそばにある煉瓦造りの建物。
そこは、闘技場に併設された食堂である。
中は普通の机や椅子が置かれた、特に特徴のない食堂なのだが、今のような昼時には客でごったがえす事になる。
理由は、勿論昼時だからというのもあるが、それ以上に此処は選手も使うのだ。
故に、人気の選手を間近で見れるかも、という期待を込めて客が来るのでは、あるが……
「うん、まあ、俺みたいなのには誰も注目しないよねー」
鉄火丼大盛りをスプーンで掬いながら、男は独りごちる。
男が使っているのは二人までは座れる席である。
これが、人気の美形選手ともなれば、相席を狙う女性客達に囲まれる事さえあるのだが。
基本、女の敵で通っているクレス・ローベルクに、わざわざ近寄ろうという女性など居るわけもない。
今更それを気にする事もなく、男は鉄火丼に手をつけていく。
「さて、今日はどうするかな。試合枠には未だ余裕があるって言うし、午後の部に参戦しようかなあ……」
■クレス・ローベルク > 鉄火丼を平らげると、ふう、と一息。
此処の食堂は、安くて美味い。特に、市場から直接買い付けて作る魚料理は絶品だ。
おまけに、今日出場の選手や剣闘士は更に割引きである――まあ、そうでもしなければ多額の賞金を荒稼ぎする有名選手を捕まえられなどしないだろうが。
「しかし、今日は一際人が多いな」
誰か人気の選手が出たっけかと考えるが、自分が出る以外の試合の情報はあんまり頭に入ってない。
ともあれ、これだけ人が居ると、好むと好まざるとに関わらず、相席になってもおかしくない。
「でも、食後すぐ動きたくはないしなあ……」
何より、未だデザートのケーキが来てなかったりするのだ。
もう少し、此処に居たくはあるが、さてその間に人は来るだろうか。